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■立体技術・製品の気になるトピックス

§このセクションについて§

このセクションでは、過去の一時的・周期的なブームとは明らかに違う21世紀の、特に2006年に東京・秋葉原で日韓協同により官学産が一体となって 開催された「AKIBA 3D Fair」以降の3D・立体ブームを彩る最新かつ実用レベルの立体技術や製品情報などの気になるトピックスに若干の 私的コメントを付け、発表年月日等の備忘録を兼ねながら紹介してゆきたいと思います。



もうすぐ旅は終わります(2009年7月30日)
その気にさせる3Dデジタルカメラを求めて彷徨い続けた私の長い旅はもうすぐ終わります

それは FUJIFILM REAL 3D W1... ではありません

静止画有効画素数:1200万画素
ムービー解像度:1280x720x30fpsx2
ステレオフォーマット:サイドバイサイド
静止画形式:JPEG ・ ムービー形式:H264.MPEG-4/AVI
ホットシュー

上の条件を満たしていれば他に余計な機能は私には要らないのです。
というか、「左右のシャッター、フレーム、色の同期が完全」で「ハイビジョンサイズのムービーが撮影可能」ならば
何でも良いのです。 フォーカスも出来ればパンフォーカスの方が嬉しいくらいです。
3Dは撮影時に「空間把握」から始まって2Dの数倍神経を使わなければならないので
できるだけシンプルに撮影できる3Dカメラが私には嬉しいのです。

ちなみにこのカメラを開発している中国の「Inlife-handnet社」は非常に小さな会社ですが、社員旅行の写真を見ると、50年ほど昔の日本の新興企業のような活気が感じられます。そして既にアッと驚くようなキワモノ的な双眼鏡型3Dムービーデジカメを、発表から3ヶ月ぐらいで本当に製品化して発売してしまった実績があります。
(日本からもカリフォルニアの3D関連商品専門ショップ「Berezin Stereo Photography Products」から購入可能です)
また、メガネ不要で立体に見える安価な3Dフォトフレームも、フジフィルムより早く商品化しています(フジフィルムのV1も実際は台湾メーカーからOEM供給されているらしい)。

50年以上も昔、アメリカでは「ナイコン」と呼ばれて一部のマニアの口コミからその評価が高まっていったニコンFや、一眼なのにミラーをハーフミラー化して固定してミラー駆動時の手ブレやブラックアウトを無くしたペリフェラル方式のキャノンや、 今年デジタルで復活したオリンパスのハーフサイズの一眼ペンFなど、当時の日本のカメラ業界はどこもキワモノやニッチな分野に優れたアイデアを注ぎ商品化していきましたが、そんな勢いを今の中国の新興企業に感じます。

「3DHDC-720x」の価格設定は、Inlife-handnet社にとって初号機とも言える現行の双眼鏡型3Dムービーデジカメが約700ドルであることや、 フジフィルムのREAL 3D W1の市場価格の動きも中国に伝わっていることから、ハイビジョンという武器があるとは言え700ドル以下ではないか、 あるいはデジタル一眼風の見掛けは高そうだが機能がシンプルで、サイドバイサイドで撮れること以外は一般的なコンパクトデジカメ以下の最小限の機能なので600ドル以下もあり得るのではないかと私は推測しています。
ハイビジョンカメラユニット自体は、コダックのポケットハイビジョンムービー「Zx1」の実売価格が90ドル台であることを考えると、3倍ズーム、オートフォーカス、 光学式手ブレ補正機能を盛り込んでも1ユニットで150ドル程度で作られているのではないかと思われるので、アッと驚く500ドル割れでの発売を期待しています。

以下に、3Dマニアには周知の同社の製品並びにプロトタイプを簡単に紹介します。
どれも「3Dマニアなら誰でも考え付くような製品だけれども、どこのメジャーメーカーもコンシューマー向けの製品化をしてこなかったもの」ばかりです。

■SPD818 発売中
既に36,000円(税込み)で株式会社テクネから国内発売されている視差バリア方式の7インチワイド3Dフォトフレーム。
一部の3Dマニアな人たちが既に実際に購入し、使用レポートをサイトに掲載している人もいらっしゃるが、 フジフィルムの3DフォトフレームREAL 3D V1が8インチと大きいながら4:3画角、独自フォーマット、バッテリー駆動が出来ないのに対して、 サイドバイサイド対応、画角は16:9.6でハイビジョン比率に対応、バッテリー駆動で持ち運べるといった利点があり、ゴーストが少なく画質も良いようです (ベースの液晶パネルと視差バリアユニットは韓国サムソン製とのこと)。

