epilogue

 




 
「・・・ふぅん」

 サブモニターの1つをリモコン片手に眺めながら、ミサトは複雑な笑みを浮かべていた。

 
「思ったよか、巧く連携して戦えるわねぇ・・・あの2人。ある程度は期待してたけど、期待以上の成果だったわ」

 
「・・・」

 ミサトが見つめるモニターの横では、リツコがキーボードを叩き続けている。単なる独り言として、ミサトの呟きを聞き流していた。合いの手の1つでも入れて貰えると思ったミサトは、少し拍子抜けしながら再びモニターへと視線を投じ直す。

 モニターの中では、2体の汎用人型決戦兵器と海星の様な2体の使徒が戦っていた。ライブではない。先ほどの戦闘の記録映像である。1時間ほど前に終息した、戦闘結果の検討と分析を行っているだけだ。

 
「それにしても・・・段々、何でもアリになって来てるわねぇ・・・使徒の方は」

 攻撃を受けた使徒が、唐突に分裂する。大きさに変化は無く、黒い海星の様な形もそのままに。使徒の自己再生能力は既に知られていたが、まさか使徒が分裂し個々に行動出来るとは誰も思っていなかった。当然、ミサトの立案した作戦にも考慮されてはいない。

 にも関わらず、2人の適格者は何とか予測外の事態に対応し使徒撃退に成功している。役に立ったかどうかはともかく、対使徒戦の作戦部長として満足すべき結果は得られていた。

 
「・・・エヴァは分離・合体なんて無理よ。一応、事前に言っておくけど」

 横で聞いているのが煩わしくなったのか、それとも気分転換なのか。キーを打つ手を休め、リツコはミサトに冗談めかした理屈を告げる。勿論、ミサトも本気で受け止める気は無かった。肩を軽くそびやかしながら、リツコの言を受け流している。

 
「流石に私も、その手の期待はしてないわよ。零号機の復帰は、凄ぉく期待してるけど・・・何時くらい?」

 
「そっちは、何も問題が無ければ今週末。修復は殆ど終わってるし、レイを乗せてのテスト結果次第よ」

 
「今週末かぁ・・・それまで、次の使徒が出番を待ってくれれば良いけど」

 
「・・・それにしても、意外な結果になったわね」

 ミサトのさりげない皮肉に一瞬だけ口元を歪め、リツコは話の方向を元に戻した。ミサトとは、微妙に異なる意見を提示しながら。

 
「意外?意外って・・・勝った事が?」

 
「そうじゃないくて。さっき、あなたが言ってた事よ。どうして、あの2人が連携して戦えたの?」

 
「・・・へ?」

 リツコの疑問の意味を理解したミサトは、複雑な表情を浮かべ使徒とエヴァとの戦いを表示し続けるモニターへと視線を逸らした。今さっき迄とは、明らかに異なる心理状態で。

 
「あの2人、そんなに仲良かった?とても、そうは見えなかったけど。そんな2人が使徒の分裂って言う予想もしていなかった事態に、どうして連携して戦うなんて真似が出来たの?それぞれがバラバラに戦って、各個撃破されるってオチの方が自然じゃない?」

 沈黙を守るミサトに、リツコは更に正論を畳みかけた。勝利の高揚感が忘れさせている、少年達の現実をミサトに思い出させる為に。

 奇しくもモニターの中では、丁度リツコが疑問を感じたシーンが表示されていた。

 2体に分裂した第7使徒の内の1体が、突出していた弐号機へと襲いかかろうとする。それと待っていたかの様に、初号機から放たれた細かい無数の火線が2体の使徒の動きを遮っていた。

 ATフィールドを展開させて、2体の第7使徒がパレットガンの銃撃に抗する。その絶対障壁へ、弐号機が高周波ブレードの刃を突き立てた。使徒とエヴァの間に立ちはだかるオレンジ色の波紋が揺らぎ、弾け飛ぶ火花が激しく断続的に周囲を照らす。

 分裂したもう1体の使徒が、弐号機の背後を襲おうと動いた。1体を囮にしてエヴァの動きを止め、もう1体が痛撃を加えようとして。

 使徒が動き出そうとした瞬間に、初号機が地面を蹴り宙を舞う。一瞬で使徒のATフィールドを引き裂き、逆手に握ったナイフを使徒のコアに突き立てていた。その間に弐号機も、絶対障壁を打ち破り刃で使徒のコアを抉っている。

 僅かな間を置いて2体の使徒は爆発し、後には2体の汎用人型決戦兵器だけが立っていた。爆発に装甲を灼いた以外には、これと言うダメージも受ける事無く。

 シンジが自主的にアスカのフォローに廻り、分裂した使徒を倒した。言葉で言ってしまえば、それだけの事である。理に適っているし、理想的な戦闘方法では有った。

 だが。こんな事は絶対にあり得ない。あの2人に限っては、特に。空母や私生活で何が有ったのかは知らないが、余りの仲の悪さから冷戦状態と化している2人に。戦闘中だから不仲を一旦無視すると言う割り切りも、望める筈も無い。所詮は、どちらも14歳の子供なのだから。リツコが疑問を感じたのも、当然だろう。

 とは言え、2人が連携して闘い使徒に勝利したのも事実である。幾らリツコが疑問を挟もうが、それは現実に起きた事なのだ。作戦部長からすれば、連携して闘い勝利したと言う結果こそが重要なのである。起きた事は起きた事として、今後の作戦立案の要素に組み込むだけだ。だからミサトは、リツコほど気にかけてはいない。

 
「そんなの簡単じゃない」

 それでも、リツコの盲を払う必要は有るだろう。考え過ぎの科学技術顧問をせせら笑う様に、ミサトは自分なりの結論をリツコに披露する。

 
「?」

 
「シンちゃんも一応男の子なんだしぃ、アスカの前で良い所見せようとしたのよぉ」

 
「・・・シンジ君は、そう言う子じゃないでしょ」

 
「・・・確かに」

 我ながら安易な理屈だと思っていた事も手伝い、口論として発展させる気になれない。リツコの簡潔かつ反論を封じる意見に、あっさりとミサトは自説を取り下げていた。

 
「それにシンジ君に手助けされて、あのアスカが素直に感謝すると思う?それこそプライドを傷付けられたって大騒ぎするんじゃない?更に言うなら、猪突する方よりもフォローする方が高い総合能力を求められるって常識をアスカが知らないとも思えないし・・・」

 
「・・・御説、ごもっともで御座います・・・」

 ミサトの完敗である。ぐうの音も出ない。リツコの指摘に、異を唱える事が出来なかった。何から何まで、総てリツコの言う通りである。

 
「・・・うーん・・・」

 ただ、先程の対使徒戦も嘘や空想ではない。現実に、起こった事なのだ。ならば2人の間に、チームワークを発揮出来る事態が起こったと見るべきだろう。それも多分、自分の目が届かない所で。問題は、それが何か・・・と言う事である。

 
「・・・っまさか!?」

 そこまで考えた所で、ミサトの脳裏に1つの仮説が閃いた。自分が居ない時に、起こった事。それは即ち、自分が居ては出来ない事を意味する。だとすれば・・・ミサトに導き出せる答えは、たった1つしか無い。

