THE REFLEX
作:柴レイ
第拾八話 : Eternal flame
「球体に異変が起きています。パターンが青から赤へと変化!!」
カスミが大声で叫んだ。発令所内の全ての視線が、正面の大スクリーンが捉える映像のある一点を凝視した。
初号機と参号機が、それぞれ等距離からありったけのATフィールドを、弐号機を飲み込んだ影にぶつけ干渉し続けたにも関らず、まるで何事もないようにゆらゆらと頭上を漂っていた球体に突如異変が起きたのである。
既に誰もが球体こそが影であり、実体はそこには無いと言う事に気がついていた。
「どういう事よ、カスミ。“しまうま”はブラフでしょ。それが何故ATフィールドに反応してるのよ」
苛立ちを声にだす、アスカ。しかし問われたカスミには、ただ正面のモニターの数値を追う以外に出来る事はなかった。モニターの数値は幾何学模様の様に意味不明な羅列を走らせる。もはやカスミにはお手上げ状態だった。呆然としてアスカの問いに答えられないカスミ。
「くっ・・・見せないさい!!」
アスカは司令席にはいなかった。慌てふためきながらカスミの席の後まで来て、彼女の代わりにモニターを見ようとしたが、それが無駄な行為だと気づく前に、状況は急変していった。
球体が真っ黒に変色し、ブルブルと揺れ膨張しだすと、その表面に赤い亀裂が走った。地上の影も激しく波打つ、そして球体の亀裂は急激に増え、まるで血のような液をあたりに撒き散らしながら激しく破裂した。そして下の影にそのバラバラになった欠片が落下する。一瞬その付近が血の色まみれのどす黒い靄がたちこめ視界が塞がれた。発令所の面々は呆然としてその様を見つめていた。
「ユウジ!!」
アスカの悲痛な叫び。しかしやがて黒い靄が晴れだし、視界が開ける。するとそこには、血で真っ赤に染まったような弐号機がうつ伏せになって倒れていた。
即座に動いたのはアヅサの初号機だった。走りより、弐号機に近づき、抱き起こそうとする。弐号機が弱々しく吼えた。それは暴走しかけたようにも見えたが、その動きはあまりに緩慢だった。
そんな弐号機を包みこむ初号機、弐号機はそれに抵抗しようとしたが、やがて唸りながらも大人しくなり、まるで幼子が母親に無防備に甘えるかのように初号機に抱かれた。
発令所内に安堵の溜息が漏れる。カスミもペタンと床に腰を落とし、それでも嬉しそうに微笑みながらエヴァを映し出す正面の大スクリーンを見上げていた。他のオペレーター達も同様であった。
しかし発令所内でただ一人、喜びではなく、苦虫を噛み潰したような表情を浮べるアスカ。初号機に抱かれる弐号機を見ていられないように苛立った声を張り上げて
「弐号機エントリープラグ射出!急いで!!」
そう怒鳴った。そして気が抜けたようなカスミ達を駆りたてて、作業をさせよとしかけたが
『ユウジぃ!!』
叫びを上げたのは、今度は参号機のサトミだった。その声にはっとなって発令所の面々が大スクリーンを見上げるとそこには彼等の目を疑う事が起きていた。
「アヅサ、何をやっているのよ!!」
カスミが思わず叫ぶ。彼女等の見る前で起きていたのは、初号機が無抵抗の弐号機の首を締めている信じ難い出来事であったから。
アヅサがゆっくりとした動作で、その黒光りする鉄製の筒状の物を右手に握って、そして正面のユウジに向けて構えた。その表情はそれまでの優しげな物ではなく、冷徹な暗殺者の物だった。少しの隙もなく、獲物を捕らえたかのような視線でユウジを凝視する。
「うっ・・・嘘だろ・・・」
ユウジに出来たのはそう呟くだけであった。逃げる事なんて出来ない。自分に突如殺意を向けた少女に対して抵抗の余地などまったくない。ひとたび引き金が引かれれば、自分はまっさかさまにこの遊覧船のデッキから海へと投げ出され、そして夕陽に真っ赤に染まる美しい湖面の一部を汚らしい赤で染めていくのだろう。それで全てが終わる。瞬時にそんな光景が頭に浮かんだ。
