17:1 〜scene.5_c〜








 押し広げられた肉が、凄まじい絶叫を上げていた。

 
「ぁがっ、ぁっ・・・ぐっ、うぅっ・・・っ!?」

 アスカの膣は、今入れられている程度のバイブレーターならば飲み込む事が出来る。直腸の方も、シンジの肉茎を根本まで迎え入れていた。

 しかも双方の茎の付け根からは、溢れた淫液が染み出している。だから膣口にも菊門にも、僅かとは言え余裕が有る筈だった。

 
「ぃぐっ!?っ・・・はっ・・・ぎっ、ぃぎぃっ!」

 しかしアスカの顔は苦悶に歪み、額には無数の脂汗が珠となって浮かんでいる。口元だけでは無く全身が、苦痛で小刻みに震えていた。バイブレーターの振動も、肉塊が放つ熱も。それを感じ取るだけの余裕が、アスカには無い。下腹部から広がる絶対的な痛みだけが、今のアスカにとっての総てだった。

 
「かっ・・・ぐぅっ、ぁ・・・つっ!」

 アスカの身体の中で、2本の屹立が鬩ぎ合っている。肉の棒と、樹脂の棒が。空間を奪い合い、お互いがお互いを排除しようとして。

 そのとばっちりを一方的に受けるのは、アスカの肉体だった。詰め込み過ぎたビニール袋が、内側からの圧力に負け破れてしまうのと似ているかも知れない。無理に広げられ、押し潰され。じわじわと下半身が引き裂かれる様な痛みに苦しむ事しか出来ないでいた。

 
「ひぎっ、あ・・・くっ、うぅっ!?」

 
「今更痛がる事でも無いでしょ?2本差しなら、アスカ何度かやった事あるんだからさ」

 シンジの言う通り、以前にアスカは前後の穴を同時にバイブレーターで抉られた事は有る。だがその時とは、挿入された代物に差が有り過ぎた。太さも、長さも。今と比べれば、かつてのバイブレーターなど子供の玩具でしかないだろう。

 シンジのモノを後ろに納めたまま、殆ど同じ大きさの張り型を飲み込まされる。肉体への負荷は、過去のそれとは比較にもならない。

 
「ホント、本音じゃ嬉しい癖に。正直じゃないのねぇ」

 
「・・・ぃぐぅっ、ぅっ・・・」

 マナの皮肉っぽい指摘にも、アスカは意を唱える事など出来なかった。ただ呻き、じわじわと下腹部から拡がる苦痛に耐え続けている。

 
「はぐっ、ああっ!っ・・・ぃっ、くうぅっ!」

 痛い。今まで苛まれた、どんな苦痛よりも。比較する気にもなれない程、圧倒的に。痛みと苦しみだけがアスカの意識を満たし、それ以外の総てを消し去っていた。

 
「ひぐっ!」

 どんっと、アスカの下腹部に鈍い感覚が響く。シンジに突かれた時と同じ、内臓を大きく根本から振動させる衝撃が。

 
「やぁっと、全部入ったわ。良かったわね」

 暖かい何かが、アスカの下腹部に触れた。自分と同じ、剃毛され中に入ったバイブレーターで膨らんだマナの恥丘が。愛液を滴り落とし、アスカのそれと混じり合い。共に疑似性器に追いやられている、はみ出した柔肉が音を立て絡み合う。

 
「ぁ・・・、っ」

 バイブレーターを総て飲み込んでしまった、アスカとマナの下半身が触れ合っている。生暖かく湿った互いの淫唇が触れ合い、ぴちゃぴちゃと唾液ならぬ愛液を交換し合う未知の感覚がアスカに伝わって来る。

 
「・・・それじゃ。そろそろ、イく・・・わよ」

 
「っ、ぁくぅっ・・・っ、うあぁっ!?」

 演技じみた仕草でマナがスイッチを押すのと同時に、埋められたバイブレーターが暴れ出した。モーターによる人工的な振動が、殆ど余地の無いアスカの膣内を激しく揺さぶっている。

 
「っ・・・うんっ!」

 
「ひっ!?あ・・・ぁぐうっ!」

 マナが腰を軽く引くのと同時に、腰骨の軋む嫌な音がアスカに伝わった。骨と樹脂が直に擦れる様な、振動と共に。

 
「ぎっ・・・ぃいっ!?かっ、は・・・あがっ!」

 ゆっくりとした抽挿。それでもアスカにとって、それは筆舌に尽くし難き苦しみをもたらしていた。叫ぶ事も抵抗する事も出来ない。ただただ、耐えるだけ。それだけが五体の自由を奪われたままのアスカに許された、唯一無二の行動である。

 
「・・・ここからが本番よ、アスカさん・・・っ!」

 アスカを貫いているマナの身体が、アスカの上に乗った。器用にも腰だけを上下に動かし、アスカを苛んでいる。それこそ、主人であるシンジに倣った激しい勢いで。

 
「ぐっ、ぅうっ・・・ひゃうっ!?」

 呻きを漏らすだけだったアスカの唇から、歓喜の悲鳴が迸った。突然アスカの胸を襲った、痛みとは異なる刺激を感じた為に。

 
「ぁふっ、ぅんんっ!ぁっ・・・くっ、ああっ!」

 重なり合い潰れた乳房を、2人は擦り合わせていた。ピアスに飾られた、堅く尖った乳首で鍔迫り合いを演じる様に。汗に湿った乳房同士が吸い付き、互いの乳頭が擦り突き合いアスカを刺激し続けている。

 
「あうぅっ、はっ・・・あんっ、ああぁっ!」

 少なくとも自分に、同性愛の気は無いとアスカは思っていた。その気がマナに有るのかも、アスカは知らない。結果として、そうなっただけの事だ。

 ただ、折角の機会である。こう言う感覚は、頼んでもシンジからは与えて貰う事は出来ない。意図した訳ではない偶然でも、それを利用する権利くらいは有るだろう。

 
「ぅんっ、っ・・・はっ、あんっ・・・んんっ!」

 身体を揺さぶると、胸からじわっと甘い快感が拡がりアスカに伝わって来る。膣も肛門も痛みと苦しみしか訴えない現状で、それは極めて貴重な感覚だった。

 
「ふっ、あぁっ・・・あんっ、あっは・・・う、あぁ・・・ぁあっ!」

 
「っ・・・ぁくっ、あっ・・・や、ヤダ・・・あなたそっ、そっち・・・あぅんっ、だった・・・あぁっ!」

 
「あ、ぅんっ・・・はふっ、ふっ・・・あ、あぁんっ!」

 胸から拡がる感覚を知ったアスカは、身体を蠢かしより強くマナと自分の胸を摺り合わせる。マナの文句も聞こえたが、耳を貸す気などアスカには無かった。

 癒し慰め、快楽を与えてくれるたった1つの行為。ささやかな快感が、圧倒的な苦痛を塗り潰してくれる。マナやシンジにどう思われようが、知った事ではない。

 
「ぁっ・・・ぁ?あっ、くぅっあああっ!」

 唐突に、何の予告も無く痛みがアスカから消え失せた。内臓が押し潰される痛みや、身体が裡から引き裂かれる様な痛み。それが、跡形も無く消え失せている。

 そしてアスカには、快感だけが残された。圧せられた子宮から放たれ背筋を駆け抜け頭頂を貫く様な、圧倒的で絶対的な快感が爆発する。

 
「ひぃっ・・・ん、ああああっ!」

 身構える事すら、アスカには出来なかった。成す術も無く、一気に絶頂へと至る。悲鳴の様な歓喜の叫びが迸り、前後の肉穴が銜え込んだ抽挿を止めようともしない2本の棒を引き千切らんばかりに収縮した。

 
「ぃっ、ああぁっ!ぅあっ、はっ・・・くぅんっ、ああっ!」

 
「っ・・・はっ・・・ぁうっ・・・ふっ・・・?」

 アスカが果ててしまった、ほんの数瞬の後。アスカを犯している、マナの嬌声がアスカの耳に届く。今迄とは、明らかに質の異なった喘ぎ声が。

 それは不思議な事ではない。答えは既に、アスカに与えられていた。バイブレーターで穿たれる直前の、シンジの一言をアスカは思い出せば良かっただけである。

 
「あっ・・・ぅんっ・・・んっ・・・!」

 同じだけ、マナにも入っている。その意味を、やっとアスカは理解出来た。この疑似性器が、両方とも似た様な張り型となっている事を。バイブレーターを、背中合わせに張り付けたのと同じ事を。

 くわえ込んだ状態で締め付ければ、樹脂の棒は膣内を掻き混ぜはしない。腰を打ち据えれば、締め付ける力の弱い方が身体の奥底を突かれる事になる。

 先程イってしまった時、偶然に膣が収縮して。マナの膣圧に勝ったのだろう。だからマナは、責めている立場で有りながら情けない嬌声を上げる羽目となった。

 
「・・・はっ・・・ぁ、あんっ・・・っ!?」

 そうと判れば、アスカにも打てる手は有る。何もマナに、一方的に絶頂を味あわされ続ける理由など無いのだ。バイブレーターを締め付けた事なら、アスカにも経験は有る。要領は、その時と何も変わりはしない。そう結論付けたアスカは、股間に力を籠める。