 
「?」

 
「私がマンション空けてる時に、あの2人の間に間違いが・・・!それで、色んな意味でチームワークが良くなっちゃって・・・!!」

 
「・・・」

 
「ああっ、どぉしましょ!2ヶ月くらい後にアスカから生理が来ないって泣き付かれたら、違う意味で私の責任問題に発展しちゃうじゃないよぉ!!」

 そう喚くミサトの顔からは、真剣味が僅かばかりも読み取れなかった。単なる勢いで、面白半分に憶測を膨らませているだけでしかない。本気でそうなったとは、言い出したミサト本人も思ってはいないのだ。

 ただ同時に、そう悪く無い案だともミサトは思っている。嘘から出た誠にしようと言う意味ではない。適格者2人組をからかい、その狼狽え具合を酒の肴とするネタとして・・・で、ある。

 多分シンジもアスカも、洒落でも肯定はすまい。ムキになってミサトの理屈を否定しようとするだろう。そしてムキになればなるほど、ミサトとしては冷やかし甲斐を感じるだけだった。

 ただ、誰もがミサトと同じ思考パターンを有している訳ではない。身近な所に、例外は存在していた。

 
「・・・アスカがシンジ君を襲った・・・とでも言うの?」

 伊達にリツコも、ミサトとの付き合いは短く無い。彼女の考えを読むなど、造作も無い事だった。他愛もない騒ぎを起こして、ヒマを潰そうとしているだけ。呆れるのも、驚くのも馬鹿馬鹿しい。真剣に取り合おうとせず、淡々とした口調でリツコはミサトに問う。

 
「・・・先ず間違い無いわね。逆よりは未だ、可能性が有ると思うけど?」

 
「・・・」

 根本的な誤りは有るものの、ミサトの理屈にリツコは異論を挟めなかった。そもそもミサトの言う間違いが起こったとリツコは思っていないが、仮に起きたとしたら確かにシンジよりはアスカが襲う方が遙かに有り得る。

 当然ミサトもリツコも、シンジの本性を知らない。もし知っていれば、戦略自衛隊のスパイと関係を持つシンジがNERVに居られる訳も無いが。つまり誰1人として、シンジの実体を知りはしないのだ。

 ミサト達に有るのは、内気なシンジと攻撃的なアスカと言うイメージだけである。誤ったイメージから導き出される想像が、正解に辿り着く事など有り得なかった。そして真実を知らない限り、誤りに気付ける事も無い。

 
「まぁ、いいか」

 
「・・・余り、良くは無いわよ・・・」

 
「ヤっちゃったモンは、しゃーないでしょ。これからは、ちゃんとゴムなりピルなり使えって言っておくわ。手遅れかも知れないけど」

 そうね・・・と、心の中だけでリツコは呟いていた。ただ、ミサトが言うのと微妙に意味が異なっている。リツコの同意は、ミサトを保護者にしてしまった適格者たちの不幸に関して・・・だ。被保護者としてミサトの官舎に囲われている以上、どれだけ嘆いた所で既に手遅れである。

 
「それよかさぁ。使徒撃退には成功したんだしぃ、それを祝してパァっと祝杯あげる方が大切よっ!」

 
「・・・」

 余りにも安易なミサトの方向転換に、リツコは言葉を失う事しか出来ないでいた。立て続けの事、何時もの事と言えど。絶句し呆れる事に、慣れはしないからだ。

 科学者の目から見れば、今回の勝利は必然では無く偶然でしかない。もう1度同じ事になった時、同じ結末を迎えられる保証など全く無いのだ。四方八方丸く収まったのだとしても、その要因は深く追求しなければならない筈である。

 ・・・しかし。実は、ミサトに正面切って異を唱えるのも難しかった。なんと言っても、使徒は撃退出来ているのだ。失敗したのであれば大問題になるが、成功した以上はミサトの放任主義が功を奏したとも言えてしまう。対使徒戦の責任者への批判や非難は、幾ら何でも勝利の直後には難し過ぎた。

 そして間を置けば、次なる使徒が襲来してしまう。結局、批判も非難もミサトは受ける事は無い。それ故にミサトはミサトとして、脳天気なまま存在し続けられる。

 
「・・・生憎だけど、私は仕事が山の様に有るから。悪いけど、祝杯には付き合えないからね」

 だからと言って、ミサトの言い分を無条件に受け入れる理由も無い。にべもなく、リツコは己の現実をミサトに向けて言い放つ。

 因みに、リツコが忙しいのは紛れも無い事実だった。使徒を撃退したら一旦終了の作戦部長と、科学技術顧問の差である。今回の戦闘中に記録された膨大な量のデータを、1日も早く資料として処理出来る様にしなければならない。とても、ミサトにかまけている暇は無かった。

 更に悪い事に、この手の作業にリツコの腹心であるマヤは全く役に立たない。作業に求められるレベルが高度過ぎて、マヤでは手も足も出ないのだ。一々説明しなければ作業を進められないし、マヤにかまけている間はリツコの作業が完全に止まってしまう。

 故にリツコは、1人で作業を進めねばならなかった。マヤでも戦力となる、状況を作り終える迄は。とてもリツコに、アルコールを摂取している暇など無い。

 
「えー!?」

 最も、リツコの事情をミサトは考慮しようとはしなかった。未練も感じさせず即座に参加を拒否したリツコに向けて、ミサトは声高に異を唱える。

 
「来れば良いじゃないよぉ、リぃーツコぉ。勝利の後の一杯の為に、私らみんな戦ってるんでしょ?みーんな揃ってさ、ぱぁっと夜通し祝いましょうよぉ。次なる戦いの、英気を養う為にもさぁ」

 
「・・・人類の、未来の為よ・・・私たちが戦ってるのは」

 誰もが勝利の美酒に酔う為に戦っていると放言する、NERV作戦部長にリツコは苦言を呈した。聞き流されるだけに決まっているが、言わずにはいられないからだ。私は、あなたとは違う・・・と。

 当然そんな程度の小言で、ミサトが僅かばかりでも堪える筈もない。馬耳東風を体言するかの様に、尚もミサトは執拗にリツコを誘う。

 
「せっかく会議って事にして、経費で飲み代落とすんだからさぁ。タダで飲めるのよ?リツコも来れば良いじゃない。仕事なんて、明日出来る事は明日すりゃいいんだしぃ」

 
「・・・ミサト、もう忘れたの?ようやく、弐号機とアスカの実戦データが手に入ったのよ。移送中に遭遇した、対第6使徒戦の記録は何も無かったし・・・やる事は、それこそ山の様に有るの。あなたと違って、私には飲んでる暇なんて無いのよ」

 リツコの言葉に、嘘は一切無かった。逆に言えば、だからこそ忙しいとも言える。対第6使徒戦データ消失と言うミスさえ無ければ、リツコとて祝杯の一杯くらいは挙げたい所なのだ。

 何故か移送中の遭遇戦の際のデータは、何も無かった。部分的にどころか、その形跡すらも。何1つとして、記録されていない。もしかしたら機械の不調かシステムのミスで、最初から保存されていなかったのかも知れなかった。

 
「ようやく実戦時のシンクロ率の推移を、比較資料としてまとめ終わった所なのよ。これから脳波データと摺り合わせて、戦闘時に於ける興奮状態の・・・」

 
「シンちゃんとアスカの?どれどれ、どんな感じなの?」

 
「・・・これよ」

 折角の説明を打ち切られて、少しだけリツコは憮然とした表情を浮かべている。しかし普段のミサトは、常にこんな感じだった。そこで一々腹を立てていたら、気も胃も保たない。キーを手早く叩き、リツコはモニターにグラフを表示させる。

