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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven ( 1770 - 1827 ) ドイツ
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「 遥かな恋人に Op.98 」 |
An die ferne Geliebte |
詩: アロイス・ヤイテレス
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丘の上に登って座り
丘の上に登って座り、青い雲を見つめ、 |
Auf dem Hügel sitz ich spähend
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そこでは、山々が青く
そこでは、山々が青く灰色の霧の中から |
Wo die Berge so blau
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空高く飛ぶ雲よ
空高く飛ぶ雲よ、小さい小川よ、 |
Leichte Segler in den Höhen
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高みにいる雲や、にぎやかな鳥達よ
高みにいる雲や、にぎやかな鳥達よ |
Diese Wolken in den Höhen,Dieser Vöglein muntrer Zug
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五月がきて、牧場は繁り
五月がきて、牧場は繁り |
Es kehret der Maien,es blühet die Au
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さあ愛する君よ
さあ愛する君よ、 |
Es Nimm sie hin denn,diese Lieder
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ベートーベンの「遥かな恋人に」の詩はビーダーマイヤー風というのか、ロマン派の大詩人達と比べると素朴で、私も下手な訳を作ってみて恥ずかしくなるようなものです。ベートーベンのいわゆる「不滅の恋人」にたいする憧憬をぴったり表現している内容であったにしても、どうして、彼がこのような素朴な詩に惹かれたのか、作曲当時の彼の年齢からしても、私にはわからないところがあります。
しかし、もちろんこれは、ベートーベンの作った歌曲の最上のものの一つであり、この曲と後期の作品101のピアノソナタとの関係もよくいわれている。
この曲が、シューマンを限りなく魅了した事も付け加える必要があるでしょう。(ご存知の通り、ピアノのための「幻想曲」、弦楽四重奏2番等を始めとして自作に、この歌曲のテーマの引用がたくさんある)
ここではベートーベンは寡黙でp(ピアノ)で語ることが多いけれど、第1、第2曲は本当にすばらしい。それにまた各歌の簡単なつなぎが素敵です。
この曲は歌手にとっては見せ所がないだけに難しいものでしょう。有名な割には演奏されない曲という感じがします。さて、私の聞いた演奏は以下の5種、
1. フィッシャーディースカウとデムス(DG)
2. ヘルマン・プライとレナード・ホカンソン(Philips)
3.トマス・ハンプソンとジェフリー・パーソンズ(EMI、1993年のエジンバラ音楽祭でのリサイタルのライブ録音)
4.イリス・フェルミリオンとペーター・シュタム(CPO)
5.ペーター・シュライヤーとアンドラーシュ・シフ(DECCA)
始めて知ったこの曲の演奏がフィッシャーディースカウとデムスによるものなので、それが私の頭に刷り込まれています。
それ以外では、ヘルマン・プライを選びます。彼の明るい声には向かない曲の様に見えますが、これは若者の歌
なのです。
(稲傘武雄)99.7/22
以前作成したこの歌曲の詩の訳を使いたいと言う方がおられまして、内容を見直しました。恥ずかしいことにいくつか間違いが見つかり、今回訂正をしました。(稲傘武雄、2003.9.11)
( 2003.09.11 稲傘武雄 )