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エイノユハニ・ラウタヴァーラ   Einojuhani Rautavaara ( 1928 - ) フィンランド

「 ソネットXVIII 」   
      

Sonnet 18  
     

詩: シェイクスピア(William Shakespeare)


汝を夏の日と比べられようか?
汝の方がより麗しく情熱に溢れる
荒々しき羽根は五月の蕾を呼び覚まし
夏の盛りを約束してくれる期間は短い

時に天の輝きの眼差しは熱くとも
時にその 黄金の面も翳る
すべての美しきものもいつかは消え去る
偶然と、流転する自然だけが不変なのだ

だが汝の永遠の夏は色褪せぬ
汝の美しさも消え去りはせぬ
死さえもその陰を落とすことはない

汝の紡ぎ出す時を永遠の詩に留めることで
人々が息づき、見ることができる限り永遠に
永遠に詩は生き、そして汝に命を与える

Shall I compare thee to a summer's day?
Thou art more lovely and more temperate:
Rough winds do shake the darling buds of May,
And summer's lease hath all too short a date:

Sometime too hot the eye of heaven shines,
And often is his gold complexion dimm'd;
And every fair from fair sometime declines,
By chance or nature's changing course untrimm'd;

But thy eternal summer shall not fade
Nor lose possession of that fair thou ow'st;
Nor shall Death brag thou wander'st in his shade,

When in eternal lines to time thou growest:
So long as men can breathe or eyes can see,
So long lives this,and this gives life to thee.



北欧の現代作曲家の中ではかなりファンが多いのではないかと思われるフィンランドのラウタヴァーラには、シェークスピアの英語の3つのソネットに付けた歌曲があります。彼の繊細な作風から予想できるように、雰囲気はドビュッシーの歌曲を彷彿とさせる仕上がりです。
3番目のこの曲はソネット第18番、若き美青年に寄せて詩人がその美しさを褒め称えるという、ちょっと倒錯の香りのする詩に付けたものです。冒頭の夏の輝きを表す快活な響きとおどけた雰囲気はドビュッシーというよりはプーランク風かも?
第2節の翳りでちょっとリタルダンドしますが、また冒頭の生き生きとしたメロディが戻ってきて曲を終えます。
このリズミカルなピアノの上昇音形と歯切れの良い歌が印象的です。
シェークスピアのソネットはイギリスのみならず、このように色々な国の人が曲を付けていますね。
北欧の現代作曲家の歌曲作品を集めたCDがノルウェーのSIMAXというレーベルにあって、清楚な声のソプラノ Maelandの歌で色々なスタイルの歌が聴けて面白いです。北欧の民謡を現代風に料理したJohansen(1888-1974)などなかなかの聞き物でした。

( 2001.02.20 藤井宏行 )


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