東海道五十三對
二川〜四日市
| 画 | 題・絵師・版元 | 詞書 | 資料 |
| 二川 広重 伊場屋久兵衛 |
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吉田 三代豊国 伊勢屋市兵衛 |
梅屋 うちそよき霰の鹿の子によろこひを まねくよし田の二階穂の稲 |
静岡県立中央図書館所蔵 |
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御油 国芳 伊場屋久兵衛 |
山本勘助草廬 宝飯(ほい)郡小坂井の東牛久保村に有 初此郷に住で躬(みずから)隴畝(ろうほ:畑)に耕しある時は別国に漂流して専(もつはら)軍学を鍛ふ 又天文地理を暁(さと)し韜略(とおりゃく)を諳じ胸中に八陣を蓄 此牛久保村を蟄(ちつ)す 其頃甲州の太守武田大膳大夫晴信駕(が)を枉(まげ)てこれを顧る事三度に及び人を屏(へい)して籌(はかりごと)を精好(せいかう)する事日々に密なり 日数僅に十五日の間に信州に於て九城を陥す 是皆軍師の計策に拠也 咸(みな)人云 和朝の臥龍(がりょう)明(みん)の劉基にも比せんや 其頃名高き竹中穴山佐奈田など此山本勘助が門子とそ聞えし |
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赤坂 広重 伊場屋仙三郎 |
宮路山の故事 昔大政大臣師長尾張の国にさすらへ 配所のつれづれこの宮路山に分入 木々の紅葉を眺めつつ辺の岩に腰を掛琵琶を弾じ居給ひしに いづくとも美女来調につれて唱歌なす 師長是を見かへり給へば即ち鬼神の姿と之 我はこの山の水神なり 御身が秘曲の勝れしまま茲(ここ)に形を顕す之 とその侭消失にける之 |
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藤川 国芳 小嶋屋重兵衛 |
藤川水右衛門は私のしゅいをもって同家中磯貝兵太夫をやみ討になし 長光の刀をうはひ立ち退き行方をかくす 然るに兵太夫伜兵助 父の仇を討んと所々をたづぬる内眼病を煩ひ ある時水右衛門に出合しに眼病ゆえやみやみとかへりうちになる その弟終に水右衛門を尋出し本望を達す 藤川と云名の因に依てここに出す | |
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岡崎 広重 伊場屋久兵衛 |
矢矧(やはぎ)の宿 古の駅宿なり 昔牛若丸奥州下向の折から爰(ここ)に逗留ある 矢矧の長者が娘浄瑠璃姫に深思れ比翼の契浅からざりしが望有身と旅路に赴く 姫は別れを惜つつ遂に館を忍び出あとをしたひてたどりしが道にてはからずむなしく成りける この姫いまた世にある時十二段の物語に音節付て諷(しらべ)ける是浄瑠璃の初なり 今西矢矧村に其塚有 |
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| 池鯉附 国芳 伊場屋仙三郎 |
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鳴海 三代豊国 伊勢屋市兵衛 |
鳴海より壱里ほど東に有松村といふあり 此所の名物は細き木綿をいろいろに絞りて紅と藍とに染分諸国ヘ商ふ これをありまつしぼりといふ 店前に多くかざりてこれをのみあきなふ家所々にあり | KY107国芳画展 |
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宮 三代豊国 遠州屋又兵衛 |
反魂塚 むかし藤といふ女有 その夫奥州の方へ遠征に行て久しく帰らつ 妻これを歎きて終に空しくなる 夫月を累ねて帰り愁傷し東岸居士といふ名僧に願ひければ反魂の法を行ひ烟中に姿をあらはしたまふ その藤女か塚といふ |
KY107国芳画展 |
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桑名 国芳 小嶋屋重兵衛 |
船のり徳蔵の傳 桑名屋徳蔵は無双の船のり也 大晦日には船を出さぬ法也けるに ある年大晦日に船を出し 沖中にて俄に大風大波立て 大山の如き大坊主船の先へ出ける 徳蔵少しも恐れずかぢを取り行に くだんの化物 いかに徳蔵こわくはなきや と尋るに 徳蔵びくともせず 渡世より外にこはきものはなし と大おんによばわりたれば かの化物此一言におそれけん 雪霜のごとくきえうせ 波風なく本の如くに船ははしりしとなん 徳蔵が大たんのほどこれにてしるべし |
KY004Heroes & Ghosts KY107国芳画展 KY114歌川国芳展(白黒) KY115歌川国芳展(白黒) |
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四日市 三代豊国 小嶋屋重兵衛 |
那古海蜃楼 此浦より春夏の間蜃楼海上にたつ 諺にいはく 伊勢太神宮尾張の熱田宮へ神幸ありといふ 行幸旌蓋前後にあり また諸侯行列の躰または楼台宮殿のかたち鮮にて時に漁人見ることあり たちまち須臾(しばらく)のあひだに消々となる 按るに潮水の気陽精に乗じてたち昇るなり 陽炎の類ひにやあらんとなり |
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