■3DVD 発売中
双眼鏡型の3Dムービーデジカメに2.2インチの視差バリア3Dモニターが搭載されているSD画質のモデル。
「見たままに立体で撮れる」このタイプは、軍用ではアメリカ製品が昔からありましたし(ただし恐ろしく高額)、3Dマニアなら誰でも考え付く形ですが、 実際にそれをコンシューマー向けに商品化してしまったことには驚きます。
折りたたみ式の3Dモニターは回転もしてレンズ側(自分撮りの時)からもファインダー側からも見られるようになっています。なんとなくスパイチックな怪しさが楽しいモデルです。
日本では売っていませんが、上で説明したカリフォルニアの3D関連商品専門ショップ「Berezin Stereo Photography Products」から695ドル+送料で購入でき、 同系モデルのハイビジョン版もしくは3DHDC-720xが発売予定になっていることやから、アップグレード保証(新製品に買い換えるときにはキャッシュバックまたは差額のみで購入できる)を行っているようです。

■製品名不明の3Dムービーカメラ
中国語ページにのみ掲載されていて英語ページには載っていないプロトタイプらしく、撮影可能な試作機があるようで、同社の中国語ページのニュース欄を見ていくとこれで撮影しているシーンが出てきたりします。
大きく見えますが実際には2003年ごろのミニDVテープ式のソニーやパナソニックのハイエンドモデルぐらいの大きさのようで、 SDHCカードにH.264 MPEG4/AVIのサイドバイサイドで記録するようです。
いかにもフルハイビジョン機に見えますが、解像度は1280x720x30fpsだそうです(コンシューマー用3Dムービーとしては十分な解像度だと思います)。
今はデジカメでも当たり前のように1280x720のムービーやフルハイビジョンムービーまで撮れてしまうようになったので、 コンシューマーを想定した場合に3Dムービー専用カメラを必要とする層は少ないと判断しての未発売なのかもしれませんが、私的にはこの3Dムービーカメラも欲しいです。


■製品名不明の800万画素3Dデジタルカメラのプロトタイプ
レトロなデザインのデジカメに3Dレンズを付けただけのように思えるプロトタイプ。
このままではステレオベースが狭すぎると思われますが、ステレオというよりもベースのレトロな銀塩レンジファインダー風のカメラ自体を私的には欲しい感じ。

2009年は3D群雄割拠の年かも(2009年1月12日)


締め切りに追われてクリスマスも正月もずっと仕事漬けの毎日ですが、遅ればせながら新年明けましておめでとうございます。

早速、初夢的に今年の3D分野について個人的に妄想し、業界への希望を語ってみたいと思います。

1.立体デジカメと裸眼立体フォトフレーム発売!

これは妄想ではなく、昨年報道されたように富士フィルムからほぼ100%の確率で今年中に発売されるようです。
私は仕事で参加できませんでしたが、昨年12月の「ステレオクラブ東京例会」では、富士フィルムさんがこの3Dデジカメのプロトタイプや レンチキュラーによる裸眼立体写真プリントのサンプルを実際に参加者が触れる状態で公開したそうです(見たかった!)。

ファイル形式が独自フォーマット(もちろんパソコン経由でサイドバイサイド等にコンバート可能)であることや、動画が今時640x480ピクセルな 点ではあくまでも「コンシューマー向け」ですが、今までは左右同期と色補正に手間が掛かっていた立体写真としての「編集作業」が事実上不要となり、 通常の2D写真同様のプロセスで楽しめるようになることは、3D普及に向けて大きな前進だと思います。背面に搭載されている裸眼立体モニターも皆さんの評価は高かったようです。
デジカメ普及のときと同じように、発売後はすぐに国内外のアダルト掲示板に様々なエッチな立体写真が投稿されてくると思われますし、独自フォーマットのこのカメラでしか裸眼立体視できないことを逆に利点とした コミュニティーや掲示板ができたりして、結構売れていくと思いますね。

また裸眼立体フォトフレームも魅力的だし、そこそこ楽しめるレンチキュラー式立体写真プリントも「プリクラ」版ができればすぐに女子高生から普及していくと 思われます。


2.パナソニックとソニーが連合して家庭用3D規格を決定・即・製品とコンテンツを販売!

