専門店売場分析考(ShopCheckRist)







小売店チェックリストの必要性について



小売業は今大きな変化の時代を迎えております。

10年前の、いや5年前、極端に言えば1年前のトレンド感覚では既存の小売業に未来が無い状況にあります。
先ず第一に、商品の低価格志向が急激に進んでおり、従来価格の半額商品が店頭に並び、それが消費者にとって通常プライスになって来ていること。

第二に、消費者ニーズの多様化、成熟化進み、自分に必要と思うものをよく考えて商品を買うようになっている事です。価格と自分のライフスタイル、考え方を基準に商品を選ぶようになって来ていることです。

価格競争に参加し、大型流通企業と競い合うには、競い合いに勝てるだけの商品開発力・流通ルートを確立しなければ無理で、一般の小売店には解決困難な課題です。

中小小売店の未来は、消費者ニーズの多様化、成熟化に対応した店造り以外に無いと私には思われます。

即ちお店の特色を消費者ニーズ合わせ、専門性を高め、顧客サービスを一層充実させるなど、専門店化の深耕と地域(お客様)密着を重視する事です。

以上の観点から、専門店の店造りについてのチェックリストを紹介したいと思います。

(※本チェックリストの紹介にあたっては、富山中央会レポートを参考させて頂きました)



チェック項目



T.経営姿勢:@プロ意識 A経営方針・目標 B従業員のモラル Cお店の整理整頓・クリンネス

U.立地環境:@駐車・駐輪スペース A歩道 B競合店との比較 C集客施設

V.商品・サービス:@品揃え A商品配置 B販促活動 C接客

W.店舗施設:@外装 A通路幅 B陳列 C色調・照明

X.店舗の形・広さ:@業種と店舗の形 A敷地と店舗 B業種と店舗面積 C天井高



T.経営姿勢
店の作り方、品揃えの仕方、陳列方法、従業員のやる気、接客マナー、整理整頓などにその店の経営姿勢が現れます。


プロ意識:
プロ意識はソフト・ハード両面でそのお店を浮き彫りにします。店主の笑顔、機敏な動きが店に活気を漂わせます。入店客がいなくても店はいきいきとしています。また、店内の暗いお店がありますが、この暗さが店を陰気にさせ、せっかくの商品を死なせてしまいます。1つ1つの商品がいきいきと陳列されている店は、商売のプロ意識が浸透している明石といえます。

経営方針・目標:
お店が反映・発展する為には、しっかりとした考え方、コンセプトが必要です。「私の店は、これをやっています」と提案できる、お客様に訴えるもの[ストア・コンセプト]がお店の随所に表われているでしょうか?

モラール:
従業員のやる気は、入店客のいない時に顕著に表われます。
やる気のある従業員は、店にお客様がいない場合は、商品の整理、POP書き、伝票整理などを行い、やる気の無い従業員は、私語雑談しているという状況に表われます。
この差が、接客時に歴然とした差になって表われます。

整理整頓(クリンネス):
お店は毎日綺麗に清掃されていますか?一番良くわかるのは、看板、クーラー、床、そして後方施設の倉庫、トイレなどです。天井の照明器具などにもお客様の目が行くことを知っておく必要があります。
あなたのお店は、お客様、お店の前をとおる人達に「清潔なお店」のイメージをはたして与えているでしょうか?



U.立地環境
「小売業は立地産業」といわれます。都市計画等により新しい道路が開通し、今までの主要道路が旧道になっていまい、繁栄していた商店街が衰退して行くケース。又大型店の出店によって、お客様の流れが一変してしまうケース等、これら立地環境変化は、小手先の戦術では対応不可能です。例えば、「商店街」レベルでの、共同の駐車場・駐輪場・コミュニティスペースなど立地環境の整備が大きな課題となってきます。


駐車・駐輪スペース:
小規模店の場合、単独での駐車場設置は難しく、最寄品店舗では、駐輪場だけでも自店で整備する必要があります。

歩道:
車両の通行量が多く、しかも歩道のないところでは、車歩道分離が出来ず、店舗にとって致命的です。

競合店との比較優劣:
立地環境は、業種によって異なります。一般的に、最寄品業種の場合、半径500m、買回り品業種の場合、半径1000mを基準に競合店を見ます。「立地環境」・「店舗施設」を客観的に比較し優劣を分析、対処すべき必要があります。

集客施設:
最寄品・買回り品業種を問わず、お店の周辺に集客施設は欠かせません。近くに大型店があることもコバンザメ商法がとれる集客施設となります。



V.商品・サービス
今、輸入品も加わって、多種多様な商品が流通市場に出回っています。
これらの商品から、自店の「コンセプト」に合ったものを仕入れ、仕入れた商品を配置よく陳列し、消費者に知らせ(販促活動)、感じのよい接客で販売する。当然の事ながら、言うは易く満足に実行出来ているお店は少ないのではないでしょうか。
又、従来の流通ルート(メーカー・卸・小売)は著しく変化して来ており、如何に流通ルートを開拓するかが、これからの小売業にとって大きな課題となってきています。


品揃え:
主力商品とは、その店を代表する商品群で、売上の割合も最大のものです。
しかし、主力商品だけでは、品揃え不足になります。主力商品の補助・関連商品を同時に陳列して、はじめて魅力ある品揃えといえます。
また、これに味付けすることも忘れてはなりません。この味付けが、流行品であり、新商品であり、レベルアップ商品です。
トータルコーディネーションによって初めてお店のコンセプトが提案出来るのです。

商品配置:
商品配置は、業種や業態によって異なって来ますが、基本的には、
最寄業種は店奥に「目的商品」、買い回り業種は店奥に「高額商品」を配置するのが一般的です。
○商品の売場配分は、売上貢献度に基づいて配分します。
○関連商品は、顧客が探しやすいように主力商品の近くに配置します。
○商品のグルーピング(商品分類)は縦割りにします。

販促活動:
販促活動=チラシ、大売出しーと言った考えが今でも根強くありますが、消費者にとって、選びやすく、買いやすくすること、顧客名簿を完備して新商品の情報を提供することも販促活動といえます。
また、よく目につくPOPも紙の大きさ、色、字体などを統一すると見た目も美しく、購買意欲を誘います。
お客様と商品を結びつける本来の意味合いで販促活動がなされているでしょうか?

