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フランツ・シューベルト   Franz Peter Schubert ( 1797 - 1828 ) オーストリア

「 至福 」   
      

Seligkeit  
     

詩: ルードヴィッヒ・ヘルティ


数え切れないほどの喜びが
天国の広間に咲いている!
天使や聖者もいると
神父さんは教えてくれた
ああ、そこへ行って
永遠の喜びを得たいものだ

天国の女神がだれにでも微笑みかける
ハープがなって、
みな踊り、歌うんだ
ああ、そこに行って
永遠の喜びを得たいものだ

でも僕はこの地上にいる事にする
ラウラが僕に微笑みかければ
僕の嘆きは消え去ってしまう
だから僕は彼女と幸せに
永遠にここにいるんだ!




これはシューベルト入門にも最適な美しい小唄。歌詞を知らなくても大体想
像が付く曲調。他愛の無いラブソングというやつです。しかし、最初の2節で
天国の生活をたたえ、3節めで、それより恋人のいるこの地上が良い、とノ
ロケる内容が、対訳によっては不明瞭で、まるで死を願う曲みたいになって
いるのがあります。それでちょっとわかりやすくしてみました。

名曲だけに数多くの録音がありますが、やはりこういう曲になるとアメリンク
が素晴らしいですね。まず声の美しさ、そして非常に巧妙でありながら自然
に聴かせるテクニック、言う事ありません。
アメリンクは昨年の引退公演で、アンコールにこの曲を歌いました。その時
のほかの曲、たとえば「ロザムンデのロマンス」のような美声を必要とする曲
では衰えが目立ち、痛々しさが感じられましたが、アンコールのこの曲では
奇跡的に往年の輝きを見せ感動的でした。ドレスの裾をさっとさばいてから、
さっそうと歌うアメリンクの姿は忘れられません。

( 1998.08.05 甲斐貴也 )


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