液晶シャッターメガネ式の3Dに有利なプラズマTVをメインとしているパナソニックと、Wiiの前で完敗状態のプレイステーションを盛り返したいし、制作にも莫大な資金を 投入しているハリウッドの3D映画のブルーレイ版マーケットを広げたいソニーがタッグを組み、従来のような規格決定までに要した時間の数十倍のスピードで家庭用3Dテレビ、 コンテンツ、再生機器の規格を夏までに作り上げ、パナもソニーも米国のクリスマス商戦までに「3D対応テレビ」「3D対応ブルーレイプレーヤー」「3D対応プレスレ4」 「グランツーリスモ3D」などを発売!
さらにソニーは裸眼立体モニターを搭載した「PSP・3D」も発売し、ゲームソフト各社も過去に確実に売れた鉄板ゲームソフトを3D化して次々に発売し、3Dテレビや 3Dモニターで先行している韓国各企業も超低価格な製品を発売して、2009年12月は「3Dフィーバー」が起こる。

>>> “3D”に向けて本格始動するテレビ業界についてはコチラを参照してください(本田雅一のリアルタイム・アナリシス)。


3.Vuzix以外からも安価な3Dヘッドマントディスプレーが販売!そしてついにUSB1本で接続OK!

ひとりで3Dを楽しむニーズに向いている3Dヘッドマウントディスプレー(3DHMD)は、現在のところ米国Vuzix社の独占状態で、同社はさらに高画質でファッショナブル なデザインの新製品を2009年中に発売予定だし、それに後付できる「超小型3Dカメラ」の開発も進めているようですが、韓国や中国の企業からも高画質でバックライト不要な 「有機EL」を使った低価格な3DHMDが発売されて競争が激化し、Vuzix社はついにUSB1本でミニノートパソコンやデスクトップパソコンに接続してすぐに3Dで見られる 新製品『VR1440USB』を39,800円で発売。
愛用する他社の2D版HMDを自慢していた劇団ひとりに対抗して同じく家電大好き芸人の土田晃之が「こっちは3Dだぞ」とテレビで自慢して 大ヒット。
3Dエロゲーや3Dアダルトコンテンツを詰め込んだミニノートとVR1440USBが、マニアご用達のアイテムとなる。


4.韓国のベンチャー企業が10インチ裸眼3Dモニターと3Dウェッブカメラ搭載のミニノートPCを発売し大ヒット!

既に画質と立体感で評価が高い韓国3Dis社の10.2インチ裸眼3Dモニターを流行のミニノートパソコン用に流用し、さらに回転する800x600画質のステレオウェッブカメラを 搭載した製品が発売。 98,000円の高価なWindows XP版と並行して、今や大多数を占める「パソコンはメールやウェッブ閲覧と音楽やビデオ再生、それにちょこっとマイクロソフト・オフィスで 作られた仕事の書類を閲覧できればよい」というニーズに合わせたフリーソフトを搭載した79,800円のLinux版が大ヒット。
搭載したステレオウェッブカメラでの静止画や動画の撮影・再生・チャットはもちろん、富士フィルムの3Dデジカメで撮影したSDカードをカードスロットに挿せば そのまま10インチモニターで裸眼立体視でき、ホームページをそのまま裸眼立体視できるJavaと3Dホームページ&ブログ作成ソフトやサーバを無料で公開したため、 芸能人のブログなどからどんどん3D化が進み、本格的な3Dブームとなる。

また、Vista搭載デスクトップパソコンやノートPCが全然売れなかったことに危機感を抱いていたマイクロソフトは、3Dへの変革期の中で生き残りを賭け、 Windows 7と並行して、Windows Mobileから余分な機能を省き3D機能を追加したWindows Mobile 3Dを開発し、サポート付きで1台当たり20ドルという低料金でデリバリーを開始。 併せてStereoscopicPlayerを買収してウィンドウズ・メディアプレーヤーに裸眼3Dモニター、μPol3Dモニター、3DHMD、液晶シャッターメガネなどで立体視できる 表示オプションを追加、同時にインターネット・エクスプローラーにも3D機能を盛り込んだIE9を発表し、3Dをきっかけに急拡大するLinuxに対抗。


5.沈黙を続けていたキャノンが3D対応SEDテレビをついに発売!

