国際ニュース・カウントダウン
◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2008年5月11-17日
◆中国で大地震、死者数万人(12日)☆☆
・中国・四川省で大規模地震が発生した。
・17日までに死者約3万人を確認。生き埋めも多く被害が広がっている。
・伝染病の蔓延、土砂崩れなどによる第2次被害の懸念も拡大している。
・道路寸断などで経済活動への影響も大きい。
・中国政府は発生直後から全力で救済活動。海外各国も相次ぎ援助に参加した。
・しかし思うように進まない例も目立つ。手抜き工事などの問題も表面化した。
・成長優先で進んできた中国の問題点・課題が改めて表面化した格好だ。
・北京五輪の年、中国はチベット問題に続き重い課題を突き付けられた。
◆ミャンマー災害の被害拡大 ☆
・ミャンマーのサイクロン災害は被害が拡大。
・軍事政権は16日死者7.8万、不明者5万などと発表した。
・国連OCHAは11日死者が10万、不明者が22万との見通しを発表した。
・救済活動は続いているが、物資の配給は遅い。未着や横流しの情報もある。
・南部ではコレラなど伝染病の発生が報告された。
・軍事政権は欧米などからの人的援助はなお拒否し続けている。
◆ミャンマー軍事政権、新憲法案承認を宣言(15日)☆
・軍事政権は10日実施の国民投票結果で賛成が92.4%だったと発表した。
・一部地域の投票が残るが、実質的に新憲法案の承認を宣言した形。
・新憲法案は軍事政権支配を事実上正当化する内容。
・国際社会の批判が強まるのは必至だ。
◆米大統領がイスラエルで演説、2国間関係強調(15日)☆
・ブッシュ大統領がイスラエルを訪問。建国60周年を記念し国会で演説した。
・米・イスラエル同盟の強固さを強調。テロとの戦いでの共闘を訴えた。
・両国関係の緊密さを改めて印象付けた格好だ。
・アラブ系の国会議員約10人がボイコット。パレスチナ自治区では抗議行動が続いた。
・サウジのサウド外相は16日、大統領の中東外交をイスラエル寄りと批判した。
◆パキスタン連立崩壊(13日)☆
・パキスタン下院第2党のPMLシャリフ派9閣僚は、ギラニ首相に辞表を提出した。
・第1党の人民党との路線対立が原因。
・両党は今年2月の総選挙後で反ムシャラフ大統領で連立した。
・しかしその後、主導権争いなどから対立がくすぶっていた。
・パキスタン政局は再び流動化の様相を呈している。
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│INCDの採点
│ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
│ ☆☆ 世界史の年表に載るようなニュース
│ ☆ 国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース
│ 無印 興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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│プラスアルファ
│ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
│ (日)騒いでいるのは日本だけ
│ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
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◎寸評:of the Week
◆大地震と中国
中国・四川で地震が発生。被害が拡大している。地震は単に自然災害にとどまらず、中国が抱える問題点や課題を改めて表面化させた。
地震により学校など多くの建物が倒壊。多数の人が生き埋めになった。17日までに死者は約3万人に達しなお拡大する見込み。負傷者は15万人を超えた。
地震発生の後、中国政府は直ちに救済活動を始動。温家宝首相を現地に派遣し陣頭指揮をとらせるなど全力で取り組む姿勢を示した。最初の数日で10万人を超える軍・武装警官などを派遣した。
報道規制や情報管理はなく、海外からの援助も積極的に受け入れた。海外各国からは相次ぎ支援隊が到着。1949年の中華人民共和国成立以来、最大規模の受け入れが進んでいる。
それでも「最初の72時間」での救助が必ずしも円滑に進んだとは言い難い。社会インフラの未整備などが援助の足を引っ張っている。現地は死者の放つ異臭が覆うようになり、人々の不安も強まった。現地入りした胡錦涛主席や温首相の表情は沈痛だ。
学校の手抜き工事が被害を拡大させたことなど人災の側面も表面化した。北京五輪・聖火リレー計画も、一部縮小が決まった。
北京五輪の開催される2008年は、中国にとって国威発揚の年になるはずだった。五輪の成功と中国選手の活躍で、過去30年の経済発展を誇示。世界の中での存在感の拡大を示す場にするシナリオだった。空前ともいえる大規模な聖火リレーも、そうした狙いの一環だったと位置付けるべきだろう。
しかし、まずチベット問題がそうした思惑に水を差した。人権・民族問題や格差、政治的自由の制限など中国の抱える問題点が表面化。綺麗ごとだけで済まない中国の実態が、世界に改めて認識されることになった。
そこに加わった今回の大地震。10%の経済成長の陰に隠れていた中国の弱点や問題点、課題が否応なしに露呈された格好だ。
中国は過去20年余り、矛盾を抱えながらも高度成長を続け、国際的な存在感を高めてきた。中国政府は成長の歪みなど問題点を十分に認識しつつも、路線の継続・発展を基本戦略に据えてきた。その象徴が北京五輪だった。
しかしチベット問題や地震は、基本的な部分で路線の転換を迫りかねない。少なくとも、「何もなかった」ことにするには大きすぎる問題だ。
ややもすれば自信過剰にもなりかねなかった中国人の意識にも、変化が出てくる可能性もある。中国脅威論に象徴される世界の対中観にも、微妙な影響が出てくるかもしれない。
◎今週の注目: 2008年5月18-24日
・中国大地震、ミャンマーのサイクロン被害の展開は単なる自然災害でなく、政治的、経済的な影響も大きい。目が離せない。
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