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| 錦 滝 |
突風に雨降り
霙まじりに風も吹く
道の駅にて一夜明け
好天に山が我を呼ぶ
駒ヶ岳見て日向山
意欲に燃えて車行き
凍りついての道苦戦
尾白川から我呼んで
吸い込まれてか何処へ行く
誘われ歩き日向山
2003-01-24
大雨が降りしきる中を国道20号線を走らせて、道の駅[はくしゆう]に16時に着いた。トイレのそばに愛車を止めた。これからどうしょうかと思案したが、今日はここで車中泊しょうと決めてからトイレに走って、すぐそばにあるスーパーに駆け込んだ。
コカコーラに餅におでんの材料を買った。また走って愛車に戻った。早速コッヘルにおでんの材料に余り物の白菜やキャベツにタマネギなどいろいろ入れて煮込んだ。焼酎をコーラで割って飲みながら、もし明日晴れたらどの山に登ろうか本や地図を見ながら時を過ごした。
ラジオでは夜半過ぎには晴れてくると言っていたが、まだまだ土砂降りの雨が降っている。愛車の中の窓ガラスに雫が垂れてきてジメジメしてきた。あきらめ顔で早めに寝てしまった。夜中に起きたら星がちらほら見えはじめていた。もしかしたら晴れるのかなと思い、再び眠りについた。
今夜は雨だぜ
たまには冬の雨もおつなもんだ
おでんでも作って煮て
一杯飲んで元気だそう
飲んだらトイレ行きたし
雨がざあざあ降っていやがるぜ
走って濡れて車内はジメジメ
タオルで窓ガラス拭き拭き
また一杯飲めば
頭は湿っぽい考えばかりかな
くよくよするな
明日は晴れるかもしなないさ
気分よく寝ようぜ
ほらほら頭のなかに星が
キラキラ輝いているぜ
なーんてことはないさ
酔って頭が鈍っているだけさ
いいじゃないか
酔って嫌なことは忘れて
車の中でのんびり寝ようぜ
これが今の時間の過ごし方さ
朝になったら八ヶ岳など雲も無く晴れて良く見えていた。どの山に行こうかと思いながら今日帰る日なので一度登った事のある山梨百名山の日向山に登ろうと思い、エンジンをかけて出発した。尾白川林道から日向山に向かって愛車を走らせたが道に雪があり雨も降って朝はガリガリに凍っていた。
やばいかなと思い引き返そうとユウターンさせていて、右側すれすれにバックして前進させたら何故か愛車が前進まなかった。何故だろうと思いながら後ろを見たらガードレールの方へだんだんずり落ちていた。
ハンドルを真っ直ぐに向けて恐る恐る静かに前進させたら脱出出来た。降りて見たらバンバーがガードレールに擦られて傷になっていた。ここのコースは諦めて安全な駒ヶ根神社へと走らせた。尾白渓谷駐車所に止めた。昨日の残りのおでんを暖めて御飯に納豆をかけて食事を済ませて、7時31分に出発した。
所々ツルツルに凍った車道を歩いて駒ヶ根神社に着いた。ここまで自動車を走らせて来た親父さんが
「頑張って!」
「これから日向山に登るだけです」
「あー そうなんですか」
と声をかけられて吊り橋を渡り沢沿いの右の道へ入って行った。
尾白川の寒暁に心身は
駒ヶ根神社に安全祈願して
名水の流れに映るのは
甲斐駒ヶ岳に日向山
先人の人達によって
神々が住むと囁かれて
ある者は信仰に祈りを込めて
ある者は登頂意欲に燃えて
駒ヶ岳神社の風に誘われて
魅せられて山の真髄を知る
薄っらと雪が積もっていたが、前に誰か歩いた足跡が続いていたので道に迷うことなく歩いて行った。鉄ハシゴなどを昇り降りしながら比較的楽な沢の道を歩いて千ヶ淵に着いた。
所々凍りついて自然な流れを見せている尾白川を右下に見ながら沢特有の景色に見入りながら意外と楽なコースだなあと思いながら百合ヶ淵に着いた。
暫く歩いたら意外と平坦な所から左に下山道があり足跡はそちらへ行っていた。右の方は誰も歩いていなく不気味な感じがしたが歩いて行った。次第に斜面が険しくなり雪崩の後が見えてきた。
殆ど雪は落ちていて残っているのは凍りついたクラストした斜面だけである。気を引き締めて上部を見て確認しながら、アイゼンの履いた靴を斜面に叩きつけながら足早に渡った。