「わたしは惣流親子を制する目的を持ったマナに作られたマリオネット。そのマナが不覚にも司令に軟禁された以上、わたしはマナの代理として速やかに行動を起さなければならない」
淡々としたアヅサの言葉。そこには何の感情も読み取れない。それこそ人形のような、無機質な人とは思えない響きで、それがさらにユウジの恐怖を倍化させていた。
「俺を殺すのか?」
ユウジはなんとかそれだけの声を絞り出す。
「惣流司令の今後の出方次第ね。ただ覚えておいて、わたしはいつだってあなた達親子の息の根を止める事が出来るという事を。あなた達親子に勝ち目はないわ。持っている能力には大きな差がついているもの。それに現行のネルフは司令の物ではない。どうも勘違いしているようだけど、ネルフスタッフが司令に従っているように見えるのは見せ掛けで、実は全てわたしの意のままなのよ。現にカスミだってマナを裏切った様にみえて、その実、わたしへ連絡して協力を請いてきたものね」
口元を歪めながらそう語るアヅサ。銃口はその間も、ユウジに向けられたままだ。
確かにアヅサの言う通りだろうとユウジは思った。
母さんは実は組織内で人望が無い。それは具体的に誰に示されなくともユウジにはわかっていた。だからこそ、マナの逮捕の報せに大きな驚きを示したのだ。何故に母さんがそんな愚かな事をするのかと。
しかしその謎は今氷解している。マナが軟禁されたのも、そうするように母さんが動いた事も、全てマナのシナリオなのではないのか。
何故ならマナの軟禁は実は大きな問題ではない。それはすなわちネルフが母さんの物ではなく、ましてマナの物でもない。そう・・・目の前にいる、ファーストチルドレン桐山アヅサの物であるのだから。
そして今、アヅサがこれまでの仮面を脱ぎ捨てて、母さんと自分に宣戦布告をしたのだと。
「全てはこの日の為の偽りだったのか・・・」
「そう・・・マナの逮捕は予定外だけど・・・まぁ問題はないわ」
「マナもアヅサも敵」
「そうよ」
「俺と母さんの敵」
「そう」
「俺と母さんをわざと仲たがいさせて・・・そして今、俺を脅迫して意のままにしようとしている」
「わかっているのなら言葉遣いに気をつけたら」
「好きだったんだ・・・」
「ぷっバカね・・・お人よしの・・・
アヅサがそう笑って、そして嘲りの言葉を吐こうとしたその瞬間、ユウジは彼女が見せたほんの僅かの隙を見逃さなかった。明確に正面の少女を敵と認識した。自分と母さんの障害となる敵だと
「あっ!!」
アヅサの驚きの声があがる。ユウジの蹴りがアヅサの右手を弾いた。中に舞う銃。それを速やかにユウジは手にした。瞬間アヅサが体当たりをかます。しかしユウジはそれをかわし、そして前につんのめったアヅサの右足を払った。
「うぐっ・・・はう・・・」
倒れるアヅサ、その身体を背中から抱きとめ、そして後頭部の首筋に拾ったばかりの銃口をあてた。形勢逆転。まるであっけなく、アヅサの立場はユウジの意のままに落ちたのだった。
ユウジが後を向けたままのアヅサを抱きしめた。もちろん銃口は首筋に添えられたままだ。表情は覗えないが、アヅサはブルブルと悔しさに打ち震えている様にも見えた。あまりの自らの愚かさに怒っているのか、それとも予想しなかった恐怖に怯えているのか。
「無様ね・・・ふん・・・殺せるものなら殺してみなさいよ。さっきも言ったでしょ。ネルフは誰の物だって」
アヅサは忌々しそうに呟いた。まるでそう嘯かないと震えが止まらないからそうするかの様に
「・・・・・・!?」
アヅサは不意に驚きを見せる。銃がゴトリと床に落ちたからだ。そしてすすり泣く声が聞えてきた。
