| 姿形書換字 (2) |
口 2
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「以」の姿形書換字。写真は,1987年に道観の三元宮が改修された際に贈られた対聯の一部で,「黄玄始判分天地人三才以立極 宇宙初開混上中下三界而爲元」と書かれている。 『今昔文字鏡』には,字体は収録されているが,「以」の異体字としての情報はない。 撮影:1999年6月,広東省広州市越秀区 |
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Unicode:3565 文字鏡:003264 | ||
口 4
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「呉」の姿形書換字。中心部が「ユ」になっている。 「呉」には,台湾、韓国の基本字体「 」、中国大陸の基本字体「 」に加え,左の写真の「ユ」を「工」に換えた字体もある。写真は,呉服店の看板。「服」も姿形書換字が使われている。 撮影:2000年9月,兵庫県神戸市東灘区 |
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Unicode:20BF5 文字鏡:003367 | ||
口 5
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これも「呉」の姿形書換字。下部が「央」になっている。これは,台湾、韓国の基本字体「 」を誤認したものと見られる。写真は,食堂の看板。蘇州の南の呉県(現蘇州市呉中区)という地名を屋号に使っている。 撮影:2001年6月,江蘇省蘇州市相城区 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
口 5
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これも「呉」の姿形書換字。下部が「L」と「六」が組み合わさった様な形になっている。 写真は,呉市消防局の銘板。呉市内でもこの字体を使っている例は少ない。同じ字を使った長野市の看板の例はこちら。 撮影:2003年2月,広島県呉市 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
口 5
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これも「呉」の姿形書換字。下部が「火」に「一」を組み合わせた様な形になっている。 写真はフエ市のフオン河畔に立つベトナム仏教聖人の記念碑の部分。表側がベトナム語でĐài Kỷ Niệm Thánh Tử Đạoと題されており、裏側が中国語となっている。 撮影:2007年7月,ベトナム・トゥアティエン・フエ省フエ市 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
口 7
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「唇」の姿形書換字。「厂」の内側の「二」が「コ」に変わって,縦の線が伸びている。同様の書き換えは,「辰」、「振」、「震」などにも見られる。 写真は,公山城の入口に建つ『判官李侯聞榮永世不忘碑』の一部。 左の『今昔文字鏡』@003697は常用漢字の字体。 撮影:2001年1月,韓国・忠清南道公州市 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
口 7
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「喞」の姿形書換字。旁の「 」が「即」と作られている。同じ字は香港などでも用例を目にする。写真は,中山道の奈良井宿内の鍵の手と呼ばれる場所にある消防車車庫の看板。「喞筒」は「そくとう」と読み,ピストン式のポンプを意味する。「喞」は広東語でjik1と読み,‘ポンプで注入する’という動詞にもなり,「喞油」‘グリス注入’という表示を香港のガソリンスタンドなどでよく見かける。 撮影:2001年8月,長野県木曽郡楢川村 |
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Unicode:5527 文字鏡:054517 | ||
口 9
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「號」の姿形書換字。旁の「虎」が異体字の「乕」に書き換えられている。 写真は,神戸の南京町にある,焼き豚で有名な肉屋「益生號」。下に英語で,「CHINESE DELICA EKISEIGO」と書かれている。 撮影:1999年12月,兵庫県神戸市中央区 |
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Unicode:未収録 文字鏡:050955 | ||
口 10
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これも「號」の姿形書換字。旁の「虎」が異体字の「乕」となり,さらにその上部が「 」となっている。写真は,市場となっている北角の春秧街にあった屋号。「發」も姿形書換字。 左の『今昔文字鏡』@050955は,旁が異なる字体。 撮影:2000年5月,香港特別行政区東区 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
口 12
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「器」の姿形書換字。香港、澳門などでも類似の字体が見られ,『古壮字字典』(広西民族出版社,1989,南寧)にも訓読字が記載されているが,写真では「口」が一つ「厶」に代わり,減画略字化している。 写真の看板には「磁器」とあるが,金物、雑貨の店。 撮影:1999年2月,マレーシア・ペラ州クアラカンサール |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
囗 8
