国際ニュース・カウントダウン



◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2008年1月27日-2月2日


◆米追加利下げ、景気後退を懸念(30日)☆
・米FRBは公開市場委員会でFF金利の3.5%→3%への引き下げを決定した。
・FRBは22日の緊急理事会で0.75%の利下げを実施。1週間で1.25%の下げになる。
・FF金利下げは9月から5回目となる。 
・サブプライム問題を発端とする金融危機や景気悪化に歯止めをかけるため。
・ただ景気悪化などへの懸念が払拭されたわけではない。
・市場では、3月の委員会でさらに利下げをするとの観測が強い。
・30日発表の米10-12月GDPは、年率0.6%と前4半期の4.9%から急減した。

◆米大統領選、有力候補に収束(30日)☆
・米大統領選は予備選の序盤戦を終了。
・30日には共和党のジュリアーニ、民主党のエドワーズ候補が撤退を表明した。
・民主党はクリントンとオバマ、共和党はマケインとロムニー候補に集約された。
・2月5日のスーパーチーズデーで山場を迎える。

◆米大統領一般教書、景気対策に集中(28日)☆
・ブッシュ米大統領は任期中の最後となる一般教書演説を行った。
・景気悪化に懸念を示し、先にまとめた景気対策の早期可決を議会に促した。
・外交面ではイラク情勢の改善を強調。イランやパレスチナにも焦点を当てた。
・地球温暖化対策への取り組みにも言及。東アジア情勢には触れなかった。
・国民や世界の関心は経済対策に集中。外交などは陰に隠れた形
・世界に印象を残すようなキーワードはなかった。

◆タイ首相にタクシン前首相派のマサック氏(28日)
・タイ下院は新首相に「国民の力党」のマサック党首を示した。
・同党はタクシン前首相支持派。昨年12月の総選挙で第1党になった。
・同党中心に6党の連立政権が発足。1年半ぶりの民政に戻る。
・新首相は外資導入による経済成長重視政策を推進する方針を表明した。
・タイでは2006年9月のクーデターで軍が実権を把握。前首相は亡命中。
・新首相と軍の間でどのような協議があったかなどは不明だ。
・タクシン前首相帰国の情報もあり、政局はなお波乱含みだ。

◆ケニアの衝突拡大(29日)
・ケニアで民族衝突が拡大、情勢が悪化している。
・29日には野党国会議員が殺害。ナイロビのスラム街で放火や略奪が行われた。
・一連の衝突での死者は850人を超えた。
・アナン前国連事務総長などの仲介も、効果を示していない。
・同国では昨年末の大統領選結果に野党が抗議。これが民族衝突につながった。


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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース                  
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース          
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                         
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ                
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week


 【ダボス余話】 27日終了したダボス会議のテーマが世界経済中心だったのは前号でも伝えた通り。改めて検証すると、まず特記すべきは参加者(政治家、政府高官、経営者)の間で世界経済の行方に対する危機感が本当に強かったこと。世界経済が景気後退のとば口に差し掛かっているのではないか、という懸念だ。
 第2に金融当局の対応に対する経営者の不信(あるいはフラストレーション)が相当強まっていたこと。非公式セッションでは、忌憚ない批判が出た。
 かくして今年のダボスは、世界経済への懸念を反映する格好で終わった。
 
 【異例の利下げ】 そうした景気後退懸念と金融不安に対応するため、米FRBは22日の臨時委員会での0.75%の利下げに続き、30日の定例委員会で0.5%の利下げを決めた。1週間で1.25%の利下げという異例の措置。それでも景気後退の懸念は払拭できない。経済の行方が世界の最大関心事である状況はなおしばらく続く。

 【天災】 天候のニュースはよほどのことでなければ国際的な関心事になりにくいが、中国では中・南部を中心に50年ぶりの大雪・寒波に見舞われ、輸送網がまひ。電力不足などが深刻化した。工場が操業中止や縮小に追い込まれるなど、経済活動にも影響が出ている。東アジアでは鳥インフルエンザが再度拡大中。こちらも経済への影響大だ。

 【スハルト元大統領死去】 インドネシアのスハルト元大統領が27日死亡した。1970−80年代に後進国だったインドネシアに経済成長を実現させた一方、90年代には政権の腐敗、人権弾圧など批判された。前半生の栄光。そして晩節を汚した宿命。典型的な「開発独裁型指導者」だったともいえる。国家と経済発展、指導者のあり方などを改めて考えさせる。



◎世界を眺める視点
 

◆最後の一般教書演説

 ブッシュ大統領は28日、任期中最後となる一般教書演説を実施した。景気後退懸念が広がる中、関心は経済に集中。大統領は先に発表した景気対策の早期可決を議会に訴えた。その陰に隠れ、外交政策なに関するメッセージは、ほとんど注目されることなかった。

 大統領も最終年を迎えれば、当然後世の評価を意識する。そうした観点から最後の一般教書は重要で、ブッシュ大統領は昨年夏から準備していたと伝えられる。イラク政策の正当性やパレスチナ和平推進などを目玉したかったことは想像に難くない。

 しかし足下の経済悪化で、一般教書のテーマも経済中心になった。大統領は景気後退への懸念を表明。先に発表した1500億ドルの景気対策を早期に可決するよう議会に求めた。それはもちろん重要だが、あくまで「対策」だ。

 イラクの治安の改善、パレスチナ和平の推進、地球温暖化への取り組みなども訴えたが、目下の情勢下ではインパクトもいま一つ。2002年演説の「悪の枢軸」(Axis of evil)のような世界に印象を与えるキーワードももちろんなかった。

 ブッシュ大統領が就任時に掲げていた政策は「思いやりのある保守」。しかし、9.11以降、対テロ戦争がほとんど唯一の課題になった。そしてイラク戦争の泥沼。結局、テロ戦争以外に総力で取り組むこともないまま、任期を終えることになりそうだ。

 大統領がどんな胸中で一般教書演説に臨んだか、いずれ検証してみたい。



◎今週の注目: 2008年2月3‐9日


・2月5日に米大統領選のスーパーチューズデー。民主党は今のところヒラリー・クリントン候補が有利だが、オバマ候補が逆転のきっかけをつかめるか。共和党はマケイン候補が優位を確実にできるかが焦点。大きな山場。
・欧州中銀の理事会が7日。金融不安、景気後退懸念が強まる一方、物価上昇圧力も高まっている。難しいかじ取りを迫られる中で、どのような決断を下すか。
・9日に東京でG7の財務相・中央銀行総裁会議。世界的な金融危機、景気後退懸念にどんな対応策を打ち出し、メッセージを発するか。
・セルビア大統領選の決選投票が3日。極右民族派セルビア急進党のニコリッチ党首代行と親欧米路線で穏健派の現職タディッチ大統領の争い。選挙後にコソボ自治州が独立宣言をする可能性が高く、情勢の行方は重大局面を迎える。




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