鋼鉄の少女戦士マナ (中編)


 

最後の任務は終わった

彼女は自分の名前を・・・過去を・・・失ったが

代わりに新しい生活を・・・自由を・・・獲得した

 

 

 

だが、彼女は・・・霧島マナは苦悩する

 

 

 

なぜ裏切った

「・・・・・・」

なぜ裏切った

「・・・・・・」

なぜ自分だけ自由を得た

「だって仕方がないじゃない」

なぜ自分だけ自由を得た

「私に選択の余地はなかったわ」

なぜムサシやケイタを見捨てた

「私になにが出来たっていうのよ。どうしようもなかったのよ」

なぜムサシやケイタを見捨てた

「私は精一杯やったわ。生き残れなかったのは、生き残れなかった彼らが・・・」

 

 

 

そうよ、生き残るのべきなのはムサシやケイタの方だったのよ

へっぽこスパイの私なんかより、彼らの方がずっとその資格があったのに

「違うよ、マナ。彼らは死を望んだんだ。生きる辛さよりも見せかけの希望にすがったのさ」

そうなのかしら

結局私は、自分勝手に・・・自分のしたいように生き・・・

他人がどうなろうとも・・・常に自分は笑って明るい未来を目指して・・・

それが自分を生き残らせてくれた・・・みんなに・・・償う唯ひとつの・・・

 

 

 

「自分勝手な理屈だなぁ〜酷いよマナ」

ケイタ・・・

「結局自分の都合のいいように、自分を誤魔化しているだけじゃないか」

そうかもしれない

「マナはいつだってそうだ。女王様きどりで、他人をバカにして、この僕をバカにして。常に自分が物語の主役じゃなくちゃ気が済まないんだ」

そうかもしれない

「まわりから一番と認められなくちゃ、気がすまないんじゃないか」

「それはケイタ、おまえもおなじだろ」

「えっ!?」

 

 

 

またのこのこと、エヴァの・・鋼鉄のパロにでている

誰も僕の事なんて、期待も何もしちゃいないのに

四コマなんてたったワンカットだけだったし、アンソロだっていじめられ役オンリーだったし

ムサシなんか両方とも大活躍じゃないか

要らないんだよ、こんな僕なんか。こんな役どころしかないんだったらでたくないよ

「結局目立ちたいだけなんだ。マナの代わりに自分だけがいい思いしたいだけじゃないか」

うるさいなぁ・・・ムサシにだけはいわれたかないよ

 

 

 

おれはムサシ。マナの人気急上昇に乗っかって、鋼鉄のパロで大活躍のナイスガイさ

「本当にそう思っているのか」

そうさ、マナは最後は碇シンジではなく、この俺を選んだんだ

そして俺は、マナの命を守るために自分のこの身を犠牲にした

まるでタイタニックでのデカプリオの様な役どころとして

鋼鉄の・・いやエヴァの全てのファンに、最も男らしいキャラクターと記憶に残るのさ

「本当にそう思っているのか」

違うっていうのか

「本当のムサシとは、最愛の彼女をこの腕に抱きながらも、その彼女は他の男の子に愛を語っている。自分ではない、他の男の子の身を守る為に必死になっている彼女を、黙って抱きしめているだけ。そしてこの身を犠牲にしてまで助けた彼女は、ひょっとしたら他の男の子の為に、喜々として生まれたばっかりの姿をみせているのかもしれない。そんな間抜けな、まるでタイタニックでの・・・」

うるさ〜い!!だまれぇ!!

「本当の自分の役どころを知るのが恐いんだよ。下手したらケイタよりも惨めな・・・」

だまれ・・だまれ・・だまれぇぇぇぇぇ・・・・・・・・・

「さあ行きましょう。お互いエヴァのマイナーキャラ同士、迦楼羅さんの作品での様にマナさんの下僕となりましょう」

いいい・・いやだぁ。俺はあんたとは違う。サターンだけじゃない、プレステにもマックにも登場したキャラなんだぁ!!

