埼玉県戸田市教育長
君が代・起立「調査」問題

「請願書」提出その後
教育と自治・埼玉ネットワーク「請願書」
「請願書」提出までの経緯


戸田市教委、慎重に検討
「君が代」不起立で教育長の意向巡り
個人情報の兼ね合い

 戸田市教育長が小中学校の君が代斉唱の際に起立しなかった来賓を全校に照会する意向を示した問題で、同市教委は27日、個人情報保護との兼ね合いから、照会するかどうかを慎重に検討することに決めた。

 この問題は6月定例市議会で議論され、その後の会見で伊藤良一教育長は05、06年度の入学、卒業式などの範囲内で各校に照会する
考え方を述べた。

 市の内部からは、来賓の個人名を特定する場合は市の個人情報保護条例に抵触する恐れもあるとの見方があり、この日の教育会でも慎重な取り扱いを求める意見が出た。今後、同条例の担当課の考え方を聞くなどして再度検討する。

(2006.7.28.朝日新聞)


不起立来賓の調査見送り
戸田市教委

 戸田市の伊藤良一教育長が市立小中学校の入学、卒業式の君が代斉唱で起立しない来賓について調査する意向を示した問題で、市教育委員会は27日、市の個人情報保護条例に抵触する恐れがあるとして、調査の見送りを決めた。

 市は、教育委員会に来賓への指導権限はなく、匿名の調査でも個人が特定される可能性があるとする見解を市教委に示していた。

 同市の条例は、法令に基づいたり、緊急でやむを得ない場合などを除いて、本人以外からの個人情報収集を明確に禁じている。

 伊藤教育長は6月の市議会で、起立を拒否する来賓がいることを強く批判。実態を調査する意向を示していた。

(2006.7.28.埼玉新聞)


教育と自治・埼玉ネットワーク

「来賓起立に対する教育長発言の撤回及び調査(照会)中止を求める請願書」2006.7.19.


【 経 緯 】


起立せぬ親と来賓調査 君が代
式典で徹底図る

 埼玉県戸田市の伊藤良一教育長が今月十三日の市議会で、同市立小中学校の卒業式や入学式の君が代斉唱の際に起立しない来賓や保護者について「はらわたが煮えくりかえる」と答弁、調査する方針を示していたことが分かった。伊藤教育長は十九日、本紙の取材に対しても起立しなかった来賓の氏名や人数を調査する意向をあらためて表明。起立の徹底を図ることを明らかにした。

■教育長『はらわた煮えくりかえる』

 君が代斉唱をめぐっては、東京都教委が、起立しなかった教員を処分するなどしているが、教委に指導権限のない来賓や保護者までも調査対象とするのは異例だ。

 関係者によると、十三日の定例市議会で、民主クラブの高橋秀樹市議が「保護者や来賓で起立しない人がいる」と指摘。これに対し、伊藤教育長は「(事実なら)はらわたが煮えくりかえる」「『内心の自由だ』と言う人がいるようだが、生徒たちの前で規律を乱すようなことはあってはならない」と答弁し、調査する意向を示した。

 伊藤教育長は、本紙の取材に対しても「表現は適切でなかったかもしれない」としながらも「式典は規律や礼節を学ぶ大切な場。来賓らには子供の模範となってもらいたい」と不起立を批判。市立の全小中学校長に、今春の入学式・卒業式の君が代斉唱で起立しなかった来賓の氏名や保護者の人数の報告を求める考えを明らかにした。

 起立しなかった来賓や保護者に対しては、教育委員に対応を慎重に検討してもらう方針。市教委では、以前から校長を通じて式典前に、君が代斉唱の際に起立するよう来賓らに文書で協力を依頼していたという。

 市教委は、教員や児童・生徒の不起立については「チェックしていないし、報告も受けていない」としている。

■教員以外にも「強制」が波及

 学校行事での君が代斉唱をめぐっては、東京都教委が校長の職務命令に違反して起立しなかったことなどを理由に、教職員延べ三百四十五人を戒告や減給などの懲戒処分にしている。権限の及ばない来賓や保護者に対しても、間接的に起立を強いる動きも出ている。東京都品川区では二〇〇一年、若月秀夫教育長らが君が代斉唱時に起立しない来賓を今後招待しない方針を示し、波紋を広げた。区議会で若月氏は「結婚式でも(式のやり方に)従わない人は招待しない」と述べた。