ユウジは後から抱きしめたままだった。銃を離して両手で強く抱きしめていた。彼の体重はかかっていたが、されど起き上がれない程ではなかった。
アヅサは抱かれたまま立ち上がる。そして遊覧船のデッキの上、泣き続ける少年に後から抱かれたまま手摺に両手をついて湖面を見つめていた。陽は湖面に沈み、急速にあたりは暗くなり始めていた。
「・・・・・・いつまで泣いてるのよ」
しばらくしてアヅサが呟いた。その声は穏やかなものに変わっていた。
「やっぱり怖くなったの・・・わたしに手をかけることが・・・くっ」
ユウジが更に抱きしめる両手に力を込めた。
「なっ何か言ったら・・・泣いてばかりじゃなくって」
そう言ったアヅサの声もどこかかすれ気味になっていた。
「俺は・・・俺は・・・」
ようやくユウジが声を絞り出す。
「それでもアヅサの事が好きなんだ・・・好きで好きでたまらないんだ・・・」
「・・・・・・」
「騙されてる・・・弄ばれてると解っても・・・裏切られるんだと解っても・・・それでも好きになっちゃったんだ。しょうがないじゃないか。こうして抱きしめてるとそれだけで涙が止まらないんだよ・・・ちくちょぉ!!」
「・・・・・・」
アヅサは物も言わず俯いた。ユウジは堰を切った様に喋り出した。
「敵だなんて悲しい事を言うなよ。そんな目で俺を見るなよ。俺に酷い事を言うなよ。そうやって自棄になって、わざと俺を怒らすような事を言って、俺に酷い目に遭うような事をするなよ」
「・・・・・・」
「そこまで騙せると思っていたのか、いくらなんでも俺をそこまでみくびるなよ。俺如きが隙を取れるだなんて思えないよ。わざと俺を挑発して、そして逆上した俺に・・・何をさせようと・・・」
そこまで言って、さらにぎゅっと抱きしめる。そしてまた泣き出した。首筋には先程の銃口の冷たい感触ではなく、暖かいものが落ちていた。その暖かさに耐えていたアヅサの両目から涙が零れ落ち様としていた。
「アヅサは悪くない・・・マナも悪くない・・・母さんだって悪くないんだ・・・」
「なっ・・・何をさっきまで聞いていたのよ」
アヅサの声はもはや涙声になっていた。
「俺が大好きなんだから悪くないんだ!!みんな・・・みんな!!」
ユウジの叫びはどこか幼子のだだっこの様でもあった。その時アヅサは気がついたのだった。この少年の精神はもはや限界にきていると。あと少し衝撃を与えれば脆くも壊れてしまいそうだという事に。
そしてそうしてしまった一番の加害者が自分だという事も、痛い程気がついてしまった。
「あっ・・・」
アヅサは不意に抱きしめるユウジを振りほどいた。その気になればそんな事は簡単な事だったのだ。
アヅサの表情は晴々としていた。零れかけていた涙は瞳にはなかった。そこにはいつもの小悪魔の笑みが浮かび、唖然とするユウジの両頬を両手のひらで包みこみぐいっと引き寄せる。ユウジは無抵抗のまま、アヅサの顔に自分の顔を寄せられる。
あたりは真っ暗になっていた。遊覧船の照明が二人の少年少女を照らす。
いつまでも正面から抱き合い、くちづけをする二人の姿を。
「初号機へ活動停止信号を送りなさい!!」
アスカが喚いた。カスミも即座に初号機へ信号を送る。
「エントリープラグ強制射出!!」
「ダメです。初号機全ての信号を受け付けません!!」
カスミの応えも悲鳴のようであった。
「弐号機パイロットの呼吸・心拍が低下してます。危険です!!」
南が叫ぶ。
「弐号機の神経接続を解除!!急いで!!」
「はい!!」
カスミがキーを叩く。初号機に首を締められて喘いでいた弐号機の動きが止まった。
「神経接続解除完了、パイロットは無事です」
アスカは安心した表情を浮べたが即座に言葉を飛ばす。
「初号機はどうなの?」
「何もモニター出来ません・・・パイロットの生死すら不明・・・」
