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2000/03/10(土) 埼玉

定峰峠と越生梅林を行く

 
定峰峠と越生梅林にて撮影

走行区間: 西武秩父>定峰峠>白石峠>大野峠>刈場坂峠>(梅本経由)黒山>越生梅林>毛呂>獅子ヶ滝>毛呂>飯能 70km



昨年の黒山三滝でのツーレポの一文。読み返してみると「工事、工事、また工事と、今日は工事で泣かされた日だった。それと気温が高かったせいか峠道の木々も紅葉には程遠くこれも残念だ。やはり梅が咲き誇る来年の3月ににもう一度このツーリングのリベンジをしたい」なんてことが書いてある。有言実行と言う訳ではないが「梅見て一杯」を目的に不純なツーリング。ただそれだけだとつまらないので定峰峠へのヒルクライムを織り交ぜてみました。


白石峠と大野峠で撮影

05:38の西武池袋発飯能行きの汽車に乗るために自宅を出発。入谷、田端と過ぎ快調に走っていたがボーっとしていたのか道を間違えて自分の現在位置を見失ってしまう。なんとか池袋駅に着いたものの時計の針は既に05:40と予定の汽車に乗り遅れてしまった。なんかツイてないなぁと思いながらバイクをバラしていたが、これが今日の不幸の始まりとは知る由も無かった。

西武秩父駅に降り立つとかなりの寒さで指先を震わせながらバイクを組み上げる。地図上で西武秩父から定峰峠を経由し奥武蔵グリーンラインで越生まで行くルートを確認し、まずは定峰峠を目指して県道11号を進んでいく。春や夏だと込んでいるこの道も、今日は車が少なく走りやすい・・・のだが、何時もこんなに空いていただろうか?。

疑問に思いながら平坦な道を進んでいくこと20分、やがて定峰、そして定峰峠への5km程のアプローチが始まる。秩父側からのアプローチは初めてだったので不安があったが、勾配はややキツい程度なので問題なく登れる。ペダルをくるくる回していくと外気に関係なく汗が吹き出て息も荒くなるが、登坂中は奥武蔵の山々が覗けるせいか疲労の度合いは少なく気分も良い。下の秩父の街並みもなかなかの景色だ。

サイコンの高度計を見ているといつもなら1〜3mずつ上がっていく筈なのだが今日は1〜12mと高度の上がり方にムラがある。どうも気圧が安定していないようでいつ雨が降り出してもおかしくない状況なのかもしれない。「勘弁してくれよぉ」とボヤきながらも定峰峠に到着した。ここで再度高度を確認すると681mと表示されていて地図上の610mとは随分開きがあった。気圧の影響かは解らなかったが誤差を修正して次は白石峠を目指す。




刈場坂峠で撮影

定峰峠から2〜3km程進むと白石峠だがその途中では大規模な道路工事が実施されていた。土が剥き出しになった路面はタイヤの回転を鈍くし登坂を辛いものに変える。そして騒音、いくら景色がよくてもこれでは台無しだ。このポイントを早く通過したかったので普段は滅多にしないダンシングで白石峠まで駆け上がる。だが久しぶりのダンシングのせいだろうか、腕には結構な負担が残ってしまったようだ。

白石峠の休憩場所で一休みしようとしていると、今日バイクに乗った人に初めてすれ違ったので軽く挨拶を交わす。でも何故だろう、その人はロードレーサーではなくフロントサス付きMTBで大野峠から下ってきたようだ。奥武蔵グリーンラインは林道だが全面舗装になっているのでMTBで来る人は少ない。「ふ〜ん、珍しいな」と思いながらも気にとめなかったが、これについては後で思い知らされることとなる。

白石峠での休憩後、次は奥武蔵グリーンラインの最高標高である大野峠へ向かう。白石峠まではずっと登基調であったが、ここから一本杉峠まではアップダウンを繰り返すこととなる。短い下りの度にサイコンを見ては「また高度が落ちたよぉ」と一喜一憂していると道路脇に工事の立て看板が立てかけてある。それを見ると飯盛峠の先から一本杉峠まで大雨災害により通行止めとの案内が。前回来たときには確か何もなかったと筈なのに・・・。

更に正丸峠方面へ抜ける道も通行止めのようで、このままでは越生に抜けるどころか秩父へ逆戻りだ。だが看板をよく見ると通行止め箇所から梅本を経由して越生へ迂回できると案内がある。手持ちの地図では梅本から越生に抜ける道は途中までしかなかったが、案内がある以上「きっと大丈夫サ」と安易に先を急ぐ。

やがて展望のきかない大野峠に到着した。標高はサイコンで825mを指しており、ここからは下り基調のアップダウンに変わるので写真撮影だけ済まして次の苅場峠を目指す。木々に挟まれた道を下っていくと時折その隙間からは奥武蔵の山々を覗くことができ、ツーリングの雰囲気を盛り上げてくれる。しかし相変わらず人と車にはすれ違わずに走りやすいのだが「本当にこの先通れるのだろうか?」と不安になってきた。
 
