17:1 〜scene.5_b〜








 スピーカーから、ノイズに混じって音が聞こえる。くちゅくちゅと、湿った音が。

 
「っ・・・っ!?」

 耳障りで、屈辱的な音。アスカの股間に添えられたマイクが拾う、淫裂の発する情欲の証。それがスピーカーを通して、聞きたくなくてもアスカの耳に入って来る。

 
「・・・っ!」

 身体をコードで縛られているアスカには、耳を塞ぐ事が出来ない。たかが置かれただけのマイクをどかす事も、コードを引き抜く事も出来なかった。

 
「くぅっ!?っ・・・ぅ、んんっ!」

 シンジが自分をどう縛ったのか、目を覆われているアスカには判らない。強いて判っている事と言えば、身体を動かせば動かす程にコードが自分の身体を強く締め上げて行く事だけだ。

 その他の四感。味覚・聴覚・触覚・嗅覚は逆に鋭敏さを増していた。目が見えないのだから、それ以外の感覚で状況を把握するしかない。アスカの防御本能が、勝手に感覚を研ぎ澄まさせているのである。

 澱んだ空気の流れすら、アスカは感じ取っていた。弱い空調に乗り、己の発した生暖かい牝の臭気を慰撫している。艶めかしく、先程の歓喜を身体の内から再び呼び起こそうとする様に。

 
「・・・ひ、ぃいっ!?」

 何かの拍子で動いたマイクの先端が、アスカの淫唇を擦り上げた。甲高いハウリングの音と、アスカの悲鳴が重なってカラオケボックスの中に響く。網状になった金属が、小さな肉の襞1つ1つに引っかかり荒々しく撫で上げられて。

 
「っ・・・はっ・・・ぁっ・・・」

 シンジが部屋から出て、何分経ったのだろうか。アスカには見当も付かない。とてつもなく長い時間が過ぎ去った様な気もするし、逆に未だ数分も経過していない気もする。

 快楽に翻弄された後では、体内時計も何の役には立たず。目を塞がれ身動きの叶わぬ身では、冷静な判断も出来る訳が無い。ただ不安だけが胸中に広がり、漠然とした恐怖が広がるだけだった。

 もし、誰かが入って来たら。その思いを、アスカには捨て去る事が出来ない。それは、容易に起こり得る事なのだ。誰も入って来る訳が無いと、断言出来る者など1人としていないだろう。

 もしも、そうなってしまえば・・・己の待ち受ける暗澹たる未来を想像して、ぶるっとアスカの身体が震える。人を呼ばれて大騒ぎになるか、それとも見知らぬ誰かに犯されるか。そのどちらであっても、アスカの明るい未来には結び付きはしないだろう。

 
「・・・っ・・・!?」

 したくなくてもネガティブな思考しか出来ないアスカの耳に、がちゃっと扉の開く音が聞こえた。それから少しの間を置いて、扉の閉められる音が続く。

 
「・・・し、シンジ?」

 思わずアスカは、引きつった声で知った少年の名を呼んでいた。自分を拘束し、身も精神もボロボロになるまで追い込んでくれた憎悪の対象の名を。

 誰かが入って来たのは、間違い無い。しかしアスカにとっての問題は、誰が入って来たのかと言う事だった。自分に醜態を晒させている張本人かも知れないし、部屋を間違えた第3者と言う可能性も有る。

 赤の他人であれば、それはアスカにとって最悪の事態を意味していた。何しろアスカはテーブルの上で、全裸で股間を突き出す様に縛り上げられているのだから。誰が入って来ようが、アスカの恥態に気付かない訳が無い。

 
「・・・アンタ、シンジなんでしょ?」

 しかも今のアスカは、目を覆い隠されている。だから誰が入って来たのか、確認する術がない。少年の名を呼んだのは、単なる比較問題である。他の誰かよりは未だ、シンジであった方がマシだと思っての事だ。

 
「な、何で黙ってんのよ!?何とか言った・・・っ、ひゃうぅっ!?」

 何故だか侵入者は、一切声を発しようとはしない。暗に、違うと物語るかの様に。隠しようも無い不安を虚勢で隠し通そうとするアスカの口から、唐突に悲鳴が漏れた。すぅっと胸の上を、軽く触れながら何かが動いた為に。

 
「っ・・・やぁっ・・・んっ、あっ・・・は、ぅんっ」

 汗ばんだ胸を、指先が滑る。少しだけ胸の肉を内側に押し沈めながら。金属の輪で飾られた膨らみに指先を置き、摘み軽く上へと引っ張る。

 
「くっ、ぅうっ!ぁっ・・・はふっ、ぁ・・・あっ」

 その動きは、今迄のシンジのそれとは根本的に異なっていた。優しいと言うか大人しいと言うか、暴虐の限りを尽くすシンジらしくは無い。

 ただそれが、視覚を奪われている今のアスカには丁度良い刺激となっていた。だからこそ、アスカは喘ぎ声を漏らし続けている。己の置かれた状況を忘れ、快楽を貪っていた。

 
「はんっ、あっ・・・あうっ、っ・・・あはぁっ!」

 強めに胸を揉まれたかと思うと、僅かに触れるだけの刺激へと瞬時に切り替わり。小陰唇を軽く撫でていたかと思うと、その次の刹那には曲げられた指を差し入れられ膣壁を執拗に擦られる。