 
「・・・えーっと、赤がアスカで紫がシンちゃんで・・・あら」

 モニタに表示された数字やグラフを見て、ミサトは苦い笑みを浮かべていた。

 
「ざぁっと・・・5%って所ね、アスカが負けてんのは。自称エリート天才パイロットも、ちょおっとシンちゃんに差ぁ付けられちゃってるわねぇ」

 適格者の優劣は、何処までエヴァと精神を同調させる事が出来るか。平たく言えば、この1点のみで決まる。エヴァにシンクロ出来るからこそ、彼らは適格者なのだ。わざわざ他の事を、比較検討の対象にしなければならない理由などない。

 
「これアスカには見せないわよ、無用なイザコザに巻き込まれるのは御免だから。さっき言った事も、えっと・・・そうそう、非公式な発言って奴だからね」

 
「・・・はいはい・・・」

 データを素直に読み取れば、アスカよりもシンジの方が適格者として優れていると言う事になる。リツコにとっては単なる研究データだが、アスカからすればプライドを傷付け周囲に八つ当たりをするネタでしかない。当然、標的の最有力候補はシンジだろう。ミサトの呟きも、当然である。

 
「でもリツコ。これって、実戦経験の差でしょ?何だかんだで、アスカよかシンちゃんの方が場数踏んでるんだし」

 示している数値を見る限り、アスカの数値が飛び抜けて低い訳ではなかった。ちゃんと訓練を受けて来た事が、数値に現れている。実戦経験の少なさが、もっと言えば闘いに対する慣れがシンクロ率の差として出た。それだけの事としかミサトには思えない。

 そもそも、ロクに訓練も受けずに一発勝負でエヴァを動かしてしまったシンジと比較するのが間違っている。アスカの数値が低いと言うより、シンジの叩き出す数値が高過ぎると言った方が正しいだろう。

 
「そうかも知れないけど、他にも要因は幾らでも考えられるわ。アスカが手抜きしてたのか、それとも単純に2人の才能の差か。あるいは弐号機の調整不足か、登録パターンの精度が低いのか・・・」

 
「・・・」

 リツコの意見を聞いて、考え過ぎだと言う勇気はミサトには無かった。科学技術顧問として、その程度の事は考えなければならない立場にリツコは居る。余計な口出しはせず、意識してミサトは聞き流すだけに留めた。

 
「ともかく。それをはっきりさせるデータが、やっと手元に揃ったのよ。私が忙しいって言うの、あなたにも判るでしょ?」

 
「・・・ま、いいか」

 リツコの返答に、ミサトは鷹揚そうに肩を聳やかす。そこまで言われては、ミサトも納得せざるを得ない。

 
「忙しいって言うんなら、しゃーないわ。けど、リツコの名前は借りるからね」

 
「・・・え?」

 名前を借りる?とても、はいそうですかと言える訳がない。とんでも無い台詞をさらっと吐いたミサトの顔を、リツコはまじまじと見つめた。

 
「べぇっつに、リツコの名前で借金しよぉって訳じゃ無いわよぉ」

 不安の2文字を目に浮かべるリツコを、ミサトは一笑に伏す。ひらひらと手を振り、リツコの不安の払拭には役立たない理屈を述べながら。

 
「頭数増えれば、経費で落とせる額も増えるでしょ?だから、リツコも来た事にするのよ。司令とかに聞かれたら、口裏合わしといて。それでも突っ込まれたら、急に行けなくなったとでも言っといて」

 
「・・・」

 もうリツコには、何も言う気にはなれなかった。思う事は幾らでも有るが、言葉にしたいと思えない。何を言った所で、この女には無駄。そう改めて悟ってしまったリツコは、無言で再びキーボードを叩き始めた。意図的に、己の意識からミサトの存在を遮断して。





 アスカは走っていた。プラグスーツを着たまま、人気が全く無いNERVの通路を。

 初めての対使徒戦。そして、危なげ無い勝利で飾る事が出来た。以前のアスカで有れば加持にでも自慢し喧伝している所なのだが・・・今のアスカに、そんな事をしている余裕など無い。

 
「・・・んぁっ!?」

 プラグスーツの生地と素肌が擦れ、甘い痺れが絶え間なく伝わり脳を酔わせている。全身の神経が過敏になり、乳房が張り胸と股間の突起が些細な刺激でも硬く痛々しい程に尖って行く。じわじわと陰裂から熱い滑りが染み出し、気密性の高い服の中で気味悪く蒸れていた。

 判っている。戦闘に煽られて、自分が興奮しているのだと。そう判った所で、熱はアスカの身体から一向に引こうとはしなかった。戦闘が終わっても、尚。悶々と、アスカの中で興奮だけが燻り続けている。

 そこで、アスカの脳裏に閃くものが有った。自分の意識が高揚している以上、シンジも同じく気を高ぶらせているのでは無いかと。

 シンジは幾度目かの対使徒戦になるので、多少は馴れが有るだろう。それでも、皆無だとは思えない。もしかしたら、自分と同じ様に・・・。

 
「・・・」

 走り続けるアスカの口元が、僅かに緩む。引き締める事など、出来る筈も無かった。もし、シンジが自分と同じ様に悶々としていたのなら。当然、その捌け口を求める筈。そして御主人様であるシンジの捌け口となるのは・・・奴隷となった、アスカの責務である。

 都合の良い事に、マナは居ない。カラオケボックスを出る時に、準備の為に一旦戻ると言っていたのをアスカは聞き逃してはいなかった。つまり自分だけが、シンジの性欲を処理出来ると言う事である。高ぶった、御主人様の獣の如き情欲を。

 きっと私は、御主人様にボロ雑巾の様になるまで犯される。足腰の立たなくなる迄、全身に御主人様の精液を浴びせら注ぎ込まれて。小便を垂れ流し、精液と愛液の入り交じった溜まりから身動き出来なくなる位に。

 押し殺そうとして、アスカの笑いに歪んだ顔がひくひくと痙攣する。妄想が、止まろうとしない。かえって妄想が燻りを煽り、炎として燃え上がらせようとしていた。

 御主人様は、未だ更衣室に居るだろうか。最も肝心かつ、最大の問題は其処に有った。居なければ、総ては其処で終わりである。着替え終わったシンジが、部屋を出てしまう前に。アスカはシンジの元に辿り着かねばならない。故にアスカは、着替える間も惜しんで通路を走っていた。

 以前の着替えは男も女も同じ部屋で行っていたのだが、アスカの来日を機に別の部屋へと移されている。予測され得るトラブルを、事前に回避しようとして。以前ならば当然だと思っただろうが、今となっては変更された事がアスカには腹立たしい。お陰で、こうして余計な事を背負い込まされる。

