それにしても、月代わりで的を替えるとは、随分と風流なことをしていたものだと思う。ひょっとして昔は、こんなきちんとした的を使っていたのは上流階級の人達だけだったのかも知れない。しかも、これだけ凝った的だから、ひょっとして色付きだったのかも知れない、などと想像も膨らんだ。
ちなみにその本にはこの他にも、草鹿(くさじし)、丸物、武利武利(ぶりぶり)など、儀式等で使われている的が、表面はもちろん裏面まで描かれていたりします。それに、「陽の的」という普段見なれた霞的のようなものと、中心が黒く塗りつぶされている「陰の的」というものもあった。以前に
イラスト集 で「霞的の中心は黒くない」と書いたけれど、現代の弓道が確立される以前には、そういった的も使われたことがあり、あながち間違いではなかったのかもと考え直したりした。
ついでに、花や葉っぱを的にするのは何となく分かるけれど、何故か沓(くつ)や足中(あしなか;かかとのない草鞋)なんかも挟物として紹介されていた。ひょっとして昔は、不用になったものをそのまま的にしていたのかも知れない(憶測)。