今国会で審議中のいわゆるクロ−ン規制法案について、その概要を説明します。
政府案と民主党案がそれぞれ提出されていて、現在科学技術委員会で審議中です。 1997年にクロ−ン羊「ドリ−」が英国で誕生して以来、ヒトのクロ−ン産生について先進各国で注目を集めていました。
比較的容易にできること、万能細胞といわれるヒトES細胞がヒトの初期胚から樹立されたことなどから、ヒトのクロ−ン産生を禁止する世界的な世論が広がってきています。
そこで政府案では、この禁止を一日も早く国の内外に発信していこうという点と、ライフサイエンス分野における研究が促進されるようにという点を考慮した法案になっています。
ヒトのクロ−ン産生には厳しい罰則規定をつくり、違反した場合は10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金となっています。
政府案と民主党案との違いは、政府案がヒトのクロ−ン産生は法律で禁止し、ヒト胚の取り扱いについては指針による届出制としているのに対し、民主党案ではヒト胚の取り扱いも含めて法律で禁止しようしている点です。
専門的なことはかなり複雑なのですが、ヒト胚の取り扱いについては生命倫理の観点からまだ国民的なコンセンサスが確立していませんし、しかし一方で21世紀に期待されているライフサイエンス分野、特に再生医療分野での研究が法整備がないために欧米に遅れをとってしまうという背景もあります。
今後、ヒト胚の取り扱いについては議論になっていくと思いますが、現状ではヒトのクロ−ン産生について明確な禁止の意志表示を出すことが緊急の問題といえます。
尚、本テ−マについて関心のある方は資料がそろっていますのでご連絡下さい。
岩倉博文
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