 
「はふっ、あっあぁんっ!ぅっ・・・っあ、ああっ!」

 どの程度の刺激が何処に加えられるのか、アスカには予想も出来ない。だからこそ、容易に翻弄される。心の準備も出来ないままに、快楽と言う波濤に揉まれる小舟の如く。快感の濁流に流され酔い、思考を奪われ意識を狂わされて行く。

 
「ひゃんっ!?」

 唐突に股間から伝わった刺激に、アスカの腰が跳ねた。指よりも柔らかくて生暖かい、それ自体も湿った物体が押し当てられた為に。

 舌先が拡がったままになっている、二重の肉唇の間をなぞる。幾度も幾度も、白濁液に濁った淫液を掬い取られながら。柔らかい肉を押され、押し付けられた舌から微妙な振動を与えられる。

 
「くぅっ、んんっ・・・あっ、ひああっ!」

 今迄に一度も、アスカは陰部を舐められた事が無かった。精々自分の指で撫でるか、それとも肉の異物を突き入れられるか。そのどちらかしか、経験がない。

 
「はっ、あはぁっ!ぃんっ、いっ・・・あああっ!」

 がくがくと、アスカは身体を下半身を痙攣させ続けていた。既知の感覚とは根本的に異なり、そして空恐ろしくなる程に心地良い。腰から融け落ちてしまいそうな、甘美な感覚が頭の中を幾度も煌めき。瞬く無数の白光が、意識を埋め尽くそうとしている。

 
「いっぃいっ!はんっ、ふっ・・・ぅんっ、あああっ!」

 知らずと腰を浮かせ、アスカは口での愛撫を自ら誘っていた。口で肉棒を銜えさせられた時の、シンジが受ける快感はコレなのかも知れない。朦朧かつ漠然と、そんな事すら考え始めている。

 しかし、アスカの誘いは見事に空振りをした。相手が、次なる展開を望んだせいで。突き出した腰から舌は離れ、代わりに胸を包み込む様に掴まれる。

 
「・・・ぁ、ひっ!?」

 アスカの口から、短い悲鳴が迸った。胸を掴む力が凄まじく、それこそ握り潰されるかと思うほど強かった為に。それから力任せに、テーブルからアスカの身体が持ち上げられて行く。

 
「ぃぐっ・・・あぅっ!っ・・・ぁっ、んうっ!?」

 余りにも凄まじい痛みに、アスカの顔は険しく歪んでいた。額に脂汗が滲み、ロクに呼吸も出来ない。以前にピアスを付けられた時よりも、その痛みは数段激しかった。しかし痛みに紛れ込んだ、微かな別の感情もアスカは感じている。快感と言う、常に翻弄されるだけの感情を。

 
「・・・はっ・・・ぃぎっ、ぁあんっ!?・・・っ・・・」

 暫く持ち上げられたままだった、アスカの身体がゆっくりと降ろされた。焦れったくなる程ゆっくりと、持ち上げた時とは異なって貴重品を扱う様に。

 
「っ・・・ひゃっ、はぁあっ!」

 アスカは自分の内腿に、熱い塊の存在を感じた。反り返った屹立が、じゅくじゅくと恥液で湿ったアスカの淫唇に軽く触れている。

 
「・・・ふっ・・・くぅっ、んっ・・・ぁうんっ」

 たったそれだけの事で、アスカの胸を襲っていた鋭い痛みも異なる別の感覚へと変容を遂げてしまう。

 ずきずきとした乳房の痛みも、今は甘みを伴う疼きへと化している。まるで愛撫でもする様に陰茎に擦られる陰裂からは、先程身体の奥に放たれた精子の混じった淫液が零れ始めていた。新たな潤いに満ちた、肉壁の中へ血に滾る塊を受け入れる為に。

 欲しい。身体が、そう叫んでいる。もう一度、さっきみたいに。好きなだけ中を掻き回し、精液を注ぎ込んで。そう、身体の奥底が喚き散らしている。

 
「・・・ぁ・・・ぁはっ、あ・・・っ」

 理性で押さえ込もうとしても、身体は全く言う事を聞こうとはしない。受け入れる準備を着々と整え、挿入される瞬間を涎を垂らしながら待ち続けていた。口からも、淫らな唇からも。

 
「・・・あっ!・・・ぅっ、んんっ!」

 アスカの身体が再び、しかし僅かだけ持ち上げられた。何の為か、今更問う迄も無い。ようやく、もたらされる。あの、快感が。過去に味わった感覚が脳裏を過ぎり、期待でアスカの身体が小刻みに震え出す。

 しかし、その望みは完全には叶えられなかった。

 
「あんっ!・・・ぁあっ・・・?」

 肉棒の先端は、アスカの股間をなぞりながら背中の方へと動き続けている。クリトリスを擦り、ひくつく膣口をつつき。そこで留まる事無く会陰を撫で、皺が寄ったもう1つの肉穴へと突き入った。

