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佐久平を出発したのが08:05頃、この時間の県道2号川上・佐久線は交通量も少なく走りやすかったが、食材の確保を行うため途中の小海駅に立ち寄る。小海駅構内のスーパーが09:00から開店するのはツーリング時にことのほか重宝するが、この季節は生鮮類を選べないのが辛い。 小海から北相木村と南相木村を分ける県道124号と県道2号の分岐までは昨年の「ぶどう峠を行く」と同じだ。この分岐で立ち止まり「スー」っと上へ延びる道を見て気分は高揚していたが、既に照り返しが厳しく道中での飲料水確保が難しいように思えた。 分岐から5km位は緩やかな勾配と農村風景、そして小さく穏やかな南相木川が織りなす渓谷が続く。道中には幾つか滝の観賞ポイントが点在していて、その中の一つ「おみかの滝」がバイクで傍まで行けるようなので足が元気な内に立ち寄ることにした。 おみかの滝はこちら おみかの滝の先にある「立岩湖」の湖岸では遅咲きの桜が咲いていた。それをカメラに収めながら内心「(今日は楽勝♪)」なんて思っていたが、湖の先では勾配10%の標識が待ち受けている。そりゃそんなに甘い訳ないよな、と思ってはみたけど、民家のある場所でこの勾配かよ、と驚きも隠せない。しかし勾配のキツイ箇所は1km前後で終わり、中居、加佐という集落では登りも穏やかさを取り戻す。ここを過ぎるとこの先は川上まで集落が無いので、飲料水の補給は済ませておきたいところだ。 |
集落を過ぎると今度は勾配8%の標識。こうマメに置かれたんじゃ人力のこちらはイチイチ気が萎えてしょうがないが、県道2号は八千穂ウルトラマラソンのコースになっているから走者に教えるために設置してるのかな?それと勾配表示に加えて「91番カーブ」という標識も。つまり川上まで91箇所のカーブがありますよとも教えてく・・・もう好きにして。 再び10%の標識が現れ脚とモチベーションを容赦なく削り取っていく。この登りがたい状況は三川への分岐のある立原まで一向に改善されることはなかった。 分岐を過ぎた辺りでようやく勾配が緩くなると空からピンクの色をした花びらが時折ヒラヒラと舞い降りてくる。はじめはツツジか?と思っていたけどよく見ればそれは桜。ツツジと桜が一緒に見られるなんて一寸嬉しい感じだ。加えて左に見える峰雄山の景色も桜と相俟ってムードを盛り上げていく。 景色がいいだけで脚が復活したようになるからなんとも現金なものである。葛籠折れのカーブも難なくクリアーしていき高度を稼いでいくと視界の奥の方には八ヶ岳が飛び込んでくる。 道は最後に尾根伝いに大きくグルッと迂回する形になると、そこには長野県南相木村と山梨県川上村を示す県境の標識が一現れる。長野県佐久と川上村の両方の展望を確認できる場所こそ今日の目的地「馬越峠」である。 馬越峠の写真はこちら |
峠に着いたもののノンビリしている暇はなく、小休憩で息を整え今度はバイクをデポして天狗山々頂に向かう準備を始める。山頂へは側にある遊歩道を使って行けるが、正直バイクでの登坂の後にこの登りは殊の外辛かった。それでも山頂で展望を見ながら食すトマトと冷や奴は格別の味、登坂で失った汗を豆腐にかけた醤油が補ってくれる。 荷物が空になった分帰りの足取りは速い。バイクをデポしてある馬越峠まで戻ると早速川上への下りに取りかかる。当初路面の荒れ具合を懸念していたが、今回は被害の度合いも少なく落石もない。所々Rの厳しい箇所もあるが、減速をしっかり行えば安全に下って行ける。 川上の集落に入ると八ヶ岳から吹き下ろす冷たい風を肌に感じる。風はいつか向かい風へと変化するが、そんな状況の中今度は県道2号から県道106号「原浅尾・韮崎線」に道を変え信州峠へのアプローチを始める。天狗山に登った後だから結構辛いかな?、なんて考えていたけど、信州峠への登坂は意外にも全然緩かった。川上から信州峠まで200m位の標高差もないから当然と言えば当然なのだが。 林の中に延びる直線的な道は、白樺が陽を遮ぎって暑さを一瞬忘れさせてくれる。全般的に緩めの勾配、しかし葛籠折れのカーブが現れ急坂で一喘ぎすると視界が開ける。長野県と山梨県の県境を示す「山梨県須玉町」の標識、ここが信州峠か。 信州峠の写真はこちら なんとも呆気ない展開だが馬越峠と天狗山で足を使った身としてはこれ位が丁度良いのかもしれん。ここからの行程は下り勾配、チェーンリングをアウターにして塩川ダム方面へと下っていく。 |
塩川ダムを横目に走ること暫く、根古屋橋で県道106号を離れ「茅ヶ岳広域農道」へと向かう。橋を渡った直後には登り返しもあるが、ここを登り切り道が開けると眼前には八ヶ岳が拡がっていた。雪が頭の天辺にしか残っていないけど新緑眩しい八ヶ岳もまた格別で、甲府市街に入るまではこの山並みと一緒に併走することとなる。 農道とは言っても路面は真新しい完全舗装、オマケに甲府方面まで下り勾配。側溝・自動車にさえ注意すれば文句のつけようのない道だ。クランク回して40km前後で下る、時折現れる登り返しでは八ヶ岳を見ながら汗をかく、の繰り返し。この感じは追い風の中、北海道の内陸を走る爽快感に近いかもしれない。 道の途中には喫茶・軽食施設が幾つもあって休憩や水分補給にも困らない。もしこの茅ヶ岳広域農道を中心にルートを考えるなら「信濃川上駅〜信州峠〜茅ヶ岳広域農道〜韮崎駅」というところだろうか。シーズン中にどれ位混雑するか皆目ワカランけど、このルートなら子供でも気軽に楽しめると思う。 交通量が増え出し自ずと甲府市街に入ったことが分かった所で今日のツーリングをお終える。馬越峠はキツかったが道の雰囲気は最後まで良く、特に茅ヶ岳広域農道が大当たりと久しぶりに満足できたツーリング内容になった。帰りの汽車の中で終始上機嫌だったのもなんとなく頷ける。 ■余談 甲府市街に入って甲府駅との相対位置を見失い迷ってしまうというハプニングがあった。駅の周りをグルグル回り続けるという醜態・・・しかしこれは「雪印ワイナリー」と「登美丘ワイナリー」で試飲のハシゴをしたこととは無関係だと言っておこう |