 
「・・・」

 男子更衣室の扉は、運良くロックされていなかった。ここまで来て躊躇する理由は、アスカには無い。扉を開け、アスカは中へと足を踏み入れる。

 
「シー・・・ごっ御主人様・・・っ!?」

 アスカにとって幸運な事に、シンジは未だ更衣室に残っていた・・・だが。生憎と、そこに居たのはシンジだけでは無かった。

 
「んっ・・・むっ、ぅうんっ!」

 
「・・・来ると思ったけど、さ。意外と遅かったね、アスカ」

 プラグスーツを隅に脱ぎ捨て、シンジは深く椅子に座り。その股ぐらに、同じく全裸の女性が膝立ちとなり顔を寄せている。僅かに頭を上下に揺さぶり、くぐもった声を漏らしながら。アスカに背を向け、淫蜜を滴らせる秘裂が見られて居る事に気付きもせずに。

 
「・・・あ、アンタ・・・」

 衝撃と動揺を隠そうともせず、ゆっくりと回り込みながらアスカは震える声を発した。既に先客が居ると言うシチュエーションを、アスカは想定していない。しかもそれが、マナ以外の人物。アスカが、衝撃を受けても当然の事だろう。

 髪の色がマナと似てはいるが、身体の線がまるで異なっている。胸の大きさは間違い無くマナの方が勝っているが、それでもマナよりも自分よりも大人びた感じを受ける身体付きをしていた。

 彼女の名を、当然アスカは知っている。いや、知らなければおかしい。NERV本部で、幾度となく顔を合わせているのだから。

 
「・・・まっま、マヤ・・・!?」

 発令所に居座るオペレーター3人組の内の1人。二尉と言う肩書きを持ちながら、何処となく幼さを残す女。それが奴隷の証である細い革の首輪だけを身に着け、赤黒いシンジの肉塊に口と手で一心不乱に奉仕を続けている。

 
「・・・」

 数日前、シンジがアスカを嬲ろうともしない時が有った。丁度、NERVでのテストが始まった頃の事だ。そしてテストが終わった後にシンジは姿を消し、同じくテストを受けていたアスカから随分と遅れてマンションへ戻って来る。

 更に言えば、マナが奴隷と言うのも不自然と言えば不自然だった。立場上マナは、四六時中シンジと共に居られる訳では無い。むしろ居られない時の方が遙かに多いだろう。そんな不便な奴隷を1人抱えているだけで、あのシンジが満足出来るとは思えない。

 シンジは何処で何をやっていたのか、どうして自分を犯そうとしなかったのか。その答えが、アスカの眼前に存在していた。マナだけでは無くマヤも奴隷として飼っていて。マヤの身体で、シンジは存分に獣欲を満たしていたのだろう。

 
「・・・な、なんで・・・?」

 ただ、その人選は余りにも意外過ぎた。アスカの知っている、マヤの情報とは合致しない。眼前に存在する現実では有るが、これは絶対に有り得ない事だった。何故?どうして?アスカの中を、単純かつ素朴な疑問が埋めて行く。

 
「ボクのシンクロ率のデータを、リアルタイムで割り引いて貰ってるんだよ。実戦中も、訓練中も。アスカや綾波より、ちょっとだけ上って言う微妙な所に・・・ね。これは、その御褒美」

 
「・・・そ、そんな事・・・してたの?」

 
「しなくちゃ、バランスが取れないからねぇ。綾波とも、アスカとも」

 確かにシンジのシンクロ率は、アスカと比べてかなり高い。わざわざ数値を見なくても、エヴァの動作を見れば自明の事である。

 そしてシンジは、その非凡さを秘匿したがっていた。積極的にエヴァに乗りたいと思っていない以上、当然の事である。だからこそ、シンジはマヤを隷属させる道を選んだ。

 オペレーターであり、MAGIに関する責任者である赤木リツコにも近く。リツコと比べれば、堕とすのは遙かに容易く・・・しかも、リツコより若い。マヤが選ばれた理由は、アスカでも見当が付く。

 
「・・・じゃあ、あの時のデータ消去も・・・」

 
「察しの通り、マヤさんに教えて貰った方法をマナにやらせただけだよ。そのお陰で、ボクしか弐号機に乗ってなかった事は誰にもバレてない」

 対第6使徒戦の直後、シンジはマナに弐号機の戦闘データを消去させていた。マヤが奴隷となっているのなら、方法など聞けば良いだけだ。シンジが独学でMAGIを調べ上げるより、察知される危険は減るし遙かに作業効率も良い。

 
「それに限らず、MAGI使って色々やって貰ってるけどね。何だったらアスカのシンクロ率、50%くらい上増ししようか?」

 
「・・・それは、幾ら何でも足し過ぎだと思うわ・・・」

 自分のシンクロ率の数値くらい、アスカも把握している。およそ、50〜60%程度。そこへ更に50%も加えたら、とんでもない数値になってしまう。下手をしたら適格者としてでは無く、実験材料としてエヴァに乗せられる事になりかねない。

 
「んっ・・・うっ、んむっ・・・ぅうっ!」

 欲望に溺れた瞳でシンジの肉棒を口に含む、マヤを見ながらアスカは心の中だけで首を横に振る。こんな事は、絶対に有り得ない。こんな事が、マヤへの御褒美になる訳が無い。アスカの知る、マヤに関する情報と相反している。奴隷としての素質は有ったかも知れないが、それ以前の所で致命的な欠陥を有しているのだから。

 
「け、けど・・・確か、マヤって・・・」

 
「男嫌いだって言うんでしょ?」

 
「・・・違うの?」

 男嫌いどころではない。どちらかと言えば、同性愛指向者の筈だ。幾つかの噂や状況証拠が、その仮説を裏付けている。それがマヤの行為を見ているにも関わらず、アスカには疑う事しか出来ない理由だった。

 
「だから、強姦したら自殺でもするかなぁって思ってたんだけどね・・・最初は」

 
「・・・じ、自殺ぅ?」

 目障りならば排除する。そして目的の為なら手段は選ばない。自分に対しても適応された、シンジお得意の論理だった。そして、その結末には死も当然の様に含まれている。今更ながら、アスカは寒気を覚える事しか出来なかった。

 
「たかがモニター眺めてるだけだって言うのに、身の程もわきまえないで偉そうな事言うもんだからさ。頭に来て、ヤっちゃったんだよ」

 
「・・・」

 その理屈は、アスカにも判らないでもない。確かに、マヤは立場を忘れた事を平然と口にする。公私共にリツコの配下の様な位置に有る為か、逆鱗に触れる様な事を正論だからと勘違いして言ってしまう事が幾度か有った。

 例えばミサトには、作戦部長と言う立場上言わなければならない事が有る。リツコにも、科学技術顧問として言える事が有る。ゲンドウにも、NERVの責任者として言うべき事が有る。

 それは彼らの権利では無い。背負い込んだ職責に付与する義務だった。どれだけ適格者たちにとって耳の痛い発言で有っても、職責を果たすが為に言わねばならないのである。

 一方マヤは、単なる1オペレーターに過ぎない。リツコの助手をやっていようが、それだけだ。思う事も声に出す事も自由だが、その総てを相手に言い伝える権利はマヤには無い。何故ならマヤは、何も背負ってはいないのだから。安全圏で他人に意見をするなら、せめて相手に聞こえない様に配慮くらいはすべきだろう。

 無遠慮なマヤの発言に、怒りを爆発させたシンジ。だからこそ、マヤの最も嫌う行為によって死に追いやろうとした。シンジの性根を知った今では、アスカにも容易に後の展開が思い描ける。それこそ、見て来た様に。