 
「やっ・・・くうぅっ!?」

 一瞬だけ苦痛に歪んだアスカの顔が、じわじわと歓喜に弛んで行く。むずむずとした特有の感覚と共に、伝わり来る快感が些末な痛覚を吹き飛ばし。より強い刺激を得る為に、無数の細かい肉の襞が侵入して来た肉柱を包み込む。

 そして、ゆっくりとした抽挿が始まった。充分に濡れた腸腔の中を、まとわり付く柔肉を振り解く様に肉茎が前後に動き始める。

 
「あぅっ、ひっぃいいっ!」

 幾度と無く犯され続けたアスカの菊蕾は、既に排泄器官とは呼べない。快楽を貪る為の性器に、造り替えられてしまっていた。肛門を弄られても、腸壁を掻き回されても。淫唇を突かれるのと同じ様に、絶対的な快感に喘がされてしまう。

 
「ぁくっ、はっ・・・ああぁっ!」

 消化吸収の為に存在している肉の襞が、既知の感覚に蠢動していた。僅かな苦痛と、圧倒的な悦びに。目に見えぬ所で行われている行為だが、伝わる感覚から勝手に脳が意識の中に鮮明な映像を映し出してくれる。

 たかが14歳の子供のモノとは思えない、巨大な肉の柱が身体の中を荒々しく掻き回していた。大きく張り出した雁首が腸壁を掻き、膨らんだ血管や埋め込まれた樹脂による隆起が媚肉を擦り刺激を与えている。

 それは間違い無く、幾度と無く自分を嬲り続けて来たシンジの肉棒だった。見ずとも、アスカには判る。シリコンを埋め込み投薬により強化された、子供どころか人のソレからも逸脱した異形の性器。それが今、自分の臓腑の中で蠢いている。

 
「あふぅっ、はんっあぁっ!ひっ、ぃいいっ!」

 シンジが突く度に、アスカの中に残っていたシンジの精が閉じる事を忘れ丸く開いたままの淫裂から吹き出していた。目を塞がれているアスカは、その光景を見てはいない。だがもしも見ていれば、こう思わずにはいられなかっただろう。まるで、自分が射精をしている様だと。

 
「ぁんっ、あっはぁんっ!あっ、ああぁっ!」

 シンジの肛虐を受けているにも関わらず、アスカは悦びに喘いでいた。馴れた事も有るだろうが、それ以上にシンジが激しくアスカを責めたてていない事の方が遙かに大きい。普段とストロークは同じでも、そのペースは半分以下だろう。

 そしてその動きは、アスカに苦痛をもたらしはしなかった。純粋に、快感だけが伝わり意識を酔わせて行く。

 
「ひっぃんっ!?あふっ、はっ・・・あぁっ!」

 愛撫の伴った、穏やかな抽挿。互いが相乗し、共鳴して更なる高みへとアスカを誘って行く。

 
「ぁんっ・・・やっ、ぅっああっ!」

 その間も、アスカの身体を這う指と舌の動きは一度たりとも止まらなかった。掌で右の胸をやわやわと揉み、内股をさすり。舌先で、割れ目から溢れる淫蜜を舐め取っている。

 
「あぅっ、はっあああっ・・・ぁうぅっ、っ!?」

 ようやく矛盾に気付いた、アスカの身体が恐怖に強張った。やっと気付いたのだ。散々甘受した今更では有るが、とても快感に喘いでいる場合ではない事を。

 シンジは今、後ろからアスカの菊蕾を犯している。だからシンジの頭部は、アスカの後方に有る・・・いや、存在しなければおかしい。だったらシンジに、どうすればアスカの秘裂を口で愛撫する事が出来る・・・?

 
「っ・・・いっ・・・ぃ、イヤああぁっ!!」

 思わず、アスカは叫んでいた。叫ばずに、いられる訳が無い。この部屋に入って来たのは、シンジだけではなかった。少なくとも他に、もう1人居たのだ。その誰かが、アスカの股間に顔を寄せ。今、口でアスカの陰唇を責めている。

 
「イヤあっ!やめっ・・・止めてえぇ!!」

 もっと早くに気付くべきだった。何時?シンジに胸を愛撫されたと思った時に。シンジが、一度でも前戯などしたか?一度でも、シンジの舌が自分の身体を這った事が有ったか?たった1回だけでも、優しい愛撫などシンジがしてくれたか?