ブラウン管テレビの良いとこどりした超高画質なSEDは東芝・キャノン連合で製品開発を始めましたが、電子ビーム放出部分の基本特許を持つ米国のベンチャー企業との 訴訟問題なので東芝が降りて、2007年末以降はキャノン単独で「米国特許に依存しない自社技術で開発を続行する」となってしまい、その後の液晶テレビの高画質化や超薄型化と 低価格化、さらには有機ELテレビの登場で競争力が無くなり、最近では「忘れられたSED」の感がありますし、 ある人は「キャノンとしては忘れて欲しいSED(既に社内的にはプロジェクトを停止?)」 的なことを言っています
しかし、既に数百億円規模の投資を行ってきたキャノンとしては、キャノン・ブランドの高画質なモニターを是が非でも製品化に漕ぎ着けたい筈。 今から大型の有機ELを自社開発するのも大変なので、液晶シャッターメガネとの相性の良さを生かし「3D対応・放送局及び3D映像制作者のための超高画質モニター」として SEDを発売。
併せて、90年代に開発した3D撮影用白レンズのプロトタイプをリファインし、スーパースローも可能なフルハイビジョン立体動画及び2千万画素立体静止画を撮影できる プロ、ハイアマチュア向けのデジタル3Dカメラを発売。


6.3Dデジカメフォーマット規格の立役者オリンパスはどう出る?

2008年8月に「カメラ映像機器工業会(CIPA)」から発表された3Dデジタルカメラフォーマット規格の立役者であるオリンパスは、既に昨年12月に液晶モニター対応の3Dシャッターメガネ をサンプル出荷していて、実際、私の手元にもあるのですが、非常に残念なことに、私のパソコン環境では期待していた3D性能が発揮できません。
一番の問題は左右のクロストークによる「残像」です。
オリンパスのモニター希望者に選ばれた方々からも「上半分しか表示されない」とか「残像が酷い」とか「推奨モニターのスペックが高すぎる」といった意見を聞いています。
3Dコンソーシアムから2008年12月に公表された「人に優しい3D普及のための3DC安全ガイドライン」を満たした静止画や動画でも私の環境ではモニター面を基準にそれより 前も後ろも共に残像が生じてしまいます。
この問題は、最近nDIVIAが発売を始めたnDIVIAブランドの3D液晶メガネを、同社が推奨するリフレッシュレート120Hzの高速液晶モニターでも発生することが報じられて いることから、液晶モニター側に何らかの3D対応機能を盛り込まない限り解決しない問題なのかもしれません。

さて、家電芸人もお薦めするソニーの「スマイルシャッター」やカシオの「超高速シャッターHIGH SPEED EXILIM」などの使えるギミック要素タップリな製品以外は、 2Dデジカメ市場はデジタル一眼を含めて既に飽和状態の安値叩き売りの中、富士フィルムに限らず各社共に「次の手は3D」と考えているはずですが、規格立案の中核たる オリンパスがどう出てくるかが注目ですが、全く予想も妄想もできません。
しかしながら、「3Dインフラの1つ」として開発された液晶モニター対応3Dシャッターメガネが残念な性能なので、戦略を再考する必要があるかもしれません。 かつて「アイトレック」という3DHMDを製品化し、医療用光学機器でもリーディングカンパニーであるオリンパスとしては、 富士フィルムさんの「写真は裸眼3Dこそがこれからのメインストリーム」に対抗して、高画質で残像やフリッカーが全く無い「新アイトレック」を開発した方が良いかも。
それこそ上記で妄想した「USB1本で接続できる3DHMD」がオリンパス・ブランドで発売されたら、医療機関、学校、博物館を含めて一般ユーザーにも今なら受け入れら れるような気がします。

  ★参照:カメラ映像機器工業会「デジタルスチルカメラ用ステレオ静止画像フォーマット規格」
  ★参照:3Dコンソーシアム「人に優しい3D普及のための3DC安全ガイドライン」
  ★参照:「NVIDIAの3Dグラス「GeForce 3D Vision」を試す」



他にも色々と妄想していることや昨年末から新年にかけて報じられてきた新たな3D関連製品や技術などについても書きたいのですが、仕事に戻らなくてはならないのでここまで!




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