国際ニュース・カウントダウン
◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2008年6月23-29日
◆米、北朝鮮のテロ支援国家指定解除(26日)☆
・北朝鮮は26日、6カ国協議議長国の中国に核計画の申告書を提出した。
・申告書は核施設のリストなどを明示。ただ核兵器の情報は含まない。
・これを受け米国政府は北朝鮮のテロ支援国家指定解除を議会に通告した。
・米ブッシュ政権の強硬路線→融和路線への変更を象徴する決定になる。
・ただ申告書で核放棄に向けたシナリオが見えてきた訳では、もちろんない。
・米国の決定に対するメディアの評価も分かれている。
◆米利下げ休止、インフレ警戒反映(25日)☆
・米FRBは公開市場委員会で、FF金利を現行の2.0%に据え置いた。
・インフレ懸念の高まりに対応した。
・米国はサブプライム問題が表面化した昨年9月から利下げを継続。
・合計3.25%切り下げたが、ひとまず休止となった。
・米国以外でもインフレ懸念は拡大。
・一方で景気悪化の懸念も強く、金融政策は難しい局面にある。
・NY原油は27日、初めて1バレル=142ドルまで上昇した。
◆ジンバブエ大統領選を強行、ムガベ氏就任(27-28日)☆
・ジンバブエは大統領選の決選投票を対立候補不在のまま強行。
・ムガベ大統領が29日勝利宣言し、就任式を強行した。
・国際社会は選挙が不当と批判。アフリカ連合諸国も批判に加わった。
・今後の同国情勢は不透明な状態が続く。
・同国では3月の大統領選で野党ツァンギライウジが首位を獲得。
・しかし決選投票に向け政権が弾圧。野党はボイコットを余儀なくされた。
・ムガベ大統領は約30年独裁的な地位にある。
◆MS、ゲイツ会長が引退(27日)
・マイクロソフトのビル・ゲイツ会長が常勤としての出社を終えた。
・7月からは慈善活動に軸足を移す。会長は非常勤で務める。
・同氏は75年にMSを設立。パソコンソフトでIT業界を代表する会社に育てた。
・中国の教科書に載るなど、ゲイツ氏は時代を象徴する人物になった。
・ただ近年、IT業界の代表銘柄がMS→グーグルに変わろうとしている。
・退任も、時代の潮目の変化を感じさせる。
◆米大統領選、オバマ氏リード
・米大統領選は、世論調査で民主党のオバマ候補有利が明確になっている。
・各種調査ではマケイン氏に対し2ケタの差をつける例も出ている。
・民主党は27日NH州でオバマ・クリントンの合同集会を開催。団結を演出した。
・9月以降どう推移するかは不明だが、現時点では黒人大統領シナリオが有利。
┌─────────────────────────────
│INCDの採点
│ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
│ ☆☆ 世界史の年表に載るようなニュース
│ ☆ 国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース
│ 無印 興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
├─────────────────────────────
│プラスアルファ
│ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
│ (日)騒いでいるのは日本だけ
│ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
└─────────────────────────────
◎寸評:of the Week
【テロ支援国家解除】 米国が北朝鮮のテロ支援国家指定を解除する。北朝鮮が核計画の申告書を提出した見返りだ。ただ、その申告書も将来の核廃棄実現を期待させるほど中身の濃いものではなく、提出したことに最大の意義があるようなもの。それでも指定解除に踏み切るところに、ブッシュ政権の政策転換が明確に表れている。
ブッシュ政権は2002年に北朝鮮を「悪の枢軸」と指名し、2005年には金融制裁を実施するなど強硬姿勢をとってきた。ところが2007年頃から姿勢を転換。対話に前無に応じる姿勢が目立つようになった。今回のテロ支援国家指定解除は、その延長線上にある。
政策変更の背景には(1)北朝鮮が2006年に核実験を成功し核保有国になったこと(2)強硬姿勢の下で6カ国協議などの交渉がこう着したこと(3)米国にとっての重要度ではイランの核開発の方が重要で、北朝鮮を加えた2面での対立を避けたい(4)ブッシュ政権の任期が残り半年余りとなり、外交上の成果を示したい――などがあるとみられる。
ただ、今回の措置で今後の事態改善にどこまで展望が持てるかは不透明。メディアの評価も分かれている。各国リーダーの意見も、「慎重に事態の推移を見守る」に集約される。
北朝鮮の核問題はこれまでも緊張と融和を繰り返してきた。短期的な動きに惑わされることなく、長期的経緯を踏まえて見る必要がある。
【ジンバブエ大統領選】 ジンバブエ大統領選は、ムガベ政権が国際世論の批判を無視する形で決選投票を実施。就任式を強行した。
今回の選挙については従来のように欧米などだけでなく、アフリカ諸国も「不公正は選挙」との批判の声を上げた。マンデラ・元南ア大統領も「ついに」という形でムガベ批判を行った。
同国情勢は今後も緊張が続き、読むのは容易ではない。ただ、平和裏の解決は残念ながらあまり期待できないような気がする。
◎今週の注目: 2008年6月29日-7月5日
・30日にエジプトでアフリカ連合首脳会議。ジンバブエ問題でどんなメッセージを出すのか。
・欧州中銀理事会が3日に開催。インフレ防止を目的に利上げン観測がある。
・洞爺湖でのG8サミットを控え、ブッシュ米大統領が5日訪日。
| homepage | 最新号 | 週間カウントダウン backnumber |
column 国際ニュースを切る |
読者からの便り |
Copyright(C)2000−2008 INCD-club