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高崎からは吾妻線に乗り換え暫くボーっとしていると、車窓にはいつのまにか吾妻川が写る。吾妻川と谷に覆われた渓谷はなかなかに美しく、それを見ていると見ているとようやく気分も落ち着いてきた。上野から出発してはや3時間半、車内アナウンスからようやく長野原草津口駅の名が発せられるとようやく到着だ。
ホームに降り立つと空気が冷たく感じられ「ちょっと薄着だったかな」と不安に駆られながら周りを見回すと人通りも少なく駅前の国道145号も早朝のせいか交通量は少ない。吾妻川沿いに走ってみたい衝動にも駆られたがそれを抑えて地図上でルートを確認、今日は長野原草津口から白砂川・駒沢川に沿って暮坂峠、その後は中之条まで下った後に大道峠を目指すという感じだ。早速サドルに跨りまずは六合村を目指す。
県道55号「中之条・草津線」から白根山を撮影国道292号に点在する道祖神を幾つか越えると六合村役場があり、更にその先の吾嬬橋で白砂川を渡ると暮坂峠への一本道となる県道55号「中之条・草津線」に出ることができる・・・のだが、目の前には直線気味の勾配キツそうな坂が見えてくる。景色は良くても気分はゲンナリ、身体に堪える登りだ。
暫くすると若山牧水「枯野の旅」の中で暮坂峠まで歩いた時の一編が彫られている詩碑があちこちに出現する。それらを読みながら「ここを牧水も歩いたのか」と感慨深い気持ちにもなったが、その余韻に浸る余裕は全然無い。とにもかくにもこの急坂をいち早くクリアーしたかった。
暮坂峠からの下りで撮影道から駒沢川が見えなくなると県道55号は峠道の様相から高原のような雰囲気に一変する。キャンプ場を過ぎ、短いつづら折れの登坂の途中で鞍部が見えてくると道標の暮坂峠の文字が目に入る。ようやく暮坂峠に到着だ。
展望台からの景色を眺めながら小休憩を済ませ、これから沢渡温泉までの下りとなる。序盤は傾斜、カーブの角度とも急な下りとブラインドカーブが続く。だが融雪剤などは散乱してなくタイヤもしっかりグリップしていることが解るので、対向車にだけ気を付けて景色を楽しみながら下っていく。谷に吸い込まれるような間隔がたまらなく楽しい。
伊参スタジオと大道峠の中間あたりで撮影(あれは榛名山か?)「前に進まない・高度を稼げない・つまらない」と良いことが何一つ見あたらない登り、これが4km強も続くのだから堪らない。車が少ないことだけが唯一の救いか。途中、役所広二主演・小栗公平監督映画「眠る男」が撮影された伊参スタジオがあったので観光にかこつけて小休憩をはかる。
伊参スタジオから先に進むと景色が開け出す。右に見えるのは榛名山だろうか、暮坂峠程ではないが高原状の景色と緩くなった勾配の登坂でようやく楽しくなってきた。途中、バス停の「大道」では五分咲きの桜があり、この桜の下で遅めの昼食となる。
大道峠にて撮影峠から下ると国道17号と匠の里を案内する道標があり、観光客が徐々に増え出すと工芸品の製造・即売所が集まる匠の里だ。何件か見て回るが人集りになってるところも多くてゆっくり見ることは出来なかった、残念。やはりこういう観光場所はゴールデンウィークなんかを外さんとダメですね。
匠の里からは上越新幹線の上毛高原、上越線の後閑駅を経て上牧駅まで走る。後閑駅から輪行しても良かったのだが今日は日曜日、上越線の始発駅である水上駅に一つでも近い駅じゃないと混雑でバイクを置くスペースが確保できないと思ったからだ(結果的にこれは大正解で)。上牧駅の隣にある酒屋で缶ビールを買い込んで長い帰路に就く。
今日のツーリングの起点は高崎駅から出ているJR吾妻線の長野原草津口駅だが、06:15が始発で次は07:26、そして次が09:42と汽車の出発間隔が非常に大きい。09:42発だと長野原には11:00到着でこれでは殆ど走れない。とするとその前の07:26になるのだが、これに乗るためには前述通り05:13上野発の汽車を使わなければならないのだ。
何故にこんなことで不機嫌になるかというとこの05:13という時間では緑の窓口が開いていない、すなわちスーパーホリデーパスが購入できないことを意味する。
スーパーホリデーパスは週末(か限定期間)に緑の窓口でのみ発売されている切符で、今日行く長野原草津口駅はその範囲に含まれる区間なのだが、スーパーホリデーパスを使うのと使わないのでは下記のような値段差が生じてしまう。こんだけありゃあ・・・
[往路] JR高崎線 上野〜高崎
JR吾妻線 高崎〜長野原草津口\2,940 [復路] JR上越線 上牧〜高崎
JR高崎線 高崎〜上野 \2,520スーパーホリデーパスなら \4,080 △\1,380