南の悲痛な声が響いた。
「カスミ・・・ダメなの?」
アスカはもう一度、問いかけた。しかしカスミは首を振るだけだった。
「停止信号及び、プラグ排出コード認識されません」
大スクリーンでは動かなくなった弐号機を尚も初号機が攻撃を加えていた。初号機が大きく吼えると、口のあたりの拘束具が砕け、牙のような物が光り、そして
「初号機が弐号機の右肩に・・・噛みつきました!!」
南の叫び。その瞬間、アスカの表情が豹変した。それは般若の如き怒りに震える物であった。そしてカスミの右肩を強く握り締める。その力にカスミが声をもらす程だったが、それにも構わず
「エヴァンゲリオン初号機は現時刻をもって破棄・・・目標を第十三使徒と識別します・・・」
そう呟いた。驚いてふりかえる、オペレーター達。しかし彼等に言葉を発する余裕は与えない。
「上野二尉、戦自の空軍へ伝達。目標が弐号機と離れ次第攻撃と」
「はっはい」
上野は勢いに押されてそう返答し、直に送信を始めた。
「倉田!!」
続いてアスカは、呆然としたままの参号機パイロットのサトミに向って怒鳴りかける。
「何ぼっとしてるのよ。聞えなかったの?使徒へ速やかに攻撃を加えなさい。このままユウジを犯され放題にしてるつもり!!」
『え!?・・・あっ・・・』
アスカの怒声を聞いて、サトミはふと我に帰った。そして正面に写る光景を凝視した。そこではユウジの乗る弐号機が初号機になすがままに蹂躙される姿があった。弐号機の右肩から右腕が暴走する初号機に食い千切られる。そして背中のエントリープラグの付近が、初号機の爪でひっかかれようとしていた。サトミは思わず弾けた。
『ユウジぃ!!』
二機に駆け寄る参号機、しかしそれに気がついた初号機に軽く吹き飛ばされる。初号機は弐号機を包んだままATフールドを展開、参号機は近寄るもその壁に弾かれるだけだった。
「何やってんのよ、倉田は!!」
アスカが喚く。カスミが悲痛な声で
「参号機のシンクロ率が二桁ギリギリです。ゲインも上がりません。フィールド展開不能」
アスカが発令所の床を蹴り上げた。トウジがやっとアスカの側に近づいて落ちつかせ様としたが、
「惣流、落ちつけ。今お前が我を忘れたら・・・ぐえっ」
アスカの肘がトウジの腹にめりこんだ。うずくまるトウジ。その様を見てアスカは冷静さを取り戻す様に大きく息をついた後、おもむろにカスミに向って命令を発した。
「参号機とパイロットのシンクロを全面カット」
「カット??」
振り向いたカスミに、アスカは大声で叫んだ。
「回路をダミーシステムに切り替えなさい!!今直ぐ!!」
「・・・・・・」
アスカは、唖然とするカスミの頬を思いっきり弾いた。そして声を荒げる。
「聞えなかったの。早くしなさい。殺されたいの?」
ユウジはようやく意識を取り戻した。レイに向って現実の世界へ帰せと叫んだ後、不意に意識が途切れた。そしてぼーとした頭を振ってきょろきょろすると、エントリープラグ内に戻っている事に気がついた。
「ごほっ・・・なんか息苦しい・・・なんだかまるで首を締められていたかのようだ。それに暗い、どうしたんだ。俺は帰って来たんだよな。そうだよな。だったら何故電源・・・切られているんだ?・・・何故?・・・外はどうなってるんだ。そうだ、アヅサは?・・・アヅサは?」
ユウジはマニュアル操作で、プラグ内から切られている電源を回復しようとした。弐号機とのシンクロはどうやら外から遮断されてたみたいだが、それでもこちらからつなぐ事が出来る。
そして再接続されると、急に身体のあちこちに激しい痛みが走った。特に右肩あたりから腕にかけて。しかしモニターも回復して外の様子が見える様になると、そんな痛みも忘れるようなショッキングな映像が目に飛びこんで来た。それは目を疑うような惨状だった。ユウジは思わず口元を押さえる。
