春日大社の本社大杉

無指定
所在地 : 奈良県奈良市春日野町

春日山の霊峰・御蓋山の山麓に抱かれて鎮座する「春日大社」は768年に創建された古社で、奈良・ 平安時代に栄華を極めた藤原氏が氏神として祭祀を努めて拡充し、9世紀末には現状に近い形で盛観 を呈するようになったと伝えられている。そんな由緒を持つ大社拝殿の前に立つ「本社大杉」 は参道から見ると白骨化した幹の先端に避雷針が立てられており、その支柱の役目を果たしている枯 れ木のように見える。しかし、拝所から見える根元の姿は只者ではない風格が漂っており、やはり全 容が見たくなる。特別拝観として中に入ると想像とは違った枝葉を持った樹の全容が見え、その姿に 魅せられる。樹高23m、目通り幹周7.94mと記されている。いにしえの奈良時代から今日に至 る悠久の年月、社殿は何度も建替えられたであろうが、この一点に立ち続け、人と関わるままに受け 入れてきた。おおらかで逞しい生命力に感服する。この杉は1309年に描かれた絵巻物「春日権現 験記」にその姿が描かれているところから樹齢千年と言われている。