 無理矢理犯し、陵辱の限りを尽くした。それこそ、自分と同じ様に・・・しかし。

 
「でも、犯されてる癖に途中からあんあん喘ぎ初めてさ。半日くらい抜かないでヤりまくってたら、あっさり堕ちちゃったんだよ。MAGIやNERVの事に詳しいし、だったら飼ってもいいかなぁって」

 
「・・・」

 そこが、アスカには判らなかった。何故、男嫌いなマヤがシンジの奴隷になる?どうして、無理矢理犯されたのに、たった半日で堕ちる?シンジが本領を発揮した・・・とは、思えない。そもそも嬲ったのも自殺に追い込む為だったのだし、それだけの能力をシンジが有しているのなら自分に薬を使う事は無かった筈だ。

 考えた所で、アスカに答えを導き出す事は出来ない。沈黙を守り、シンジのタネ明かしを待つ。

 
「まぁ調教済みだったみたいだから、当たり前って言えば当たり前だけど。バイブよかチ○ポの方が気持ち良いって知っちゃったら、コロっと堕ちちゃったんだよ。アレコレ手間かけさせられたアスカより、ずうっと簡単だったなぁ」

 答えは、耳を疑う程に単純だった。それならば確かに、堕ちる可能性は有る。既に快楽に溺れる事を知っているのなら、後は快感を与えてくれるモノが何かを刷り替えれば良いだけだ。シンジの言う通り、基礎が無かったアスカよりも堕とすのは楽に決まっている。

 
「・・・調教済み、って・・・っ、まさか・・・!?」

 問題は、その基礎を作ったのは誰かと言う事だが・・・アスカにも、思い当たる人物が1人だけ居た。いかにも、マヤを調教しそうな者が。その名を口にしようとした瞬間、シンジが先に解答を示した。

 
「マヤさんね、リツコさんとレズってたんだよ。男嫌いだから、女好き。単純で、判り易いねぇ」

 
「・・・」

 シンジの言う通りだった。余りにも単純で、余りにも判り易過ぎる。少しも予想を裏切らない結論に、アスカは複雑な表情を浮かべる事しか出来ないでいた。

 
「証拠も有るよ、マヤさんにカメラ仕掛けさせて撮ったから。そうだ。帰ったら、アスカに見せてあげるよ。かなりエグいから、多分引くだろうけど。マナにも見せたけど、思いっ切りヘコんでたなぁ・・・」

 
「・・・」

 正直言って、そんなものを見たいとアスカは思っていない。以前に自分の自慰を見せられた事が有るが、それですらアスカは強烈な嫌悪を覚え衝撃を受けている。改めて他人の行為を、見たいとは思わなかった。

 最も。どう言った所で、シンジは無理にでも見せるに決まっている。抗う事も逃げる事も出来ない。故にアスカは、暗澹たる気分に陥りながらも沈黙を守り続けていた。

 
「おま○こもアナルも、全部リツコさんにバイブで開発済み。舌遣いも、ちょっと仕込んだら上手になっちゃったし。バイブ、随分と舐めさせられたんだろうね。それから鞭とか蝋燭とかもイケるし・・・何やってるんだろうね、リツコさんって」

 そんな事は、少なくともマヤに奉仕をさせてるシンジが言えた義理ではない。そして、シンジによって開発されてしまったアスカにも。自分の同類が未だ他にも居る、その程度の認識を得ただけに過ぎない。

 
「・・・」

 再びアスカは、シンジの肉塊を舐め頬張るマヤへと視線を投じた。リツコと言う飼い主を裏切り、シンジに傅いた奴隷。同時にそれは、奴隷としての経験が自分とは比較にならない程長い事も意味している。

 マヤの首には、革の首輪が着けられていた。シンジに飼われている奴隷の証として。着用を義務付けられ外す事は許されない、奴隷の肉体の一部。それが、やけにマヤには似合っている気がした。犬や猫の様に、付け馴れている為か・・・。

 
「!!」

 唐突に、アスカの脳裏に過去の情景が甦った。シンジに1日中、バイブレーターで責められた時の光景が。

 
「・・・もっ、もしかして・・・こないだマンションで使った、妙な格好したバイブって・・・」

 素裸に剥かれたアスカは、膣口と肛門へ挿入されたバイブレーターに喘がされていた。その時アスカの尻穴に入れられていたのは、外観を動物の尻尾に模したバイブレーターである。

 
「そう、マヤさんが使ってたのと同じ奴だよ。リツコさんがヤる時は、絶対に使うんだってさ。何でも、ネコには尻尾が無きゃダメだとかって・・・趣味、らしいんだけど」

 
「・・・リ、リツコの趣味ぃ?そっそれじゃ・・・もしかしたら、あの・・・付け耳も・・・?」

 漠然と想像してはいたが、それでも実際に聞かされて受ける衝撃の度は小さく無い。動揺を隠せないまま、アスカは更にシンジへと問いを重ねていた。同じ時にアスカに使われた、違う意味での責め具の事を。恐らく、同一人物の名が出て来るだろうと判っていながら。

 
「同じくマヤさんの・・・って言うか、リツコさんがマヤさんに使ってる奴。尻尾バイブと一緒に使うらしいんだけど・・・何がいいんだろ?こないだ思い切ってアスカに試してみたけど、ボクにはぜぇんぜん良さが判らなかったよ」

 
「・・・」

 リツコの猫好きは、アスカも知っている。ただアスカも、そこまでリツコがヤってしまうとは思ってもいなかった。シンジに限った話ではない。アスカにも理解出来なかったし、どうやっても理解したいと思えないでいる。

 
「因みに、アスカはどうだった?コスプレ・・・だっけ?あー言う趣味って、アスカには有るの?」

 
「っ、そんなモン有る訳無いでしょっ!?」

 顔を真っ赤にして、アスカはシンジの問いかけを打ち消していた。そんな理屈に、耳を貸す相手では無いと判っていても。

 そして案の定、シンジは素直に聞き入れようとはしなかった。

 
「でもアスカは、普段からインターフェースヘッドセット付けてるじゃないか。それって、猫耳っぽいからじゃないの?」

 
「ちちっ違うわよぉっ!エヴァ乗る時は、アンタだって付けるでしょうがっ!!」

 
「ボクや綾波は、エヴァに乗る時にしか付けないよ。アスカと違って、普段は外してるけど?だから、アスカは趣味なのかなぁって思ったんだけど」

 
「・・・うっ・・・」

 確かにインターフェースヘッドセットも、かなり穿った見方をすれば付け耳にも見えなくもない。或いは、そう見える様に某科学技術顧問が設計したのかも知れなかった。

 ただアスカの場合、それは単なる髪留めとして使っているだけである。シンジがわざと言っている事くらいは判っているが、アスカもムキになって反論せざるを得なかった。

 ・・・しかし。内なる声がアスカに疑問を投げ掛ける。もしそれが、御主人様の望みだとしたら・・・?アスカに逆らう術などない。服従を誓った奴隷に、選択の余地など有りはしないのだから。今までとは違う意味で気は沈むだろうが、コスプレでも何でも御主人様の命令のままにする他に無いのだ。