 
「んぁっ!むっ・・・あふぁっ!」

 ただ反撃に転じるのも、そう楽では無い。双頭のバイブレーターは、それ自体が振動を発していた。締め付けを強くすればする程に、当然ながら振動が膣の肉襞を擽る事になる。

 
「ぎっ、はあぁっ!あんっ、ひあぁ!」

 そしてもう1つの障害が、アスカを苛んでいた。容赦なく肛虐を続け腸壁を抉るシンジの肉棒が、容易にはアスカに力を籠めさせない。

 
「ああんっ、あふっ!はっ・・・あ、あはぁっ!」

 それでもアスカは、膣圧を上げ樹脂製の性器を締め付けようとする。シンジだけでは無く、マナにまで翻弄され続けるなど耐えられる事では無かった。シンジには無理でも、せめてマナだけでも一泡吹かせてくれる。そう、己に誓って。

 
「ああっ・・・ひっ、きゃうぅっ!あっ・・・ひっあうぅっ!」

 最も、アスカの見落としていた要因が未だ1つ残っている。マナを責めようと腰の動きを激しくすれば、自分がより激しくシンジに苛まれるだけだと言う事を。完全にシンジの動きに同期出来れば良いのだろうが、そうそう息など合う訳が無い。

 更にマナも、先達の意地を見せアスカを苛んでいる。しかも、シンジと呼応する様に身体の動きを合わせて。

 
「ひゃうぅっ!あぐっ、はぅっうんんっ!あんっ、あっああああっ!」

 アスカが腰を引こうとするのと同時に、シンジとマナが同時にアスカの下腹部を激しく打ち据えた。逆にアスカが突こうとする時には、シンジが抜け出る直前まで腰を引き雁首でアスカの肛門を押し広げる。

 
「ひきぃっ!?はっ、ぁうっ・・・んっ、あああ!」

 
「くふっ、んんっ!ぅあっ、はっ・・・あ、ああんっ!」

 それでも確実に、マナの発する歓喜の喚きは先程よりも大きくなっていた。つまりアスカの反抗は、被害から目を逸らせば功を奏していると言う事である。アスカ如きに足を掬われている奴隷に、シンジは苦笑いと共に疑問を投げ掛けた。

 
「・・・あのさぁ、マナ。アスカにヤられてる様に見えるんだけど?」

 
「っ、そんな事・・・っ、あっああぁっ!」

 
「・・・ぜぇんぜん説得力無いよ・・・」

 気丈にもマナは否定しようとしているが、まるで言葉になっていない。そんなマナの乱れ具合に、シンジは浮かべた苦笑いを強める事しか出来ないでいた。

 
「・・・まぁ、どっちでも良いけどさ」

 ただシンジにしてみれば、マナとアスカのどちらが責められる立場だろうと大した差はない。今シンジが感じている、釈然としない問題と比べれば些末な事である。

 
「・・・ちょっと、姿勢を変えるからね」

 アスカは前後の肉穴を、それぞれシンジとマナに抉られていた。現実とは異なるが、シンジとマナの2人がアスカに傅き奉仕をしている様に見えなくもない。

 誰が主で、誰が従か。それは、常に明確にしなければならない事だ。それを疎かにすれば、奴隷につけ上がる契機を与える事にもなりかねない。牝犬達に立場の違いを思い知らせる為に、シンジはアスカごとマナの身体を抱え無造作に身を起こした。3人を繋ぐ、肉と樹脂の杭を穿ったままで。

 
「ぁぎぃっ!?がっ・・・ああぁっ!?」

 
「くぅっ・・・ご、御主人さっ・・・あはぁっ!!」

 アスカとマナの悲鳴が、ほぼ同時にカラオケボックスの中に響いた。急に姿勢を変えられ、バイブレーターなり陰茎なりが突く方向に変化が生じた為に。それを当然の様に聞き流し、アスカとマナを抱えたままシンジは前方に身を倒した。

 クッションが置かれたままのテーブルにマナを乗せ、その上にアスカの身体を重ねる。ただシンジは、2人の上に乗りはしない。アスカの尻穴を抉ったまま、床の上に立っている。

 
「これでよし、と。それじゃ、本気で行くからね」

 少し満足げな表情を浮かべたシンジは、一気に腰を突き立てた。下から突き上げるのとは比較にならない、シンジからすれば普段通りの強烈な勢いで。

 
「はうぅっ!?ぁひっ、ぃっあああっ!」

 
「ひくっ、ぅあうっ!ぁあんっ、はっ・・・ふっ、ひあぁっ!」

 アスカとマナの口から、悲鳴の様な歓喜の叫びが迸った。それぞれに入れられたバイブレーターの振動を忘れさせる、シンジの怒濤と化した激しい抽挿に。最早マナにもアスカにも、どちらかを苛もうと考える余裕は無い。一方的に、シンジに責め立てられるだけだった。

 
「はっ、あっああんっ!ぁくっ、うぅっ・・・うあっ、んあああっ!」

 アスカに組み伏せられる様な形で、マナは恥ずかしげも無く喘いでいる。アスカを経由した、シンジの腰使いによって。

 マナの眼前にはアスカしか存在せず、アスカの目にはマナしか映ってはいない。アスカの嬌声がマナの耳腔に響き、マナの吐息がアスカの鼻腔を埋め尽くす。

 アスカにしてもマナにしても、お互いがお互いの存在しか認識する事が出来なかった。シンジによって、マナもアスカも嬌態を演じさせられているにも関わらず。アスカは尻穴を刺し貫かれる事で、マナはバイブレーターの動きから。御主人様の存在を、シンジに支配されている現実を感じるだけである。

 
「ひっ、ぃいいっ!ふあっ、ぁあんっ!くっ、あああっ!」

 
「あんっ、あふぅっ!うぁっ、はぅっあああっ!」

 耳鳴りが残りそうな喘ぎ声に満ちた中で。唐突に、アスカは理解した。シンジやマナが、何を楽しんでいたのかを。アスカにも、ようやく判った。シンジが自分に、何を求めていたのかを。

 空母で、シンジはアスカに言っていた。楽しまなければ損、だと。それをアスカは、全く理解出来ないでいた。理解出来る訳が無い。何を楽しめと言うのか、アスカは反発し続けて来たのだから。

 でも、今なら判る。目の当たりに、マナの嬌態を見ている今であれば。陵辱される事で、快楽に溺れ切る事を楽しめと言っていたのである。自分に組み伏されながらも喘ぎ続ける、マナの様に。そして今のマナの姿は、鏡に写った自分自身でしかなかった。

 
「はくっ、あっああっ!ぃあっ、ぅうんっん・・・あああっ!」

 あれほど辛かった筈の苦痛をもう、アスカは感じていない。代わりに今のアスカが感じているのは、純粋な快感だけだ。そして実際問題として、アスカは陵辱される事に悦びを覚えている。与えられる快感を待ち望み、得た歓喜を全身で謳歌していた。確かにアスカは、嬲られる事を楽しんでいる。

 言葉で説明された所で理解など出来ない。出来る訳が無かった。そもそも理解出来るのであれば、アスカも抵抗などしなかっただろう。さっさと従属して、それで終わりだ。それが出来なかったからこそ、アスカは今日まで抗い続けて来たのである。

 
「ぃっ・・・ぃああっ!ひきぃっ、つっ・・・くっぅあああっ!」

 だが、こうして見せられれば嫌でも認めるしか無い。自分と同じく挿入されて喘ぐマナを見ていれば、自分とは違いシンジに隷属しているマナを見せ付けられれば。

 アスカを経由した責めにも関わらず、玩具での抽挿にも関わらず。マナは、それすら楽しんでいる。与えられる刺激を受け入れ、悦んでいる。例え邪魔者が居ても、与えられるのが玩具越しの刺激で有っても。それが御主人様から与えられた快感である事に、違いはないのだから。

 
「んうっ・・・っ、あふっあうぅっ!あんっ、あっうぁんっ!」

 バイブレーターが子宮頚口を押し、内臓が派手に揺さぶられた。旺盛にアスカの菊門を突き続ける、シンジのリズムに合わせて。マナも、樹脂の性器によって擬似的にとは言えシンジに犯されているのと同じである。更にマナとアスカはバイブレーターで互いの媚肉を抉り合っていた。

 
「あっ、ああぁっ!ぁあっ・・・んっ、ふっあはあぁっ!」

 マナの嬌声が、アスカの頭の中で反響する。いや、それが本当にマナのものなのかアスカには確証が持てなかった。もしかしたら、その声を発しているのは自分なのかも知れない。

 
「ひくっ、ぅっうあっ!っ・・・うんっ、ひっあああ!」

 喘ぎ声が頭蓋の中に響く度、アスカの意識は混乱を強めていた。神経を伝わり脳に至った快感と言う情報同士が衝突し、頭の中で火花となり激しく弾けている。意識の混乱は加速度的に増し、ある1つの感情だけが顕になって行った。

 
「あぅっ、ああっ!ぃひっいいぃっ、・・・あっ、あふぁ!」

 ・・・足らない。こんな玩具には無い、決定的なモノが。それが何か、アスカには判っている。マナがどれだけ荒々しく腰を動かそうが、結局はバイブレーターで自ら慰めるのと同じ事でしかなかった。終わり無き快感を得られる事は出来ても、ある一定以上の高みには駆け昇る事が出来ない。