 〇四年四月には、中野区立小学校の入学式で当時PTA会長だった男性が教職員の大量処分問題に触れ、「子供たちが内心の自由を傷つけられるような事態にならないことを願う」と発言。

 その後、PTA会長を辞任した男性は「発言を問題視した校長に辞表を書くよう迫られた」と主張し、東京弁護士会は今年三月、人権侵害に当たるとして、当時の校長と副校長に警告書を出した。

 今春の都立高校の卒業式では、前任校に招待され、来賓席で起立しなかった教員が職務命令を受けていなかったにもかかわらず、「公務員として不適切」とされ、都教委から厳重注意を受けた。

(2006.6.20.毎日新聞)


君が代斉唱時の来賓起立状況調査へ
戸田市教委

 戸田市教委が学校での「君が代」斉唱の際、来賓の起立状況を調査することが19日までに分かった。市内の小中学校に今年の春の式典の様子を問い合わせるという。議会の一部からは「個人の思想、信条を監視することになる」と批判の声も上がっている。13日の市議会一般質問で高橋秀樹(民主クラブ)の質問に伊藤良一市教育長が答えた。

 高橋氏は、国歌斉唱時に起立しない保護者・来賓について「放置すれば日本国家の崩壊につながりかねない」と主張し、市教委としてどう対処するのか質問。伊藤教育長は「私も腹が煮えくりかえるほど怒っている」「何らかの措置を検討しなければ」などと答弁し、「教育委員会として(起立状況)調査をする」とした。

 同市教委学務課によると、調査方法などは22日の教育委員会で決定する見通し。同課は、市内の全小中学校計18校の校長に、今年春の卒業式・入学式における来賓の起立状況を問い合わせことを検討。保護者については「事務局としては対象でないととらえている」(学務課)という。

 同課は「調査というよりは照会。子どもを指導している立場として、来賓、保護者には協力をお願いしている。一方、共産党市議団(望月久晴団長)は伊藤教育長あてに「どのような態度をとるかは個人の自由で、強要することはできない」と調査の撤回を求めた。

(2006.6.20.埼玉新聞)


君が代不起立来賓調査
戸田市教委「儀式の秩序乱す」

 埼玉県戸田市教育委員会は、今春の市立小中学校の卒業式や入学式で、君が代斉唱の際に起立しなかった来賓がいたかどうかを調査することを決めた。22日の教育委員会で詳細を詰めた後、小学校12校、中学校6校の校長に照会する。

 13日の市議会で「君が代斉唱の際に起立していない来賓がいる。市教委は把握しているか」との質問に対し、伊藤良一教育長は「(起
立しないのは)はらわたが煮えくりかえる」「儀式の秩序を乱すこと」などとしたうえで「事実なら把握しなければならない」と答弁した。

 市教委によると、式にはPTA役員や民生委員、市議らを来賓として招くが、学習指導要領で、卒業式などでの「国旗・国歌」が位置づけ
られて以降、来賓も起立して君が代を斉唱するよう協力を求めてきたという。

 調査は05年度の卒業式と06年度の入学式について教員が来賓席を見て覚えている内容を聞き取る。保護者席に対しての調査は行わないとしている。

 これに対し、市議会の一部から「内心の自由を侵す」と反発する声があがっている。

(2006.6.20.朝日新聞〔夕刊〕)


戸田市教育長 答弁を一部取り消し
君が代起立問題 市議会、夜まで紛糾

 戸田市6月定例会は最終日の21日、伊藤良一教育長の一般質問答弁での「君が代斉唱時の来賓起立の調査」発言をめぐって紛糾した。

 午後6時53分ごろ、伊藤教育長の発言申し入れから、本会議が開かれ、同教育長は「13日に行われた高橋秀樹議員の教育行政についての答弁の中で、前後の脈絡から『腹がにえくりかえる』と申し上げ、一部誤解を招いたことをおわびし、取り消させていただきたい」と、答弁の一部を取り消した。

