台本 覚一本

構成・演出 岡橋和彦

 琵琶法師たちによって語りつがれた「平家物語」は、日本の文化・芸能に
大きな影響を与えてきました。 能や歌舞伎のなかにも平家物語を題材として
扱ったものが少なくありません。
 文学作品としての「平家物語」は、ともすると表層的に「無常観(感)の文学」と
捉えられがちですが、そこには<生>に対して必死に戦っている人間たち、
<死>というものを通して積極的に<今>を生きようとしている人々がいます。
 「平家物語−語りの世界ー」は、「平家物語」の原典といえる覚一(かくいち)本を
語りの台本として、その時代を必死に生きた人々に焦点を合わせ、
いくつかの段章を「俳優の語り芝居」と「琵琶演奏」にり構成した舞台作品です。
また、語りに「尺八」を加えるという試みもしております。
 「案内びと」が登場し歴史を追いながら各段章を解説するので、
「平家物語」がより分かりやすく身近なものに感じられます。
 原文の言葉・リズムをできるだけ崩さないことで、
その時代に生きた人間・物語の大きなうねりが「琵琶演奏」とともに展開していきます。

◇演目・解説◇

○○(しゅんかん) 語り芝居

平家の台頭を快く思わなかつた俊寛・成経・康頼は、
京都郊外の鹿谷で平家討伐の密議をこらしますが、
その陰謀が発覚し、彼らは捕えられ鬼界が島に流されます。

次の年、平清盛の娘、中宮徳子(後の建礼門院)が懐妊。
怨霊をなだめるために、「非常の赦(すべての有罪者を赦免する事)」が行われ、
清盛は成経・康頼を赦すことにし、その使者が鬼界が島へ着きます。

ちょうど居合せた俊寛が赦文を開くが自分の名前はない。
半狂乱になる俊寛を一人残して、船は去ってしまう。

 

 
「那須与一(なすのよいち) 琵琶語り
屋島の夕暮れ、平氏は一艘の船に美女を乗せ扇の的を立てて源氏を挑発します。
那須与一宗高が選ばれ、決死の覚悟で扇の的を射落とします。

 
○○(ぎおう) 語り合わせ
平清盛に寵愛された白拍子祇王、やがて都に仏御前という白拍子が現れます。

いきなり清盛のもとを尋ねた仏御前は門前払いを受けますが、
祇王のとりなしで清盛の前で歌を歌い舞を舞うことになります。

それを見た清盛は仏御前に心を移し、祇王を屋敷から追い出してしまうのです。

「祇王」の物語を挿絵つきで(貴重資料画像をもとに)とても分りやすく解説してあります。
リンク許可をいただいておりますので、是非ご覧ください。
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◇ 出演 ◇

岡橋和彦  (おかはし かずひこ)

劇団民藝所属。

主な舞台に「アンネの日記」「炎の人」「にんじん」
「能の群読による試み」(国立能楽堂)等。

「子午線の祀り」に初演より悪七兵衛景清役で参加。

日本舞踊を尾上菊一郎・尾上菊保に師事。

96年厳島神社にて「敦盛最期」「壇ノ浦合戦」を語る。

劇団活動と並行して「平家物語ー語り芝居と琵琶による」を各地で公演している。

高野陽子 (たかの ようこ)

大学在学中に関西俳優協議会最優秀新人賞受賞、
女優としてのデビューを飾る。

以来、独自の身体表現を追求し続け、最近では作家として
戯曲やドラマ台本の執筆を手がけるなど多彩ぶりを発揮。

また後輩の指導を通して培ったノウハウを基に、
自己表現の苦手な社会人を対象としたドラマセラピーも好評である。

平成6年にはNHKステレオドラマコンクール、
KISS―FMラブストーリーコンクールに入賞。
役者としても作家としても高く評価されている。

大藪旭晶 (おおやぶ きょくしょう)

筑前琵琶 女流。

幼少より母大藪旭寿に手ほどきを受け、
後に筑前琵琶日本旭会総師範柴田旭堂師の門下となる。

1993年度日本琵琶楽コンクール第二位受賞。

NHK邦楽オーディションに1992、1993年と連続合格し、
以後FMラジオにて毎年放送。

古典曲の演奏のほか、フィンランドの自然を詠った器楽曲
「クリスタルスオミ」、谷崎潤一郎原作の「春琴抄」「朗読琵琶・桃太郎」
「朗読琵琶・耳なし芳一」「壇の浦」「いろは歌」などの
オリジナル曲の創作を手がけ、琵琶の音色をもっと身近に
親しんでいただけるよう演奏活動に取り組んでいる。

神崎 憲(かんざき けん)

琴古流尺八。

宮田耕八朗に七孔現代尺八を師事。

三橋貴風に琴古流尺八と普化尺八本曲を師事。

古典から現代まで幅広く演奏活動を続け、各種イベントに出演。

バンブーネットワーク代表。

 

◆ 上演実績 ◆

2004年 7月 夏祭り特別企画「海岸通りの小さな劇場」
2002年 10月 池袋「サンシャイン劇場」(企画)ハゴロモ
9月 神奈川県・逗子「開成学園」
8月 千代田区麹町「紀尾井ホール」(企画)ハゴロモ
7月 長野県上田市別所温泉「花屋」大広間
5月 川崎市麻生「風の谷幼稚園」野外ステージ
2001年 11月 六本木「俳優座劇場」
10月 神奈川県・逗子「開成学園」
愛媛県・今治市「市公会堂」
6月 鎌倉「鎌倉プリンスホテル」
2月 北区「北とぴあ・プラネタリウム」
2000年 10月 富山県利賀芸術公園・新利賀山房芸術祭参加
船橋市「市民会館」
仙台「太白区文化センター・楽楽楽ホール」
9月 神奈川県・逗子「開成学園」
東京青山「銕仙会能楽研修所」

2月

鎌倉・腰越「きよこ」

1月

神戸「劇団自由人会稽古場」

1999年 11月 栃木県「小杉放菴記念日光美術館」
大阪「大槻能楽堂」
10月 大阪「市立中央図書館」
7月 神奈川県・逗子「開成学園高等学校」
東京青山「銕仙会能楽研修所」
1998年 12月 埼玉県久喜市「久喜図書館」
11月 東京青山「銕仙会能楽研修所」
神奈川県・逗子「開成学園高等学校」
8月 山梨県「県立文学館」
5月 国立文楽劇場「中山鳳水の会」
3月 奈良県・大和高田市「さざんかホール』」
1997年 11月 海老名市「市立図書館」
7月 八王子市「市立中央図書館」
大阪「高見新町会館」
2月 八王子市「市立中央図書館」
1996年 10月 日暮里「本行寺」
8月 神戸市垂水区「海神社」
7月 長崎「佐世保市福祉会館」
5月 広島「厳島神社・千畳閣」
1月 世田谷区「烏山図書館」
1995年 12月 日暮里「本行寺」
5月 鎌倉「極楽寺」
3月 青梅図書館
1月 鎌倉「平尾家」
1994年 12月 民藝稽古場
11月 鎌倉「狐庵」
10月 民藝稽古場
9月 鎌倉・「狐庵」


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