ホッとしながら斜面をトラバースして歩いて行ったら、今度は小さな斜面に雪が溜まっていて股まで埋まるほどであった。夏道は殆ど斜面になっていて危険な状態で、またまた雪崩の後があった。
やばいなあと思いながら5カ所も雪崩を越えて行ったら右の尾白川の奥に吊り橋が見えてきた。時々尾白川の右の上部に尾白川林道のガードレールが見えていた。ここまで来たら危ない所がなくなり安心して尾根の斜面を下り不動滝の吊り橋に着いた。
雨に降られて凍ったのか
尾白川渓谷に凍てつく美がやって来た
急斜面に這いつくばって
雪崩跡に震えながら
不明確な雪道に神秘を感じて
魅せられて命懸けで訪れて
沢歩きに川の神音が響きわたる
誰も訪れないのに滝は流れるのか
尾白川渓谷に流れる滝に精霊がやって来た
滝の下流に降りたり
真上から拝んだり
岩に足をとられながら
魅せられて命懸けで訪れて
我は滝の流れに酔いしれている
山の動物も来ているのか
尾白川渓谷に足跡を残してやって来た
深い雪にはまりながら
沢を飛んで横切り
崖から谷に降りた足跡
魅せられて命懸けで訪れて
動物達は何処かで見ている
滝の音も遠くなったのか
尾白川渓谷に別れがやって来た
小粒な雪尾根を登り
振り返れば滝の妖精が
微笑むように
いつまでも聞えている
魅せられて命懸けで訪れて
我は日向山に歩いている
不動滝から沢を伝って左沿いの尾根を這い上がって尾白川林道に出て数分で自動車止めのゲートの橋を渡り錦滝に着いた。滝壺近くまで降りて写真を撮りながら考えたが、ここからの登りはなんとなく登る気がしなかったので、尾白川林道を歩いて猿とご対面してゲートを通り過ぎて尾白川林道からの一般登山道から11時39分に登り始めた。
登り始めは日当たりが良いせいか残雪が少なくジグザグな道を快適に登って行ったがしだいに雪の量が多くなっていった。カラマツ林を登って斜面もゆるやかになってきたら雪の量が多くなり股の当りまで時々埋まりながら一旦少し下って落葉樹の幹をかき分けながら一番高い所を通過して、日向山の何もない雪原の斜面に13時27分に着いた。
雪禿の寒風にさらされながら
始めて訪れた日向山を思い浮かべて
積雪に足をとられながら
歩き回る我に風の音が聞えてくる
雁ヶ原を風のように覗き見れば
白き岩の世界の日向山なのか
冷風に押されながら
林の中に入れば木々の音が聞えてくる
再び風化した雪の原を見れば
日向山の自然の素晴らしさに
感動して悴みながら歩き回って
我の心の中に寒気の音が聞えてくる
雪面をズブズブ埋まりながら歩き写真を撮ろうとしたが突風が強く冷たい風に邪魔されて長く居られなかった。慌てて風の少ない落葉樹の中へ待避して菓子やチョコレート等を食べて一休みしてから、時々股まで埋まりながら下って行った。
尾白川林道に出てから2年ほど前に来た時、車道のすぐ脇に道があったのを覚えていたので見渡したらボロボロになった紐等が括りつけてあったのでそこを下って再び尾白川林道に出た。暫く林道を歩いて右側に目印の紐を見つけて下って駒ヶ根神社の入り口付近に着いた。
駒ヶ根神社に行き境内を見学してから吊り橋まで行って見たが、朝自分で歩いた足跡以外は誰も登った跡は無かった。沢はもう日陰になっていて深々と冷え込んでいて手が冷たく感じてきていたので足早に林道を歩き、まだ日が当たっている尾白渓谷駐車所に14時54分に着いた。
冬の雨降り行けるかな
明日の山何処眠り覚め
凍星見えて雲消える
日向山から尾白川
沢に山にと雪道に
危険な登り凍りたり
雪崩跡には凍坂に
アイゼン蹴りて歩くかや
地獄の沢に美の香り
雪の林道てくてくと
錦滝見て寒の水
斜面に猿が我を見て
駆け上がりてぞ石落ちる
深雪をかき分けて
迷い歩きて杉林
疲れ背負いて雁ヶ原
頂きにて風花を
受けて立つとこ日向山
甲斐駒眺め雪の岩
魅せられたのか行きたしか
北振り向けば八ヶ岳
優美な姿我を呼ぶ
追記
12月から3月まで危険なので進入禁止になっていたが、無理に入って歩いた。雪道の危なさや雪崩の爪跡に気を取られていて、滝などをじっくり見学出来なかった。
ここは安全な春から秋にかけて散策するのが良いと思われる。しかし凍った滝も行って見たくなるのも事実である。
日向山の尾白渓谷が我を呼ぶ