昭和35年(1960年)の『透明巨人の巻』最終回、ラスト数コマで突然登場したアトムの妹がウランである。
一説にはお茶の水博士最大の失敗作とかピラミッドや戦艦大和と並んで『世界三大無用の長物』とも呼ばれている。十万馬力ながら何の役にもたたない(たっていなかった)のだ。しかし、大部分の小さな女の子と一部の大きな男の子の間では『アトムといったらウラン』といわれるほど、なくてはならない存在であることは確かである。アトムと同じ力ながら七つの威力はないと誰かが言っているが『1/2人間の巻』ではジェット噴射で空を飛んでいる。
もともと女の子っぽいアトムに妹が不要なのは誰が考えても当然で、ウランの登場によって一時アトムは『お兄さん』っぽくなってアトム特有の色気が失われている。原作版アトムファンの中ではウラン登場後のアトムはアトムじゃないと言い切る者もいるくらいだ。
さて、こんな不遇のウランであるが、何かに利用できるかもしれない。
アトムにおける女性キャラの大部分は母親タイプか悪女タイプしかない。初期の『気体人間の巻』や『アトム赤道を行く(海蛇島)の巻』を除き、フツウの女の子は登場しないのだ。それは、アトムがストーリーの中でもクラスの中でも『ふつうの女の子』の役割をなしているからだ。
それならばウランがレギュラーとして生き残るには悪女になるか、母親になるしかない。母親は既にいるから『成熟した悪女』となってアトムの敵にまわるしかないだろう。
結論を急ごう。ウランは誰かの手によって成熟した肉体と悪い心をもったロボットに変えられるべきである。『1/2人間の巻』の雪杉博士では能力不足だ。ここはやはりアトムの生みの親、天馬博士に登場願おう。悪い心は『アトラスの巻』のオメガ因子で十分だ。
こうやって作られたのが上の図のウラン。「あんなうるさいガキはいらん」という視聴者の非難によって色っぽいキャラに無理やり変換させられファンの度胆を抜いた某人気アニメの『ちびうさ/ブラック・レディ』と衣装が似ているのは偶然の一致ではない。
がんばれウラン!
なおこのアイデアはきらら氏による。
おまけ(作:きらら)
もしも天馬博士がダークウランを完成させたら・・・
「お茶の水くん、アトムはきみの好きにしていいぞ。がらくたアトム一家をつけるなりなんなりしたまえ。」
「て・天馬くん?」
「わしにはダークウランがこのとおりいることになったからな★ところでウランやもうすぐお前の誕生日だがなにがほしい?七つの威力とか…」
「鞭をくださいな。」
「ほう、鞭とは。確かに鞭は女王の必需品だが(本当か〜)。」
「だってパパ〜、ロックとかいう人間があたしにうるさくつきまとうんですもの。」
「ロックはああ見えても暗黒街の貴公子だぞ。虜にしてしまえば得だぞ。」
「そうね、考えてみるわ。あら?お茶の水博士、顔色がお悪いわ。」
「ウラン…天馬くん…」
(2003/8/18掲載)