.弓引三昧 about YUMIHIKI

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Part 55

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弓のおなまえ(名字編)


探してみたら、たくさんあった。

 弓引きには弓にまつわる名前の人が多い、そう感じているのは私一人ではないと思う。「弓道」誌の昇段の欄を見ても、1ページに1人や2人はそんな名前があったりするし。そんなネタを思い付いて、まずは名字の方を探してみたら、あまりに数限りなく見つかったので(弓や矢が入っているのも合わせれば600位)、見るからに関係がありそうなもの、弓道用語にあるものなどから、特に面白く感じたものだけ抜粋してみました。……とはいってもこれは人名なので、私のこじつけや、一般的でない読みのものが多々あるのであしからず。

きゅう・ゆげ・ゆみ

真弓
まゆみ

や・やはぎ

竹矢
たけや

的矢
まとや・まどや

遠矢
とうや・とおや

肆矢
よつや

けん・げん・つる

弓弦
ゆずる

矢筒
やずつ

弦巻
つるまき

弓掛
ゆがけ・ゆみかけ・ゆみがけ

鹿手袋
しかてぶくろ

いくは・いくば・いくわ・いくわべ・いはく・てき・まと・ゆくは・ゆくわ

 まずはそのまんま見て分かるように弓具から。「肆矢」の「肆」とは、「一」を「壱」と表記するようなもので、つまり「四」のこと。「矢」を「箭」と表記するのも似たようなことかも知れない。
 「(ゆがけ)」はマイナーすぎてないだろうと思っていたけれど、「弓掛」という字でしっかりあり、思わず驚いてしまった。「鹿手袋」はおそらく「」と同義と勝手に想像しています。

矢竹
やたけ・やだけ(箭竹)

やたけ・やの

矢筈
やはず(矢括・箭筈・箭括)

矢尻
やじり

矢羽
やば・やばね・やはば

石打
いしうち

一尺二寸
かまえ・かまつか・かまのえ・ままのえ

 続いて弓具のパーツなど。「篦」は読みを見て分かるように「矢竹・矢篦(棒の部分)」のこと。「石打」とは鷹や鷲の尾羽の一番外側にある羽根のことで、矢羽根の中でも最も珍重されているもの。ついでに「一尺ニ寸」とは、通常使われている的の大きさだったりする。こう見てみると矢関連が多い。

弓手
ゆみて・ゆんで

右手
うて・うで・うれで・うんで・みぎて・みて・めて

出木
でき

入木
いりき

矢勢
やせ

矢色
やいろ

たち・たつ・たて・ついき・りゅう

大前
おおさき・おおまい・おおまえ・おまえ

矢渡
やと・やわた・やわたり

あたり・ちゅう・なか・なかば

堂前
どうぜん・どうのまえ・どうまい・どうまえ・どのまえ

流鏑馬
やぶさめ

印西
いんさい

小笠原
おかさはら・おがさはら・おかさわら・こがさわら・おがさわら・おがはら・おがわら

 もっと突っ込んだ弓道用語。出木・入木の意味が分からない人は弓の扱いを知らない証拠です。「立(たち)」「大前(おおまえ)」「矢渡(やわたし)」「中(あたり・ちゅう)」は、大会や審査で見たり、やったり、必要だったりする。「堂前(どうまえ)」とは、三十三間堂などの通し矢やその射法のことを言い、「印西」「小笠原(おがさわら)」は流派のこと。

弓庭
ゆば・ゆみにわ

弓場
きゅうば・ゆうば・ゆば・ゆみば・ゆんば

矢場
やば

矢庭
やにわ

的場
いくわば・てきば・まとは・まとば・まどば

射庭
いにわ

道場
どうじょう・どうば・みちば

射場
いば・しゃば・まとば・まどば

安土
あずち・あぜち・あと・あんど・あんどう・やすと・やすど・ゆす

矢道
やみち・やまみち

 昔は弓道場のことを上段のように言ったりしました。もっとも、昔はそこら辺に的をかけて引いていたようですが。ちなみに現代の弓道場は、弓を引く「射場(しゃじょう)」と的のかかっている「安土(あずち)」があり、その二つの間に「矢道(やみち)」がある、といった構成になっています。

弓取
ゆみとり

射手
いて・いで

 弓引きをこんな風に言ったりします。「射手」は人によって「しゃしゅ」と読んだり「いて」と読んだりする。どちらも間違いではないので迷う。

弓部
ゆみべ・ゆんべ

弓削
ゆげ・ゆみば

弓削部
ゆげべ

矢部
やはぎべ・やべ

矢矧
やはぎ

矢作
かわぎ・やさお・やさく・やつくり・やはぎ・やばせ

矢作部
やはぎべ

 弓や矢を作る職人、またその集団のことを、昔はこんな風に言っていた。

射手矢
いてや

張替
はりかい・はりかえ・はるがい・はりがえ

的山
あずち・まとやま

鴇矢
ときや

 最後に、上記に分類できなかったけれど、没にするには惜しい名字など。「射手矢」……こんな名前の大食いの人がいたような。「張替」という先生の名も良く聞く。「的(をかける)山」と書いて「あずち」と読ませるのは面白い。「鴇矢」鴇(とき;佐渡にいる特別天然記念物)の矢なんて、もう二度と出来ないことだろう(見たこともない)。

(参考:苗字8万よみかた辞典/日外アソシエーツ編集部 編)

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