佑樹 家族がつづった物語 斎藤寿孝・しづ子
佑樹 家族がつづった物語 斎藤寿孝・しづ子 平成19年3月31日 初版第1刷発行
株式会社小学館 ISBN978-4-09-387716-9 C0095 \1400E
両親が初めて語る佑ちゃんの素顔 甲子園から神宮へ ヒーローを育てた両親が初めて語る!誰も知らない佑ちゃんの素顔 斎藤佑樹投手を囲む家族の座談会を収録!
斎藤しづ子様へ 僕があなたに出会ったのは、15年前の夏。その時から僕が「お世話になります」と心の中で言ったのを覚えていますか?(中略)また3年間、いや7年間かもしれないけど今まで以上にお世話になります。でも、それはきっと10年後、倍にして返すつもりです。それまで、いや何十年しても元気でね!あなたの子供の佑樹より  斎藤佑樹投手・15歳のときお母さんの誕生日に贈った手紙より抜粋
(平成19年3月31日 初版第1刷 帯部分より転載)

 久しぶりに小説ではなく、この類の本を読みました。仕事帰り、フラッと本屋を覘いた時に、平積みになっているのが目に留まって「面白そう」だと思ったのです。私は野球にはあまり興味はありませんが、昨夏の甲子園の決勝戦は本当に感動したので、これは是非読んでおきたいと思ったのです。ちなみに引き分け再試合日は平日で出勤していたので、リアルタイムでは見れませんでした・・・。
 読んでいて思ったのは父と母のどちらが書いた章なのか、章の冒頭にキチンと記してくれていないので、わかりづらかったです。「野球ボールのマーク」で区別しているとは、後になって目次部分の注釈で知った次第です。確かに読んでいると内容からわかってくるのですが、まず最初に執筆者を記しておくべきだと思います。兄の書いた章も一つだけありますが、約3年間佑樹選手と二人暮しをした兄・聡仁にもう少し書いて頂きたかったとも思いました。
 兄弟2人でも、長男と次男では全く違いますね。母へ宛てた手紙にしても、語られるエピソードにしても、佑樹選手はスターになる星の元に生まれてきたんだな、と思いました。こうして読んでいると、兄は全くの凡人であり、同じく長男である私としては、少々ショックを受けました。なぜなら、私もこの兄と同じような面が多々あると思ったからです。逆に佑樹選手と私とでは根本から違っていると思いました。
 完璧な家族といった印象を受けますが、ここまで書いてしまって果たして今後ともこの家族は幸せでいられるのでしょうか、そのような不安も感じました。やはり、こういうものを書いてしまう両親の気持ちを思うと、なんとんくやるせなさを感じます。もちろん、出版社等々からの依頼があってのことでしょうけど、18歳の佑樹選手がますます、追い詰められてしまうのではないでしょうか。余計なお世話なのでしょうが、佑樹選手の将来を案じます。
 凡人として大学時代を全く自由に過した私としては、佑樹選手もそんな生活を夢見たこともあると思います。でも甲子園でスターとなってしまった以上、そうもいきません。例えて言うなら、大学1回生から2回生まではお酒も飲めない。もちろん当然ではありますが、複雑ですよね?!私としては、家族ウンヌンではなく、佑樹選手にだけは、とにかく人生を頑張って生き抜いて頂きたい、そんな思いを非常に強く持っています。何もプロ野球選手になる必要性も無いと思いますし、気が変わることもあって当然だと思います。好きなことをして、好きなように生きて欲しいと思います。最後に早稲田実業とは素晴らしい学校ですね。私はイメージとしては早稲田大学とは別物のような、よくあるスポーツ学校のような感じで見ていましたので、これほど学業レベルもハイレベルであるとは思っていませんでした。最後に、佑ちゃんの今後と、早稲田の更なる発展を期待します。
(平成19年6月30日)

©2007 Masanori Kadowaki All rights reserved.