 
「はっ・・・あ、あああっ!ひあぁっ、くっぁうぅっ!」

 どんっどんっと、シンジはアスカの身体を突き続けている。その行為は、アスカに悦びをもたらしてはいた。幾ら貪ろうとも、消え去らない程の膨大で圧倒的な悦楽を。

 
「ひっぃひいぃっ!」

 ぶるっと身体が震え、前後のアスカの淫口が銜え込んだ2本の柱を強く締め上げる。幾度味遭わされたか判らない絶頂を、もう隠そうとも繕おうともしない。快感に翻弄され快楽に身も心も委ねている事を、声と態度でシンジに示していた。

 
「ぁっ・・・はぅっ、あっあ・・・あんんっ!」

 ただアスカがイった所で、シンジの行動に変化は生じない。多少締め付けが強くなった所で、それはシンジからすれば単なる抑揚でしかなかった。何事も無かったかの様に、アスカの身体を苛み続けている。

 
「ひくっ、っあはぁっ!ああっあっんああっ!」

 シンジにとっては、自分が果てるまで。つまり射精する迄、性交は終わりではない。白濁液を吐き出し叩き付けるまで、相手がどうなろうが容赦無く責め続ける。

 
「ぅっ・・・あ、ああんっ!はぅっ、くぅっあああ!」

 そして今、それはアスカにとっても同じ事だった。どれだけイってしまおうが、それはアスカにとっても終わりを意味しない。良く言っても、ただの通過点である。より高く、激しい・・・絶対的な絶頂を迎える為の。

 
「はっ、ぅあんっ!あっ、あ・・・ああんっ!」

 身体の奥底を激しく打ち据える、あの感覚が欲しい。熱い迸りが注ぎ込まれる、身体の内から弾ける様な感覚が欲しい。それを貰えなければ多分、本当に尽き果てる事など出来ないだろうから。

 
「っ、ぅんっ!ぁくっ、うっ・・・ぁ、ああぁっ!」

 知らずと、アスカは腰を揺り動かしていた。触れている腸壁総てで肉棒を擦り上げ、拡げられた菊門に力を籠め締め付ける。突き入れられた肉柱を刺激し、自分の中にそれを吐き出して貰う為に。

 
「・・・へぇ」

 アスカの浅ましい行動に、シンジは意外そうな表情を浮かべていた。打ち据える腰の動きはそのままに、シンジはアスカに質問を投げ掛ける。

 
「ようやく、アスカも楽しめる様になったのかな?」

 
「きゃうっ、ああんっ!あぁっ、あはあっ!」

 シンジの問いに、アスカは嬌声を放ちながら幾度も首を縦に振っていた。意識は有る。判っていて、認めたのだ。快楽に踊らされる事を、是としたのである。それが、今迄の自分との別離を意味していると知った上で。

 
「は、あぁっ!あふっ・・・ぅっ、ああんっ!」

 今までの自分など、他愛の無い矜持など。快感に踊らされ弄ばれる事に比べれば、この悦びを失う事を思えば大した問題では無い。

 捨てる事で得られるのであれば、捨ててしまえばいいのだ。そうする事で、もっと強く酔えるのなら。もっと、深い快感を味わえるのなら。

 
「それじゃ、そろそろブチ撒けてあげるよっ!」

 
「ひゃっ!?あ、っ・・・ああああっ!!」

 シンジの言葉と同時に、どくんっと腸の中で何かが弾ける。それに続いて大量の熱い迸りが、アスカの体内に流れ込む。

 
「あっ・・・はぁっ・・・あ・・・」

 がくがくと、アスカの身体は震えていた。半開きになった口からは、理性の制御を離れた歓喜の声が溢れ続けている。顔は悦びに高揚したまま崩れ、ひくつく肛門はシンジから一滴残らず精子を搾り出そうと痙攣し続けていた。

 
「・・・はっ・・・ぁんっ・・・っ、んんっ」

 本来の道順を逆流し、精液がアスカの腸壁を浸食して行く。消化ルートを逆に辿る白濁液の味を、アスカは噛み締めている。実際に、口に届く訳の無い精液の味を。

 苦く、吐き気以外に何も感じる事は無かった排泄物を。頑なに嫌い、屈辱に濡れた涙と共に飲み込む事しか出来なかった代物を。

 
「はんっ・・・んっ、ぁんっ・・・っ」

 その味を思い出し、アスカは恍惚とした表情を浮かべていた。まるで口の中に注ぎ込まれた様に、舌の上で転がし咥内粘膜に張り付け。唾液と溶け合わせ、口の中に広がる存在しない精液の味を楽しんでいる。

 
「・・・さて・・・と」

 
「・・・んっ・・・ぁっ・・・」

 アスカの身体から、シンジの肉塊が音を立てて抜ける。少しだけ首を後ろに廻し、アスカは自分から抜き取られた異物に潤んだ視線を送っていた。

 様々な液体に汚れた屹立は、少しも硬度を失わずに天井へ向かって隆々と勃ったままである。先端には、白い迸りを滲ませていた。放ち切れなかった分が、未だ茎の中に残っているのだろう。

 
「・・・」

 欲しい。たがの外れたアスカの思考は、躊躇無くそれを求めていた。どれだけ薄汚く汚れていようが、知った事では無い。それが欲しいのは今なのだから。その迸りを、口に含みたい。幻想でも幻覚でも無い、本当の熱く滾った精液を飲みたくてたまらない。

 しかし、そうそう何度もアスカの望みが叶えられる筈も無かった。

 
「よっ・・・と」

 アスカが何を考えているかなど、考えようともせずに。シンジはアスカの身体を担ぎ上げ、手荷物の様にソファへと放り投げた。部屋の隅、シンジ達から少し離れた所へ。

 
「・・・っ!?」

 どさっと音を立てて、アスカの身体がソファの上で跳ねる。反射的に立ち上がろうとしたが、まるで身体に力が籠もらなかった。入れようとした側から、力がすぅっと抜け去ってしまう。アスカには、ソファの上で転がっている以外に出来る事は無かった。

 
「・・・ぁ・・・っ・・・は・・・」

 自分の身体が未だ、小刻みに震えているのをアスカは感じている。神経の束に絡み付いたままの、快楽の残滓に感覚が狂わされ。どの部位も、ロクにアスカの言う事を聞きはしない。

 栓を失ったアスカの菊座は閉じられる事を忘れたかの様に、ぽっかりと開いたまま精液を溢れ出させている。腸内の動きに合わせて、一定のリズムを取りながら。腸内で掻き混ぜられて泡立った白濁液を、だらしなく漏らしていた。

 
「・・・ふぅっ・・・は、んっ・・・」

 未だ、終わる訳が無い。アスカは、確信を抱いていた。あのシンジが、こんな程度で責めを終わらせる訳が無い。過去を顧みれば、それは自明の事だ。そうに決まっている・・・だったら、今度は・・・何をされるんだろう?舌先で己の唇を舐め。アスカは、次なるシンジの責めに思いを馳せていた。





 
「・・・」

 ソファに放り出されてから、どれだけの時間が経過したのか。アスカには良く判っていない。呆けたままに虚ろな視線を動かし、ミラーボールによる照明が煌めく天井を眺め続けている。

 当然布切れ一枚纏ってはいないのだが、何かしようと言う気にはなれなかった。身体の状態は、万全には程遠い。ぼんやりとした曖昧な存在感を送り返すだけで、相変わらず言う事を聞いてくれるとは思えなかった。風呂やサウナに入り過ぎて、のぼせてしまった時と感覚は似ているかも知れない。

 口が、胸が、尻が、膣が、脳が。爪先から頭頂に至るまで、肉体を形作る細胞の1つ1つが。その細胞を形成する素子の全てが。久し振りに与えられ翻弄させられた強烈な快感に、歓喜の残滓に狂ったままでいる。他に何か行おうとする意志を拒絶し、酩酊感に酔い続けていた。

 
「・・・っ・・・んっ・・・」

 アスカの身体を拘束していたコードは、何時の間にか解かれている。しかもシンジに放り出された事で、2人から少しとは言え距離が離れていた。逃げ出すには、又とない好機だろう。

 その絶好のチャンスを、あっさりとアスカはフイにする道を選んだ。逃げるどころか、動く気にもなれない。時折ぴくっと身体を痙攣させながら、ソファに身を沈め続けていた。

 先程の悦楽の断片が、未だアスカの身体には残っている。それが唐突に蘇り反芻し、アスカの神経を軽く刺激していた。弛緩した身体と精神を痺れさせ、脳と精神を甘く酔わせ狂わせる。この感覚を放棄してまで、他に何かをしたいとは思えない。

 そうは言っても、周囲の状況が全く気にならない訳でも無かった。ゆっくりと首を巡らし、アスカは自分を嬲った2人の姿を探す。

 
「・・・」

 
「・・・」

 人数は増えても減ってもいない。シンジとマナは向かい合い、ぼそぼそと何事かを話し合っている。周囲の騒がしさに紛れ、会話そのものを聞く事は出来ない。ただ時折シンジが相槌を打つ様に首を縦に振っているので、マナが何かを報告しているらしい事は判る。

 
「・・・」

 最も、何を話しているのかなどアスカにはどうでも良かった。多少は気になるが、言葉よりもマナの行動にアスカは意識を奪われている。

 話を続けながらマナは、おしぼりで隆起したままのシンジの屹立を清めていた。恐らく、先程アスカの菊座を抉った汚れを落とす為だろう。単に愛液と精液の汚れを拭うだけならば、マナなら口を使うに決まっている。