 

 

 

ここはどこ

「マナの中にいる僕の心だよ」

ということは、シンジの中にいる私の心っていうわけね

「マナは何を願うの」

立派なスパイでなくちゃいけないの

そう、私は立派なスパイでなくちゃいけないの

戦自がこの世界では惨めで情けないから

戦自をこの私が助けて、ネルフに一泡ふかせてやらなければいけないの

この私の情報で戦自の戦力をUPさせて、ネルフと対等にならなくちゃいけないの

でも戦自のあの連中の様にはなりたくない

あいつら、いつも愚痴るばっかりで私達少年兵にやつあたりするしか能がないんだもの

負けちゃだめ。絶対私は負けちゃだめなの

だから私は立派なスパイにならなくちゃいけないの

でも本当は、スパイ活動なんてもう嫌

ひとを・・・自分を信じてくれるひとを裏切るなんてもう嫌だ

疲れたわ・・・私は汚れたいの・・・汚れた自分を見てみたいの・・・

「時々自分が嫌になるわ!!」

 

 

 

「だぁぁぁもう、うるさぁぁぁい!!」

「えっ!?・・・」

「ミサトさん。中華鍋でぶっ叩くのはやりすぎですよ」

「そうよ、ミサト。もとわといえば、あんたのカレーを免疫のないマナに食べさせるからでしょ」

「そんなこと言ったって、泡吹いて寝ちゃうならまだしも。ひとり○○補完セミナーをブツブツと始められちゃぁ」

「最初のうちは、ミサトだって面白がっていたじゃない」

「そうだけどぉ。なんか急にむかついてきたのよ。アスカだって途中急に怒り出したじゃない」

「私は、マナに暴力はふるっていないわよ。とにかくファーストだっておかしくなっちゃってるし」

「・・・・・・水・・・気持ちのいいもの・・・碇司令・・・(ぽっ)」

「うわあ〜ん、綾波ぃ・・・なんてことを言ってるんだよぉ」

「あっ・・シンジ・・・」

「マナ!よかった。気がついたんだね」

「私・・どうしたのかしら」

「あんたわねぇ、このアル中女のカレーを食べて異次元世界を旅してたのよ」

「アスカ、黙って聞いてりゃ言いたいことを言ってくれるわねぇ」

「誰が黙っていたのよ。だいたいそうガサツだから、加持さんに振られるのよ」

「アスカ!!ぶっ殺すわよ!!」

「やれるもんならやってみなさいよ」

「やめてよぉ、ミサトさん。アスカ」

「私が死んでも代わりはいるもの・・・ATフィールド全開・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ・・シンジ・・・」

「マナ!よかった。気がついたんだね」

「私・・どうしたのかしら・・・あっ・・どうしてシンジの背中に・・・」

「気にしなくていいよ。マナは今日は臨死体験をしたみたいだから」

「ごめんなさい。もとわといえば、私がみんなでごはんを食べたいなんて言ったから」

「そんなことないよ。たまたま今日はミサトさんの当番の日だったしね」

「そうだわ、ミサトさんは?私悪いことしちゃった。あんなに一生懸命作ってくれたのに・・・それにアスカさんは・・・綾波さんは・・・」

「あの・・なんにも覚えてないの?」

 

ATフィールド全開・・・

 

「うん、いただきまぁすって言って、ミサトさんのカレーを食べた所までは覚えているんだけど・・・後は・・・」

「そっか・・・うん、別にたいしたことはなかったよ」

「そう・・・あっもう私降りる。もう大丈夫だから、一人で歩けるわ」

「ほんとに大丈夫?」

「うん、シンジありがとう。あのね・・・私ね・・・

「アスカがさあ」

「えっ?」

「最近本当に明るくなったよ。クラスのみんなともやっと打ち解けてきたし。前は元気があるというか、威張ってばかりだったけど・・・委員長しか話し相手がいなかったみたいだったし」

