国際ニュース・カウントダウン
◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2008年2月10-16日
◆東ティモールで大統領暗殺未遂(11日)☆
・首都ディリの私邸でホルタ大統領が武装集団に襲撃され重傷を負った。
・武装勢力首謀のレイナド元少佐は銃撃戦で死亡。しかし一部は逃走した。
・グスマン首相の自宅も襲撃されたが無事だった。
・政府は非常事態を宣言。豪州などは政府の要請を受けて治安部隊を増派した。
・同国は02年の独立後も治安不安が続き、豪軍主体の国際治安部隊が駐在する。
・06年には軍内部の対立から騒乱が発生。レイナド少佐は反乱の主導者だった。
・その後同少佐は逮捕→服役→脱獄を経てゲリラ活動を展開していた。
・野党フレティリンは治安維持失敗を理由に早期総選挙を要求。政局は不透明だ。
・同国は独立後も再建が進まず情勢不安が続く。事件はそうした中で起きた。
◆米大統領選予備選、民主はオバマ氏が代議員数でも逆転(12日)☆
・予備選は12日メリーランドなど3州・地区で実施。民主はオバマ候補が勝利した。
・この結果、獲得代議員数で初めてクリントン候補を逆転した。
・今月5日のスーパーチューズデー後は、7州でアバマ氏が全勝となった。
・クリントン氏は3月のテキサスなどで再逆転を狙うが、勢いはオバマ氏に傾いている。
・オバマ氏は今後10年で2100億ドルの景気対策を発表。700万人の雇用創出をうたった。
◆米ヤフー、MSの買収提案拒否、ニューズが提携交渉名乗り(11日)☆
・ヤフーは11日、MSの買収提案を拒否すると発表した。
・同社の価値を過小評価しているとし、提示価格が低すぎるとの判断を示した。
・一方、ニューズ社は13日までにヤフーと提携交渉を開始した。
・資本出資や、傘下のSNSマイスペースとヤフーの事業統合を視野に入れている。
・MSは1日、446億ドルでヤフーに買収を提案した。
・提案には検索最大手のグーグルが反発。ここにニューズも乗り込んだ格好だ。
・一連の動きは、ネット、メディア大手が覇権をかけた再編に進む可能性がある。
◆スピルバーグ監督が北京五輪芸術顧問辞退(12日)
・米映画監督のスピルバーグ氏が北京五輪の芸術顧問を辞任すると発表した。
・スーダン・ダルフール問題をめぐる中国の対応を理由にしている。
・直接の批判は避けつつ、中国に政治的影響力を行使するよう求めた。
・ダルフール問題では、スーダン政府の行動が人権侵害的という批判が強い。
・中国はスーダンとの経済関係を重視。ダルフール問題より優先させている。
・中国政府は遺憾の意を表明。ブッシュ米大統領も批判的コメントを出した。
・芸術家と政治という古くて新しい問題に一石を投じた格好。議論が広がっている。
◆米大統領がアフリカ5カ国訪問(15日)
・ブッシュ米大統領がアフリカ5カ国問に出発した。
・ベナン、タンザニア、ルワンダ、ガーナ、リベリアの5カ国。
・エイズやマラリア対策の援助、経済支援などが目的。
・ブッシュ大統領のアフリカ訪問は2003年に続き2回目。
・アフリカ支援で影響力を拡大する中国への対抗という側面もある。
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│INCDの採点
│ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
│ ☆☆ 世界史の年表に載るようなニュース
│ ☆ 国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース
│ 無印 興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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│プラスアルファ
│ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
│ (日)騒いでいるのは日本だけ
│ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
