クロスファイア

原作:宮部みゆき「クロスファイア」「鳩笛草」
監督:金子修介
主演:矢田亜希子
共演:伊藤英明、桃井かおり、原田龍二、永島敏行、吉沢悠

さて、今回の作品は・・・邦画を大きく見直させてくれた「クロスファイア」です。

物語としては・・
念じる事で火を起こせる能力(パイロキネシス)を持ったOL「青木 淳子」(矢田 亜希子)は、
その能力故に、周囲の人々と距離を取り、孤独な日々を送っていた。
だがそんな彼女も、会社の同僚多田、そしてその妹との触れ合いから安らぎを見出していく。
しかし、その安らぎも長くは続かない。
多田の妹が、連続少女殺人事件の犠牲者となってしまうのだ。
少年法を盾とし、罰せられる事のない犯人の少年達。
復讐に燃える多田を見た淳子は、彼の代りを勤める事を決心する。
そう・・・あの能力で、だ。

だが、彼女はそれが引き返す事の出来ない道へ進む事だとはまだ、気付いてなかった。


まぁ、冒頭はこんな感じです。
短評を述べるなら・・・よかったです。
ええ、見て損はないですな。

では、ネタバレ改行ON!


































































はい、終了。

さて、邦画最高峰クラスの特殊効果。(特に炎の処理は秀逸!)
矢田 亜希子の好演(ほんとに映画初出演?)
運びの良い展開(なかだるみが殆どない)
など、良いとこばっか書いても面白くないのでここからはつっこませて頂こう。


この作品、ラスボスはくだんの少年ではありません。
彼も躍らされてる者の一人です。
では、誰が? 何がラスボスなのか?
それは、「ガーディアン」という謎の組織です。
この組織は、作品中で語られる限りは、「闇の仕置き人」です。
法でさばけぬ悪を・・・って奴です。
言うなれば、「必殺仕事人」ですね。
しかし、作中で彼らの行なってるのはそんな大義名分はどこへやら・・・。
単なる利己主義に狂った犯罪者でしかありません。
(まぁ、実際作中で出て来るガーディアン構成員は僅か数人ですが)
暴力ビデオを作製し、それを売却する事で資金を得て、自らの行動の妨げになりそうなのは迷わず消去する。
はっきりいって、「純粋悪」以外の何物でもありません。
ここが惜しいのです。
「ガーディアン」がもっと詳しく説明されていれば、彼らが実際に「仕置き」するシーンでもあれば・・・。
彼らなりの「志」が見えれば、単なる勧善懲悪でなく、思想、主義の違いからくる悲しい闘い、なんて方向性もありえただろうに。
この敵役の魅力不足は如何ともしがたいです。
これがきちんとされていれば、昨今まれに見る傑作となりえただろうに。


次! 物語の肝たる発火能力(パイロキネシス)です。

作中では、分子だか原子だか素粒子だかを念動で振動させる事によって、温度を急激に上昇させ、対象を燃やす、とされています。(電子レンジ?)
事実、中盤までは、淳子の能力はパイロキネシスそのものです。
念じた物を内部より燃焼させ、破壊する。
そのままならよかった。
だが、中盤より、彼女の能力は更なる域へと到達します。
それは、最早発火能力者(パイロキネシスト?)の域を超えた、超能力。
念動。
そう、中盤以降、彼女はどうみても、発火能力以外の能力に目覚め始めている様に見えました。
念動(サイコキネシス)の暴走とも思える、騒霊現象を引き起こすは・・・。
憎っくき少年を直接、サイコキネシスで攻撃するは・・・。
最後には、銃弾を停止させるばかりか、迫り来る爆炎を防いじゃったりします。
まぁ、能力の定義からして、パイロキネシスト=テレキネシストの傍系? とも取れますけど。
どうせ、発火能力が主題の一つであるからには、最後までそれだけでやってほしかった。
・・・見栄えがするってのも分かるですけどねー<念動

あと、人物関係が今一つ明瞭でない、使い方次第でもっと作品を奥深い物に出来る登場人物達は
いるのに・・・説明不足でとあるシーンの為だけ、とさえ取れる奴等が大勢いた。


でも、まぁ・・・超能力物の悲哀は上手く描かれてたし・・・総合的には充分でしたね。
点数付けるなら・・・10点中・・・8・・・、いや7点かな?
充分お勧めランクです♪

ちなみに、レビューを書く気が今一つわかないミッショントゥマーズの点数は3点だよ(笑)