 さらに、「調査します」と答えた部分については、「強制力をもたない事実把握ということから、『照会』という意味で申し上げた」と発言、理解を求めた。

 これに対し、調査の撤回を求めていた共産党の望月久晴市議は「規律を乱すことは『あってはならない』と、断言しており、『調査』と言った2点で撤回を求める」として、教育長発言の撤回と事実把握の中止を求める決議を提出したが、審議しないまま閉会した。

(2006.6.22.埼玉新聞)


教育長の答弁 一部取り消す
戸田の君が代問題

 戸田市教委の伊藤良一教育長が、市立小中学校の卒業式などで、君が代斉唱の際に起立しなかった来賓がいたかどうか「調査する」と答弁した問題で、同教育長は21日の市議会で「強制力をもたない照会の意味でお答えした」と釈明し、答弁の一部を取り消した。

 取り消したのは13日の一般質問への答弁中の「(起立しないのは)はらわたが煮えくりかえる」と述べた部分で、一部に誤解を招いたとしておわびもした。調査発言については事実把握の意味だったとして理解を求めた。

 先の教育長発言に対しては、「内心の自由を侵すことになる」などと議会内外から反発もあり、答弁の修正を迫られたとみる。22日は教育委員会を開いて対応を話し合う。

(2006.6.22.朝日新聞)


再度照会の意向表明
来賓不起立で戸田市教育長

 戸田市の伊藤良一教育長は22日、記者会見し、市立小中学校の入学式・卒業式の君が代斉唱で起立しない来賓を「腹が煮えくり返る」と市議会で批判したことについて、「不適切な発言だった」とした上で、起立しなかった来賓氏名や人数を各校長に照会する意向をあらためて表明。「事実確認した上で、教育委員会に今後の対応を諮りたい」と述べた。

 22日開催された戸田市教育委員会(仙波賢一委員長)で、伊藤教育長が報告したという。

 同教育長によると、照会するのは市内18小中学校全体で、この春の入学式・卒業式での来賓が対象。保護者は対象にしない。

 口頭であげてもらう予定で、「事実確認した上で、教育委員会に諮って対応を慎重に検討してもらう」という。照会の時期は「早い時期」としながら「教育委員の意向も踏まえて実施していきたい」とした。

 同市教委によると、これまで、入学式や卒業式で来賓や保護者が君が代斉唱などで起立していないといった報告、市民からの指摘はなかったという。

 各学校を通じて、来賓については控室、保護者については会場の式典の進行の協力要請を行っていく方針という。

(2006.6.23.埼玉新聞)


「起立に強制力ない」
戸田市教委調査問題 県教育長が答弁

 戸田市教委が君が代斉唱時に起立しない来賓を小中学校に照会することが大きな話題となる中、島村和男県教育長は二十六日の県議会一般質問で「式典に出席する来賓や保護者の皆さまに起立していただくのは強制力を持つものではない」と答弁した。

 同日の一般質問で守屋裕子氏(共産)は、伊藤良一戸田市教育長が式典で起立しない保護者・来賓に対し「腹が煮えくり返る」(後に撤回)と発言したことを取り上げ、「起立を強制することは『内心の自由』を侵害することになる」と指摘。

 答弁で島村教育長は起立は強制できないとする一方、「厳粛な式典で参加者が起立することは一般的なこと。趣旨を十分理解してもらい、協力してもらうことが大切。なお、来賓や保護者が起立しないことを理由に不利益な対応がされることはないと思う」とした。

(2006.6.27.埼玉新聞)


国旗・国歌不起立
教員は処分視野
県教育長答弁

 島村和男教育長は27日、入学式や卒業式の日の丸掲揚時の起立、君が代斉唱について「厳粛な式にふさわしくない行動を取った教員には処分も視野に対応を検討したいと」述べた。

 県議会一般質問で小島信昭議員(自民・岩槻区)が「国旗掲揚時の起立と国歌斉唱を職務命令とし、違反した者への厳しい対応が必要と考えるが」と見解をただした。

 島村教育長は「入学式や卒業式は厳粛かつ清心な雰囲気の中で、新しい生活への動機づけを行い、集団への所属感を深めることが目的」とし、「正しい態度と理解を身に付けさせるため、教員自らが起立し、国歌を斉唱することが大切」などと述べた。

(2006.6.28.埼玉新聞)