武奈ガ岳
 (1,214m)


西南稜から見上げた武奈ガ岳




 琵琶湖の西岸沿いで南北に走る山の連なりが、比良山地である。
 真上から見ると蓬莱山をほぼ中心としたY字型の地形で、
 南部分を南比良、北東を北比良、そして北西を奥比良と呼ぶ。
 奥比良の南寄りにそびえるのが、この山系最高峰の武奈ガ岳である。

 登山コースは、イン谷口や坊村から登るルートや北稜を経るコースなど多数あるが、
 リフトとロープウェイで北比良峠まで上がって山上を周遊するハイキングコースは、
 厳しい登りなしで、湿原、展望、稜線歩き、渓流など、この山の魅力を楽しめる。
 

 山行日   平成14年4月1日
 山 域  比良山地
 歩行時間   北比良峠(15分)八雲ガ原湿原(30分)イブルキのコバ 
 (60分)武奈ガ岳(30分)ワサビ
峠(30分)中峠(50分) 
 金糞峠(30分)北比良峠       合計 4時間05分




 JR湖西線比良駅から江若バスの比良リフト行きで終点へ。
 リフトで高度を稼ぎシャカ岳駅でロープウェイに乗り継ぎ山上駅へ向かう。
 
 駅周辺が標高900mを越える北比良峠で、
 ケルンから北西にはコヤマノ岳の右に武奈ガ岳が頭をのぞかせている。
 比良ロッジへの道を右に見送り、雑木林の包まれた左手の坂を下って、
 次の分岐で左に入ると八雲ガ原湿原に出る。
 
 この湿原は近畿では珍しい高層湿原で、植生保護のために木道が敷かれ、
 趣きのある光景が広がっている。
 

急勾配のリフトは見た目よりも高度感がある 正面奥はコヤマノ岳、右奥が武奈ガ岳

風情がある八雲ガ原湿原 木道が湿原を横断する




 湿原を抜け八雲ガ原ヒュッテの前を過ぎて、スキー場の左手のゲレンデを登る。
 右手の登山口に入って、沢を何本か渡ってゆくとイブルキのコバに出る。
 木陰があるので一息入れるのによい場所である。
 
 これを左に向かい沢沿いを遡って、左岸を詰め上がれば尾根に出る。
 歩を進めると右手の木の間越しに武奈ガ岳の山容が望まれる。
  

雪除けのため屋根先が地面に向かう八雲ガ原ヒュッテ イブルキのコバ

清流沿いを遡る。雪解けの季節は水量も多い 木の間越しに見る武奈ガ岳




 コヤマノ岳への分岐を過ぎて露岩混じりの急坂をこなせば、武奈ガ岳主稜に乗っかり、
 右へ向かえば武奈ガ岳の山頂にたどりつく。
 
 三等三角点が埋まる山頂からの展望は360度で、
 南に比良山地第二の高峰の蓬莱山、西には京都北山、丹波高原が広がり、
 北は蛇谷ガ峰など奥比良の山々が重なって、東は琵琶湖の向うに伊吹山が霞んでいる。
  

稜線に出ればピークは近い 武奈ガ岳山頂。さえぎるものは何もない

なだらかな顔を見せる蓬莱山 京都北山、丹波高原の山並み



 
 先の乗越地点まで戻って直進、笹原が走る西南稜の下りに入る。
 眺望を満喫しながら進み、
 西麓の坊村からのルートが来るワサビ峠で左にとり、足場の悪い坂道を下る。
 

豪快な西南稜 ワサビ峠からは左へ下る



 口の深谷を渡って登り返せば、コヤマノ岳からの道が交差する中峠へ至る。
 ここを下りきるとヨキトウゲ谷の渓流に出会うので、右岸左岸と渡り返しながら東へ向かう。
 
 大橋、八雲ガ原方面への分岐を見送り、沢から離れて急坂を詰めると金糞峠へ至る。
 この峠の名は、昔ここが鉄の爆発で出る金糞の色をしていたことによるという。
 南北に比良山系縦走路が通じ、眼下に映える琵琶湖の青い水面が涼感を誘う。
 
 左にとってシャクナゲ尾根を北上、アップダウンをこなしてゆくと、
 ロープウェイ駅舎の建つ北比良峠へ帰ってくるので、
 そのままロープウェイ、リフト、バスと乗りつないでJR比良駅へ戻る。


中峠は明るい峠 ヨキトウゲ谷の渓流

金糞峠には5つのルートが交差する 金糞峠から見下ろした琵琶湖



 
 琵琶湖側からは奥比良に位置する武奈ガ岳は見えず、
 近江八景の「比良の暮雪」は蓬莱山のことともいわれているけれども、
 比良山といえば武奈ガ岳を指すように、この山地の主峰として君臨している。
 
 上記コースから望む武奈ガ岳はおだやかな山容を呈するが、
 蓬莱山から見たこの山は、きりりと引き締まった姿を表している。
 
 


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