関の杉

青森県指定天然記念物
所在地 : 西津軽郡深浦町関字栃沢

ここは西津軽、本州西北端ともいえるこの地にやってきたのは北金ケ沢のイチョウを訪ねるのが目的 で、その少し手前で先に出会えるこのスギは、失礼ながら付録のような存在であった。しかし、このス ギはそんな半端なものではない。まず、遠望したときの姿が良い。この樹は地元で甕杉(かめすぎ) と呼ばれていたそうだが、それは葉が密に茂り、水甕(みずがめ)を伏せたような形をしていたからで、 今も、確かに普通の杉とは異なる魅力的な樹形だ。幹に深く刻んだシワのような彫も個性的で、経 歴・伝承、どこをとっても一級品である。樹齢1000年、樹高30m、目通り幹周8.2mと記さ れている県指定天然記念物である。この地は1322年の津軽大乱の際に、安藤季長が城郭を構えた 「折曾関」のあった所で、関の杉の後方には南北朝時代の板碑形式の供養碑がある。この地や近くの 村々に散在していたものをここに集めたようで、その数は42基とある。碑面には北朝の年号が刻まれ、 願主名等から安藤氏関係の古碑とされ、中世史を読み解く貴重な文化財である。