 そしてそれは、時間経過の短さも証明していた。今拭っていると言う事は、2人は何もしていない事も意味している。多分、先ほどの責めから十分位しか時間は経過していないのだろう。それ以上、シンジはともかくマナが我慢出来るとは思えない。

 
「・・・」

 マナの手の動きを、アスカは目で追っていた。湿った布がゆっくりと、やや赤黒く灼けた太い肉の塊を擦っている。先ほど自分を犯した痕跡を、残さず拭い去る為に。

 
「・・・」

 そんな事をアスカは一度として、した事もさせて貰えた事も無い。それ以前に手で触れる事すら、数える程しかアスカは経験していなかった。仮に触れたとしても一瞬の出来事で終わり、直ぐに口か前後の肉穴へと叩き込まれるのが常である。

 舌や膣や直腸で感じたそれと、感触は多分違う。しかしどう違うのか、アスカは知らない。シンジもアスカに、あえて教えたいとは思っていないのだろう。

 しかし、マナは知っている。そして、行う事を許されている。シンジに隷属した者か否か。些細な事では有るが、そこが自分とマナの差なのだろう。アスカは、そう思わざるを得なかった。

 
「あ、そうだ。忘れてたよ」

 ずっと2人に意識を向けていたからだろうか。判別出来る程度に、シンジの声がアスカの耳に届き始めた。普段アスカが聞かされている声と違って、其処から皮肉や翳りを感じ取る事が出来ない。明らかに、自分に向けた時とは異なっている・・・気がする。単なる僻みかも知れないが。

 
「?」

 
「マナに、御褒美あげるの忘れてたよ。ついさっき、面白い事させてくれたのに」

 
「で、でもあれは・・・御主人様に飼って頂いている以上、当然の事で・・・」

 あたふたと応じるマナに、シンジは怪訝な表情を浮かべ素朴な疑問を重ねた。

 
「ん?要らないの?」

 
「・・・下さい」

 アスカには強気に出る事しかしないマナが、シンジの前では借りて来た猫よりも大人しくなっている。表裏も、ここまできっちりしていると呆れて文句を付ける気にすらなれなかった。それに、そんな事よりも遙かに気になる言葉がシンジから発せられている。

 面白い事?その行為自体が何なのか、アスカには判らない。御褒美?罰しか喰らった事の無いアスカには、見当も付かなかった。結局、改めて思い知らされるだけである。褒美を貰えるマナと、罰しか与えられない自分との立場の違いを。

 
「・・・」

 人差し指と親指で顎の辺りを軽く挟み、シンジはマナの顔を引き寄せた。抗おうとしないマナの身体が泳ぎ、シンジにもたれ掛かる。そしてシンジは、一方的にマナの唇を奪った。まるで、映画やドラマの様に。

 
「・・・」

 思わずアスカは、彼らの行為に鼻白んでいた。一体、何をするのか。なまじ期待感が強かっただけに、余計に失望感が大きくなっている。

 アスカの基準から言えば、キスなど挨拶に過ぎなかった。増してやシンジは、今まで散々な真似をアスカに強要している。少なくとも、それらの行為よりは激しい快感の与えられる行為で無ければ不自然だろう。

 にも関わらず、キスが御褒美。少しでも羨みかけた自分を、アスカは情けなく感じていた。マナが喜んだとしても、それは単に日本人と外国人との差に過ぎない。少なくとも、自分がシンジにされて喜ぶ事など無いだろう。

 
「っ・・・んっ、んむぅっ」

 
「・・・え?」

 そう結論付けたアスカの口から、思わず疑問符が漏れる。思わぬ、くぐもったマナの吐息を聞いた為に。

 
「んっ・・・っ、んんぅっ!」

 初心者にありがちな、鼻からの呼吸を忘れて息を詰まらせた・・・訳では無い。マナの反応は、それとは異なっている。

 びくっびくっとマナの身体が小刻みに幾度も震える。両腕と両足でシンジの身体にしがみ付き、マナは少しでも強く身体を密着させようとしていた。

 
「むぅっ、っ・・・ぅんんっ!?んくっ・・・うっ、んぅうっ!」

 
「・・・」

 アスカには、全く判らない。マナが悶え、快楽に酔う理由が。塞がれた口から漏れる、今までに聞いた事の無い様な艶やかな呻きの正体が。

 シンジもマナも、キス以外には何も特別な事はしていない。それなのに、マナは身体を震わし嬌声を上げている・・・何で?アスカには、理由の見当すら付かなかった。

 
「・・・はふっ・・・ぁっ・・・んっ」

 シンジが身体を離すのと同時に、へなへなとマナの身体から力が抜けて行く。瞳を潤ませ、唇を艶やかに煌めかせたままで。

 
「・・・」

 マナがイってしまった事は、アスカにも判る。だが判ったのは、たったそれだけだ。具体的な方法が判らない以上、アスカには目を疑う他に出来る事が無い。

 アスカが見ていた限り、シンジはマナにキスをしていただけである。身体を弄んだ訳でも、肉棒を突き立てた訳でも無い。かと言ってマナも、自分の身体を慰めていた訳では無かった。ただ単に、キスをされていただけだ。

 奴隷だから、御主人様の口づけでイってしまった・・・?自分の仮説に、アスカは釈然としない何かを覚えている。有りそうな理屈では有るが、それではシンジからマナに与えられる褒美にはならないだろう。

 褒美をあげると、シンジは言っていた。だから、シンジがマナに何かをしたのだ。多分、キス以外にも。だがそこまでが、アスカの限界だった。具体的には全く見当が付かないし、想像も及ばない・・・それに、そうとでも思わなければ自分を納得させられない。

 
「・・・」

 ただ、判った事も有る。未だ、自分の知らない快感が有ると言う事が。それも恐ろしく甘美で、きっと溶け落ちる様な心地よい快感が。

 今のマナを見ていれば一目瞭然である。今までに幾度かマナはイった事が有ったが、あんな顔はしていた事は無かった。ついさっき、バイブレーターで肉腔を抉られて果てた時と明らかに態度が異なっている。

 
「・・・ぁ・・・はぁっ・・・ぁんっ・・・」

 身体どころか精神までもが溶け落ちた様な表情。何がどうなれば、そんな顔が出来るのか?アスカには判らない。これが、御褒美を頂いた結果なのだと知っただけである。知識や経験として、得た訳ではない。単に、情報として知っただけだ。

 
「・・・ごっ・・・御主人様ぁ・・・く、下さい・・・っぁ、御主人様の・・・おチ○ポぉ・・・」

 アスカが今までに一度も聞いた事が無い様な、艶やかに濡れた声でマナはシンジに懇願する。聞いているだけの、アスカの鼓動を早め股間を潤ませる様な声で。

 
「それは構わないけどさ。マナが、どうしたいのか見せてよ」

 
「・・・はい」

 しかしシンジは、もう慣れてしまっているのだろう。にべもなく受け流し、御主人様として奴隷に接している。そしてマナも、奴隷として御主人様への奉仕を始めた。

 
「・・・ぁっ・・・んんっ」

 シンジに身体を押し付けたまま、マナは身体を後方へと滑らせる。膝立ちの姿勢で床に降り、両手で自分の胸を寄せ。その間に、肉の屹立を挟み込む。

 
「・・・ぁんっ・・・熱いです・・・御主人様の、おチ○ポ・・・ちゅっ、ぅんっ」

 挟まれた胸の間から突き出す、シンジの亀頭にマナは唇を寄せた。その先端だけを口に含んで、割れ目に舌を差し入れている。幾ら汚れを拭い落としたのであっても、ついさっきまで誰の何処に入れられていたかを思えば勇気の有る行動だろう。

 当然ながら、マナはそんな事を気にもしていない。そもそも清めたのもシンジが許したからの事で、そのまま口で清めろと言われれば従うだけなのだから。綺麗も汚いも、関係は無い。それを御主人様が、望んでいるか否か。マナにとっての問題とは、たったそれだけだ。

 
「んむっ、ぅんっ・・・ぁんっ、ん゛っんんんっ!」

 包み込む様に変形した胸の谷間を使って、マナはシンジの肉棒を上下に扱いている。先ほどアスカに放った滴の残りが、胸の動きに誘われて飛び出しマナの顔を白く汚す。その度にマナは悦びに身体を震えさせ、口と胸の動きを強めている。

 
「んっ、んむぅっ!んぁっ、はふっ・・・ちゅ・・・む、んんっ!」

 
「・・・」

 シンジの肉茎を貪るマナの姿を、アスカは視ている事しか出来ないでいた。様々な感情が入り乱れた、複雑な表情を浮かべたままで。

 胸での奉仕をさせる為に、シンジは自分にも女性ホルモンを投与されているのだろう。掌で胸を撫でながら、アスカは複雑な表情を浮かべていた。

 マナと比べると量感で2廻りは劣っている乳房。アスカの胸が小さい訳ではない。むしろ14歳の少女としては立派に成長している方である。アスカに問題が有るのでは無く、マナの方が育ち過ぎているのだ。

 多分今のアスカと同じく、薬剤投与によって作られたのだろう。その胸を使って、今のアスカでは絶対に不可能な奉仕をマナはシンジに行っている。アスカに見せつける為に、アスカの無能さを態度で喧伝する様に。

 アスカにとって、排泄器官で口を犯されるなど嫌悪感の他に何も感じられない行為でしか無い。無理矢理やらされているだけの事で、自ら率先して行う真似では無かった。見せつけられた所で何とも思う訳が無・・・かった、筈なのに。

