更新日 2004-10-10 9:33 pm
ゴーシェ病
 「喘息?」
 事の始まりは長男が1歳5ヶ月を迎えた頃になります。風邪をひいて咳がかなり出ていたので掛り付けの医者で風邪薬を処方してもらいました。風邪の症状は良くなったものの、何週間か経ちましたが、一向に咳だけは止まりませんでした。

また、咳込んで戻しそうになるという状態が続いていましたので、再度掛り付けの小児科で見てもらいました。その時は、「ちょっと喘息気味みたいですね」ぐらいの事しか言われませんでしたし、親としてみれば「お医者さんの言う事だから間違いないだろう」と思っていました。

 「カエル!」「うんち!」
 しかしその後も咳は止まらない状態が続きました。処方された薬も飲ませましたが一向に止まる気配がありません。そのうちお腹がカエルのお腹のように大きくなってきてしまい、心配になり又同じ病院へ行きましたが「お母さん!これはドイツ語でカエルのお腹と言って今どき珍しいくらい良い事なんですよ!」と言われたので「ホッ」としていました。

でも咳は相変わらずだったので念のため他の小児科を受診しました。が、前者と同じように咳止めの薬を処方されただけでした。
 ここでも同じ薬だったので、今度は耳鼻咽喉科を受診しました。ここでも咳止めの薬を処方され「少し様子を見ましょう」との事、しかし「お母さんこのお腹は少しおかしいですよ」と指摘されました。その後、たまたま皮膚科へいったのですが、同じようにお腹の大きさを指摘されました。


 心配になり国立の小児科を受診してレントゲン検査をしたところ「お母さん!このお腹は全部ウンチですから大丈夫です!少し便秘気味かもしれませんね。皮膚科や耳鼻咽喉科じゃなくて先に小児科を受診して下さいよ!!」と叱られてしまいました。咳の事を話すと「百日咳かもしれませんね〜少し様子を見ましょう」という事で薬は浣腸だけ出されました。
 「これは一大事です!」
それでもお腹は一向に小さくならず、咳も止まりません。それで4件目になる総合病院の小児科を受診したところ「あんまり咳が続くと肺炎の恐れも出て来るので血液検査もしましよう!」と言われました。それから事の重大さが少し見えて来たのです。風邪などをひいた後には稀に血小板の値が減少するらしいのですが、血小板の値が正常値を下回っており、「お母さん!これは一大事ですよ!!」と言われました。

 血小板の値が低くなる原因病には色々あるのですが、白血病等の恐い病気もあり得ますよと説明を受けました。とりあえず「出来る限りの精密検査をしましょう」という事になりレントゲン、腹部エコー、血液検査を実施したところ肝臓が異様に腫れており脾臓も少し腫れている事が解りました。

 肝脾臓が肥大している為に肺が膨らみきれず、咳をして肺内の二酸化炭素等を吐き出そうとして咳が続いていたようです。しかし原因が判明しません。しばらくは定期的に採血と咳の為の吸入をして様子を見ましょうという事になりました。

 「EBヴィ−ルス・・・」
 それから2ヶ月が過ぎましたが、お腹も大きくなるばかりで血小板の値も正常値にはまだなりませんでした。「大きな病院へ検査入院しましようか?」と言われました。私も妊娠7ヶ月だったので検査入院をするなら出産前にと話しをしたので紹介状をもらい5月に都内の大きな病院を受診しました。

 一番疑われる病名は <Ebヴィ−ルス>という病気でした。これは大人はみんな持っているヴィ−ルスで唾液感染するらしく、普通なら親等から感染して免疫が出来、症状はほとんど出ないらしいです。稀に免疫が出来てもそのヴィ−ルスが減少せず、増殖したままになり肝臓や脾臓が大きくなり、その為に血小板が破壊されて数値が低くなるらしいのです。そして骨髄の中にヴィ−ルスが認められるかもしれないとの事でした。しかし総合病院で検査していた血中の血小板等の数値もあまり変わらないので、もうしばらく様子を見ましょうという事になりました。その後は総合病院へ1ヶ月に一度採血に行く日々が続きました。

 検査入院...確認できず
 そして7月の終わりに2人目の長女を出産してから3週間が過ぎた頃に「検査入院しましょう」って事になり付き添いが必要だったので私と主人が日夜交代で付き添い、長女は夜の間だけ実家の母に見てもらう事になりました。検査はレントゲン、エコー、採血、骨髄液検査を行いました、2歳の子供には骨髄採取は酷な事でしたが、「病因が1日も早く判れば...」と辛い気持ちを噛み締めつつ、ただ長男の頑張っている姿を見守るだけでした。検査入院は長くかかるのかと思っていましたが、4日間で全て終了し退院、後はその骨髄を培養してEbヴィ−ルスを確認するだけとの事だったので1ヶ月後先に又外来を受ける事になりました。しかし、疑いが一番濃かったEbヴィ−ルスは確認出来ませんでした。

 次なる病院へ
 そして10月の終わり頃、原因究明の為に都内の大きな病院から千葉県こども病院、血液腫瘍科を紹介されました。血液腫瘍科の先生と代謝科の先生とで診察してもらったのですが、その結果と今まで受けて来た精密検査の結果から予測できる病名はゴーシェ病だと言われました。

 すぐに精密検査が始まりました。レントゲン、腹部エコー、採血、骨髄採取と...そしてゴーシェ病という事がほぼ確定。やっと病名が分かってホットしたのも束の間、難病である事、一生治らない病気である事を聞かされた時は嬉しいやら悲しいやらでした。さらに長女も1/4の確立でゴーシェ病になり得るとの事でした。採血と骨髄採取したところ、長女もゴーシェ病と診断されました。

 長男に続いて長女までも....。落胆しました。子供達の将来の事を考えると...しばらくは呆然としていましたが仕方のない事です。前向きに行こうと気持ちを切り替えました。世の中にはもっと大変な病気の子供を持つお母さん、お父さん方が沢山いるのだから。それに一生治らない病気とはいえ治療法も確立されているし、死んでしまうわけでもなく(原因が判らなければ死亡していたのですが)、生活の制限も全くないのだからと。

 しかし問題だったのが祖父母達でした。なんせ孫の事ですからね〜(苦笑)病気の説明をして言い聞かせるのに一苦労でした。周りが悲観的になってしまっていたので1人で便所の100w(無駄な明るさ)状態を続けていました。そのおかげか?ほとぼりが冷めたというか周りのみんなも元気になってくれたので良かったと思います。

 教訓!!
 いろんな病院を回って解った事は、「様子を見ましょう」と「さじを投げる」は紙一重だという事。ちょっとした風邪や腹痛などだったら1.2週間で症状も和らいでくるでしょうけれど、そうでない場合は医者と納得するまで話をする事です。納得出来なかったら他の医者へも受診する事をお勧めします。  医者にも経験というものがありますから全ての事を診断出来るとは限らないし、子供は説明が出来ないので親が注意して見てあげるという事です。早期発見、早期治療とは良く言うものの本当に早くわかって良かったと思いました。

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