 答えは、総て否である。シンジがする筈の無い行為のオンパレードだ。シンジにも普通の性技が使えるのだと考えてしまった自分がバカだった。何か心変わりでもしたのかと、納得した自分が間抜けだった。気持ちが良いからと、流された自分が愚かだった。

 シンジが肛門を貫いているのは間違い無い。だが他にも、もう1人居たのだ。多分その1人が、自分の身体に愛撫を加えていた。シンジが前戯をしたと考えるより、その方がずっと自然である。

 
「やだっ、あふっ!ぅんっ、止めて・・・よぉっ、あっぃいぁっ!」

 急に騒ぎ出したアスカを黙らせようとしたのか、身体を突き上げる動きが急に激しくなった。腸壁に囲まれた中で肉の塊が跳ね、アスカの中を出鱈目な勢いで突き上げている。

 
「やっイヤっ、ぁっ・・・はっ、ああんっ!」

 最も正確に言えば、普段のシンジの責めに戻っただけでしかない。される側を悦ばせようなどと、微塵も考えてはいない性交。溜まった精液を排泄する為だけの、それこそ小便を放つのにも等しい行為。

 
「あぅんっ!はっ・・・あぁっ、うっあああっ!」

 そんな真似をされているにも関わらず、アスカは快感に喘いでいる。好き放題に身体を弄ばれ、汚されていると言うのに。シンジだけでは無く、名も知らぬ他の誰かにも身体を蹂躙されているのに。

 
「ひくっ、くぅんっ!やぁっ、やっ・・・あっあはぁっ!!」

 余りにも情けなかった。誰だか判らない相手が居ても、嬌声を上げてしまう自分が。律動と愛撫にに気を奪われて、歓喜に喘ぐ自分が。

 ただ、苛んでいる感覚は紛れも無くアスカにとって悦びだった。だから、どうしても止められない。喘ぐ事を、悦ぶ事を。

 
「ひゃうっ!?っは、あああぁっ!」

 クリトリスを執拗に責めていた舌が、小陰唇をなぞり膣口へと滑る。そしてそのまま、淫液に潤んだ穴へと潜り込んだ。

 
「っ!?ぁっ・・・っ、ふっあはぁっ!」

 ぴちゃぴちゃと、湿った音がアスカにも聞こえた。アスカの耳に届く様に、わざわざ音を立てて舌で液体を啜っている。誰だか判らない相手の愛撫にも、アスカが感じ濡らしている事を自覚させる為に。

 
「やっ・・・っ、んんんっ!」

 何を今更と嘲られても仕方が無いが、愛液を啜る音を聞いたアスカは沸き上がる羞恥心を感じずにはいられなかった。身体を拘束され、尻の穴を抉られて。それでも喘ぐ自分を見られてしまった。そんな悔悟が、アスカの意識を苛む。

 
「あうっ!?ぅあっ・・・はっ、あんんっ!」

 しかし、苛んだ所で快楽が消え去る訳では無い。むしろ快い、ぞくぞくとした感覚が背中を伝って来るのをアスカは感じていた。羞恥や蔑視に快感が交わり、新たな快楽のうねりと化してアスカの身体と精神を翻弄している。アスカの意識を狂わせ、逃れようの無い泥沼へと引きずり込んで行く。

 
「ぃっ!?ひあっ、ひゃうぅっ!」

 膣の中を執拗に舐め回していた口が離れて、その少し上を突いた。クリトリスと膣口の間に存在する小さな、シンジにも責められた事の無い穴・・・外尿道口を。

 
「はんっ、あふぁっ!ダメっ、ぃっひああっ!」

 細く尖らされた舌先が、その穴をつつく。執拗に、少しでも広げようとするかの様に。その刺激に、アスカは艶っぽい拒絶になっていない叫びを上げていた。膣口を弄られるのに似た快感だけは無く、むずむずとした覚えの有る嫌な感覚が伝わって来る為だ。

 
「やっ、あんっ!ぁあっ・・・やっ止め・・・っ、出ちゃ・・・うぅっ、ああぁっ!」

 我慢しようと、思ってはいた。しかし今までに一度も受けた事の無い刺激を受けて、抑制などかかる筈も無い。増してやアスカは、前後の穴を2人で責められている。堪えようと、努力する事すら出来なかった。ぶるっと身体を震わせた後、他愛も無くアスカは薄い黄色の液体を秘裂から吹き出している。

 
「・・・ぁっ・・・や、あぁ・・・っ」

 アスカの耳にも、ぱしゃぱしゃと床に液体の跳ねる音が聞こえていた。他人の前で漏らしたのが、これで何度目かなど覚えてはいない。ただ幾度放尿を曝していようが、馴れる事だけは無かった。羞恥心は否応無く煽られ、それでも止まろうとしない小便を為す術も無く垂れ流し続けている。

 
「・・・随分な挨拶ねぇ・・・アスカさん」

 
「!?」

 唐突に名を呼ばれ、アスカは愕然とした。女の声で、しかも相手は自分が誰かを知っている。当然だろう。その声は、アスカにも聞いた覚えが有るのだから。ただそれが誰なのか、肝心な名前がアスカの脳裏には浮かんで来ない。

 
「折角、私が舐めてあげたのに。あぁ言う、お礼の仕方は無いんじゃない?」

 かなり若そうな、女。少なくとも、NERVの職員ではない。付いた見当は、たったそれだけだ。判らない事は、幾ら考えた所で判りはしない。記憶巡りを放棄して、アスカは声を掛けて来た女に問う。

