以前、行きつけの弓具店の移転開店セールに出かけたところ、片隅に「新築祝」と水引のかけられた滋藤弓が飾られていた。思わず興味にかられて近付いてみたけれど、それからは弓よりもただ白い和紙が巻かれただけの握り部分の方が気になってしまった。
日本では、贈り物は清浄な白い和紙に包み「のし」や「水引き」をつける。現在は印刷された「のし紙」や色々と使える「のし袋」が主流で、結婚式や法要、御中元や御歳暮などの贈答品でしか見かけないけど、実をいうと物を贈る時には、それぞれに合うような独特の包み方をしていた。
そんな日本の包み「折形(おりかた)」は、西洋のラッピング、パッケージングとは異なり、すべて包み込んで見えなくしてしまうのではなく、例えば人が服を着ているように、少し覗かせてそれが何か分かるように包み、またそのものに似合うような包み方をしていた(粉などのこぼれるものは包み込むけれど、中に何が入っているのか一目で分かるようになっている。例えばお金の場合、それが月謝なのか、結婚祝なのか、心づけなのか、お年玉なのかが形で分かる)。そして紙が一般に普及し、包むことから離れて発展したのが「折紙(おりがみ)」だったりする。
ということで、「折形」として伝えられているものの中から、弓に関するものを紹介してみよう。ちなみに折形にも流派が存在し、その一つに小笠原流があったりする。(参考:日本の折形集/淡交社)