国際ニュース・カウントダウン
◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2009年3月15-22日
◆AIGが幹部に多額賞与、オバマ政権を揺らす(15日)☆
・破綻して公的支援を受けたAIGが、幹部に多額賞与を支給した事が発覚した。
・400人を対象に総額1億6500万ドル。最高は650万ドルとされる。
・AIGに対してはもちろん、阻止できなかった政権にも批判が集中した。
・議会は19日、高額賞与に70-90%の効率税金をかける法案を可決した。
・ただAIGによれば支給は契約に基づき実施。人材流出防止からも不可避だった。
・事態は単純ではなく、公的資金投入実施の思わぬ落とし穴が表面化した格好だ。
・オバマ大統領やガイトナー財務長官は繰り返し会見。釈明に努めている。
・しかし世間の怒りは収まらず、政権発足以来最大の試練になっている。
・政権の支持率も高水準を維持しているとはいえ、陰りが見えてきた。
◆IMF予測下方修正、世界経済マイナス成長(19日)☆
・IMFはG20財務相・中銀総裁会議で示した経済見通しを公表した。
・2009年の世界経済は0.5-1%のマイナス成長に転落する。
・マイナス成長は第2次大戦後初。
・米は2.6%、ユーロ圏は3.2%、日本は5.8%の大幅下落を予想した。
・4月の次期予測では、さらに下方修正の可能性もある。
◆イラク戦争6年、生活改善徐々に進展(20日)☆
・イラク戦争開戦から6年が経過した。
・戦争後の数年間、極度に悪化していた治安は改善傾向にある。
・電気や水道の供給など生活インフラもかなり改善してきた。
・イラク治安部隊は約60万人になり、数の面では体制整備が進んでいる。
・米オバマ政権はイラクからの撤退計画を発表した。
・とはいえテロは散発的に続き、宗派対立もくすぶり続ける。
・米国はイランなど周辺国とも協力し、地域の安定を模索している。
・オバマ大統領は20日イランに向けビデオメッセージを公開。関係改善を訴えた。
◆米FRBが長期国債購入(18日)☆
・FRBは公開市場委員会で、最大3000億ドルの長期国債購入を決定した。
・景気悪化防止の量的緩和政策の一環。大規模な国債購入は半世紀ぶり。
・財政規律を棚上げしても、景気の底割れ防止に努める姿勢を鮮明にした。
・同時に住宅ローン担保証券購入増加なども決定。追加資金供給は1兆ドルになる。
・決定を受け、長期金利は低下(国債価格は上昇)。ドルは急落した。
・長期国債購入は英国が3月上旬に決定。日銀も実施している。
・経済危機対応のため、異例の金融政策が相次ぐ。
◆パキスタン、最高裁長官が復職、大統領の威信に傷(16日)☆
・パキスタン政府は前最高裁長官の復職を表明した。
・シャリフ元首相ら野党の要求に応じた形。
・野党は前長官の復職を求め、首都で大規模デモを計画していた。
・サルダリ大統領は当初要求を拒否。一時はシャリフ氏を自宅軟禁した。
・しかし与党のギラニ首相や軍が譲歩を要求。米国も妥協を促し、譲歩した。
・当面の混乱は回避されたが、大統領の威信は大きく傷付いた。
・パキスタン情勢は一段と混乱を深める懸念がある。
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│INCDの採点
│ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
│ ☆☆ 世界史の年表に載るようなニュース
│ ☆ 国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース新大統領
│ 無印 興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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│プラスアルファ
│ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
│ (日)騒いでいるのは日本だけ
│ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
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◎寸評:of the Week
【AIGスキャンダル】 AIGの多額賞与給問題が発覚。米オバマ政権の信頼性に傷をつけかねない問題に発展している。発足から2か月たったオバマ政権にとって、初の正念場だ。
【長期国債購入】 米FRBが長期国債の購入を決めた。政府が財政規律に縛られずに国債を発行することを、事実上是認する内容。平時なら考えられない政策だ。しかし、経済の底割れ防止のためにやむを得ないと判断した。英国や日本も税制規律を棚上げにした量的緩和政策に踏み切っている。金融政策が「何でもあり」の異常事態に入っていることを象徴する動きだ。
【イラク戦争6年】 イラク戦争から6年を経過した。治安は一時の「内戦状態」から改善。バクダッドの街でも家族が夕涼みをする風景が見られるようになった。米軍の撤退計画も2-3年前なら荒唐無稽でしかなかったが、今では現実的な選択肢として受け止められる。しかし、宗派対立は続き、テロは散発する。「民主的」とされる選挙は行われるようになったが、捉え方は多数派のシーア派、少数派のスンニ派など立場によって異なる。サダム・フセイン政権時代との対比を問えば、人々の答えはまちまちだ。6年間に失ったものと得たものは何か。いろいろ考えさせられる。
【エルサルバドルに左派政権】 中米エルサルバドルで15日大統領選が行われ、旧左翼ゲリラの野党FMLNのマウリシオ・フネス候補が当選した。同国は1980-92年に内戦を経験。米国が支援する右派政府軍に対し、左翼ゲリラが対抗した。内戦終結後は右派のARENAが政権を担ってきたが、貧富の格差拡大などを背景に、国民は政権交代を選択した。
当選したフネス氏は社会改革を訴えながらも、米国との関係維持を強調。外交面では現実主義を打ち出している。この点、反米を前面に出しているベネズエラのチャベス政権などとは異なる。しかし同国やブラジルなどに続き、中南米にまた左派政権が誕生する意義は重要だ。世界の構造変化は、色々なところで出ている。
◎今週の注目: 2009年3月22−28日
・4月2日のG20首脳会議に向けて様々な調整が行われる。市場の反応と併せて注目。
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