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モデスト・ムソルグスキー   Modest Petrovich Mussorgsky ( 1839 - 1881 ) ロシア

「 エレジー 」   
       日の光もなくより

Elegija  
      from Bez solnca

詩: アレクセイ・ゴレニスチェフ=クツズォフ


霧の中 まどろむ夜
沈黙した星が雲の霞を通して
ひとり輝く
遠くで悲しげに鈴が鳴る
牧場をさまよう馬の群れだ

夜の雲のように うつろうのは
私の上を駆け巡る想念
不安と陰鬱、そしてほんのわずかの希望
かつてかけがえなかったが、ずっと昔に失われ
ずっと長いこと生きていなかったもの
そこにあるのは後悔と...そして涙

行くあても終わりもなく駆け巡る想念
それは時に愛しい人の顔つきをして
心に昔の夢を呼び起こす
それから暗闇の中へ溶け入ってゆき、物言わぬ脅威として
これからやってくる戦いに 臆病な心をおびえさせる
そして遠くに聞こえるのは生活の騒がしい物音
群集の心ない笑い声 悪意をつぶやくささやき
日々の雑事の抑えがたい雑音、
死の陰鬱な鐘の音!...予言の星は
まるで恥らっているかのように
星は荒涼とした靄の中に顔を隠すのだ
ぼくの未来みたいに 見通せない沈黙の中へ


"V tumane dremlet noch’.
Bezmolvnaja zvezda skvoz’ dymku oblakov
Mertsaet odinoko.
Zvenjat bubentsami unylo i daleko
Konej pasushchikhsja stada.

Kak nochi oblaka, izmenchivye
Dumy nesutsja nado mnoj,
Trevozhny i ugrjumy; v nikh otbleski nadezhd,
Kogda-to dorogikh, davno poterjannykh,
Davno uzh ne zhivykh.
V nikh sozhalenija... i slezy.

Nesutsja dumy te bez tseli i kontsa,
To, prevratjas’ v cherty ljubimogo litsa,
Zovut, rozhdaja vnov’ v dushe bylye grezy:
To, slivshis’ v chernyj mrak, polny nemoj ugrozy
Grjadushchego bor’boj pugajut robkij um,
I slyshitsja vdali. Nestrojnoj zhizni shum,
Tolpy bezdushnoj smekh, vrazhdy kovarnyj ropot,
Zhitejskoj melochi nazaglushimyj shopot,
Unylyj smerti zvon!... Predvestnit" "sa zvezda,
Kak budto polnaja styda,
Skryvaet svetlyj lik v tumane bezotradnom,
Kak budushchnost’ moja, nemom i neprogljadnom.

"


静かで内省的な歌が多いこの歌曲集においては唯一感情が爆発するダイナミックな歌となりました。とは言いながらも行き場のないやるせなさはその爆発でさえも最後には沈めてしまい、この曲も他のと同じように静かに終わってしまいます。歌手の中にはこの爆発でさえも抑え気味にして、この歌曲集全体を本当に静謐なものにしてしまっている人も多くいます。この歌曲集、本当に地味なのですが、じっくりと聴き比べると実に多様な解釈を許していて面白い作品です。

( 2008.08.01 藤井宏行 )


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