 
「・・・アンタ・・・誰よ・・・?」

 
「誰って・・・もう、忘れたの?頭悪いのねぇ・・・確かめれば?自分の目で」

 そう言うなり、アスカの目を覆うアイマスクが一気に奪い取られた。あからさまにアスカを嘲る、呆れた声と共に。





 
「・・・あ・・・あ、アンタ・・・」

 苦笑と侮蔑の混じった少女の表情が、アイマスクを剥ぎ取られたアスカの視野に存在していた。おしぼりで口の周りを拭う、チョーカーに似た細い首輪の他には布切れ1枚纏っていないアスカと同じ位の年頃の少女が。

 
「・・・まさか、私の名前覚えてないの・・・?」

 見覚えが無い、とは言えない。アスカの記憶の片隅にも残っている。その出会いは、余りにも衝撃的すぎた。忘れたくても、忘れられる訳が無い。耐え難き、今も燻り続ける屈辱と共に。

 
「まっ・・・マナ・・・っ!?」

 弐号機移送中の空母で出会った少女。最初に自分の身体を弄び運命を狂わせた、許されざる者。憎んでも憎み切れる筈の無い怨敵。そして、シンジに尻尾を振り忠誠を誓い快感をねだる牝犬。

 どうせ漏らすんだったら、顔にでも浴びせてやれば良かったとアスカは真剣に後悔していた。アスカにとって、そもそものケチの付け始めがマナである。輸送鑑でマナに押さえ込まれた時から、総てが狂ってしまったのだ。反抗手段としては些か虚しいが、それでも何もしないよりはマシだろう。

 
「少しは牝犬らしい顔になって来たじゃない。ここまで仕上げるのに、さぞ御主人様も苦労なされた事でしょうね・・・あなた、ぜぇんぜん才能無いから」

 
「っ!?よよっ、余計なお世話よっ・・・ひ、くぅっ!?」

 自分の陰部を指で弄られ、アスカはマナへの罵声を中座させられかけた。しかし、黙って快楽に流されていられる理屈ではない。何とか気を奮い立たせ、時々詰まりながらもマナにアスカは喚き散らす。

 
「っ・・・そっ、そんな事をねぇ!ぁっ・・・ばっバカシンジの奴隷・・・んんっ!とっ・・・とか言ってるイカれた奴・・・にぃっ、ととっとやかく言わる筋はぁっ・・・無いの、よおぉっ!」

 ただでさえ、黙って聞いてはいられない指摘である。それを、既に牝犬となっている者から言われたのだ。猛り狂わないほど、アスカは従順な性根の持ち主では無い。

 現時点でアスカは、未だシンジの奴隷になった訳ではなかった。実質はどうであれ、自ら明言なり宣言はしてはいない。だからアスカには、自分はマナとは違うと言う意識が存在している。同類扱いされて、腹を立てない方がどうかしているだろう。

 
「・・・あのね。何言ったって、こんなに濡らしてちゃ説得力無いわよ。それとも、お漏らししたって言うの?こんなドロっとしたのも一緒に?」

 
「くっ・・・!」

 肉壺から抜き取られたマナの指が、アスカの頬を撫でる。指に絡み付いた自分の淫液を顔に塗られたアスカは、顔をしかめる意外に出来る事など無かった。

 
「偉そうな事言うのは、おむつが取れてからにしてね。自称、エリート天才美少女パイロットさん」

 
「ッ・・・!!」

 誰だか判らない相手に犯されていても、感じていた事を証明する生暖かく滑った感覚。確かに何を言った所で、説得力の欠片も無いだろう。恥ずかしさと屈辱で顔を真っ赤にして、アスカはマナを煮え滾った憎悪の視線で射抜き続ける。

 
「で、どうだった?」

 
「!?・・・しし、シンジ!?」

 聞き慣れた声が、唐突にアスカに疑問を投げかけた。背後から、自分の菊座を貫いている者から。赤の他人よりはマシだが、だからと言って喜ぶ気にもなれない相手からの声。シンジの問いかけに、動揺を隠せぬままにアスカは逆に疑問をぶつける。

 
「ど・・・どうだったって、何が!?」

 
「誰だか判らない相手に、犯される気分は味わえた?タマには、趣向が変わって面白かったでしょ?」

 
「っ、面白くなんか無いわよっ!」

 気持ち良かったかと聞かれたら、咄嗟には言葉に詰まっていたかも知れない。だが面白かったかと問われれば、答えは否だ。最終的にはイかされてしまったが、トータルで見れば快感よりも恐怖の方が遙かに強かったのだから。僅かとは言え、アスカには未だ矜持が残っている。今さっきの体験を、面白かったと認められる訳が無かった。

 
「・・・ふぅん。じゃ、次のはどうかなぁ?さっきよりは、面白いと思うけど」

 
「・・・つっ、次って・・・」

 
「終わる訳無いじゃないか。ボク、未だイって無いんだから」

 
「・・・」

 様々な意味で、当然の様に宣するシンジにアスカは返す言葉が無い。複雑な表情を浮かべるアスカを、それ以上相手にしようとはせずに。アスカを貫いたまま、ごそごそとシンジは蠢き出した。