接客:
人は馴れて来ると、自分では気が付かないところで、お客様に不愉快な言動をしている事があります。また、お客様によって接客態度が異なるお店も見受けられます。
お客様を平等に扱う事を忘れては、商売は成立しません。
感じよい接客が常時なされているでしょうか?



W.店舗施設
店舗施設を大別すると、訴求機能を果たす前方施設(外装、看板、ショーウィンドウなど)、中央施設(通路幅、商品配置などの誘導機能、陳列方法・POPなどの選択機能、照明・色彩・音響などの演出機能を果たす)、管理機能を果たす後方施設(事務所・更衣室・倉庫など)となります。
これらの施設がバランスよく有機的にはたらいて魅力ある店舗施設となります。


外装:
外装(ガラス・壁・テント・看板・床など)は、訴求機能の役割を果たします。つまり、通行客に対してどんなお店かを知らせ、入ってみたい気持ちにさせるような持っていますので、入口は入りやすく、出やすいことが求められます。

通路幅:
通路幅は業種や営業形態、店舗規模により異なりますが、一応の目安は次のとおりです。
○10T以下の店舗・・・主通路:0.9〜1.0m 副通路:0.9〜1.0m
○10〜20T店舗・・・・主通路:1.0〜1.2m 副通路:0.9〜1.0m
○20〜50T店舗・・・・主通路:1.2〜1.6m 副通路:0.9〜1.0m
○50〜100T店舗・・・主通路:1.6〜2.0m 副通路:0.9〜1.0m
※通路が狭いと陳列棚の商品が見えにくく、人の行き来が出来ません。
※この通路幅が決まると、おのずと客導線、従業員導線、管理導線も決まります。

陳列:
陳列とは、売場や商品の良さを最大限に見せ、購買意欲を高めることです。
そのためには、お客様に見やすく、選びやすく、楽しさのある陳列にしなければなりません。
見やすい高さは、男女平均で床上65〜145cmと言われています。
また、陳列には量感陳列、展示陳列の方法があります。

色彩・照明
色の使い方は人それぞれの好み、感性によってことなります。しかし、「色彩の基本」からかけ離れた色を使うべきでは有りません。
色は暖色系(赤・黄・橙)と寒色系(青・青緑・青紫)、そして中性色(緑・紫・青紫)に分かれます。
暖色系は明視度があり、遠くからもよく見えます。寒色系は後退色で、遠く、広く見せます。
次に照明ですが、店舗照明は、売場全体の平均的な明るさを保つ「ベース照明」と、商品を重点的にテラス「重点照明」、さらに売場の光環境を演出する「装飾照明」があります。
店舗照明は、これらをミックスしたものが必要です。
色調によるイメージは次の通りです。
○高貴な・・・・・金・銀・白・黒
○上品な・・・・・白・黒・うす青緑
○賑やか・・・・・橙・黄・赤・紫
○楽しい・・・・・黄・橙・水色
○美しい・・・・・クリーム・うす青緑・水色
○甘 い・・・・・ピンク・クリーム
○男性的・・・・・グレー・紺・黒
○女性的・・・・・・ピンク・クリーム・赤・紫
○幸福な・・・・・・ピンク・クリーム
○静かな・・・・・うす青紫・グレー・水色



X.店舗の形・広さ
お店には、業種によってふさわしい形と広さがあります。
使いやすい店の条件は、一般的に、間口1に対して奥行きが1.5の割合で、床に高低がなく、道路面と差がない土地が使いやすいとされています。
店舗の形と特徴については次のようになります。
○間口タイプ・・・・・最寄品向き(生鮮品、一般食品、コンビニエンスストア等)
○矩形タイプ・・・・・最寄品・買回り品等全ての業種向き。
○奥行タイプ・・・・・高級品・買回り品。


業種と店舗の形:
敷地を有効に使って店舗を建てているか、敷地と店舗がバランスよく配分されているかがポイントとなります。

敷地と店舗:

業種と店舗面積:
店舗面積が広ければ取扱商品のアイテム数が増加し、トータルショッピングの魅力が期待され、競争力も高まりますが、問題はこれを支える購買力がどの程度あるかです。
業種によって適正規模は異なりますが、いくつかの業種の一般的な売場面積を上げると次のようになります。
○婦人服店・・・・・・・・・30T
○紳士服店・・・・・・・・・40T
○時計・眼鏡店・・・・・・20T
○薬・化粧品店・・・・・・25T
○書店 ・・・・・・・・・・・・40T
○コンビニ・・・・・・・・・・40T
○宝飾店 ・・・・・・・・・・20T
○理・美容店・・・・・・・・20T

天井高古くから商売をしておられるお店で多いのが木造2階建ての住居併用店舗です。1階部分を店舗に改造したお店は天井高が低い。
一般の小売店の天井高は、仕上げ状態で2m70cmは確保します。鉄筋・鉄骨建ての場合は、矩体工事で3m60cm程度を必要とします。
天井の低い売場は、お客様に圧迫感を与えるばかりでなく、商品の陳列、照明にも工夫が必要となります。










@niftyID:ANA22076