「・・・・・・」

「マナが転校してきて、アスカといろいろドタバタやり始めて・・・そのあたりから、アスカもクラスのみんなも変わってきたというか」

「私、めちゃくちゃな騒ぎばっかりおこしていたもんね」

「僕は楽しかったよ。ほんとさ、学校にくるのが楽しみになって・・・あれ!?、アスカだけじゃなくて僕だってマナのおかげで・・・うん!そうだ」

「シンジ・・・」

「僕とそしてアスカの分までお礼を言わせてもらうよ。ありがとう、マナ」

「シンジ・・・うれしい・・・」

「マナ」

「シンジ、もうここまでくれば一人で帰れるわ。本当に今日はありがとう」

「マナ」

「シンジ・・・おやすみなさい」

「・・・うん。マナ、おやすみ」

 

 

 

 

 

私は、少しシンジに嘘をついた

本当は微かに覚えてる・・・ミサトさんカレーが見せてくれた不思議な世界

よくはわらないんだけど・・・でも・・・なんかとても嫌な気分・・・たまらない気分・・・

私は、いつもの喫茶店にムサシを呼び出した

 

 

 

「よう、マナ。今回はどんな作戦でいくのかい」

「ムサシ・・・」

「どうしたんだいマナ、なんか今日は様子がおかしいなぁ。なんかあったのかい」

「ムサシ・・・ケイタの居所がわかったの。ネルフの赤木博士の管理している特別病院で治療中みたい」

「なんだって、それじゃ早く助けにいかなくちゃぁ」

「もういいの」

「もういいってどういうことだよ。ケイタがネルフに捕らえられているんだろ」

「いいのよ、ムサシ。ケイタはそうとう怪我が重いみたいだし、赤木博士にみてもらうのが一番なのよ。シンジ君もアスカさんもそう言ってた。私も・・そう思う」

「マナ、どうしちゃったんだよ。ネルフの人間は敵じゃないのかい?DAS計画はどうすんだよ」

「ムサシ、敵も味方も私にはもう関係ないの。私はただ、ムサシやケイタさえ無事であれば・・・」

「マナ・・・」

「それにね、もう時間がないの。もう楽しいドタバタ劇はおしまい」

「・・・・・・」

「戦自はいよいよ最後のカケにでるつもりよ。そうなったら私達・・末端の少年兵は・・・」

「なに言ってんだい、マナ」

「私が集めた情報によって、戦自の上の連中はわかってしまったのよ。戦自のロボットじゃあ絶対エヴァには勝てない。あのJAの様になるのがおちなのよ。まあ私が、ジオフロントの入口からMAGIのある中央作戦司令室やケージへのルートは明らかにしたんだけど。露骨な武力介入は政府の許可がないと無理だしね。使徒が暴れているうちは・・・。結局彼らには何の手立てもない。そこで私がね・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・マナ、それって・・むちゃだよ」

「うまくいけば、エヴァの初号機か弐号機をパイロットごと・・・。あいつら飛びついてきたわよ。それにこれなら、ムサシも助かるし」

「馬鹿言うなよ。マナは・・マナはどうなるんだよ。そんな危険なことおれは絶対!!」

「悪いけど、ムサシには反対する権利などないわ」

「どうして・・・マナ。君は戦自諜報部のエース21世紀のマタ・ハリと呼ばれた超エリート」

「知ってる?マタ・ハリの最後がどうだったか、ゾルゲだって・・・。彼らは母国にいいように利用され、そして・・・私はそういうのはまっぴらなのよ。自分の人生は自分で決めるわ、最後の時だって・・・」

「マナぁ・・・」

「はっ!勘違いしないでよね。この私が簡単に死ぬわけないでしょう。ちゃんと考えはあるわよ。ったく、いい男の子が涙ぐむんじゃないわよ。あなたは、私のトライデントのパイロットなんだからね」

「・・・・・・」

「そういうことだから、明日からは忙しくなるわよ。そのつもりでいてね」

 

 

 

 

 

それから10日後・・・

 

 

 

運命の日がやってきた・・・

 

 

 

 

 

続く

 


<後書き

どうも、柴レイです。前編と作品の雰囲気がまったく変わってしまいました。特に後半部分は、もはやギャグじゃない。ああ・・こんな引きをしてしまって、後編どうしよう。どんな意見でもいいんで、感想メールお待ちしていま〜す。


柴レイさん、本当にありがとうございました!!

柴レイさんへの感想メールを!
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