 
「・・・えーっと・・・確か、入れといた筈なんだけど・・・あ、有った。これを、くっつけて・・・と。マナ、これ付けて」

 
「はい、御主人様」

 
「・・・で。今度は、何をする気なのよ・・・?」

 背後から抱きかかえられ尻穴を抉られているアスカには、シンジがマナに何を渡したのかが見えていない。じわじわとこみ上げがって来る不安を強がりで隠しながら、アスカはシンジに訊く。

 
「大した事じゃ無いよ。ヤるのは、ボクじゃなくてマナだけどね」

 
「・・・え?」

 返答こそ貰えたが、アスカにはシンジが何を言っているのか余り理解出来なかった。行為のヒントにもなっておらず、かえって不安が膨らんだだけである。

 
「それって、どー言う・・・」

 
「御主人様ぁ・・・入れて、頂けませんか?」

 更に質問を重ねようとしたアスカの言葉を、甘ったるく彩られたマナの控え目な懇願が遮った。

 
「え?マナ、自分で出来るでしょ?」

 
「だって・・・未だ、触っても頂けて無いのに・・・」

 
「それもそうか。アスカ、ちょっとどいて貰うよ」

 マナの甘えた理屈を聞き入れたシンジは、どんっとアスカの身体を前に倒す。アスカの直腸に、少しも硬度を失おうとしない怒張を埋めたままで。

 
「・・・え?ひぐぅっ!?」

 腰の辺りから、言葉にもならない痛覚がアスカを苛んだ。肛門の一部は皺が消え失せる程に伸びて、肉塊に触れていた腸壁だけが取り残され引き千切られた様な痛みを訴える。余りの痛みに身体を支える事も出来ず、あっさりとアスカの身体はテーブルの上に突っ伏していた。

 
「ぁっ・・・がっ・・・あぁっ!」

 流石にアスカの脳も、ここまでの痛みを快感に転じる事は出来ない。目を剥き、言葉にならない悶絶の声を漏らしている。ずきずきと腰が痛みで疼き、シンジと繋がっている部位が過剰な熱を放っている様に感じられた。

 
「よいしょっと」

 
「つつっ・・・ぐぅっ!?」

 痛みに顔を歪めたままのアスカの背に、妙な重みがのしかかる。薄気味悪い生暖かさを伴った、そう固くも無い物体が。

 
「っぬわに乗ってやがんのよ、マナ!?とっととどきなさいよぉっ!!」

 アスカもバカでは無い。自分の背中にマナが乗った事くらいは判る。痛みに苦しんでいる、場合などでは無い。自分が台代わりに使われている屈辱に、アスカは怒りを爆発させていた。

 
「・・・随分と濡れちゃってるねぇ、マナも。そんなに、アスカのお○んこ美味しかった?」

 
「はぅっ、ああんっ!そっ・・・そんな・・・事ぉっ、ごっ御主人様の精液をっ・・・はぁんっ、頂いたからですうっ!」

 
「っ・・・ひっ人の背中でサカってんなぁ!!」

 自分の存在をわざとらしく無視したマナの喘ぎ声に、アスカは今日幾度目かも覚えてもいない怒りを爆発させていた。

 
「自分だけ構って貰えないからって、アスカ怒ってるよ。さっさと入れて、アスカを責めてあげてたら?何時までも、玩具に夢中になってないでさぁ」

 
「っ、違あぁうっ!そぉじゃ無くてぇっ、私は降りろって言ってんのよっ!!」

 マナもシンジも、自分の言う事に耳を貸さない事くらいは判っている。それでもアスカは、喚く事を止めなかった。自分の背中に、マナの熱と湿り気が薄気味悪く伝わって来る為に。

 
「あんんっ!はっ・・・そ、そんな・・・こっこんな玩具よりぃっ、っうぅん!あっ、そこぉっ!ぃっいいっ、気持ちっいいですぅっ!」

 そして、当然ながらマナはアスカの叫びに従おうとはしなかった。耳すら貸そうとしない。布団やクッションの上に居るのと同じ様に、マナは身体を揺さぶり嬌声を上げ続けている。

 
「っ・・・だからぁっ・・・ぁっ、おっ降りなさいよぉっ!」

 マナから滴り落ちる淫液の感覚を背中に受けながら、再度アスカは怒鳴り散らしていた。喘ぎ火照るマナの体温と共に染み込み、じわじわと自分が浸食されて行く様な不快感を味わっている為だ。それが自分の背中から、身体の裡に染み込んで来る様な気すらして来る。言う事を聞こうが聞くまいが、喚く事を止める気にはなれない。

 
「ぁんっ、もぉ・・・」

 しかし、そんなアスカの行為は。マナからすれば鬱陶しいだけの妨害でしか無かった。自分の喘ぐ声だけを、御主人様には聞いて頂かねばならない。未熟な奴隷未満の存在を黙らせようとして、マナは腕だけを後ろに廻しアスカの延髄を掴む。