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「園」の姿形書換字。旁の「袁」が「表」に書き換えられている。 写真は,藤田美術館の塀に出されている「大阪迎賓館 太閤園」の案内。実際の入り口では草書が使われているので字体を特定しづらいが,近所の電柱広告などで「園」という字であることが確認できる。 左の『今昔文字鏡』は,標準的な字体。 撮影:2000年1月,大阪市都島区 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
土 4
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「坊」の姿形書換字。旁の「方」の「亠」が「 」に換わっている。これは,「文」に対する「攵」などと同様。写真は,乾物店のポスターで,中国産の鶏卵に関して「全港最平 益街坊」‘香港一安い ご近所に奉仕’と書いている。 左の『今昔文字鏡』@004924は,標準的な字体。 撮影:2000年5月,香港特別行政区東区・北角 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
土 7
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「堊」の姿形書換字。部品の「亞」が書きやすい「亜」に換わっている。「悪」や「唖」などの例にならったものと見られる。 写真は,アパートの壁に付けられた表示。‘白い土’を意味する「白堊」は,日本では「白亜」と表記するのが普通になっている。 左の『今昔文字鏡』@005215は,標準的な字体。 撮影:2002年9月,大阪府吹田市 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
土 8
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「埠」の音符書換字で,広東語使用地区の地名に使用されている「 」の姿形書換字。旁を一つ点が多い「歩」と作っている。写真は「深水〜廣場」というショッピングセンターの入り口。 左の『今昔文字鏡』@059301は「丶」が少ない字体。 撮影:1999年9月,香港特別行政区深水 区 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
土 8
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「場」の姿形書換字。旁の「日」が「々」に換わっている。 写真は,はんこ屋の看板。 左の『今昔文字鏡』@005278は,標準的な字体。 撮影:2000年2月,東京都渋谷区 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
土 9
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「報」の姿形書換字。旁の「又」の部分が「く」に換わっている。この字体は,中国でも多くの新聞の題字に使われている。同様の書き換え例としては,「服」や「取」がある。 写真は,官報販売所の看板。『官報』のロゴと同じ書体を使っている。 左の『今昔文字鏡』@084478は,1画多い字体。右下は「く」の様に作るのが正しい。 撮影:2000年4月,大阪市西区 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
土 10
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これも「報」の姿形書換字。「又」の部分が「く」の様に換わっているほか,右上が「コ」の字型になって1画多い。 写真は,地下鉄の光華門駅にあった広告の一部。駅の傍にあるこの新聞社の銘板は同じ字体を右から書いていた。 左の『今昔文字鏡』@084478は,最後の2画が「T」字型に中央で接しているが,普通は「く」の字の様に,端で接する。 撮影:1999年12月,韓国・ソウル特別市鍾路区 |
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Unicode:未収録 文字鏡:084478 | ||
土 10
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「鹽」の交換略字である「塩」の姿形書換字。旁の上部を「亠」に作っている。 写真は倉庫に書かれた印。 撮影:2009年6月,青森県三沢市 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
土 11
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「塙」の姿形書換字。旁をいわゆる梯子高にしている。 写真は畳店の看板の一部。 撮影:2010年3月,茨城県水戸市 |
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Unicode:未収録 文字鏡:089506 | ||
土 11
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「塲」の姿形書換字。旁の「 」が「亠」に換わっている。また,「日」の上部が欠けている。唐の柳公權などは,「日」を「H」に変えて上下に接した字を書いている。写真は,大池神社内にある石碑の一部で,今は干拓された巨椋池(おぐらいけ)での漁業従事者が建てたもの。「帳場」と書かれている。 撮影:2000年1月,京都府久世郡久御山町 |
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Unicode:未収録 文字鏡:084479 | ||
夂 6
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和製合字「粂」の姿形書換字。「久」が「夂」に書き換えられている。同様の書き換えは「灸」においても見られる。 「粂」という字は二つの音読みの字を1字分に書いているので,「くめ」という読みは,音なのか訓なのか決めがたい。 写真は,料理旅館の入り口の店名表示。近くの電柱看板にも同様の字が使われているが,電話帳によると,株式会社愛粂というのが企業名の様である。 左の『今昔文字鏡』@005702は,「齋」の異体字。 撮影:2000年9月,大阪市中央区 |