 
「・・・ぁ・・・っ」

 喉を鳴らし口から溢れそうになる唾液を幾度も飲み込みつつ、アスカは2人の姿を凝視し続けている。きつく閉じ合わせた足の間から、じわじわと滲み出す淫液の滑りを感じながら。マナの様に、ただ見ているだけだと言うのに。

 
「・・・先ずは、口に出して欲しいの?」

 
「・・・い、いいえ・・・ここ、に・・・」

 シンジの問いかけを受けて、よろよろとマナは立ち上がった。両手で自分の秘裂を思い切り開き、淫液の雫を滴り落とす柔肉の奥までをもシンジに晒す。

 
「最初は、おっおま○こに・・・下さい・・・御主人様のぉ・・・」

 
「それじゃあ、自分で入れなよ」

 
「はい・・・入れさせて、頂きます・・・ね・・・」

 挿入を予期した興奮で、かたかたと笑う膝を騙す様に。ゆっくりとマナが腰を下ろして行く。両手をシンジの肉茎に添え、慎重に位置を合わせながら。

 
「・・・ぁうんっ・・・あ、ああぁんっ!」

 ただ、シンジも黙ってマナの行いを見てはいない。微妙に腰をずらして、マナの邪魔をしていた。横に動かして太股の付け根を突いたり、腰を引き膣前庭から肉の突起までを擦り上げている。

 
「いっ意地悪っ・・・しないで、早くっうぅっ!御主人様のぉっ、ひっ!?あ、はぁっ!!」

 マナが焦れるのを待っていたかの様に、シンジは腰を持ち上げてマナの淫裂の中へと肉の屹立を一気に突き入れた。柔肉を湿らせる、淫液の弾ける音を伴って。

 
「ひゃうぅっ!あはっ、ああああっ!!」

 膣の中を凄まじい勢いで擦り子宮口すら突き破らんばかりの一撃に、あっさりとマナは達し果ててしまった。腰骨から欲して止まなかった快感が駆け昇り、背骨が弓なりに軋みを上げて反り返る。

 
「ぁっ、あぁっ!」

 後ろに倒れかけたマナの身体を、シンジの腕が支えた。無防備な胸を変形する程に強く掴み、柔らかな乳房に指を食い込ませて。

 
「はふっ・・・ぁんっ・・・っ、んんっ・・・!」

 しかしマナの表情から、苦しみを読み取る事は出来なかった。こんなにも強く、御主人様は私を求めて下さっている。そう考え、シンジから与えられる痛みすらマナの中では快感へと転じていた。

 だが今は、自分だけが快感に酔っている場合ではない。自分の中には、御主人様のモノが収まっているのだから。身体を裡から押し広げる、硬く熱い巨大な茎が。

 自分だけが、悦んでいる訳には行かない。御主人様にも、自分と同程度に・・・いや、自分以上に歓んで頂かねばならなかった。奴隷として飼って頂いている、己の存在意義を示す為に。例え結果として、自分が快楽に狂うだけで有ったとしても。

 
「・・・っう、動・・・くうぅっ!?」

 膝に力を籠め、ゆっくりとマナは腰を浮かせた。張り出した雁首が柔肉と絶えず沸き出す淫液を掻き出し、マナから思考を奪い酔わせて行く。歓喜と言う、もはや手放す事など出来ない感覚が。

 
「ぅくっ、ん・・・っ」

 膣口辺りまで一旦抜いた肉塊を、腰を落とし再びマナは自分の中へと招き入れる。引き抜く時とは違って、一気に腰を落とし。根本まで、自分の身体を突き破らんばかりの勢いで。

 
「あっ、あはぁっ!」

 シンジの先端が子宮膣部を強く突き、マナの子宮を激しく揺さぶった。快感の波がマナの中を拡がり、揺さぶられた脳は意識を弾けさせる。

 
「いっ、あっ・・・ぃああぁっ!」

 自分の膣が収縮して行くのを、マナは感じていた。ひくひくと、陰茎から精を搾り出そうとして。

 いつもよりもずっと深い、浅い絶頂。だが、これで終われる訳が無い。御主人様は、未だ放っていないのだから。私だけが、イって終われる訳が無い。それに・・・。

 
「ひゃうっ、はっ・・・ぁあんっ!」

 殆ど間を置かず、マナは再び抽挿を再開した。ぎしぎしとソファを軋ませ、多量の愛液を周囲に撒き散らしながら。先程とは比べものにならない勢いで、腰を上下に動かしている。

 
「はんっ、あっあはぁっ!あんっ、あっああぁっ!」

 奴隷としての意識も、マナからは消え去っていた。牝犬としての本能だけが、マナを突き動かしている。もっと欲しい。快感を、そして絶頂を。浅ましくも純粋な欲望のまま、マナはシンジの上で腰を振り続けていた。

 
「・・・」

 湿った音とマナの嬌声だけが、カラオケボックスの中に響いている。ついさっきまで満ちていた自分の性臭も、今はマナのそれに掻き消されていた。

 間違い無く今、アスカは取り残されている。存在を無視された、2人の嬌宴の傍観者にしかなっていない。

 
「・・・ぁんっ・・・」

 身体の奥で再び何かが脈打ち、つうっと透明な滴がアスカの内腿を伝い落ちる。まるで、構う者が失せた肉体を慰撫するかの様に。指先で拭って見たが、無駄な足掻きでしかない。身体の奥底で再び疼き始めた情欲のままに、湧き出す愛液はアスカの陰部を潤し続けていた。

 欲しい。自分にも、血に滾った肉の塊を。それを挿入され、身体の中を掻き回されるマナが羨ましくてたまらない。

 
「ぃっいぃっ!お、おもちゃなんかよりぃっ!っずっと、ご御主人様のぉっ!!」

 
「・・・あんなのと比べないでよ、マナ・・・」

 シンジは殆ど何もしていない。たまに腰を突き上げる位で、後はマナが勝手に快楽を貪っていた。腰をくねらせながら上下させ、膣内の総てでシンジの肉棒を味わっている。

 
「っあん、ひっあひぁっ!あくぅっ・・・んっ、はっああっ!」

 
「・・・ぁ・・・あ・・・っ」

 目を逸らす事など出来なかった。アスカは、マナの喘ぐ顔を見つめ続けている。先程アスカを犯していた時とは比較にもならない、純粋な喜びを露わにして。全身で悦楽を謳歌し、歓喜に乱れ狂う・・・自分とは、何かが異なる姿を。

 身も心も、シンジに捧げてしまっているから・・・アスカは、そう思い込もうとした。しかし、完全には肯定し切れない。自分の中の何かが、その思いを打ち消して行く。要素としては有るだろうが、絶対にそれだけでは無い・・・と。

 シンジのモノを突き入れられる前から、マナの反応は明らかに自分とは異なっていた。己の成された、過去の体験を省みながら。アスカは、答えを得ようとする。

 あの、キス・・・らしき行為が契機で有る事に、疑問を挟む余地は無い。あの行為の後から、マナは浅ましくシンジの肉棒をねだる牝犬へと態度を一変させたのだから。

 理由も、何となく見当は付いた。アスカ自身、幾度か経験した事も有る。イったのにも関わらず、更にそのまま突かれ続ける事を。最初は苦しみしか感じないが、それを乗り越えてしまうと筆舌に尽くし難き快感となる。最初の絶頂を踏み台とした、更なる高い絶頂へと自分を誘ってくれる為に。

 多分、今のマナはそれだろう・・・しかし。

 アスカは、先ほどマナの体験した最初の絶頂を知らない。踏み台の高さが、全く判らないのだ。故に、その後の事が想像など出来る訳が無い。マナが、どれ程の絶頂を味わっているのか。どこまで、マナがイってしまったのかが。

 
「・・・」

 ふらふらと、夢遊病者の様な足取りでアスカは2人に歩み寄った。ぽたっぽたっと、時折股間から溢れた愛液を滴り落としながら。切羽詰まった、どうにもならない感情に突き動かされて。

 ずるい。今まで私を散々弄んでおきながら、2人だけで楽しんでいる。私を除け者にして、私の知らない快楽を貪り合っている。あのマナが半狂乱になってしまう様な強い快感に、マナだけが翻弄されている・・・私を除け者にして。

 未だ今日は、たった1度ずつしかシンジに前後の穴を貫いて貰っていないのに。僅か2回しか、シンジの精液を注ぎ込んで貰っていないのに。数日ぶりの情交が、そんな程度で満たされる訳が無かった。シンジは無論の事、私も。

 シンジは、マナを嬲ればいい。相手が誰で有ろうが、結果的にシンジの性欲は満たされる。だからこそ、シンジはマナを貫き続けているのだろう・・・けれど。私だって、未だ欲しいのに・・・。

 自分が異常な思考を展開させていると、アスカも思っていた。思っているのに、邪な思考が止まらない。肉茎を求め、それに嬲られる事しか今は考えられなかった。だからこそアスカは、絡み合う2人に歩み寄り。自分も、その宴に混ざろうとする。

