北金ケ沢のイチョウ

国指定天然記念物
所在地 : 青森県西津軽郡深浦町

五所川原市街からJR五能線とぴったり並行して能代に向かう国道101号線を40kmほど西に走 ったところに北金ケ沢駅があり、この駅からもう少し進むと日本最大のイチョウと言われる「北金が沢のイチョウ」 の案内標示がある。 ヒコバエと気根が合集したような樹で主幹の構造が見えなくなってしまって いる。 樹下に近寄ると頭をぶつけそうなほどに垂れ下がった気根(乳柱)が、まさに鍾乳洞の石筍を思 わせるような景観を呈しており、その物凄い形相に目を見張る。天から生えてきた樹の如く、地を突 いた気根が幹と化して地下に根を張り広げているのだろうか? この凄まじい姿は まさに生命力の 権化を見るが如くである。このイチョウは樹齢1000年以上、樹高31m、幹周り22mと記され て、近年、日本一のイチョウといわれるようになり、その呼称もすっかり定着したようだ。しかし、 日本一とは大きさだけで言うものではない、立地環境も含め、更に横綱の風格に磨きをかけてほしい。
古代大和朝廷の武将 阿倍比羅夫が蝦夷東征のおり、この地にイチョウを植えたという伝説があるそ うだ。もし、それがこのイチョウであれば樹齢は1300年を越える事になる。そんな伝説がある ように、青森にイチョウが持ち込まれたのは比較的早かったという事実があるのかもしれない。それ を裏付けるように、青森県には、この樹を筆頭にして全国十傑に入るイチョウが4本も現存している という。
このイチョウは特に垂乳と呼ばれる気根が発達して巨大化しているので、地元ではこのイチョウを 「垂乳根(たらちね)のイチョウ」と呼んで祀っているようだ。