最近,あるメールマガジンの広告にこんなのがありました。
「3ヶ月で−12kgの減量!?」
まあ,この間違いに気付かない人は相当いると思いますがゆとり教育の成果でしょうか。
「減」というのは引き算ですね。ということは,−12という負の数を引くともとの体重よりも
増えるのですよ。
式で書くと,「(元の体重)−(−12)=(元の体重)+12」ということです。
分数計算が出来ない大学生なんていうことも言われましたが,正負の数の意味を知らない
ということは,円周率を「およそ」3にしておいて,すこし精密な値が必要とされたときには
電卓を使うということよりもはるかに大きな問題なんですよ。
もっとも,電卓を使って「正確に」計算ができるためには,数と演算の基本的な意味や約束
を理解していないと困難を伴います。
大雑把に分けると,電卓には2種類存在しますので,そこが一つのポイントでしょうか。
どんな2種類かというと,「1+2×3=」と打ったときに「9」と表示されるものと「7」と表示される
ものです。後者はかなり少数派だと思いますが,一度やってみてください。大多数の電卓は,
「+」「×」などの演算記号を打った時点で結果が出てしまいますので,「1+2×」と打ったときに
「3」と表示してしまいます。
算数・数学の世界では「1+2×3=7」が正解です。なぜかというと,「+」と「−」よりも
「×」と「÷」を先にするというルールが万国共通に存在します。このルールが存在する理由の
ひとつは,もし足し算を先に行うルールのもとでは,ごく基本的な1次式「xをa倍してbを足す」
(つまりax+b)を表すのに括弧が必要になります。
ここで,演算の優先順位がしっかりと意識されていないと電卓を使って正しい結果を得ることは
できません。多くの電卓にはメモリ(「M+」や「MC」と書いてある)が付いていると思いますが,
これをうまく使うと,計算の途中で結果を書き留める手間がかなり減りますよ。
付け足しですが,電卓はさらに,「1÷3×3=」と打ったときに「0.999999」と表示されるものと
「1」と表示されるものにも分類することもできます。これも,後者が少数ですが,表示される桁数
よりも2桁ほど多い有効数字で内部処理をしているのです。普通の電卓では誤差に気をつけて
下さい。
前半と後半では関連がほとんどなくなってしまった・・・。