 
「・・・あれ?」

 しかしアスカの動きを、あっさりとシンジは制した。マナに向けていたのとは全く異なる冷ややかな視線と、単純で冷酷な疑問を投げ掛ける事で。

 
「イヤなんじゃ無かったっけ?アスカは?」

 
「っ・・・そんな事、な・・・」

 そこを突かれると、アスカには返す言葉が無い。確かにシンジの言う通りである。自らシンジに嬲られたいと、思う方がアスカの思考としては異常なのだ。

 
「っ・・・何でよっ!?」

 だと言うのに、アスカの口から出たのは自分を邪魔者扱いするシンジを非難する言葉だった。

 
「そもそも私を奴隷にしようとして、今まで散々好き放題にヤって来たのはアンタでしょ!?どうして、今になって・・・!?」

 今までとは立場が完全に逆転してしまっている。その事にアスカも気付いてはいたが、どうにもならなかった。既に言ってしまった事だから、ではない。それが、現時点に於けるアスカの本心だったからだ。

 
「状況も人の考えも、常に刻一刻と変化するんだよ。今更、遠い遠い昔の事を言われてもねぇ」

 マナを軽く突き上げながら、肩をそびやかし他人事の様にシンジは応じる。淡々とした、冗談とも本気とも取れる口調。だがアスカも、過去の経験で知っていた。そこに、僅かばかりの冗談も駆け引きも存在しない事を。

 
「い・・・今更?今更って、どう言う・・・」

 
「今のボクには、アスカを奴隷にする気が無くなった。それだけだよ」

 
「・・・」

 身も蓋もないシンジの言い分に、アスカは呆気に取られる事しか出来ないでいた。余りにもあっさりと言われてしまったので、返す言葉が全く見つからない。

 
「って言うより、必要が無くなった・・・こっちの方が正しいかな。まぁその辺は、アスカにはどうでも良い事でしょ?もうこれからは、アスカのお望み通りヤられないで済むんだから」

 
「・・・」

 絶句する以外に、アスカに出来る事は無かった。身勝手にも程が有る。そう喚き散らそうとしたが、何故だか言葉が出て来ない。音を立てて頭から血は引き、胸中に得体の知れない何かが膨らみ広がって行く。

 状況の変化。それは、マナがもたらした戦自の次期作戦の事だった。

 再び、戦自はNERVに対して攻勢を仕掛ける。正確には揺さぶりと言った程度の代物だが、増長一辺倒のNERVへ一撃を加える事が目的らしい。詳細は未だ不明だが、JAよりは進歩した機動兵器も作戦には導入されるらしかった。過去の様々な圧力とは比較にならない混乱に、NERVは巻き込まれる事になるだろう。

 最も戦自の目的が何だろうが、シンジにはどうでも良い事だった。重要なのは、その作戦に併せてマナが第3新東京市へ正式に派遣される事になった点である。今までの様にスパイとして隠密裏に潜入するのでは無く、正式に第3新東京市の住人として。更には、第一中学にも転入する事も決まっている。

 現状よりも踏み込んで、シンジを籠絡しNERV本部の動向を把握し情報を得る為に・・・しかし。それはシンジから見れば、今までよりも自由にマナを使えると言う事でしかない。頭や腕は無論の事、その身体も。建前は転校生で有る以上、シンジとマナが逢う事に不自然さは生じない。不審に思う者が居ても、逆に根拠を提示しろと反撃する事も出来る。

 そして、相対的にアスカの価値は凄まじい勢いで急降下する事になった。

 アスカを奴隷にした所で、所詮は未熟者である。身近に居られる様になる、マナと劣って当然だった。マナが居る以上、そんなモノを飼わねばならない理由は何処にも無い。何か事が有ったら、アスカでは無くマナを頼れば良いのだから。

 そもそもアスカを、最初から自分の奴隷にしようとしてシンジは調教をしていた訳ではない。余りにも目障りな性根を正す為に、調教と言う手段を選んだのだ。逆に言えばシンジは、それ以外にアスカを調教する理由を見い出していないと言う事になる。

 それにアスカを切り捨てても、今まで施した調教は無駄にはならない。今後はアスカへの、牽制として十分に使えるからだ。下手な真似をすれば、何をされるか判らない。その事はアスカの身体に染み込んでいるだろう。

 ここ数日来の、アスカの態度が証明している。空母の上で見せた強気は、今のアスカには見られない。今の時点でも、当初の目的は既に達せられているのだ。

 シンジがアスカを奴隷として必要無いと判断したのは、以上の状況を再評価した上での結論である。だからこそシンジは、アスカに対して平然と素っ気ない態度を取れた。シンジにとってアスカなど、失った所で惜しいと思えない存在でしか無いのだから。

 
「どうしてもチ○ポが欲しいって言うんなら、NERVの誰かを誘えばいいさ。飢えてそうな人、結構居るし。それがイヤなら、あげたバイブレーターでも使ったら?」

 
「・・・」

 口を僅かに開いたまま、アスカは身体をかたかたと震わせている。ようやく、自分の中に膨らんでいたものが何かを知った為に。

 それは、恐怖だった。自分が捨てられると言う、アスカが待ち望んでいた筈の事態。それが何故か、今は絶対的な恐怖とアスカは感じている。

 シンジの言っていた状況の変化が何か、アスカは知らない。捨てられると言う現実の前では、聞いた所で何にもならないだろう。どの様な変化であろうが、結果は同じなのだから。

 これからは、シンジに嬲られずに済む。セカンドチルドレンとして、使徒と戦う事に集中出来る。それは私が、欲して止まぬ状況だった筈。そうアスカは、自分に言い聞かせようとする。恐怖なんて感じる訳が無い、使徒と闘い勝利して自らの栄光を勝ち取る・・・。

 
「・・・」

 流石にアスカも、これ以上自分に嘘をつく気にはなれなかった。そんなモノは、もう何処にも有りはしない。以前にシンジが、弐号機を操った時に証明している。汎用人型決戦兵器を操る能力で、アスカはシンジの足下にも及びはしない事を。第3新東京市に来るまでに思い描いて来た事など、既に幻想にしか過ぎない事を。

 
「・・・ぃや・・・」

 シンジに弄ばれずに済む。その事はアスカにとって、喜ばねばならない事の筈だった。しかし、喜ぶ事が出来ない。自慰でも絶頂へと至れない自分が、シンジから離れて・・・捨てられて、どうなる。それを思うと、アスカも先ほどとは異なった種の恐怖に震える他にない。

 以前に自分で慰めた時に知ってしまった。先ほどシンジとマナに苛まれた事でも、再認識させられている。本物の肉棒で柔肉を無茶苦茶に抉られ、熱い白濁した迸りを放って貰わなければ・・・自分の燃え上がった欲望が、諫められる事は無いのだと。

 今更、嘆いても呪っても罵っても遅い。自分は、そう変わってしまったのだ。シンジによって、身も心も造り替えられてしまったのである。絶える事無き快楽に曝され続ける事を是とし、悦楽に溺れる事を最優先に思考を展開させる様に。

 ここでシンジから解き放たれたとしても、アスカの身体や精神は快楽の味を占めたままで残り続ける。欲望に狂った淫らな肉体を、どうやって1人で癒せばいい?今も感じる身体の疼きを、どうやって満たせばいい?

 答えは無かった。有る訳が無い。陵辱無き日常を、もはやアスカは迎える事が出来ないのだから。何事も無い平凡な日常では、疼きを止める事など出来ない。自慰では話にもならなかった。異形の陰茎と異常な行為で開発されてしまった為だろう。同等か、それ以上の行為で無ければ、己の欲望が満たされる事は・・・恐らく、無い。

 そんな行為で、自分の性欲を満たして貰う・・・誰に?誰彼構わず身体を開き、自分を満たせる者を探せとでも言うのか?欲求不満の身体を持て余し、世界の中心で私を犯して下さいと叫べとでも・・・言える訳が無い。例え、相手が誰であっても。そんな事が言えるまで、アスカも未だ気が違ってはいなかった。

 しかしそれも、時間の問題だろう。マナとシンジの情交に誘われ、自分も混ぜて欲しいと思った事が何よりの証拠である。既に身体の歯止めは効かなくなっている。いずれは精神も、それに追随してしまうだろう。耐えられると、断言する自信など今のアスカには無い。たかが3日間、シンジの責めを受けなかっただけで自ら慰めてしまったアスカには。

 
「・・・おっ・・・お願、い・・・」

 詰まりながら、アスカの口から言葉が漏れる。ほんの2週間程度前の自分であれば、口にする事自体が信じられない台詞が。マナと違ってすらすらと流れ出る訳の無い、気が違ったと言われても仕方の無い言葉が。

 
「っ・・・ごっ・・・ごごっ」

 過剰なプライドの塊であるアスカが、マナの様に同い年の男に敬語を使い服従する。奴隷として、牝犬として。腸が煮えくり返る様な思いを、拭い去る事が出来る訳もない。しかも相手は、ここまで自分を追い込んだシンジである。アスカに、喜ばしく感じられる訳が無かった。

 もしかして・・・だからこそ、シンジは自分を捨てると言い出したのだろうか?シンジの表情を伺いながら、アスカは確信に近い疑念に囚われていた。

 自分を捨てる為では無く。自分とシンジとの。飼い主である主人と飼われる奴隷との、立場の違いを明確にする為に。そうさせてくれと、自分の方から懇願させる為に。シンジは、あんな演技を打ったのではないか?私に、シンジの奴隷にさせてくれと訴願させる手段として。