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◎寸評:of the Week
【オバマの米国・世界】 米大統領選の予備選は、注目の民主党候補選びでスーパーチューズデー後の7州でオバマ候補が連勝。獲得代議員数でもクリントン候補を逆転した。もちろんまだ予断は許さないが、オバマ・ブームが勢いを得ている。このまま民主党候補に選出→大統領当選というシナリオも、かなり現実味のある話になってきた。
英Economistは今週号で"But could he deliver?"というオバマ特集を掲載。オバマ大統領下の世界について真剣に論じる時が来たと主張している。黒人大統領誕生のカルチャー・ショック、第3世界や人種問題への好影響などはある程度想像できそう。しかし、世界の安全保障はどうなるのか。経済への影響は。そして、世界のアンカー役としての米国の影響力やイメージはどう変わるのか。考えるべき問題は多い。
【2008年体制】 2008年の政治の最大の注目は米大統領選だが、他にも政治指導者の交代期を迎える国は多い。ロシアは3月の大統領選を前にすでに「プーチン後もプーチン」の体制が事実上固まったが、そのプーチン大統領は14日に年1度の定例会見を実施。首相を長期にわたって務め、国防や安保でも権限を行使する旨を明言した。韓国の李新大統領は25日に就任。パキスタンでは18日の総選挙で、ムシャラフ体制の今後の行方が左右される。米国以外の動きも踏まえ、グローバルな視点から「2008年新体制」の動きを注視したい。
【民族・宗教問題:噴出】 民族や宗教問題にかかわる話題のニュースが相次いだ。デンマークでは2005年にムハンマドの風刺がを描いた漫画家に対する殺害計画が発覚。モロッコ人らが12日逮捕された。これを受けてデンマーク主要紙は13日、ムハンマドの風刺漫画を一斉に再掲載した。
オーストラリアでは政府と議会が13日、先住民アボリジニーに過去の差別政策を謝罪した。ラット政権は先住民問題への取り組みを推進する方針で、謝罪を和解の象徴と位置づけている。
セルビアのコソボ自治州は、週明けにも独立宣言の見通し。背景にあるのは、言うまでもなくセルビア系住民とアルバニア系住民の対立だ。トルコでは世俗主義の象徴とされた大学でのスカーフ着用禁止を廃止する法案が成立した。大学で東ティモールの大統領暗殺も、国内の東西住民の利害対立が背景にある。
血なまぐさい話から身近な話まで、民族や宗教問題にかかわる話は形を変えて出てくる。これが現代社会の普通の姿であることを改めて感じさせる。
◎今週の注目: 2008年2月17‐23日
◆セルビアのコソボ自治州が、17日にも独立を宣言する。米国やEU諸国は独立を承認する構えだが、セルビアやロシアは強く反対。セルビアは教会の封鎖や送電の停止など対抗措置に出ることも辞さない姿勢だ。先のセルビア大統領選で民主派のタディッチ大統領が当選したため、直ちに武力衝突となるの可能性は小さいが、何が起きるかは分からない。英Financial Timesの解説には゛Born under a bad sign"(不吉なサインのもとに独立)という見出しが載った。
話し合いの合意以外での独立は、欧州では90年代のボスニア以来。世界の国のあり方を考える上でも、重要な出来事だ。
◆パキスタンの総選挙が18日に実施される。もともとは国政世論の民主化推進要求をムシャラフ政権が受け入れる格好で実施することになった選挙。しかし、昨年末のブット元首相暗殺で、異常事態下の選挙となり、もともとのシナリオとは全く別のものになった。
選挙戦最終日の16日には同国北西部で自爆テロがあり、37人が死亡した。投票日を狙ったテロがあってもおかしくない。投票所は全国6万4000箇所。軍は8万人以上を配置して警戒に当たる。
選挙結果次第では、野党が勢力を伸ばしムシャラフ政権批判が強まる可能性もある。不幸にも選挙がスムースに運ばなかった場合には、一層の混乱は不可避。
欧米諸国は、選挙の適切な実施→統治の正当化→情勢の安定化に期待をかけるが、物事がそう簡単に進むとは予想しがたい。対テロ戦争の重要拠点となっているパキスタンの情勢は、再び大きく動きそうだ。
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