 ただ、アスカにとって幸いな事に。シンジは、それほど猫耳に拘泥しようとはしなかった。アスカにとっての不幸が、会話を中座させたのである。

 
「っ!」

 シンジが少しだけ腰を引いて、マヤの口から抜き取られた肉棒から多量の精液を吐き出した。勢い良く、一定の間隔を置いて白濁した飛沫がマヤの顔へと降り注ぐ。

 
「きゃうっ、ぁあんっ!」

 額にも、鼻にも、頬にも、唇にも。固まりかけたゼリーの様な、粘性の高い汚液が悦びに歪んだマヤの顔を覆う様にへばりついていた。

 
「あはっ・・・んむっ、んんっ」

 それをマヤは、当然の様に口へと運んで行く。指で拭い、舌で舐め取り。ゆっくりと味わいながら、シンジの精液を飲み干していた。恨めし気に、自分を見つめる視線に気付かぬまま。

 
「・・・」

 アスカは、マヤを見ながら口の中に溜まった唾液を幾度も飲み込んでいた。予想では自分に与えて貰えた筈の、御主人様の精液。それが唐突に現れた、自分以外の奴隷に与えられている。物欲しさだけでは無く、口惜しさすら感じずにはいられなかった。

 
「・・・マヤさん、そんなに美味しい?」

 調教の成果では有るが、どう見てもマヤの行いは滑稽にしか映らない。複雑な笑みを浮かべながら、調教した張本人がマヤに聞く。答えの判り切った、問うまでも無い愚かしい事を。

 
「・・・は、はひぃ・・・濃くって、とっても美味しいですぅ・・・御主人様の、せーえきぃ」

 
「・・・」

 頬を高揚させたまま、主人の問いにマヤは微かに震える声で応じていた。顔に浴びせられた事で、軽くイってしまったのだろう。アスカには判る。もしも、シンジに白濁液をかけられたら。やはり自分も、マヤと同じ様に果ててしまうだろうから。

 だからこそアスカは、目を離す事が出来ない。期待していた自分に与えて貰えた筈の悦びを、横から奪い取ったマヤから。

 
「もっと、もっとどぴゅどぴゅ出してぇ・・・とっても濃い御主人様のせーえきで、汚れた牝犬を真っ白にぃ・・・どろどろに清めて下さいぃ・・・ちゅむっ、ぅんっ・・・ん、んんっ」

 そんなアスカの抱く感情に、マヤは気付きはしなかった。傍観者の考えを気にする、余裕など無い。肉茎にマヤは頬を寄せ、掌で握り扱き始めた。舌を這わせ、艶やかに張った亀頭を口に含み。鈴口に舌を差し入れ、奥に残った精を吸い出そうとする。

 
「けど、マヤさんってチ○ポ好きになったよねぇ」

 そんな奴隷の行いを、シンジは悠然と見守っている。自分よりも遙かに年上なマヤを、まるで保護者の様な視線で。御主人様と奴隷と言う関係からすれば正しいのだが、知らなければ奇異な事この上無いだろう。

 
「はむっ、あうっ・・・好きぃ、チ○ポも・・・せーえきもぉ、御主人様のチ○ポ大好きぃ・・・んむっ」

 その異常さを、マヤは受け入れている。シンジを主人として認め、主人の奴隷となる事を決めた。奇異だろうが異常だろうが、マヤの知った事ではない。奴隷として御主人様に成すべき事を、当然の様に行っているだけなのだから。

 
「・・・」

 言葉も無く、アスカはマヤを見つめ続けていた。或いはこれが己の行く末なのかと、漠然と感じ。それ以上に、圧倒的な羨望感に押し潰されかけながら。

 ここまでマヤが狂える事が、では無い。シンジの肉茎に奉仕出来る事が。御主人様の性器で口を犯され、大量の精子を顔に浴びせられる事が。

 再び、アスカは喉を鳴らして口に溜まった唾液を飲み干す。する筈の無い、精液の味が染み込んだ唾液を。独特の粘りを持ち、喉に張り付き胃へと流れ落ちる感覚を思い出しながら。

 
「・・・そうだ、アスカ。ちょっと聞きたい事が有るんだけどさ」

 
「・・・?」

 マヤに清めさせたまま、シンジはアスカを手招きする。何をする気かは判らないが、アスカに逆おうと言う考えは浮かばない。歩の進みを早め、アスカはシンジの直ぐ側へと駆け寄る。

 
「あのさぁ、アスカ。1つ聞きたいんだけど・・・あんなモンなの?自称エリート天才美少女パイロットの能力って?」

 
「・・・」

 シンジの無造作な問いかけを受けて、アスカの顔から血の気が一瞬で失せた。己の、トラウマと化した過去の矜持を再び抉られた為に。

 今は自分の事をエリートだと天才だと、アスカは小指の先ほども思ってはいない。既に、証明されてしまっているからだ。自分よりも遙かに適格者として優れた能力を有する、シンジの存在によって。アスカ用に調整されていたエヴァに乗り、自分よりも上のレベルで操られる弐号機を見てしまった時に。

 所詮、自惚れに過ぎない。井の中の蛙だったと、自ら明言していただけの事だ。その古傷を、あっさりとシンジは切り開き直した。しかも、小馬鹿にする様に。アスカの顔色が、変わって当然だろう。

 
「今回の戦闘で、一通りアスカの能力を見定めようと思ってたんだけどね。やれパブリックモデルだとか初号機より完成度が高いとか、散々自慢してた弐号機を使ってアスカが何処までやれるのかを」

 
「・・・」

 だが少なくとも、シンジには言う権利が有る。何故ならば、シンジはアスカの飼い主なのだから。少なくともアスカには、シンジに異論も挟むつもりも反論をぶつける気も無い。自己弁護すら、する気にはなれなかった。何故ならシンジの一奴隷でしかないアスカにとって、御主人様の仰せは絶対なのだから。

 
「初めての実戦だから、ひょっとして緊張してたのかなぁ?それとも・・・全力でも、あの程度が精一杯って事なの?」

 
「・・・」

 しかも、その総てが正論と来ている。アスカからシンジに言える事など、何も有りはしない。自分に、弁明が許されない限りは。

 今回の戦闘に於いて、アスカとしては持てる能力の総てを用いた・・・つもり、だった。それが、シンジの要求するレベルに至っていない。それはアスカにとって、己の存在意義を問われかねない由々しき問題だった。

 自分は、御主人様に飼って頂いている牝犬。御主人様の手を煩わせる事など、絶対に許されない。守って貰えた・・・のでは無く、余計な真似をさせてしまったと思わなければならなかったのだ。少なくとも、浮かれている場合では無い。

 
「・・・」

 己の愚かしさと無能さを、改めてアスカは知ってしまった。奴隷としても、適格者としても。自分が役立たずだったと言う事を、指摘されなければ判らない。

 
「・・・もしかしたら、エヴァに乗っても戦う事なんかそっちのけで」

 一瞬の隙を突いて、沈黙を守るアスカの手を取り。リストバンドに付いているスイッチを、シンジは押す。

 
「あぁっ!」

 圧縮された空気の音と共に、アスカのプラグスーツが収縮を始めた。空気を抜き生地を収縮させて、LCL内で動きを妨げない様にする為の機構。それが、アスカの身体を過剰に締め上げる。

 
「・・・こうやって遊んでたの?インナーのプロテクターに、乳首やクリトリスを擦り付けて」

 
「ちっ、違・・・うぅっ!?そ、そんな事は・・・うあぅっ!わ、私は・・・あふっ、んああっ!」

 
「・・・嘘付いたって、直ぐにバレるんだけど。確認してみようか?」

 そう言うなり、シンジはアスカのプラグスーツの拘束を緩めた。それから手早く、アスカのプラグスーツを剥ぎ取って行く。無論アスカは、一切抗おうとはしない。逆に身体を動かして、シンジが脱がし易い様に振る舞ってすらしている。