 だがそんな疑念も、少しも終息しようとしない感情が一瞬の内に掻き消していた。

 
「・・・おっ、お願いっ・・・します、御主人様・・・わっわ・・・私を、ごごっ御主人様の・・・奴隷に、して・・・下さい・・・」

 そうしなければ自分は捨てられる。嘆願しなければ、あの快感が自分から消え失せてしまう。多分、永遠に。その強迫観念の方が、遙かに強く今のアスカを突き動かしていた。

 
「お願いっ・・・だから・・・わ、私を・・・捨て、ないで・・・くっ、下さい・・・っ」

 こみ上がって来る、耐え難き屈辱感は未だ残っている。だがそんなものは、後に得られるであろう快感の記憶で塗り潰してしまえばいい。栄光に彩られた煌びやかなる理想像には、己の愛液で練った泥を投げ付けてしまえばいい。そんなモノは、あの悦びと比べれば些細な事でしかないのだ。

 だからこそ、アスカには悃願出来た。幾度か耳にした、シンジに話しかけるマナの言葉遣いを真似て。己の立場を思い知り、精神の中に一句一句自分が口にした言葉を刻み込みながら。アスカはシンジに頼み込んでいる。自分を要らないと言った相手に、自分を奴隷にしてくれと。

 
「・・・」

 ただシンジからすれば、アスカの選択は当然の帰結に過ぎなかった。他の選択肢を選べなくするだけの調教を施して来たし、先ほどの会話でアスカの考えも読めている。多少の葛藤は有った様だが、それはシンジの知った事ではない。アスカが自ら選んだ、重要なのはその一点だ。

 
「・・・まぁ、そんなに言うなら飼ってあげても良いけどさ。条件が1つ。ボクの役に立ってよ。役に立たないんなら、要らないから」

 ただ奴隷となるからには、改めて行って貰うべき事が有る。増してやアスカは、シンジから見れば既に不要な存在でしかない。そんな代物をわざわざ飼うからには、それなりの事をやって貰って当然だろう。例え、奴隷にしてくれと頼む者で有っても。

 居て重宝するのなら、飼ってやってもいい。シンジが奴隷に求める、最も重要な事がコレだった。他の事など、所詮は枝葉末節にしか過ぎない。この事だけは、事前に明言する必要が有る。

 
「・・・わ、判り・・・ました・・・ご、御主人・・・さま」

 当然アスカに、逆らう気などない。逆らおうとする、意志すら彼女からは消え失せていた。どの様な条件で有っても、捨てられない為には受け入れるしか無い。肯定以外に、出来る事など有りはしないのだ。

 そしてその程度の心理を、シンジが見抜けない筈も無かった。冷ややかな視線でアスカを射抜きながら、冷めた口調でアスカの退路を奪って行く。

 
「ふぅん・・・あのさぁ、アスカ。本当に、判ってるの?」

 
「・・・」

 そう改めて聞かれると、アスカにも即答は出来ない。そもそも何も判ってはいなくて、咄嗟に口を突いて判ったと言ってしまっただけなのだから。要らないと言う言葉に怯え、根拠も裏付けも無く反射的に了承してしまったのである。

 慌ててアスカは考え始めた。ぞっとするシンジの視線を総身に受けながら、アスカは自分がシンジの役に立てるのかを。既に奴隷となっているマナを基準とし、自分が部分的にでもマナを上回る存在となれるのかどうかを。

 マナは諜報員として、シンジに情報を横流ししている。戦略自衛隊だけで無く、恐らくはNERVの情報も。他には、シンジに体術の手ほどきもしているらしい。

 そして、その対価としてシンジに肉欲を満たして貰っている。実際には逆かも知れないが、それは鶏が先か卵が先かと言うレベルの話でしか無いだろう。深く考える、意味など無い。

 では、自分に何が出来るか。いや、自分に出来てマナに出来ない事・・・マナに対して、有利に有る事は何か?その答えは、意外に簡単なモノだった。

 自分は、シンジと同じマンションに住んでいる。自分はエヴァに乗れる。マナよりずっと、シンジに近い所にアスカは居るのだ。要素としては異なるが、シンジの役に立とうとすれば幾らでも出来る事は有る。

 ただそれは、マナに対するアドバンテージでしかない。其処から導き出せる「シンジに役立つ」為のアスカが有する能力は、総てシンジに劣っているのだから。

 その事にアスカも気付き、愕然とする他に出来る事は無かった。エヴァの操縦は言うに及ばず、炊事洗濯掃除に関しても実力差は散々見せ付けられている。生憎と、自分ではシンジに遙かに遠く。それこそ、足下にも及びはしない。ドイツ語を操る能力くらいは勝っているだろうが、それは恐らく何の役にも立たないだろう。

 しかし自分には、そんな事しか出来る事は無かった。その位の事でしか、自分の存在意義を示し御主人様に尽くす術が無い。その事に気付いた時、自分の足元が崩れる音をアスカは聞いた様な気がした。自分の価値が、恐ろしく安価なモノだと知ってしまった為に。

 シンジの操る弐号機を見た時にも、アスカは似た様な感覚を味わっている。しかし今回改めて味わった劣等感の量も質も、その時の比較にもならない。遙かに強く、そして根深かった。何しろ、自分の秀でている事の一切を見失ってしまったのだから。

 ・・・何処が、エリートなの?私の何処が天才なの?アスカは、そう自分に問わざるを得なかった。上には上が居る、等と言う陳腐な台詞で納得出来る訳が無い。身の程も知らず、思い上がっていただけ。惣流・アスカ・ラングレーとは、たかがそれだけの存在でしかない。

 それに・・・アスカの絶望的な思考は、止まらずに暴走を続けて行く。自分に何も出来ない事は、誰よりもシンジが一番良く知っているのでは無いか?コンフォート17での生活を思えば、先ほどのアスカの返事に重みや裏付けが無い事など直ぐにバレる。

 その事をシンジは、充分に知っている筈だ。知った上で、あえて聞いたのだろう。判っていないだろと言われれば、アスカは絶句するしかない。否定するだけの根拠を、アスカは提示出来ないのだから。精々、これからは性根を入れ替えますと応じるのが精一杯である。

 マナより身近な所に居ながら、マナよりも役に立たない代物。そんなモノを、今更シンジが欲しがるとは思えない。だからシンジは、先ほど気が変わったと言ったのか?状況の変化などではなく、私がモノの役に立たないと判ってしまったから・・・。

 
「・・・」

 がたがたと身を震わせながら、アスカはシンジの言葉を待っている。刻一刻と鮮明になる恐怖に押し潰され、こみ上がって来る不安に苛まれながら。だから、お前は要らない。そう言い渡されるかも知れないと、あからさまに怯えながら。

 
「・・・まぁ、いいや。飼ってあげるよ、アスカがボクの言う事を聞く間は」

 マナを突き上げる事を止めないまま、シンジはアスカに結論を申し渡した。まるで子犬を貰ってくれと頼まれた返事を返す様にあっさりと、どうでも良い事の様に。

 
「・・・」

 凍り付いたアスカの顔が、じわじわと歪んで行く。歓喜の表情へと。自分の存在を果てしなく苛み続けようとした、思考が停止したのだ。自己嫌悪を押し退け、自虐を押し潰し。光明が、アスカの精神を照らし貫いて行く。

 そんな私を、本当に役に立つのか判らない私を・・・御主人様は、飼ってくれる。こんな私が、御主人様に飼って頂ける。喜ばずに、いられない訳が無かった。

 
「ひゃんっ!?」

 マナの身体を、刺さったままの肉塊を軸にぐるっと廻す。向かい合う体位から、後ろ抱きにする体位へと。マナの胸を握る様に掴み、両足を絡め大きく足を広げさせる。

 結果的に先ほどの目隠しをされたままシンジに貫かれていた時と似た格好を、マナはシンジにさせられていた。無論、微妙に異なっている所は有る。マナの身体がコードで拘束されてはいないし、目も塞がれてはいない。そもそも、アスカが穿たれていたのは後ろの穴なのだから。

 
「あっ、やぁっああんっ!あっ、あぁあっ!」

 アスカに結合部を見せつけながら、シンジは再びマナを責め始めた。あえて言葉では、アスカには指図も命令もせずに。突き破らんばかりの勢いでマナの身体を突き上げ、カラオケボックスの中をマナの喘ぎ声で埋め尽くしていた。

 
「あんんっ、はっあはぁっ!あぅっ・・・っ、ああっ!」

 
「・・・」

 どうしろとシンジが言いたいのか、アスカにも判っている。先ほどやられた・・・では無く、やって貰った事を返せば良いのだ。自分が、目を塞がれ御主人様に貫かれていた時と同じ様に。

 ゆっくりと、アスカは2人の接合部の前へと跪いた。綺麗に剃毛されたマナの恥丘が歪に膨らみ、シンジの律動に合わせて上下に動いている。

 
「っ・・・ぁ」

 じわっと、再び自分の陰裂から淫液が溢れ始めるのをアスカは感じていた。過去の、遠慮も容赦も無い激しい律動を思い出さずにはいられないからだ。苛まれる淫肉を、そして幾度と無く打ち寄せる快感の波を思い出さずにはいられない為である。

 だが、今犯されているのは自分では無い。マナだ。身体の奥に焦れる様な疼きを感じながら、アスカは腰を落として更に顔を近づける。

 
「・・・」

 実際の挿入を、ここまで間近に見た事はアスカにも無かった。上下に動く巨大な筋の塊に、歪んだ柔肉が必死になって絡み付いている。引かれる時に、雁首に掻き落とされる為だろう。接合部からは潤滑油代わりの愛液が、一定の間隔を置いて音を立てて泡立ち溢れ床へと落ちていた。