初号機が、今まさに参号機によってバラバラにされていく所だった。
殴り、蹴られ、無残なままに初号機はやられていた。辺りは初号機の血で真っ赤に染め上げられていた。真っ黒なボディの参号機は悪魔の様な表情で、初号機をぐちゃぐちゃに腕と足で潰していた。
「サトミ!!やめろ!!」
ユウジが叫ぶ。そして参号機のサトミとの回線を開く。するとそのモニターには
『いやだいやだ・・・もうやめて・・・やめてよ・・・やめてぇ!!』
サトミが泣きながら狂った様にプラグ内のレバーを動かしていた。そしてその操作が参号機とは何もシンクロしてないことは明らかだった。それでもサトミは号泣しながらレバーを動かし続ける。レバーには血が滲んでいた。サトミはもはや半狂乱の面持ちで泣き叫んでいた。
『お願い・・・やめてよぉ・・・もうやだぁ・・・もういやだよぉ・・・お願いだからやめて・・・』
ユウジは気がついた。参号機がどうなってるのかを
「ダミーシステム・・・」
ユウジは呟くと。直に発令所に向って叫んだ。
「やめろ!!止めろ!!なにするんだ!!母さん!!」
『黙ってなさい・・・』
しかし聞えたのはそれだけだった。その母の冷たい声がユウジを凍りつかせた。
空から戦自の空軍の戦闘機が数機飛来して、ボロボロの初号機とそれに虐待を加える参号機に向かってミサイルを次々と落とした。激しい爆発が起こる。参号機はATフィールドを展開してるので傷一つダメージは加えられないが、もはや機体の体を成してない初号機の欠片が粉々に飛び散る。
「ああああ・・・やめろぉ・・・」
ユウジはなんとかそう声を出すのが精一杯だった。
「アヅサ・・・」
もはや初号機はバラバラに砕け散り、その瓦礫から血まみれのエントリープラグが現われた。それを無慈悲に参号機が握り締める。その目が恐ろしげに鈍く光った。
「やめてぇ!!」
サトミが目をつむって泣き喚いた。
「司令、もぉ停止信号を!!」
カスミが思わず叫んだ。
「惣流・・・もう勘弁してくれ・・・わいはもぉあかん・・・」
トウジが床にしゃがみこみ、両耳を押さえて、呟いた。するとアスカはそんなトウジを冷めた目で睨みすえた後、淡々とした表情で
「やっと次のステップに移行するんじゃない、何を今更」
そう吐き捨てた。そしてその声がユウジにも届いた。
「かっ・・・母さん・・・」
人は死ぬ瞬間に今までの事が走馬灯の様に蘇ると言う
ほんの僅かな時間なのに、沢山の映像が頭に流れこむ
そんな不思議な現象が・・・今、ユウジに飛びこんで来た
アヅサの乗っている筈のエントリープラグが一気に握りつぶされるその瞬間
やっと会えたわね・・・ユウジ君・・・
もぉ!!この前言ったじゃない、私の事は、“ア・ヅ・サ”と呼んでって。ぶぅ〜!!
ダーリン、来てくれたのね。嬉しいよぉ。
ゆっくり朝シャンする時間がありそうね。ユウジ・・・いっしょにどぉ。
充電中悪いんだけど・・・そういう時には、わたしの名前を呼んで欲しいなぁ・・・
ユウジ・・・痛いよ・・・
男の子がみっともなく泣かないでよ。
おかえしだよ・・・少女の唇を奪い、さらに胸までさわろうとした。
これからデートしよ・・・許可は取ってるから・・・
エヴァはわたしの全て・・・わたしの生きる理由・・・でもエヴァは・・・
マナの目的が達成された時、それでもR計画を滞りなく進める為に、その為にわたしがいた。
わたしもユウジの敵ということになるわね。
そして真っ暗になった遊覧船で長いくちづけをした後、アヅサはこう言った
「わたしはユウジと今こうしてキスをする為に生きてきたんだよね・・・」
エントリープラグがぐしゃりと握りつぶされた・・・・・・
「わあああああああああああああ!!あああああああああああああ!!あああああああああああああ!!」