 
「・・・ぁっ」

 プラグスーツから解放されるのと同時に、アスカの鼻腔を目が眩みそうになる程の臭気が埋めた。汗と愛液が入り交じった、牝犬の香気。恥じらいを掻き消し、代わりに性欲が意識を覆い尽くす匂い。先程までの反省が遙か彼方へと吹き飛び、アスカの頭の中を真っ白に染めて行く。

 
「良かったね、染みが出ない生地でプラグスーツが出来てて。ミサトさんとかに、お○んこが濡れてる事がバレなくってさ」

 
「・・・っ・・・っ」

 舐め回す様な視線を総身に浴び、アスカは身体を小刻みに震わせていた。羞恥心に彩られた、悦びを感じている為に。

 たかが視られているだけだと、頭では判っている。しかし身体は、愛撫されているのと同じ感覚を受け止めていた。シンジの視線の動きに沿って、アスカの勃起した乳首は硬さを増し淫裂からは陵辱を期待した涎を溢れ出させている。

 
「それとも・・・」

 シンジが手を伸ばし、無造作に人差し指をアスカの秘裂に突き立てた。淫液に満ちた膣の中に根本まで指を埋め、くちゅくちゅと湿った音が響く様にアスカの膣内を掻き回す。

 
「淫乱なアスカとしては、バレた方が良かったのかな?」

 
「ひ、ぃいっ!?あ、はぁんっ!はっ、ああっ!んっ・・・くうぅっ!」

 指を挿入された瞬間に、アスカは軽く果てていた。内股へ力を籠め、蠢く肉襞でシンジの指を締め付ける。肉茎と比べたら、指は遙かに細い。そうしなければ、快感が弱まってしまう。頭で考えた事ではない。欲求に対する、牝犬としての反応である。

 
「・・・けどさぁ」

 ただ、それがシンジには気に入らなかった。奴隷としては好ましい対応では有るが、今シンジはアスカを非難し批判しているのである。にも関わらずアスカは、主人の言う事に耳も貸さずに喘いでいる。そう受け止められても、仕方が無い対応だろう。

 
「アスカにとっては初めての実戦なんだから、もうちょっと真面目にやったら?」

 力任せに、シンジは腕を上に引いた。指を鍵型に曲げて、アスカの膣口に引っかけたままで。

 
「ひぐぅっ!?」

 アスカの身体が伸び上がり、口からは悲鳴が迸った。縦に引っ張られた陰裂が一本の筋となり、引き千切られんばかりの凄まじい痛みがアスカを襲う。

 
「はうっ・・・あっ、くっぅうんっ!」

 愛撫と呼ぶには、余りにも強過ぎる刺激。だが痛覚の中に紛れ込んでいる、馴れ親しんだ悦びをアスカは感じ取っていた。御主人様から私に与えられる、身体も精神も酔わせる感覚。多少の痛みなど、それに塗り潰され感じられなくなってしまう。

 
「・・・聞いてる、アスカ?」

 快感に喘ぎ始めたアスカに、シンジは淡々とした問いかけを浴びせた。少しも感情の籠もっていない、アスカの意識を現実に戻し心胆を凍て付かせる声で。

 
「ぁ・・・っ・・・」

 
「ボクは、アスカにちゃんと言ったよね。役に立たないんなら要らないって」

 
「・・・」

 それをブラフだと、アスカに言い切る事など出来なかった。マヤに奉仕させている、現状が雄弁に物語っている。シンジは本気で言っていると、思えない方がどうかしているだろう。

 シンジがアスカを見捨てる事に、躊躇する理由など無い。シンジには既に、マナだけでは無くマヤも居るのだ。別に奴隷が、そう何人も居なければならない理由も無い。自分にとって無意味な存在で有れば、シンジはあっさりとアスカを処分するだろう。

 もしシンジが本気で切り捨てるつもりならば、容易く事は成せる。いや、殺す事さえも造作無い事だった。実戦に於ける敗北の結果としての、パイロットの喪失。あるいは、訓練中の事故。理由など、幾らでも用意出来る。様々な意味で、自分の代わりは幾らでも居るのだから。

 もしも、そうなってしまったら・・・暴走する思考と膨らみ上がる恐怖を、アスカには抑え込む事が出来なかった。服従を誓った今、シンジに捨てられる事だけは避けなければならない。捨てられて良いと思う位なら、最初から従属しなければ良いのである。

 それが出来なかったから、アスカはシンジの奴隷となったのだ。絶対的な快楽に、自分は絡め取られてしまっている。だから、足に縋ってでも居続けなければならない。今の、シンジの奴隷と言う地位に。

 
「ご・・・御主人様、もっ申し訳ございません・・・で、した・・・」

 恐怖に身を震わせながら、アスカはシンジに詫びを入れていた。他に言える事が、今のアスカには見当たらない。認めるしか無いのだ。己の過ちを、そして現実を。

 
「アスカぁ。ホントに、悪いと思ってるの?」

 
「・・・っは、ひぃっ・・・ご、御主人・・・様ぁっ!」

 こくこくと頷くアスカを無視して、シンジは人差し指を抜き中指と薬指を膣の中へと刺し入れた。2本の指で膣壁を押し広げ、中に溜まった大量の愛液を床に吐き出させる。

 
「あぁんっ!?」

 
「・・・けどさぁ。こんなに濡らしてちゃ、ぜぇんぜん説得力無いねぇ」

 びくびくっと、再びアスカの身体が伸び上がった。自分の漏らした液体が内腿を生暖かく濡らし、零れ落ちた愛液が床を幾度も叩く。

 
「そっ・・・そ、それ・・・わぁあっ!」

 自分の声が震えているのが、アスカにも判った。ぞくぞくと快感が背中を駆け上がり、首筋の毛が逆立っているのも感じている。惣流・アスカ・ラングレーと言う人間の、最も仕様が無い所を見られている恥ずかしさに。

 自分は今、御主人様に不出来を叱られているのに・・・それなのに、私は溢れ落ちる程に濡らしている。御主人様に触れて頂ける、たったそれだけの事で。己の置かれている状況や立場は総て頭の中から消え去り、快楽に酔う事しか考えられない獣と化して。

 
「わっ・・・私のお○んこをぉっ・・・ご、御主人様が虐めて下さっているからあぁっ!」

 アスカの口から、悲鳴の様な弁解が迸った。言い訳にも、何にもなっていない。それでも、伝えずにはいられなかった。

 
「・・・他人のせいにしない様に。おま○こ濡らしてるのは、アスカでしょ?」

 だがシンジは、そんな返答など求めていない。眉を潜めながらシンジは、親指と人差し指で包皮ごとアスカのクリトリスを圧し潰す様に強く摘む。

 
「ひぐっ!ぁがっ・・・っ、ああぁっ!」

 悲鳴と共に、アスカは拡げられた股間から透明な滴を迸らせていた。明らかに害意が込められた、シンジの責め。しかしアスカは、その痛みを味わえる自分が未だ幸せなのだと考えていた。

