国際ニュース・カウントダウン



◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2008年1月20-26日


◆米、0.75%の緊急利下げ(22日)☆
・米FRBは臨時の公開市場委員会を開き、FF金利の誘導目標を4.25%→3.5%に引き下げた。
・米景気の後退や世界的株安に緊急対応した。
・2007年9月以来4回連続の利下げとなる。
・臨時委員会での利下げは2001年の9.11直後以来。0.75%の利下げは90年代以降で初めて。
・経済の先行きに対する強い懸念を反映している。
・利下げ後の声明は、29、30日の定例委員会で追加利下げに踏み切る可能性を示唆した。
・米政府と下院は24日、総額1500億ドルの緊急景気対策で大筋合意した。

◆仏ソシエテ・ジェネラルが巨額損失(24日)☆
・ソシエテ・ジェネラルは社員の不正取引で49億ユーロの損失が発生したと発表した。
・ディーラーによる株式指数先物取引に絡む不祥事。個人の不正としては過去最大規模。
・同行は事件把握後、損失確定のために株式売却。これが市場の株価下落に拍車をかけた模様。
・動揺が続く金融市場にとって、新たな不安材料になった。
・同行買収や分割の情報も流れ、新たな金融再編の発信源になる可能性がある。

◆ガザ・エジプトの境界壁破壊、多数住民が流出(23日)☆
・パレスチナのガザ地区で過激派がエジプトとの境界壁を爆破。住民数十万人が流れ込んだ。
・住民は生活物資などを調達。一部はその後ガザに戻った。
・エジプトは武力による静止などをせず、動きを容認した。
・イスラエルは今月中旬ガザ封鎖を強化。住民は生活物資などに窮し、緊張が高まっていた。
・ガザは昨年6月からハマスが実効支配している。
・エジプトはそれ以降検問所を封鎖して来たが、今回は静観を余儀なくされた。
・ただハマスの影響が国内に飛び火することを懸念。対応に苦慮している。
・イスラエルも武器などがガザに流入すると懸念しているが、打つ手はない状況だ。
・今回の事態はガザの将来やパレスチナ和平の行方に影響する可能性がある。

◆中国の2007年成長、11%(24日)☆
・中国の2007年のGDP成長は11.4%を記録。5年連続で2ケタ成長を記録した。
・年後半にサブプライム問題の影響が世界に広がる中でも、高成長を維持した。
・このまま成長が続けば、2008年にはドイツを抜いてGDP世界3位の経済大国になる。
・貿易黒字額でも近くドイツを抜いて世界最大になる可能性が大きい。
・中国が世界の成長センターとして存在感を高めている構図を改めて映した。
・ただ成長は不動産関連投資や輸出が主導。加熱の指摘も消えない。

◆イタリア首相が辞任、政局混乱(24日)
・イタリアのプロディ首相が24日辞任を提出した。
・小党・民主同盟が汚職問題への対応などを巡り連立を離脱。
・上院で内閣信任決議案が反対多数で否決された。
・ナポリターノ大統領は解散・総選挙か暫定政権組閣要請かの選択を迫られる。
・プロディ首相は06年から中道左派の連立政権を率いてきた。
・しかし議席は過半数ギリギリ。小党依存の不安定な運営を余儀なくされてきた。
・同国の選挙制度は小党に有利。安定政権ができにくい制度上の問題を露呈した。
・選挙制度改正も焦眉の問題になっている。


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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース                  
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース          
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                         
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ                
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
 

 【赤信号?】 経済ニュースが国際ニュースの大見出しを飾る状況が続いている。米FRBは22日、9.11以来の緊急利下げを実施。米政府と下院は「もめるかも」という事前予想に反して1500億ドルの緊急景気対策にあっさり合意した。もちろん、景気悪化への強い懸念が背景だ。
 大手金融機関はサブプライムに関連して相次ぎ巨額の損失を計上。これに加えてモノラインと呼ばれる金融保証保険会社関連の損失も表面化してきた。そんなところに、ソシエテ・ジェネラルの巨額損失のニュースが発覚。金融市場の不安を高める材料になった。
 キーワードはすでに減速ではなく「後退」になっている。専門家の見る米景気景気後退の可能性は、少し前の五分五分より高まってきた感じがする。米国も欧州も政策総動員での対応を強調するが、どこまで実効性があるかは不透明だ。
 経済は黄信号から赤信号になってきたと見るべきだろう。

 【ダボスのテーマ】 そんな経済状況を反映して、23日から開催したダボス会議の議論の関心は世界経済に集中。地球温暖化をはじめとした環境問題、貧困問題でも役者がそろい(ゴア米前副大統領など)いい議論が行われているが、話題性はイマイチだ。



◎世界を眺める視点
 

◆ガザ境界壁崩壊の語るもの

 ガザ・エジプト間の境界壁崩壊は、予想もしていなかった異常事態。エジプトで調達した羊を引いて家に戻る住民の映像などを見るにつけ、「世界ではこんなことも起こるのか」という印象を新たにする。

 昨年6月にイスラム原理主義集団ハマスが実効支配して以来、ガザは世界から閉鎖された。特に今年に入りイスラエルが閉鎖を強化してからは、住民は生活物資にも窮するようになっていた。

 そんな状況を狙ったようなタイミングでの壁破壊。住民はあっという間にエジプトになだれ込み、食料やガソリンなどを購入した。ただ、生活物資だけでなく武器などがガザに流れ込んでいるのも想像に難くない。

 エジプトもイスラエルも、対応に苦慮している。

 エジプトはハマスがガザを実効支配して以来検問所を閉鎖。ハマスの影響が自国に及ばないように警戒してきた。しかし今回は、ガザ住民の窮状にアラブ世界の同情が集まっていることもあり、容認を余儀なくされた。もしガザカラハマス過激派がカイロなどに流れ込み、テロを主導するようになれば、それこそ悪夢だ。

 イスラエルは2005年にガザから撤退。ハマスによる実効支配後は封鎖を基本政策としてきた。しかし今回の事態で政策は根本から揺らいでいる。再占領というオプションも取りにくい。ガザからのミサイル攻撃やテロを防止する妙案もなかなかない。「ガザの管理はエジプトに任せたい」という声すらあるが、それも現実性に富む案とはいえない。

 いずれにしろ、住民150万人のガザから2日間で延べ数十万人がエジプトに流出した事態は尋常ではない。境界崩壊は、覆い隠してきた多くの矛盾を露呈した格好だ。



◎今週の注目: 2008年1月27日‐2月2日
 

・米一般教書が28日。景気後退懸念が強まる中、経済対策が最大の関心になっている。通常海外からは最も関心を集めるのは外交政策だが、ブッシュ政権はすでにレイムダック化。イラク、パレスチナ、北朝鮮あたりで最後にどんなメッセージを打ち出すか。
・FRBが29−30日に公開市場委員会を開催する。市場では0.25−0.5%の利上げという見方が強い。世界経済の行方ともども要注目。
・米大統領選は29日にフロリダで予備選。


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