ナショナルのファンヒーターのCM、あの異形さには驚く。
BGMのないところに、文字がずらずらと出る。
ヒーターも、排気口のある異形なものだ。
ピーターの異形さに匹敵する。
ナレーションで死亡事故の可能性を告げる。
しかもナショナルはそれを買い取りたいという。
これだけ異形なものを愚にもつかないテレビ
番組の合間に流される。テレビの存在意義を
問う時代にふさわしい組み合わせだと思う。
しかしこの妙な煙突みたいなものがついている
ヒーターは死亡事故さえ起きなきゃ理にかなった
ものだと思った。石油を燃やした煙を外に出した
ほうがはるかに健康に良い。ナショナルの目の
付け所は間違っていない。
この異形なヒーターを見ると「歯磨きガム」
を思い出す。これも健康に良いガムを目指して
作られた、当時としては異形なガムだ。
だが、これを歯磨きの代わりとして使おうと思い
噛むと歯のつめているものがとれると言う
悪循環があった。それもそのはず歯磨きという行為を
簡略化しようとするほどの無精者は、少々の
歯痛でも歯医者には行かない。
その結果歯のつめているものがとれそうに
なっていてもほったらかしだ。歯磨きガムを
かむような人間はもともと歯が悪い可能性が
高い。全く商品としてヒットしなくて当然の
代物だった。
だが、この健康に良いガムを開発することを
やめなかった結果、キシリトールと言う甘味料
に出会い「歯磨きガム」と同じ「虫歯を
予防するガム」のコンセプトを受け継いだ
キシリトールガムは現在もヒットしている
ばかりか、キシリトールはあらゆるガム、
菓子に使用されている。
この死亡事故のヒーターものちの大ヒットに
つながる目の付け所、すなわち健康への
追求心があるのではないか。それを忘れない
事は大事だと思う。
このヒーターを健康に良いものとして購入し、
事故で死亡したとなれば、健康のために
命を捧げた人身御供であり、健康のためなら
死んでもいいというひとつの生き様を表現した
うらやましい人種なのかもしれない。
追求する姿勢が強いからこそ人は異形を求める。
その様もまた異形なのかも知れぬが、
そこからしか偉業が生まれないのも確かだ。 |