 
 

刈場坂峠を過ぎ飯盛峠へ出る遊歩道にて撮影

下っては登り下っては登りと「少し飛ばしすぎかな?」と思いながらも苅場峠までかなりのペースで走っていく。苅場峠で写真撮影を行って更に先を進むと通行止めの案内が。バイクを置いて道の状態を確認してみると「道ねぇじゃん!」。5〜6mに渡り地滑りか何かで満ちが滑り落ちていたのである。そりゃぁ車が来ないわけだ。じゃあ、大野峠手前にあったあの案内はなんだったんだと呆けてしまったが、脇を見ると飯盛峠に抜ける遊歩道がある。まさかアマンダのバイクで担ぐことになるとは思わなかったが、遊歩道を使って地滑りしたポイントをカットする。

「今日は山サイか・・・」、ボヤきは一向に止まらない。

10分程歩くとようやく舗装路に出たので休憩もせず飯盛峠まで走る。撮影を済ませて先を進むと梅本・越生へ下る林道とともに通行止めのゲートが出てきた。去年の黒山三滝ツーリングの際、高麗で見たのと一緒の風景。今回もまた工事に泣かされるとは・・・。このまま案内を無視して顔振峠へ強行することも考えたが苅場峠の地滑りした道を見た後だけに「リスクは大きい」と判断した。事故を起こせば自分以上に地元の方へ迷惑がかかってしまうし。
 
 
 

梅本林道を下り切る直前に撮影

そこで案内通り梅本林道から越生方面へ下っていくことにする。「未舗装では?」という予想とは裏腹にちゃんとした舗装路、だが下り初めて5分もしない内に道は大きな石と岩がゴロゴロしているダートに変わる。勾配8%前後のダートでの下り、

「DHやってるんじゃねーんだぞぉ」とボヤきは更に酷くなる。

ここで白石峠ですれ違ったMTBの事をふと思い出していた。どうやらあれは奥武蔵グリーンラインの路面状況を知った上での車種選定だったと思い知らされたが時既に遅し、「行くも地獄、戻るも地獄」だ。

砂、石、岩と轍が適度に織り交ぜられた梅本林道、ブレーキをかけると砂でグリップを失い石と岩による振動が乗り手とバイクへダメージを与えていく。ハッキリ言ってこのバイクで下るのは無理だと判断して押して下っていくことにしたが、梅本林道から越生町までの距離は約7km、一時間以上歩くことになるとは。せっかくの下りなのに、トホホ。
 
 

暫く押して歩いていくとなんとか舗装路に出ることができ、同時に越生町の標識が目に入る。顔と服は土埃だらけで気分は最悪だったが、気持ちを切り換えサドルに跨って黒山までの下りを楽しむ。ここまで来れば目的地の越生梅林まで後わずか、当初の目標である「梅見て一杯」が待っている。だが越生梅林の前まで来ると「凄げぇ人集り」、とてもゆっくり飲める雰囲気では無い。「ハァ」とため息をついてゆっくりできそうな所を見渡すが、そんなところはどこにもなさそうだ。

しょうがないので近くにある手打ちうどんの甚五郎で早めの昼食をとる。「サイクリスト100円引き」の張り紙があるこの店も梅見のお客で混雑していて、越生一帯はどうもこんな感じらしい。となると越生駅から八高線で輪行するという当初の目論見は、この混雑ぶりからすると無理そうだ。飯能まで自走か・・・、でも昼間の県道30号は込んでいて嫌いなんだよなぁ。

ここでお茶を飲みながら地図を見ていると、毛呂から獅子ヶ滝に行く途中に小さなお寺がありそこに小さな梅林があったことを思い出す。「ここだっ」と思い立ち店を飛び出すとまずは酒屋を探した。越生駅の近くにある酒屋で350mlのビールを買い込みフロントバックに入れて獅子ヶ滝方面へ向かうと予想通り小さいが人気のない静かな梅林が目に飛び込んできた。お寺の境内で掃除をしていた住職に「梅林で休憩しても大丈夫ですか?」と聞くとあっさり快諾してくれた。

静かな田舎道と小さいながらも咲き誇る梅、そしてビール。草の上に寝そべりながら今日一日を振り返ると散々なツーリングだった筈なのだが、気分が大分落ち着いてきた。何をしている訳ではなかったが一時間位ボーっとしたところで飯能に向かい輪行して帰路に着いた。
 


■輪行区間と料金

 
[往路] 西武池袋線 池袋駅〜西武秩父駅 \750
[復路] 西武池袋線 飯能駅〜池袋駅
\450