1.経済・財政の構造改革
(1)不良債権の最終処理

@平成13年9月時点で、主要行は平成12年9月末時点の不良債権残高(その後発生したものは除く)の48%をオフバランス化(最終処理)。遅くとも集中調整期間が終了する3年後には不良債権問題を正常化。

A主要行に対して、通常の検査を抜本的に強化することとし、加えて市場の評価に著しい変化が生じている債務者に着目した検査(特別検査)を導入。

(2)競争的な経済システムの構築(規制改革)

@12月に出された総合規制改革会議の第1次答申を最大尊重し、「生活者・消費者本位の経済社会システムの構築」と「経済の活性化」を同時に実現すべく所要の事項を措置。

A例えば、具体的には、以下の事項を措置。
・医療のIT化の推進による、医療事務の効率化と医療の標準化・質の向上(紙中心のレセプトを原則電子的請求へ)。
・PFI方式を活用した公設民営方式による特別養護老人ホ−ムや保育所などの施設整備の推進。
・再開発事業の事業主体の拡大(公的主体に限定されていたが、民間主体も認める)。
・マンションの建替え事業を円滑にするための法制度の整備(区分所有権などを建替え後の建物に円滑に移行するための措置、建替え主体への法人格の付与等。
・地域や保護者の意向をより反映した公立学校システムの改革(コミュニティ−スク−ルの実践研究、学校選択制度の導入促進)。
・円滑な労働移動が可能となるよう、民間の職業紹介事業者が徴収できる手数料の見直し(求職者から手数料を徴収できる範囲の拡大、求人企業から撤収する手数料の上限基準の撤廃)。

(3)財政構造改革

@12月に決定した平成14年度予算政府原案では、「国債発行額30兆円以下」の目標を達成するとともに、「5兆円を削減する一方で重点分野に2兆円を再配分する」という理念のもと、歳出の思い切った見直しと重点的な配分を行い、「改革断行予算」を実現。

A具体的には、公共投資やODAの1割削減、医療分野を始めとする現行制度の抜本的見直しを行う一方で、国民の日々の生活に直接関わる分野、少子高齢化、地方活性化、都市再生、科学技術振興、人材育成・教育、文化、IT国家の実現)への重点的な予算配分を実施。

B例えば、具体的には、以下のように効率化、重点配分を実現。

<5兆円の削減の主な例>
・公共事業の1割削減
・医療制度改革による社会保障関係費の削減
・地方歳出の見直し
・ODAの1割削減
・特殊法人改革等向け財政支出の削減

<2兆円の重点配分の例>
・保育所待機児童ゼロ作戦のための保育所の充実
・公共空間のバリアフリ−化
・児童扶養手当の制度改正
・世界最高水準の大学づくり(トップ30)の推進
・私立大学の教育研究高度化の推進
・文化芸術創造プラン
・重要4分野における研究開発の重点化(ライフ・サイエンス、ナノテクノロジ−等)
・三大都市圏の環状道路の整備
・都市再生ブロジェクト事業推進費の創設
・エコタウン事業の推進
・自然再生型公共事業の推進

(4)雇用対策

@9月に、産業構造改革・雇用対策本部において「総合雇用対策」を決定し、直ちに取り組むべき施策については、平成13年度第一次補正予算を活用しつつ集中的に実施。

A例えば、具体的には、

<雇用の受け皿整備>
・地域における産学官連携による科学技術の振興等の推進により新たな市場や産業による雇用を創出
・規制改革等の推進で開業・創業を5年間で倍増

<雇用のミスマッチの解消>
・インタ−ネットで求人情報を検索できる「しごと情報ネット」を充実

<セ−フティネットの整備>
・教育や環境保全等の分野での公共サ−ビスにおいて人材を活用するため、3500億円を都道府県に交付し、3年間で50万人強の緊急・臨時的雇用を創出
・職業訓練期間中の雇用保険の受給延長措置を大幅拡充


2.行政の構造改革
(1)特殊法人等改革

@12月に、共済組合45法人を除いて118法人ある特殊法人等を大幅に整理する「特殊法人等整理合理化計画」を決定。

A同計画には、併せて以下の項目を盛り込み。
・特殊法人等の役員退職金の大幅削減
・いわいる天下りの適正化(例えば、高齢役員の就任規制等)
・特殊法人のディスクロ−ジャ−の徹底

B特殊法人等の事務事業を抜本的に見直し、その結果を平成14年度予算に反映させ、1兆円超の特殊法人等への財政支出を削減。


3.社会の構造改革
(1)医療制度改革

@限られた財源のなかで、将来とも良質な医療を確保し、持続可能な皆保険制度を再構築していくため、政府・与党社会保障改革協議会において、「医療制度改革大綱」を決定。

A具体的には、改革の痛みを分かちあう、いわゆる「三方一両損」の考え方のもと、保険料の見直し、患者負担の見直し、診療報酬の見直し、を盛り込み。

B可能なものから速やかに実施し、その結果を平成14年度予算に反映させ、2.7%の診療報酬の引き下げを実現。

(2)循環型社会の構築への取り組み

@平成13年度において1000台を超える低公害車を調達。3年後には約7000台全ての一般公用車を低公害車に切り替え。

Aエコタウン事業の推進、リサイクルの促進等「ゴミゼロ」社会の構築を推進。例えば、使用済み自動車のリサイクルの仕組みを新設、食品リサイクルの推進等リサイクルを促進。


4.その他
(1)国民との対話

@平成13年中に、国民との活発な対話を目指し、全ての都道府県においてタウンミ−ティングを実施。

A「小泉内閣メ−ルマガジン」は225万人以上に配信。


岩倉博文


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