鋼鉄の少女戦士マナ (前編)
私はマナ・・・霧島マナ・・・戦自に選ばれし天才少女。
かつてはロボットのパイロットだったんだけど、肉体労働は私にはむいてないわ。
今は、若冠14才にして戦自の諜報部のエース。輝く美貌に、明晰なる頭脳。
“21世紀のマタハリ”と呼ばれる私に遂行出来なかった任務はなかった。
加持??・・・あんな男、私に比べたら小物ね。まあ今回は役にたってもらうわ。
そう、今回の任務地は第三新東京市。新たなる任務が始まった。
「今回のターゲットは、忌々しいネルフ所属のサードチルドレン、碇シンジ。人造人間エヴァンゲリオン初号機操縦者だ」
ふん、なんかさえないガキね。たまにはカッコイイ男にめぐり会いたいもんだわ。
「この少年を籠絡し、エヴァの操縦に関する情報を聞き出してもらいたい。出来るならネルフ内にも侵入・・・
「わかりました。この私に、出来るなら・・・などという言葉は必要ありませんわ。ご要望以上の成果をお見せいたします」
「期待している。あのネルフの連中に一泡ふかしてくれ」
ったく、誰に向かって口をきいているのよ。まっあんな根暗なガキは、女の子に相手にしてもらった事はないんでしょ。ちょ〜とかまってあげれば、イチコロよ。ラクチンな仕事になりそうね。
「一応君の耳にも入れておきたい事がある。昨晩、ムサシ・リー・ストラスバーグおよび浅利ケイタの2名が、ロボット2体を持ち出し脱走した。潜伏先は、この第三新東京市付近と思われる。君に接触を図る可能性が考えられるので、その際は即連絡をして欲しい」
あの二人、やっぱり逃げ出したのね。何度も失敗してるくせに懲りないわね。
「それではこれ以降は、加持という男から細かい事を聞いてくれたまえ。身の回りの事も彼が全てうまくやってくれるはずだ」
その日、私はダッサイ制服に身をつつんで、どこかしらアンテックな雰囲気のする教室に入った。
「起立!!」
「礼!!」
「着席!」
「霧島マナです。よろしくおねがいしま〜す」
ざわざわと美少女の登場にいろめきたつ教室。
あれが碇シンジね・・・実物も暗いわねぇ。それにしてもちょっと妙な教室よね。
赤毛のハーフに、アルビノに、なあにを考えているのか黒ジャージのアンポンタンまでいるし。
「霧島さんの席は、碇君の横の席に座って下さい」
うふふ、もう赤くなっている。
「碇君・・・ね」
「え?」
「かわいい!」
「・・・・・・」
「よろしくね、碇君」
さてと、それでは始めますか。
「よかったら、碇君の下の名前を教えて」
「シンジ・・碇シンジ・・・」
「シンジ君ね!」
「・・・・・・」
「本日私霧島マナは、シンジ君の為に、午前6時に起きて、この制服を着てまいりました。どう?似合うかしら」
「・・・・・・」
黙りこくっちゃって、もうメロメロなのぉ〜
「・・・アスカぁ、この女の子電波を受信しているみたいだよ」
「えっ?」
こぉのガキャ!この私に向かって今なんつった。
カチンと来た私の側に、さっき目についた赤毛のハーフの女の子が寄ってきた。
「さっすが無敵のシンジ様、早速転校生に手を出したの」
「違うよ、アスカ!僕そんな事をしてないよぉ。この子が勝手に近づいてきたんだ」
なっ・・ななな・・・
「まっ、このあたしはどうでもいいんだけど。あんまり調子にのっているとファーストがまたATフィールドをお見舞いするわよ」
「冗談じゃないよ!アスカ。恐ろしい事を言わないでよ」
そう叫ぶと、彼は教室を飛び出していってしまった。
なんなのよ一体!ファーストって何?ATフィールドって何の事?
