居住地校交流学級
第二回交流会(2003/09/26(金))
交流会の準備
 9月になって第二回目の交流学級の日が決まりました。9月26日のけやき祭(文化祭)の日です。できるだけ普段の日を希望していたので、行事交流に決まり少し戸惑いましたが、瀬崎中でも純生も楽しめるようにと配慮してくれたのだろうと思い、どういう形で文化祭に参加すべきかに考えを切り替えることにしました。
 インクルージョンをテーマに議論しているHP(掲示板)にてアイデアをもらい、ただ文化祭をお客さんとして見学するのではなく、純生も何か展示をしてはどうかと考えました。早速養護学校を通じて瀬崎中にお願いし、快諾をいただきました。

養護学校のN担任や呼びかけに応じてくれた瀬崎中の友達と相談しながら準備を進め、短い準備期間ながらなんとか展示物はけやき祭に間に合わせることができました。結局純生はタイトルのみ担当しました。



交流の実践
午前9時に学校へ到着。純生と母(妻)は体育館へ直行し、午前の全体発表を皆の輪の中で参加しました。その間に父は2Fの玄関脇に居住地校交流学級の展示と配布物を張り出し、5Fの教室に養護学校の一日展示を張りました。

玄関脇は見学の保護者に知ってもらうためです。5Fの教室では1組のテーマである「健康と福祉」の中で養護学校のことを調べるグループ発表にマッチした内容でした。

12時で体育館での全体発表(各クラブの発表など)が終わり、1Fから5Fまで父が背負い、同級生が車椅子を運びました。小学校の時は4Fまで背負うことは難なくできたのに、今回は純生の体重が増えたからか、父の体力が落ちたからか、4Fから足がプルプルしてかなりしんどい思いをしました。準備段階から友達が心配していたとおり5Fの教室への移動はかなりの負担であることがわかりました。

教室に到着してから早速給食です。今日はから揚げとチャーハンのお弁当を給食室の方々が作ってくれていました。純生だけでなく父と母の分まで用意していただき本当に感謝です。給食の頃はまだ皆と純生の間には距離があるように感じました。

給食が終わってから父も母も純生のそばから離れて見ました。すると段々と友達が純生に話しかけてくれました。小学校は違う子もいます。それをみて安心して父と母は純生と別にいろいろな展示や催しを見ることにしました。純生は友達の中でとても嬉しそうな顔をして、友達に車椅子を押してもらいながら小学校からの友達を見つけては声をかけていました。




教室の純生の展示の隣には友達からの色々なメッセージが貼ってあります。友達の熱い思いが私達家族だけでなく、地域の保護者の方々にも伝わったと想うととても嬉しいことでした。

今回は行事交流の良い面(多くの友達と触れ合える)が引き出せましたが、閉会式でほとんどの実行委員が言っていた「文化祭までの課程の素晴らしさ」を純生が共に分かち合えるのは難しいことなのかな、という想いも正直な感想です。


第一回交流会(2003/07/16(水))
交流の基本事項
  ○養護学校からの教師派遣はしない(全ての介助は保護者が行う)
  ○養護学校では教育課程の位置付けで行う(教育委員会の見解と違う?)
  ○養護学校では出席扱いとする
  ○事故の場合は養護学校の保険を適用する
  ○保護者からの要望は全て在籍校を通じて行う(保護者⇒受入校はしない)
交流の狙い(受入校での計画より)
  「宮尾くんとの交流を深める中で障害について理解する」
時間割
  2時限 社会(調べ学習) 1F図書室にて
  3時限 総合(集会)    1F体育館にて
  4時限 総合(交流会)   1F体育館にて
内容(感想と課題)
○登校
<感想>登校すると1年生は正門横のプールで水泳、図書室で調べ学習をしているクラスがあり、純生の到着を見つけてあっという間に友達の輪ができた。おかげで緊張することもなくスタートすることができた。

○社会
<感想>調べ学習では、世界の国々について調べていた。純生も養護学校で「オーストラリア」について調べており、スムーズに参加できた。養護学校が教育課程どおりに教科学習をすすめてくれたことに感謝したい。同じくオーストラリアを調べていた生徒(小学校は別の生徒)が旅行会社のオーストラリアツアーパンフレットを分けてくれたり、早くも交流が始まった。先生が本の写真を示して「これは何?」という質問にも「カンガルー、エアーズロック」と正確に答えていた。
<課題>養護学校での教科学習の進度、純生の理解度について両校にて打ち合わせが必要であると感じた。受入校は学習理解力がないと思い込んでいるのかもしれない。また妻が学習補助についたが小学校時代にはあまり違和感を感じなかったが、中学校では第三者の方が良いと思う。今後の大きな課題である。

○集会・交流会
<ブログラム>
@はじめの言葉
A宮尾君の紹介(瀬崎小の生徒4名が純生の性格や好きなものを紹介)
B保護者の話(僕がこれまでの状況についてスライド活用して話した)
Cこれからの学校生活の中で(学年主任のT先生が、純生との交流を通じて、障害のある純生とのかかわりだけでなく、一年生みんなが相互に相手を理解して付き合っていくことが大事という話をした)
Dレク大会(ジャンケン大会、ビーチボールと指相撲大会、ステレオゲーム)
<感想>進行は生徒が行った。純生と同じ瀬崎小の生徒だけでなく高砂小の生徒も積極的に進行役をかってでてくれたそうで感動した。父の話、先生の話も真剣に聞いてくれた。レク大会ではかなり単純なゲームで純生中心の展開にシラケル生徒がいるのではないかと思ったが、全くそんなことはなく、皆で盛り上がっていたので安心した。
<課題>課題は特にないが、このようなレク大会はやはり特別なイベントという印象が強く、あまり頻繁に行って欲しくないと感じた。今日はスタートの日なので良かったが・・・