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Unicode:5908 文字鏡:005702 | ||
大 6
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「賀」の姿形書換字。下にある「貝」が草書の楷書化によって,「天」と作られている。『難字大鑑』が俗字として収載している。「天」は1画目の方が2画目よりも短い。同様に「貝」が「火」や「夫」の様に書かれる場合もある。 写真は,石川県金沢市の柴舟小出という会社が作っている生姜風味のせんべい「柴舟」のパッケージ。「加賀名物」と書かれている。 左の『今昔文字鏡』@051830は,中国の簡体字。 撮影:2002年10月 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
大 6
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「賣」の交換略字。常用漢字の「売」と同様に,「 」を「冖」に書き換え,本来の部首の「貝」を「天」と作っている。これは,上記の「賀」と同様。写真は表具店の壁に書かれた「美術品賣買」という表示。 左の『今昔文字鏡』@051079は中国の簡体字。 撮影:2004年2月,滋賀県八日市市 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
大 7
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「眞」または「真」の姿形書換字。下部が「大」となって,横線よりも上に出ている。 写真は,モスクの入り口に掛けられた額。「清真寺」は普通名詞の様に,中国の多くのイスラム教のモスクの名前として使われている。 左の『今昔文字鏡』@066422は,国字として収録されているが,類似の姿形書換字。「大」の3画目の方向と,「冂」と「一」の接し方が異なる。 撮影:2000年1月,江蘇省南京市 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
子 13
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「學」の姿形書換字。上部の「爻」が「文」に書き換えられている。「學」に「斈」という異体字があるのは,この字の減画略字と思われる。 写真は,小学校の入り口。澳門にも用例があった。 左の『今昔文字鏡』@007033は,基本的な字体。 撮影:2000年9月,浙江省紹興市 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
宀 5
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「富」の姿形書換字。旁が「二」と「 」と「メ」の組み合わせに書き換えられている。類似の例が「福」などにも見られる。写真は,水道橋にある蕎麦屋の看板。 撮影:2000年9月,東京都千代田区 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
宀 5
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「定」の姿形書換字。JIS漢字には「走」の中古字「赱」が収録されているが,この書き方とは異なり、真ん中に「丶」が一つ多く,「ツ」の様になっている。同様の書き換えは「越」などにも見られる。 写真は,マンションの入り口脇に取り付けられた「定礎」の年を示す石板。 撮影:1999年8月,大阪市都島区 |
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Unicode:未収録 文字鏡:084481 | ||
宀 7
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「密」の姿形書換字。「必」の部分が1画少ない形に換わっている。「密」には,「又」ではなく「夂」を使った字体もある。 写真は,慶尚南道の密陽出身の孫一族の親族会の銘板。全体では「〜陽孫氏大宗會」と書かれている。 撮影:1999年12月,韓国・ソウル特別市鍾路区 |
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Unicode:5BBB 文字鏡:007190 | ||
寸 8
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「尋」の姿形書換字。真ん中の「口」が,「几」に変わっているほか,上の「ヨ」の最後の1画が長い。 「築」には「凡」を「口」と書く例があるが,混同しやすいためか。 写真は,雄島の大湊神社境内にある方角案内。「去東尋坊二十町十三歩」と刻まれている。弘化5年(1848年)製。 左の『今昔文字鏡』@059312は「ヨ」の字体が異なる同字。 撮影:2003年7月,福井県坂井郡三国町 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
尸 12
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「履」の姿形書換字。中の「彳」が,「丬」に変わり,「复」の上部が「其」の上部のように書かれている。 写真は,履き物店の暖簾に染められた文字。御は行書であるが,履物は楷書となっている。 左の『今昔文字鏡』@007799は『康煕字典』の字体。 撮影:2006年10月,奈良県奈良市 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 | ||
山 0
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「山」の姿形書換字。真ん中の縦線が,クランクのように曲がっている。類似の折れ曲がった字体の字に「上」がある。 写真は,台湾一の古刹「龍山寺」の境内にあった植木鉢。 左記の『今昔文字鏡』@007869は常用漢字の字体。 撮影:2000年5月,台湾・台北市萬華区 |
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Unicode:未収録 文字鏡:未収録 |