作成 2002.1.28-2002.2.10


Agfa OPTIMA 1x35 sensor シリーズの
内部動作について(その2)

ここでは 1x35 sensor シリーズのシャッターまわりの動作について考察しますので、今後の修理の参考にしてください。
但し、この考察はうりゃを☆が検討した結果であり、間違っている可能性も充分にあります。
この記事の内容については無保証です。当記事により係争や損害が発生しても関知いたしません。
基本的には1035、も1535もほぼ同じシャッター構造です
シンクロ機能を見てみましょう
ホットシューに付いているストロボ検出ピン裏の金具です。ストロボがホットシューに装着されるとこの金具が前方に押し出され、内部のレバーを動かします。
絞り羽根は露出値に応じて絞りを駆動するアクチュエータの回転角(水色矢印)が2枚の絞りの開き具合を決定します。
この時、アームの先端のシンクロ接点(↑)も絞り羽根の開き具合に従って動きます。

指で押さえているのがフラッシュ機構と通常のプログラム動作を切り替えるレバーです。

黄色矢印はシャッター速度をシンクロ速度に固定するための接点です。

絞り値規制レバー(↑印)はギア付カム(←印)に従って定められた位置に来ます。
絞り環の動きはこのギア付カムの動きとなってなり、絞り値規制レバーの位置(赤矢印の動き)が変わります。
青矢印は絞り羽根の動きを示します。

シャッターレリーズするとアクチュエータの駆動する絞り羽根は、その場の明るさで決まる絞り値まで駆動しようとしますが、ストロボ装着時は暗い環境なので絞りは開放に近いところまで動こうとします。
その途中で絞り環で設定された絞り値規制レバーとシンクロ接点が接触しますと絞りの動きがそこで妨げられ、絞り環で設定した絞り値になります。

すなわちストロボを装着していても、まわりが明るかったり、設定絞り値が開放に近かったりするとストロボが発光しない場合がありますが、これはプログラム露出が先に終了したという事であり故障ではありません。

シャッター基板に付けられたフラッシュ/プログラム切換機構は常時弱いバネでフラッシュ動作になるような力が掛かっているのですが、ストロボ検出金具とそのバネの力の方が強いためこのレバーも指で押しているレンズ方向に押されてしまいます。

すると、絞り値規制レバー(↑印)がレンズ側に押し出されてしまいシンクロ接点(↑)とは接触しなくなります。
写真の角度が悪いので見にくいのですが、この状態では絞り値規制レバーはシンクロ接点には接触できません。(次の写真と比較してみて下さい)

シャッター速度変更接点(↑)も押し出されてシャッターユニット基板の接点から離れ、シャッターは測光素子からの情報でプログラムされた速度で動作します。

通常(ストロボなし)では絞り値規制レバーとシャッター速度変更接点が繰り出されるのがわかりましたか?
今はフラッシュ機構が動作する状態にあります。

シャッター速度変更接点(↑)がシャッター基板表面の接点をショートしているのがわかります。この接点がショートされるとシャッターは一定のシンクロ速度で動作(開→閉)します。

写真では絞り値規制レバー()がシンクロ接点()に乗り上げてしまっていますが、本来はシンクロ接点胴体の中程に当たる場所まで後退します。
左はフラッシュ機構が働いているときにシャッターが落ちた後の状態です。

ストロボ装着検出レバーが押されることで絞り値規制レバーがシャッター基板側に近づきます。
ここではシンクロ接点と正しく接触しているのがわかります。
シンクロ接点と絞り位置規制レバーが接触することでホットシューの中心接点と外側接点とがショートしてスロトボが発光します。

このネジ(印)を調整するとストロボ時の絞り径を変更できますが、調整基準がわからないので触らない方がよいでしょう。
ここで注意して欲しいのはストロボモードのF2.8にしても完全な開放にならないのはこのシリーズの仕様のようです。
もし自分で調整するならばF5.6〜F16あたりのストロボで使うと思われる絞り値で調整し、開放や最小絞り付近の精度は求めない方がよいでしょう。
ここでシンクロ不良の原因になりやすい部分が2カ所ありますから注意して下さい。
それは絞り駆動アクチュエータの中心軸に接触する接点の動作と関連します。

シンクロ接点と絞り値制御レバーの接触にてシンクロ回路がショートされた後に、シンクロ回路をオープンにする必要があります。
その機構がここです。

真鍮製のカラー上を滑るレバーが真鍮製カラーと同軸の部品によって動かされて、絞り羽根駆動アクチュエータの中心軸に接触している金色バネ端子が中心軸から離れます。
(今は巻き上げ直後なので接触しています)

その後のフィルム巻き上げ/シャッターチャージにより、再びアクチュエータ中心軸と金色バネ端子が接触してシンクロ回路を形成します。
左図は金色バネ端子を動かすレバーが真鍮製カラーと干渉しているのでアクチュエータ中心軸と金色バネ接点が接触できずストロボが光りません。
上図のようにレバーが真鍮製カラーの上を滑るように手直しが必要です。

これはヘリコイドベースを組み付けるときやヘリコイドベースを外したまま操作しているときになりやすいので注意して下さい。
もう1カ所がここです。
絞り制御アクチュエータの中心軸とシャッター基板下の黒い電線が接続された金属バネがきちんと接触しなければなりません。

シャッター基板組み込み時に赤い電線を噛み込んだり、金属板の表面を汚したりしないように注意します。

どうしてもうまく接触しないようなら金属板がへたっているのかもしれません。僅かに曲げてバネ性を回復させたこともありました。


マイナーチェンジの部分を発見しました
シャッターチャージ機構のバネ長の違い
左が2台目の1535 sensorのバネで、右が3台目のバネです。
3台目の方が短いバネを使っています。

2台目(左)と3台目(右)の巻き戻しボタンの違いです。
どうも2台目(左側)の方がマイナーチェンジ後のモデルのようです。

このほかには内部の止めネジが違ったり、ファインダー内部の減光フィルターの色が ブルー(左)と暖色系の灰色(右)といった違いがあります。

2002.2.11
また、距離計の無限遠調整機構にも若干の違いがあるように思います。
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