 
「ジャマ、しないでぇっ!」

 
「んん゛ぅっ!?」

 一気に力が加わえ、マナは力任せにアスカの頭をテーブルへと押し付けた。横へ逃れさせず、真っ直ぐ下へと。

 
「ぃぎっ・・・ぇっ・・・ぁっ・・・!」

 掴まれた首の骨が、みしみしと悲鳴を上げている。ついさっきまで自分が乗っていたクッションが有ったから良かったものの、テーブルに直にぶつけられていたら鼻が潰れていたかも知れない。

 
「っ・・・くっ・・・っ!」

 だからと言って、アスカも幸運を喜ぶ気にはなれなかった。つい先程まで自分が座らされていたので、クッションには自分の汗と垂れ流した愛液が多量に染み込んでいる。形を成しそうな程に濃い自分の体臭が、一気にアスカの鼻腔を埋め尽くした。

 
「ぐっ・・・っ、はっ・・・ぇっ」

 顔を顰めずにはいられない凄まじい臭いが、絶える事無くアスカを苛んでいる。呼吸をする事すら躊躇いたくなる程の、吐き気すら誘う自ら放った牝の臭気が。

 
「ひぁっ、はっ・・・っ、あふぁっ!あんんっ、ぅっああぁっ!」

 
「・・・ぶっ・・・げ、ぇっ・・ほっ」

 顔をずらしてクッションから逃れたいのだが、マナに押さえ込まれてロクに動かす事も出来ない。流石に腐り切っても戦自の諜報員だ、などと感心している場合では無かった。

 
「ぎっ・・・ぃっ、ぁぐっ・・・ぅうっ!」

 マナがアスカの身体に跨り首を押さえ込まれている為に、更に強くアスカは前方に倒れ込まされている。そのせいでアスカに埋まったままのシンジの肉茎も、普段とは異なり斜めに突き立てられる形となっていた。当然喰わえ込んだ茎の円周は広がり、その分だけアスカの括約筋に余計な負担がかかる事になる。

 
「・・・ぁっ・・・ぃ、ぎっ!」

 アスカとしては、その痛みに抗う術が無い。下手に力みでもしたら、其処が本当に裂けてしまう事を過去の経験で知っているからだ。どれだけ痛かろうが、可能な限り力を抜く。それ以外に、アスカに出来る事は何も無い。

 
「ぁうんっ、んっああぁっ!はっ、ぃくっいっあひぁっ!」

 ぶるっと、アスカの上でマナの身体が震えた。首を押さえ込む力が増し、アスカの額が幾度もテーブルにぶつけられる。小刻みに、幾度も。マナが果て、その歓喜をアスカに伝えようとする様に。

 
「・・・っ・・・っ!」

 自分の背で好き放題やられているのに、抗う事すらロクに出来ない。彼らの好き勝手な様に、ただ弄ばれるだけ。痛みの程は知れていたが、余りの屈辱感にアスカは呻く事すら出来なかった。目の前が血の色で真っ赤に染まり、噛み締めた歯の間からは鉄錆に似た味が広がっている。

 だが、同時に今のアスカに出来る事はそれだけだった。何をされても、喘ぐか悔しがる事しか出来ない。それが今のアスカの現実である。

 シンジとマナの態度が、それを証明していた。アスカの、存在以外の総てを無視し。アスカが相手だったら有り得ない様な、睦み合いを演じている。今のアスカが、彼らの障害にもならないと態度で雄弁に語っていた。

 だからこそ、悔しい。抗う術すら持たない、煮え湯を飲ませるどころか一矢報いる事すら出来ない己の無力さが。

 
「・・・満足した?」

 
「・・・ぁっ・・・は、はい・・・ありがとうございました、御主人様・・・」

 
「それじゃ、そろそろ本題に入ってよ。アスカ、暇そうにしてるしさ」

 
「っ・・・はい、御主人様・・・」

 2人のやりとりを聞いて、アスカはようやく自分が今の体勢から解放される事を知った。とは言え、それはアスカにとって喜ぶべき事では無い。今までは単なる邪魔者でしか無かったが、これからは主たる標的へと変わってしまうのだから。

 
「・・・んっ・・・」

 名残惜しそうに、もたもたとマナがアスカの背から降りた。それから間を置かずに、オレンジがかった髪の根本を鷲掴みにして、机に突っ伏したままのアスカの頭を引き抜く様に持ち上げる。

 
「・・・お待ちどうさま、アスカさん」

 
「つつっ・・・引っ張らないでよっ!抜けたらどぉして・・・っ!?」

 髪の毛を引っ張られ、無理矢理身を起こされたアスカの表情が一瞬で凍った。自分の前に立っている、マナの姿を見て。言葉どころか、ロクに口を動かす事すら出来ない。御主人様に接する時とは言動を見事に豹変させた、忠実な飼い犬の姿を唖然として見つめている。

 
「・・・」

 照明が薄暗い為に判り辛かったが、アスカの顔からは完全に血の気が引いていた。在る筈の無いモノが、其処に存在していた為だ。マナの股間に、黒々とした棒状の物体が。自分を幾度と無く穿ち続けた、シンジの肉棒を模したグロテスクな代物がマナの肉穴から聳え立っている。