 少なくともそれは、御主人様から与えられる刺激の一つなのだから。捨てられてしまえば、それさえも消え去る。それと比べれば、例え痛みで有っても与えられる方が遙かにマシだろう。

 
「はっ・・・あっ、んあぁっ!」

 だから痛みも、甘美な疼きへと化し。悲鳴は吐息に、そして嬌声へと転じていた。入れられたままになっているシンジの指に肉襞を絡ませ、滲み出す淫液で濡らし続けている。それが、御主人様から賜っている愛撫への礼とでも言う様に。

 
「・・・もしかしたら。アスカは・・・ボクに、虐められたくてヘマやってるの?」

 シンジからすれば、取り立てて激しい愛撫をしているつもりはない。にも関わらず、アスカの反応は余りにも良過ぎた。虐められる事を悦んでいるとしか思えない程、恥ずかし気も無く淫蜜を[垂らし]続けている。

 
「だったらこれ、思いっ切り逆効果だなぁ・・・」

 
「っ、そっそんな事ぉっ、ないっ・・・です・・・ぅうっ!」

 シンジの問いかけを、アスカは首を激しく幾度も横に振って否定した。シンジが、そんな楽な相手では無いとアスカも判っている。もしそうだったら、幾らでも役立たずを演じるだろう。もう自分は、どう頑張った所でエリートでも天才でも無いのだから。多少周囲の評価が落ちる事を、今更気にする理由など無い。

 今の自分は、ただの牝犬である。御主人様に嬲って頂ける事を期待し、乳首を尖らせ菊座をひくつかせ股間を潤ませる性欲に狂った生き物。それ以上でも、それ以下でもない。

 
「うーん・・・アスカに見合った罰って言うと・・・」

 
「っ・・・あんっ!?」

 アスカの膣内から指を引き抜き、シンジは考えるフリを始めた。アスカへの罰なら、もう決めてある。今のアスカにとって、これ以上堪える事は無いと言う罰を。単に、アスカの不安を煽ろうとしているだけだ。

 
「そうか。何にもしなきゃいいんだ。ヘマして何かして貰えるなんて、バカな事覚えられても困るし」

 
「そっ・・・そんな・・・!」

 いかにも閃いた、と言うシンジの演技を見破る事も出来ずに。アスカは顔に驚愕を張り付け、血の気を失わせていた。

 何もしない。奴隷の役をクビにされるよりはマシだが、とても喜んで受け入れられる結末では無かった。アスカに考え得る、クビの次に悪い宣告である。

 
「と、言う訳で。アスカ、今日はお疲れ様。マンションに帰るなりエヴァのシミュレータに乗るなり、後は御自由に」

 
「・・・」

 にこやかな笑顔を浮かべながらひらひらと手を振るシンジを、愕然としたままアスカは見つめていた。もはや顔だけに留まらず、全身から血の気を失せさせて。

 このまま終われる筈が無かった。ずっとマヤの奉仕を見せつけられ、しかも御主人様に己の淫唇を弄って貰ってしまったのだ。最早アスカに、自分の裡で揺らぎ燃える情欲の炎を抑える事も耐える事も出来ない。

 かと言って、自分で慰める事など解決にはならないだろう。どれだけイった所で、燃え盛る炎に燃料を与えるだけの事だ。余計に激しく、手の付けられない程に巨大な業火と化してしまう。

 その火が、消える事など絶対に無い。しかし、弱め抑える事は出来る。御主人様に、身体を貫いて貰えれば。熱く滾った精液を、注ぎ込んで頂ければ。水を浴びせられるのと同じ様に、炎は確実に弱まる。いや、それ以外に・・・この、欲に狂った淫らな身体を慰める手段など無いのに・・・。

 それなのに御主人様は、自分に構おうとはしてくれない。私の身体を、弄んではくれない。御主人様が決めた事であり、しかも己の不手際が原因である。文句など、言える訳が無かった。

 ・・・それでも。この場からアスカが、黙って立ち去れる訳がない。シンジと自分の性臭に、煽られてしまったアスカが。

 
「っ・・・」

 愛液で濡れた内腿を拭おうともせず、アスカは立ち竦んでいる。己の過ちを、改めて思い知りながら。込み上がって来る奴隷としての不甲斐なさに瞳を潤ませて、アスカはシンジを見つめている。今のアスカに、他に出来る事など有りはしない。

 
「・・・」

 それに、一応は御主人様の命令に従ってはいる。御自由に、と言う命令通りに。自由意志で、この場に残っているだけだ。

 
「・・・」

 冷ややかな目で、シンジは立ち尽くすアスカを一瞥する。主人で有る以上、奴隷の考えなど手に取る様に判った。それなりに反省してはいるが、実は己の欲を満たすが為にアスカはシンジの言葉を待っているのだと。

 だがここでアスカの望みを叶えてしまっては、躾にはならない。己の至らなさを、アスカには思い知って貰う必要が有る。猛省を促す為にも、多少アスカには堪える目に遭って貰わねばならない。

 そして、その最も有効な手段は・・・徹底的に、アスカを焦らす事だった。それこそ、気の狂う直前まで。そこまでやれば、アスカも多少は性根を入れ替えるだろう。それで変われないので有れば捨てる。シンジにとっては、それだけの事だった。

 
「・・・何を、どうして欲しいのか言わないとね。人に、モノを頼むんだからさ。して欲しいんだったら、先ずそれなりの事をしたら?」

 
「・・・っ・・・は、はい・・・御主人、様・・・」

 シンジの考えを、アスカは見透かした訳ではなかった。シンジの指図を、御主人様の仰せの通りだと受け止めただけである。

 シンジとアスカでは、立場が違うのだ。御主人様に己の思いを察して貰おうと言う考えが、そもそもおこがましいのである。御主人様が奴隷の事になど、気を廻さねばならない理由など無いのだ。伝えねばならない。自分が、何を欲しているのかを。御主人様に、どうして欲しいのかを。

 勿論、伝えた所で叶えて貰える保証は無い。どれだけアスカが求め焦がれようが、それはシンジの知った事では無いからだ。シンジは主人として、奴隷の身体を好きな時に好きな様に弄ぶだけである。

 マヤにしている様な、依頼した仕事の対価として褒美を与えるのとは話が違う。増してやアスカは、少しもシンジの役に立ってはいない。むしろ自分の足を引っ張ったと、シンジは認識している。無能な奴隷の懇願を、絶対に聞き入れなければならない理由がシンジには無かった。

 それでも未だ、何もしないよりは可能性は有るだろう・・・それに。アスカにはもう、他に選択肢など残ってはいない。

 
「・・・っ・・・」

 シンジから少し距離を置き、アスカは床に座り込んだ。両足を開ける限度まで横に開き、溢れた淫液でぬめる秘裂を両手で思い切り拡げる。両脇を締め胸の膨らみを強調し、シンジの肉棒を欲して蠢動する肉壺の中までをも晒して。一匹の牝犬は自分の望みを己の飼い主に訴えた。

 
「・・・おっお願いします、御主人様・・・私の、浅ましくっ涎・・・を、垂らす・・・牝犬の、お・・・おま○こに、御主人様の・・・っ逞しい、おチ○ポをっ・・・ブチ込んで、なっ中に・・・御主人様の、せっ精液をっ・・・一滴っ残らず、そそっ注ぎ込んで、くっ下さいぃっ!!」








17:1








end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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