予定外の展開にオタオタしていると、アスカと呼ばれていた赤毛の彼女が、わたしに向かって
「ちょっと、転校生。顔をかしてくんないかな・・・」
と言って有無を言わさず女子トイレまで、私を連れて行こうとする。
いい度胸ね。“戦自の長与千種”と呼ばれた (←古いよ) 、この私に喧嘩を売ろうとはね。
20分後
・・・ううう、覚えてらっしゃい・・・惣流・アスカ・ラングレー・・・このお礼はきっとするわよ。
予定してた、碇シンジと学校の屋上に行く事も、ペンダントを彼に渡すことも出来ていない。
このままではいけないわ。
あっちこち痛む体を引きずって、私は学校の授業が終わると、ジオフロントに向かうパイロット三人を、追いかけた。
電車の中吊革につかまりながら、私はらしくもない溜息をつく。
はぁ〜、こんな事なら手抜きをせずに、加持ノートをちゃんと読んどくべきだったわ。
惣流・アカゲ・ラングレーにアルビノ・レイ (←悪口のつもりか?)、この二人は要注意ね。
碇シンジを凋落するには、先ずこの二人をなんとかしなければ、任務遂行に障害となる・・・
「ちょっと、あんた」
「えっ?」
「あんたよ、転校生。何あたし達の回りをうろついているのよ」
「えっ、あっ、ここれは、アスカ様に碇君と綾波さん。奇遇ですわ」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「わわ・・私、おうちに帰る所で・・・皆さんもお帰りですか」
「あんたさぁ、もう一般人の住宅街は過ぎたわよ。あと止まる駅はネルフ関係のばかりよ」
「あっそうですか。私ったらうっかり乗り過ごしちゃったんだわ。てへっ!マナったらドジね。もうせっかくだから、このままジオフロントまで連れていって貰おうかしら。ねえ、碇君」
「・・・無理だと思うよ、霧島さん」
「ええ〜、どおして」
「あんたバカァ!何考えてるのよ。一般人が入れる訳ないじゃない」
「そっそうなの?」
「そうだよ霧島さん。それにこの前さぁ、MAGIが使徒のせいなのかラリッちゃって・・・それ以来、ネルフのみんなピリピリしているから。そういえばあの時、ぼくら大変な目にあったんだよね」
「バカシンジ!一般人の前でそんなこと言うんじゃないわよ」
「ごめん、アスカ」
「あんたも悪いこと言わないから、次の駅で逆方向の電車に乗り換えて帰りなさい。・・・・・・やさしく言っている内にね」
「はっはい。アスカ様、そそ・・そうします。それじゃあまた・・・」
「ちょっとまって・・・」
「えっ?」
「どうしたのよ、ファースト」
「霧島さん、すこし私も話があるの・・・」
「なに、綾波さん」
「あら、名前間違えてない・・・私はアルビノ・レイよ・・・」
「なんで・・・それを・・・」
「とにかく、二人で別の車両に移りましょう」
「イイ・・・イヤァ、助けてシンジ!」
「ちょっとあんた、誰の許しを得てシンジのことを呼び捨てにしてんのよ」
「碇君、助けてええええええええええええ・・・・・・・・・」
「ごめん、霧島さん。僕は卑怯で・・・弱虫で・・・」
こうして私の作戦行動第一日は、多少の誤差はあったけど順調に終わった。
「いよいよ明日は、打倒!綾波・惣流。略してDAS計画始動よ!!」(←当初の目的が変わってないか)
血の混じったツバを飛ばしながら、夜の芦ノ湖にむかって私は叫んだ。
ふっ・・問題ないわ
<後書き>
あう・・・柴レイです。ただただギャグを書いてみたかったんです。それで一生懸命アンテナをはってみたら毒電波が・・・僕はアヤナミストですが、マナちゃんのことも大好きです。鋼鉄の「四コマ」も「アンソロ本」も買いました。だから、マナリアンの皆様許してくださぁ〜い。感想メールを頂けたら、続きを書いてみようかなぁと思っています。それでは〜
柴レイさん、本当にありがとうございました!!
柴レイさんへの感想メールを!
fwje9785@mb.infoweb.ne.jp
までお願いします。