 
「これで、メチャクチャにしてあげるわね・・・あなたの、空いてる方の穴を・・・っ!」

 小刻みに振動する樹脂製の屹立の、ちょうど亀頭の辺りを撫でながらマナがぶるっと震えた。顔に、残忍さと妖艶さの入り交じった笑みを浮かべながら。





 
「っ・・・!!」

 今更、意味が判らないなどと言える訳が無い。マナが何をしようとしているのかを知ったアスカの顔が、見る間に恐怖で歪んで行く。かたかたと歯が鳴り、全身は哀れな小動物の様に痙攣すらしていた。

 マナが生やしている疑似性器は今までに使われたバイブレーターよりは大きかったが、それでもシンジのモノと比べれば太さも長さも知れている。だから飲み込む事は問題無く出来るだろう。茎に当たる部分には瘤の様な膨らみや細かな隆起も確認出来るが、それもシンジの肉塊と50歩100歩と言った所だった。

 だが、問題はそんな事では無い。アスカが恐怖に震えているのは、それを成すのがマナだと言う事だ。同性に、犯される。当たり前の事ながら、それはアスカにとって発想外の事象でしかなかった。

 
「・・・!?」

 とにかく逃げるしかない。身を翻そうとしたアスカが、そこでやっと気付く。自分からは、身の自由が奪われている事を。腕も足もコードで縛られた上に、尻の穴でシンジと繋がったまま。とても、逃げ出す事など出来ない現実を。

 
「っ!」

 それでも、黙ってマナに串刺しにされる筋など無かった。どうにか逃れようと、じたばたとアスカは身を捩り暴れ始める。菊座を派手に擦り上げる羽目にもなるが、そんな事をアスカは気にもしていなかった。無駄な抵抗だと判っていても、せずにはいられなかった。

 そんなアスカの態度を、よほど鬱陶しく感じたのだろう。背後に居るシンジは手足を絡め、アスカの身動きを完全に封じた。それから耳元に、アスカを黙らせるのには役立たない理屈を囁きかける。

 
「待ち切れないのは判るけど、煩いよ」

 
「っ、誰が!?イヤよっ、そんなのっ!やだぁっ、止めてえぇっ!!」

 シンジの理屈を聞いても、アスカは当然の様に納得しようとはしない。歓喜を示したのでは無く、絶対的な拒絶を体現したのだから当然だろう。頭をぶんぶんと横に振り、髪を振り乱しながらアスカは半狂乱になって喚き続けている。

 
「でもアスカだって、マナを犯せるんだよ。同じだけ、マナにも入ってるんだからさ」

 
「だからっ・・・?」

 シンジが何を言っているのか、アスカにはまるで理解出来なかった。そもそも理解しようと思うだけの、精神的余裕も無かったのだが。

 私がマナを犯す?常にされる側に居たアスカには、全く縁の無い言葉である。それに今のシチュエーションは、どう見ても2人がかりで嬲られる状況でしか無い。どうして自分が犯す側に廻れると言うのか、アスカにはまるで判らなかった。

 それにマナを犯せるからと言って、はいそうですかと了承出来る訳ではない。アスカには、同性愛の趣味など無いのだから。ただその一言は、恐怖に縛られたアスカの意識に虚を作るには充分過ぎた。僅かとは言え意識が抵抗から思考に向き、がちがちに強張るだけだった身体から少しだけ緊張が解ける。

 そこを、あっさりとマナは突いた。

 
「えいっ!」

 ふざけ半分のかけ声を発し、マナは腰を一気に突き立てる。ぐちゃっと湿った音を立てて、黒い円柱がアスカの中へと侵入した。中途半端に開いたままの陰裂を押しながら開き、ずぶずぶと潜り込んで行く。

 
「はっ・・・ぁっ、ぎっ・・・ぃいっ!?」

 一瞬の隙を突かれ侵入を許したアスカの顔が、樹脂が奥へと埋まるに従って苦悶に歪み始めた。入って来るモノの事ばかり考えていた為に、既に入っていたモノの事を失念していたのだ。尻の穴に収められたままの、シンジの肉塊の事を。

 
「ぁがっ!・・・ぁ・・・あっ!」

 自分の身体の中で、シンジとマナのモノがせめぎ合う。アスカの腑の中で、数枚の肉を隔てて。マナの方はともかく、生身のシンジが平然としていられるのがアスカには信じられなかった。自分は、凄まじい痛みを感じているのに。

 
「・・・はっ・・・ぐっ、ぃっああっ!」

 樹脂と屹立の挾間で押し潰された膣壁が、盛んに苦痛と悲鳴を発している。今までの調教に名を借りた拷問を、この時アスカは完全に忘れ去っていた。そんなモノとは、この痛みは比較にもならない。ピアスも鞭も電撃も、胸を握り潰されるよりもクリトリスを直に摘まれ圧せられるよりも。

 
「がっ・・・ぃぎぃっ!っ・・・ぁっ・・・っ!?」

 言葉はおろか、涙すら出ない。掠れた塊になった空気を口から吐き出す、それだけで精一杯だった。

 

 

つづく

 


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