 
「・・・」

 例え冗談でも、綺麗だとか美しいとは言えない光景。どう見てもそれはグロテスクで、そして薄汚い代物にしか見えない。

 快楽を得る、それ以外には何も無い行為。それをアスカは、言葉も無く幾度も息を飲みながら魅入る事しか出来ないでいる。今マナを、どんな感覚が苛んでいるかを知っている為に。見ているだけで自分を疼かせる、欲してやまない悦びを肯定してしまった為に。

 
「は、あんっ!あっあふぁっ!そこぉっ、いっぃあああっ!」

 シンジの動きに併せて、当然ながらマナの身体も弾む様に激しく揺れていた。その度に、シンジの肉棒に押し広げられた周囲で何かがきらきらと光を反射させている。溢れ出た滴とは反射の具合が異なる、アスカにも覚えの有る煌めきが。

 
「・・・」

 それは、自分の胸を飾っているモノと同じピアスだった。御主人様に飼われている奴隷である証。アスカと違ってマナは、乳首だけでは無く淫裂も金属で飾っていたのである。左右の小陰唇に、リングピアスと小さな宝石の付いたピアスを1つずつ。クリトリスを包む包皮にも、同じく金属の輪を1つ。

 
「・・・」

 羨ましい。アスカは、そう思わずにはいられなかった。これが自分に有れば、さっきのマナの様に自分で拡げて淫壁の奥の奥までもを御主人様に見て貰える。引っ張って貰えば、痛みと言う快感を与えて貰えるだろう。

 以前乳首にピアスを付けられた時、シンジは未だ残っていると言っていた。付けようとはしたが、未発達だった為に諦めたピアスが未だ残っている筈である。それを付けて貰えば良いだけだ。マナですら付けていない、小さな肉の突起に。

 いずれシンジは、あのピアスをアスカにも付けるだろう。ただその為には、どうしても満たさねばならない条件が存在する。たった1つ、決定的な迄に自分に欠けていた・・・ついさっきまで、そもそもアスカは満そうとも思っていなかった条件を。

 
「・・・ぁ・・・んむっ」

 マナの飛沫を顔に受けながら、アスカはマナの愛液に濡れるシンジの肉棒に顔を寄せ唇を重ねた。舌を筋に沿って這わせ、マナの淫らな汚れを舐め取る様に奉仕を始める。舌先に、脈打つシンジの鼓動を感じながら。

 
「んくっ・・・むっ、んんっ」

 露出する茎を舐めるだけの、もどかしさすら感じる奉仕。それだけの行為でも口の中には唾液が満ち、口元から溢れ零れる。胸はじんじんと疼きを訴え、中途半端に開きひくつく淫裂から落ちた透明な滴が床に染みを作っていた。

 
「むぅっ、ぅんっ!っ・・・んっ、ぅうっ!」

 アスカの指が、当然の様に秘裂へと延びる。くちゅくちゅと音を立て、御主人様の肉棒が挿入される時を待ちわび潤んだ欲に狂った肉穴へ。

 
「くっ、ふぁっ・・・んむぅっ、う゛んんんっ!」

 肉襞が蠢き、アスカの指を奥へと誘いながら締め付ける。その細さに不平を唱えながら、それでも無いよりはマシだとでも言う様に。

 シンジに貫かれた時の様な、絶対的な快感など望むべくも無い。それでも、無聊を慰めるには充分だろう。目の前で上下への抽挿を繰り返す肉塊から目を離せないまま、アスカの指は自分の柔肉を刺激し続けていた。

 
「んあぅっ、はぁ・・・くぅっ、ふっああんっ!」

 その結果、シンジ達への奉仕は疎かになる。シンジ達の性器を舐める事よりも、自らの指遣いで喘いでいるのだから当然だろう。そしてそれは、奴隷として看過し得ない失策だった。

 
「っ、オナニーなんてっ・・・してないでっ、ああんっ!ちゃんとっ、ぁくっやんなさいよっ!」

 
「っ!?」

 ロクに奉仕も出来ない間抜けな奴隷に、マナの罵声が浴びせられる。発情して慰めるのは勝手だが、それで奉仕が疎かになる様では本末転倒だからだ。躾は早いに越した事は無い。そして躾る状況に、選り好みをする理由も無かった。総ては御主人様の為である。アスカの面子やプライドなど、どうでも良い。

 
「・・・」

 ただそれは、御主人様にならともかくマナに指摘される様な事ではなかった。所詮はマナも、自分と同列の奴隷でしか無い。しかもマナは今、御主人様に刺し貫かれている。状況の差は嫌でも意識してしまうし、意識してしまえば理など吹き飛び鬱陶しさしか感じない雑音にしかならなくなる。

 
「・・・」

 喧しいマナの嫌味を封じる為に、首の角度を僅かに変えて。マナの包皮が剥かれたクリトリスを、アスカは鼻で軽く擦った。

 
「ひゃうっ!?あっ、余計な・・・っ、はっああんっ!!」

 マナが咎めようとするが、素知らぬ振りをしてアスカは鼻先でマナの肉芽を弄り続ける。小言よりも嬌声の方が未だ、聞いていても不快感は少ない。わざわざ聞きたいと迄は思わないが、シンジへの奉仕と思考の妨げにはならないだろう。

 
「ぁくっ・・・っ、ふっあぁっ!っ・・・だったら、もっと・・・っ舐めさせてあげるわっ!」

 マナの手がアスカの頭を抱えて、思い切り引き寄せた。股間に顔を、めり込ませる様に強く。

 
「っ・・・んぶぅっ!?」

 マナの股間に押し付けられたアスカは、思わず顔を顰めていた。痛みは知れているが、屈辱感が半端では無かった為だ。マナの垂れ流した猥液が顔を汚し、吸い込んだ息の総てがマナの臭気に彩られていた。反射的に、跳ね退けようとする衝動がアスカの中から込み上げて来る。

 
「・・・ぅんっ・・・ん、むっ・・・」

 その思いを必死に堪え、アスカは舌での奉仕を再開した。結局の所、それしかアスカに出来る事など有りはしないのだ。どの様な事でも徹底的に耐え、御主人様に尽くす他に。無能で無力な自分に、出来る事など何も無いのだから。

 そうしていれば、私は御主人様に捨てられずに済むかも知れない。御主人様に飼い続けて貰えるかも知れない。そう、信じる他に無かった。そう自分に言い聞かさねば、今居る場所から一歩も先に進む事が出来ない。

 
「いっ、イくっイきますっ!・・・っ、イっちゃうぅっ!!」

 そうマナが喚いた矢先。アスカの舌先に、何かが駆け抜けて行く感覚が伝わって来た。血流とは異なる、それと判る熱い滾り。どくっどくっと、脈を打ち。肉を震わせ、熱い迸りが放出される感覚が。

 しかしそれは、自分には注ぎ込んで貰えない。

 
「あ・・・んっ」

 
「ひぁっ!ぁっ・・・はっ、あああぁっ!」

 マナの絶叫が、アスカの耳に届く。身体の奥を白濁液に叩かれる、絶対の悦楽。当然アスカも、その悦びを知っている。散々身体に教え込まれているし、何よりアスカ自身がそれを欲し求めていた。

 だからこそ寂しい。それを、与えて貰えない事が。指を銜えて、待つしか無い。

 
「・・・」

 やがて音も無く、マナの淫唇とシンジの肉棒の間から白く粟立った液体が零れ出た。マナの胎内を満たし切り行き場を失った精子が、狭い接合部から滲む様に溢れ出す。

 
「・・・あ」

 それをアスカは、舌で拭い次々と喉を鳴らし嚥下していた。今日始めて口で味わう、御主人様の精液。マナの愛液で割られているが、贅沢は言っていられないだろう。マナに注ぎ込まれたおこぼれで、納得をしなければならない立場にアスカは居るのだから。

 苦く粘つき、とてつもなく生臭い代物。それをアスカは、口の中で転がし味わいながら飲み干している。味自体を苦く感じたとしても、それはアスカにとって比類無き甘美な物であるが為に。

 
「んっ・・・っ、んんっ・・・」

 喉を精が流れ落ちる度に、身体の中までもをシンジに犯されて行く気がした。その感覚を、アスカは恍惚とした表情を浮かべ楽しんでいる。奴隷であるが為の義務では無く、アスカ自身の心の底から。

 
「・・・ぁ・・・」

 射精を終えたにも関わらず、シンジはマナの中から肉棒を引き抜こうとはしなかった。どうやら、抜かずに再びマナの秘裂を責めるつもりらしい。

 それがアスカには、少しだけ不満だった。次も未だ、自分は犯して貰えない。せめてマナの中から抜き取ってくれれば、子宮や膣の中を満たしていた多量の白濁液がシャワーの様に自分の顔へと降り注ぐのに。

 
「・・・ちゅっ、んむっ」

 いかに嘆こうが悲しかろうが、それは御主人様の定めた事である。たかが奴隷如きに、意を唱える権利など無い。アスカは再び顔を寄せ、シンジの肉棒に唇を重ねる。その上で接合部から染み出す、僅かな精液を舐め取っていた。ぴちゃぴちゃと音を立てながら、名実共に御主人様の忠実なる牝犬と化して。

 
「んむっ・・・んっ、んんっ・・・」

 それこそが、奴隷の勤めなのだから。そうしなければ御主人様は・・・永遠に、私には御褒美を下らないだろうから。

 

 

つづく

 


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