作成 2002.8.20


AGFA SELECTRONIC 3 (その3)

軍艦部内の清掃
あけてびっくり!巻き上げ機構部が錆だらけです。
多重露出レバーの部分から冠水したようです。

もしかすると再生不能かもしれませんが、分解して確認して行きます。
フィルムカウンターの円板はEリングで止まっていますのでスライドして抜きます。
カウンター円板を取り出しました。円形のバネはカウンターを戻すためのものですが、かなりグリスが塗られていて円板表面を汚しそうになるので、ベンジンで拭いてしまいました。組み立て時にグリスアップします。
カウンター円板をはずしたところ。軸にも錆びがきていてカウンターの動きを妨げています。
この錆はクリーニングだけで落ちましたが、多重露出レバーが動きません。
巻き上げ軸を固定してるネジを外すには多重露出レバーを動かさなければなりません。
戻しバネを外し、ドライバーの先端を使ってかなり強くこじると、ようやく多重露出レバーが動きました。
錆びている面積が大きいのでとても強く固着していました。
3本のネジを外すと巻き上げ軸を固定台ごと外せます。
巻き上げ軸を裏からみたところ。

巻き上げ軸は固定台と心棒に分離出来ます。また多重露出レバーの錆を落とすためにWD-40に漬け込み清掃をします。何度も多重露出レバーを動かして錆を落とし、最終的には指で動かせて戻しバネで戻るようになるようにします。

また、巻き上げレバーの予備角へ引き出すときのロック強度が低下していてプラプラ動いてしまうのは、板バネを少し曲げることで手直しできました。たので
巻き上げ軸を外すと、巻き上げカムが見えます。これらも錆びついているので、分解してWD-40に漬け込み清掃をします。
以下、順番に部品を外して清掃し、組み立てて行きます
中央のネジを外します。
メインギアを1/3回転させる駆動レバーを押さえるカバーを外します。材質が銅なのか緑色に錆びています。
駆動レバーを外したところです。メインギアに3ヶ所のカムがあり、この1/3回転でフィルムが一駒送られます。
この時、メインギアに接続するギアの位置やスプロケットの位置、そして白いフィルムカウンター駆動ギアの位置関係を記録しておいてください。私は記録しないままうっかりスプロケットを回してしまったので、試写後に画面端とパーフォレーション間隔とが一致しないため、フィルムを切ったときにうまくないことに気づきました。再度分解して手直しをする羽目になりました。
このスプロケットの位置は正確ではありません。

実際にはフィルムを通しておき、バルブでシャッターを開いたときに画面端がスプロケット穴にかかるかを確認しながらメインギアのとりつけ位置を調整します。
メインギアも外しました。かなり錆びています。
錆を落としました。錆びたネジにはオイルを塗布して錆の進行を遅らせるようにしました。
錆落とししたメインギアをとりつけます。カムのレバーが当たる部分にはグリス分があるとすべる場合があるので注意します。
WD-40に漬け込み清掃した駆動レバーを組み付けます。
カバーを載せて
ネジ止めします。
巻き上げ軸をとり付け、多重露出レバーを引き戻すスプリングを掛けます。
フィルムカウンター円板をとり付けます。裏蓋を開けた状態にして円板を置き、Eリングを挿入します。
この時、回転軸にはにオイルは不要のようです。うっかりグリスなどをつけたらうまく動かなくなってしまいました。これは次に示すように他にも問題があったからかもしれません。

その後裏蓋を閉めてシャッターを切る事でカウンターが進み、裏蓋を開けるとリセットされることを確認します。
カウンターがうまく進まず少し悩んだ部分を書いて置きます

フィルムカウンター駆動ギア(白色)のアップです。
フィルム1駒で1回転します。V字型に欠けている部分でフィルムカウンター円板下のギアを1歯駆動します。
この時、欠けている部分がどこに来るかで目盛り線とカウンター数字とのずれが調整出来ます。うまく調整して数字の中央と目盛り線を一致させます。

下方に見える”く”の字型の金具は、裏蓋の突起に押されてフィルムカウンター円板下ギアに駆動ギアを押しつけたり、離してリセットさせるための腕です。

清掃後にフィルムカウンターがうまく動かずに悩みました。原因は清掃時に”く”の字金具を曲げてしまっていたようです。曲がりを修正したところ、正常にカウントするようになりました。
元のように軍艦部と底板をとり付けて修理が完了しました。
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