「あなた」という、ただそれだけで



彼の死を知ったとき、ただその事実が悲しくて
石田ちゃんを助ける術が無くなったことに気が回らなかった。

彼の蘇生を知ったとき、ただそれだけが嬉しくて
やっぱりそれしか考えられなかった。


存在意義とか役割とか、そんなこと気にしてたら
胸を張って生きられる人間が、果たしてどれだけいるのだろうか。

ただここにいる、それだけで

あなた、わたし、みんなただそれだけで

必要で、いなくなっては悲しくて
還ってきたならその時は、ただ笑顔でおかえりを言おう。





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