デジカメのうたい文句の一つに「デジタルだから半永久的に綺麗なままで残る」と言うのがあります。
たしかに銀塩フイルムは経年変化により色があせてきます。プリントアウトも最近の物は100年プリントなどかなり経年変化に強くなってきては居ますが、当初と比べれば確実に退色するのは否定できません。
しかし、デジタルは本当に半永久的に持つのでしょうか?
まず、インクジェットでプリントアウトされた物は持たないのはご存じかと思います。
現在一番持つインクとペーパーの組み合わせで指定された保存性の良い状態でも約20年です。(ついでに昇華型も約10年くらいです)
展示など空気に触れるような使い方だと数ヶ月で退色が判ります。そのため、デジタルプリントされた展示会の作品は最終日に行くとプロの作品でもただで貰えたりすることもあります。(この様な場合色の再現性が優先されるので特に持つような組み合わせでプリントアウトされてないせいもあります)
そんなデジタルカメラのプリントアウトも再度印刷すれば当初の色が再現されます。つまりテジタルデータは劣化しないので半永久的に綺麗な色が残ると言われる訳です。
しかし、考えてみてください。デジタルデータが読み込めるから再度印字できるのです。果たして数十年後現在のデジタルデータが読めるでしょうか?
今から十年もしない前、画像の標準形式は何だったかご存じですか?(MAGとかQ4とかPICって知ってますか?)
今から十年もしない前、デジタルデータの標準的な記録メディアは何だったかご存じですか?(5インチFDって知ってますか? 3.5インチFDもそろそろディフォルトでは読めなくなりつつありますね)
外部保存メディアとして現在標準的なCD−Rはどのくらいの間データを保持できるかご存じですか?(データの保存期限は約20年前後だそうです)
HDのクラッシュを経験したことはありますか?(物理的ソフト的に)
発展の早いデジタルの世界では更新を怠ってそのまま残しておくとあっという間に取り残されてしまいます。
デジタルデータの場合、常にデータの更新(特にメディアの)が必要です<バックアップの意味も込めて
十数年後に今のメディアが見つかってそれが標準で読めるかどうかは神のみぞ知るです。
現在標準的な保存形式であるJPEGですが、この保存形式もインターネットで使われていたため標準となったわけで色々問題、欠点があります。よく言われるのが不可逆圧縮のため、元画像の品質が保てないと言うことですね。
そこでJPEG2000という規格ができました。JPEGの不可逆圧縮に対して可逆圧縮でなおかつ圧縮率を高めた画像保存方式の規格です。まだ規格を詰めている段階ですが今後デジカメの標準方式として採用されていく可能性の高いものです。
当初はパソコンで両方読めるでしょうが、いずれ古い規格であるJPEGは標準で読めなくなる可能性があります。
この様にデジタルだから半永久的というのは幻想と言えるといえます。