○学校案内
せっかくだから1F、2F(特別教室)を案内しようということになりT学年主任と進行役の生徒達と一緒に校内を回った。音楽室では生徒達が校歌を歌ってくれた。また職員室では小学校でも教わったローダ先生に会った。階段の移動介助は父と養護学校のN担任(今日だけは派遣された)の二人で行った。T学年主任が「純生!!」と皆と同じように呼び始めていたのがとても嬉しかった。

≪総括≫
「共に育つ」輪が一層広まった居住地校交流が順調にスタートし良かった。前PTA会長、市教委指導部長、一部の父兄が見学にきていたが、生徒達の感想文と合わせて感想を聞いてみたいと思った。受入校側も生徒の反応、純生の状態など不安なことが多かったと思うが、少しずつ理解を深めてくれることを期待したい。特に純生の場合はこれまでの蓄積があり普通の交流とも違うことをぜひ理解してもらいたい。

(左から 登校の様子、社会調べ学習、集会での父の講演)

(左から レク大会、レク大会での指相撲、学校案内)

瀬崎中学校生徒の感想文
Kくん・・・宮尾君のお父さんの話を聞いて、どんな人にも個性があり、その個性が宮尾君にもあるのだとわかりました。
Tさん・・・がんばってリハビリもして立ち直ってきているので、それを見守りながら一緒にがんばっていきたいなあと思いました。
Tくん・・・交通事故に遭ってお見舞いに行った時、学校でバレーボールをやった時、と次々に思い浮かびました。中学校でも純生と遊びたいし、色々な話をしたいです。
Sさん・・・「ノーマライゼーション」はいい言葉だなぁと思いました。

Uくん・・・これからもずーっと友達で純生のことを大切にしていきたいと思いました。それが僕にできることだと思いました。

Nさん・・・私は高砂小で、まだまだ知らないことばかりだけど、これからたくさんふれあってもっとよく知りたいです。
Mくん・・・純生が交通事故に遭ったあとでも、僕も純生も何も変わらないと思うし、これからも変わらない何かがあると思います。交流を率先して進めてくれた人たちに感謝しています。またこういう機会をつくってください。僕も進め役になってみたいです。
Yさん・・・今日、久しぶりに純生と遊んでよかった。純生もすごく明るく、楽しそうでした。指相撲をやっているところを見て、純生は指相撲が強いのがわかりました。そのときの純生は本当に楽しそうでした。休み時間に純生のところへ行ったのですが、すごい人数で囲んでいて純生と話せませんでした。純生は沢山の友達に囲まれて、とても嬉しそうでした。これからももっと、もっと交流会を増やして沢山純生と話して遊びたいです。
Fさん・・・宮尾君は私達以上に生き生きしていました。(元)瀬崎小の男子がすごく普通に、特に気を使ったりせず、純生くんに接しているのをみて、差別のないいいところだなぁと思いました。またいつか宮尾君は来てくれると思います。そのときも宮尾君が楽しんでくれたらいいし、そうできるようにしたいです。

プレ交流会(2003/06/07(土))
受入校の運動会が開催されました。5月末に同級生のお母さんから運動会の日程を聞いた時から見学に行こうと思っていたのですが、06/05に教頭先生からも招待状をいただきとても嬉しかったです。学校が近づくと少し緊張してきました。どういう風に受け容れてもらえるのか・・・・正門を入ると係の保護者や先生方がニコニコとしています。

校庭へ入ると、ちょうど開会式が終了したところでした。保護者の方々が僕達を見つけてニコニコと笑顔で会釈をしてくれます。笑顔の中を本部席に近づくと校長先生、PTAの新旧会長、小学校の教頭先生、中学校の1学年主任T先生・・・が出迎えてくれました。「どうぞ生徒達の席に行ってください」てっきり本部席の来賓席で見学するものと思っていた僕達は驚くと同時にとても嬉しい気持ちになりました。それでも最初は戸惑いもあり、そのまま本部席で見学をしていると、少しずつ友達やお母さん達が集まってきました。友達はたった2カ月しか会わなかったのに、声変わりしていたり、身体が大きくなっていたり、髪型が変わっていたり、この年齢の成長の速さとともに離れていた時間の寂しさを感じました。

午前の種目も半分が終わろうとしている頃、生徒席に移動してみることにしました。そこは感動で一杯の場所でした。小学校で一緒だった友達が皆近寄ってきて純生をもみくちゃにします。隣の高砂小学校から進学した1年生も以前からの友達のように話しかけてきます。2年生や3年生の中にも僕達に「TVを観ました。頑張ってください」「TVを観て、友達になりたかったんです」と言ってくれる子がいて本当に嬉しかったです。聞くところによると、先日のNHKでの放送を授業中に観たのだそうです。少しずつ受入準備をしてくれているのだなぁとわかり、『これって、居住地校交流だよね』と思ってしまいました。ある友達が「純生は何組なの?」と、赤・青・黄・白・桃に分かれていた組分けに当然純生も入っているのだろうと思ったのでしょう。すでに純生は立派に瀬崎中学校の一員になっているのだと感じました。また別の友達が「今度は授業も受けるんでしょ。5階の教室までエレベーターをつけてもらおうよ」と嬉しい言葉。涙は何とか堪えました。