Snake eyes
このキット,メチャクチャ作りにくい!!
総合点では買って&作って悔いなしの素晴らしいキットですが,あえて苦言をいくつか.ただし,技術的な文句(注文)は”へたれモデラー”のわたし視点からの独断・偏見なので,実際の難易度はご自分の技量と比較してご判断下さい.
まず,前回の記事でも書きましたが,本体の抜きはいつものアミエ・グランの抜きよりも段差,ヒケかなり多し.(本体は非ベルク抜きとのこと,けっこう当たりハズレがあるらしい.わたしのはハズレだったみたい^^;)
さらに,全てのパーツを組み合わせると異形の妖怪さながらのボリュームを誇る髪パーツは,RCベルクの中空抜きの技法により体積に比べてびっくりするぐらい軽くはなっていますが,それでもデカイ!重い!!扱いにくい!!!実際,ムクのレジン塊であるセーラーヴィーナス@アミエ・グランの髪より,中空抜きで軽いはずのマーズの髪パーツの方がやっかい.たぶん重量も上?
← この巨大な後ろ髪...大きさは台として使ってるトイレットペーパーのロールと比較して想像して下され.
しかも,流通の関係から外箱の大きさにもある程度制限があるそうで,とにかく箱に収まるようにとの理由から,髪の毛のパーツは髪の流れとは「まったく」無関係にばっさり分割されています.その結果,巨大なパーツ状態での継ぎ目消し,接着後再塗装を何カ所も強いられることになります.
オマケに上・下半身の接着面やスカートと上半身の間など...どうやっても合わない箇所がチラホラ...とりあえず箱から出した状態では,スカートが腰にはまらないという始末.お湯につけたり,削ったり,盛ったりと色々苦労させられました(笑)
そしてトドメはやはりその異様なまでに過大な上半身の重量.(結局これが致命傷になる)
WHF神戸当日の深夜,全ての塗装が終了し,上半身と下半身に分け各パーツを組立.上・下半身を最後の最後に接着しました.2mmの真鍮線を長めに仕込み,アルテコで隙間を埋め,テープで上・下半身を密着させてしばし休憩.
数分後,戻ってくると重量に耐えかねた上半身が傾き,ずれた隙間からはアルテコがはみ出て,スカートや太股にシミを作っておりました...残された数時間では完全な修復は不可能なため泣く泣くセラバトは残骸での参加となりました(涙)
この上半身と下半身の接着に関しては,キットの責任というより自分の腕というか段取りの悪さが原因なのですが,失敗してみて気付いた点もいくつかあります.
まず,並の接着方法では硬化時間の間(わたしの場合,5分間タイプのエポキシ系接着剤を使用)あの重量を支えておくのは無理.戦友のりいさんや原型を製作された中山氏,さらにあみえ少将さんなどのお話を総合すると,いくつか対応策が考えられました.
1)接着面のすり合わせだけでなく,補強用の金属線の位置までドンぴしゃに決めておく.
パーツの形状からいって,貫通式の軸打ちは無理なので,大きめの軸穴>パテ埋め&仮接着>分解>再接着という作業が必要.
要するに接着剤がなくてもズレないぐらいキチンと位置決めしておくことですね.
2)積み上げ式の接着
髪の毛は後ろ髪パーツも数カ所継ぎ目消し必要ですが,前髪と後ろ髪の間も継ぎ目消し必須.全ての塗装を終えた顔を挟み込んでからこの作業が必要なので,パーツの扱い易さから考えて,上半身と下半身は独立して完成させたいのですが,やはり重量負荷が巨大.少々の不便さは目をつむって,下半身>腰>首>髪と下から積み上げ式にガッチリと接着していく方が確実.
3)軸打ち乱れ打ち
文字通り複数の補強線を打ち込む方法です.一見一番簡単で,「そんな重量かかる場所,普通は2,3本軸打ちするのが当然」という声が聞こえてきそうです.実際その通り(笑) ただ,マーズの腰の接着面はけっこう形状が複雑.前後で段差があり,しかも片方の面はV字カットあり.単純な平面ではないうえ,前後にかなりの傾斜があります.「少し大きめに軸打ちして,接着する時に軸穴の隙間を埋める」という方法では,長めの真鍮線を1本打った時と五十歩百歩の効果しかありません.(体験談)
さらに,髪の毛を先に接着してしまった場合,髪の毛と脚,スカートなどがかなり干渉し,接着時にあれこれ動かす余地はほとんどありません.事前にかなりシビアに位置決めしておかなければなりません(1の応用が必須).結局この方法がオーソドックスに見えて一番手間がかかるのでは?
最終的にわたしは2)の積み上げ式を選択.さらに補強線は3本打ちました.
積み上げ式の場合,複数軸打ちしてもシビアな位置決めは必要なく,普通に接着できるのが強み.
また,接着時はセロハンテープでガチガチに圧着しました.今回のマーズは下地処理をしっかりしているので,塗膜面の強度にはかなり自信あるのですが,セロハンテープを直に塗装面に貼るのは(しかもべったりと密着させるのは)けっこう気持ちが悪いです.
が,再組立時には強度を重視しました.「レプリカント」のアトリエ式塗装講座(?)にも「しっかり下地処理できていれば,セロハンテープぐるぐる捲きでも大丈夫!」みたいな記述もあったし,下地処理が万全なら問題ないようです.実際わたしも以前から何回か試していますが,塗膜を持っていかれたことはありません.塗膜の強度に関しては,マスキングテープでも塗膜持ってかれる時は持ってかれるので,下地処理の程度を自問して使用を考慮するべきですね(笑)
ということで,火星さん完成!
いやぁ,苦労しました^^; さんざんキットの文句を書きましたが,腕の悪さや製作時間が少ないため作業が雑になった面も大きいので,ネガティブな発言は話半分にでも聞いておいて下さい.
P.S.1
完成品の撮影はまた後日.燃え尽きたよ(笑)
P.S.2
「Snake
Eyes」というタイトルの意味は...実はもうひとつ別の火星さん作ってるんです.最初は神戸15に2体の火星さんを持ち込むという身の程知らずの計画でした(笑)
したがって,アミエの火星は完成してもこの日記は続いたりします.
(C)武内直子・講談社・テレビ朝日・東映アニメーション