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1、はじめに

 色彩(ファッション・風景・建物)は、皆様が日常に「目からの情報」で、個々に共通のイメージや、 また異なったイメージをお持ちになられます。

 イメージ(印象、実感)は、皆様それぞれの経験(嗜好)により異なり、当然評価も分かれます。

良い物を評価する言葉として『センスが良い』と 言われます。

      センスの良いものは?

      センスとは何でしょうか?

 このページでは、『カラーセンス』を直感的に処理するのではなく、配色の理論・カラーイメージ・心理などを記載してゆきます。

 皆様の『カラーセンスアップ』のお役にたてれば幸いです。

南イタリア アルベロベッロ  

  強烈な陽射しと青い空の中に、白壁と石積み屋根の風景がとても美しい町です。  

京都 嵐山・嵯峨野  祗王寺の風景  

 建物と樹木(幹)と、葉(萌黄)・苔が互いの美しさを際立て ています。

  苔と落ち椿が、とても美しい庭園です。

  チェック 赤(椿)と緑(苔)が補色(反対色相)配色

   赤(1):緑(9)の面積比率で赤がアクセントとなり

   落ち椿の美しさが際立っています。  

パリの町の風景  

 ソフトグレイの街の色とネービーブルー(navy blue)に赤色の帽子とジャケットが映えます。

 パリの町の色に合った色彩(赤)と赤の分量を考えたファッションです。  

■買う

2、色彩経験

あなたは、どちらの組み合わせがお好みですか?

色相のちがう組合せ  

色の調子

色調のちがう組合せ

 

   色相(A)で色くみするか、色調(B)で色くみするかは、人々の色彩経験や気候風土に根ざしています。

   日本では、色調(B)は高級な専門店嗜好の配色で、庶民的な店ではふつう色相(A)方式で売られています。

   日本人は色相配色を好むという、伝統的な色彩嗜好をもっています。

色相配色(A)  

色調配色(B)  

    

3、色の種類

 白と黒・白と黒を混ぜ合わせた色に灰色があります。

 白と灰と黒のカラーは、彩り(いろどり)がないので『無彩色』とよばれます。  

 彩りのある色を『有彩色』とよんでいます。

有彩色

(Warm、ウォーム)

赤紫・赤・橙・黄の暖かいイメージの色  

(Cool、クール)

黄緑・緑・青緑・青・青紫・紫の冷たく涼しいイメージの色  

 赤・黄・青は絵の具の3原色といわれ、赤と黄を混ぜると橙ができます。橙に赤を混ぜると赤橙になります赤橙に赤を混ぜると赤樺色ができます。  

同じ作業を黄色・青色についてもおこなうと、色の輪となりつながります。               

 色 相 環

色の輪(色彩学では色相環とよびます) 

              

 あか(赤)―R Red

だいだい(橙)−YR Yellow-Red

き(黄)−Y Yellow

きみどり(黄緑)−GY Green-Yellow

みどり(緑)−G Green

あおみどり(青緑)−BG Blue-Green

あお(青)−B Blue

あおむらさき(青紫)−PB Purple-Blue

むらさき(紫)−P Purple

あかむらさき(赤紫)−RP Red-Purple  

 

 

 有彩色は、色味のちがいから、派手・地味・明るい・暗い4グループに分けられます。

あか(赤)―R Red

派手  

5R4/14

  赤

緋・紅・蘇芳・朱色などの総称  

明るい

4R8.5/4

ベビーピンク

乳幼児の服の色、やわらかな色調のピンク  

地味  

5R6.8/5

退紅(たいこう)

紅花で染めた薄い紅色の名  

暗い

5R2.5/2

黒柿(くろがき)

黒味の柿色、暗い灰赤  

 

4、色の要素

『無彩色』は彩りがなく、白から黒まで明暗の差により区別がつけられます。  

明るい灰色

中間の灰色

暗い灰色

 

明るさの度合い

10

5

1  

(マンセル表示)

N9.5

N5.0

N1.2  

『有彩色』は、色相(Hueヒュー)と色調(oneトーン)からなります。

色相(Hueヒュー)

 赤・青・黄などの色あいのちがいをいいます。

マンセル体系(10色相環)

色調(oneトーン

 トーン・システム

< 明−暗 >

< 濃−淡 >

< 派手−地味>  

トーンのよび方

派手

V:

S:

Vivid

Strong  

明るい

B:

P:

Vp:  

Bright

Pale

Very Pale  

暗い  

Dp:

Dk:

Dgr:  

Deep

Dark

Dark Grayish  

地味  

Lgr:

Gr:

L:

Dl:  

Light Grayish

Grayish

Light

Dull  

無彩色

W:

MG:

BK:

LG:

DG:

White

Medium Gray

Black

Light Gray

Dark Gray  

5、トーン配色

左図は緑5G)

トーンシステムです。

Vividに白・灰・黒色を混ぜると左図のようになります。

   他の有彩色も同様のトーンシステムとなります。

  例 5/11

5明度、11は彩度

下図は、各トーン(2色)の配色です。トーン差が大きい程、対比感が強く表れます。

基調−Vp

基調−S

基調−LG

基調−Dgr

アクセントーDk

アクセントーV

アクセントーV

アクセント−L

トーン差(大)  

トーン差(小)

トーン(大)  

トーン(中)

基調−Dk

基調−Vp

基調−MG

基調−P

アクセント−V(赤)

アクセントーV

アクセントーID

アクセント−P(赤)

トーン(大)

トーン(大)

トーン(中)

トーン(小)

6、地域による配色の違い

■ 欧米と日本のデザイン、配色の違い

  ○ 自然との融合・対比

  日本の伝統建築は、瓦屋根や灰色に近い建物は、周りの風景に溶け込んで、対比感をもちません。自然と対比せず融合しています。

  欧米では、自然と人工物を区別する傾向があります。自然(緑)に対しレンガなどを使い建物がくっきりと浮かびあがるようにされております。

自然と人工物

融合(類似化)

  自然の石・樹木を好み、自然の色彩を生かそうとする木の文化(日本、わび、さび)

対比(反対)

自然に対立して配色する文化

 ○ 都市やデザインの配色

 西欧 明暗のトーン配色でコントラストの配色、デザインにも表れております。

 日本 赤・黄・青の鮮やかな調子の色を組み合わせます。派手同士競いあい、地味同士競いあいの配色になっております。

 ○ 海岸都市と内陸都市

海岸都市(清色文化)

内陸都市(濁色文化)

   太陽が長く照り付けて、海風が吹きさわやかであります。海岸線の風景が海の色とあい清らか光景です。

   盆地は山などにより、朝・夕の陽射しが短くなります。風がよどみやすい地形です。

   濁り味をおびた風景になっております。

清色が基調となっている都市となります。

   鈍く渋いトーンの、わび、さび、を持つ落ち着きのある都市となります。

九州、瀬戸内、ヘルシンキ、ベニス

北陸、東北、パリ、ミラノ

 

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