国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2009年6月14-21日(日本時間)
 

◆米欧が金融規制改革案を発表(17日)☆
・オバマ大統領は金融規制改革案を発表した。
・銀行、証券、保険別だった大手金融機関の監督権限をFRBに集約する。
・監督機関の統廃合、デリバティブの販売規制強化等も盛り込んだ。
・金融消費者保護庁を創設し、消費者・投資家の保護も強化する。
・議会と調整をし、年内の実施を目指す。
・実現すれば1930年代以来の抜本改革となる。ただ調整の行方は流動的だ。
・一方EUは19日首脳会議宣言で、新たな金融監督体制の方向を示した。
・全欧州のシステム・リスクを監視する理事会を設置する。
・各国の金融監督情報を吸い上げる全欧的監督体制整備なども掲げた。
・金融危機後の課題だった欧米の金融監督体制改革論議が具体論の段階に入る。
・その行方は今後の世界の金融・経済のあり方に影響する。

◆イラン、改革派が大規模な抗議活動(15日-)☆
・大統領選でムサビ元首相を支持した改革派市民らが抗議活動を展開。
・15日のテヘランのデモには数十万人が参加。その後連日、全国で活動が続いた。
・16日には当局と衝突。死者が出る事態になった。
・アハマディネジャド大統領当選とされる選挙の不正を主張。再投票を求めた。
・最高指導者ハネメイ師は19日選挙は正当とし、活動停止を要求した。
・これを受け改革派は20日の大規模集会を中止したが、一部市民は強硬実施した。
・行方は流動的だが、イラン政局は重大な局面を迎えている。
・革命から20年を経て、イラン国内の現支配体制への不満の蓄積がうかがえる。
・支配者層内でも保守派vs改革派、世代間の対立等があるとされ、状況は複雑だ。

イスラエル首相、パレスチナ国家樹立容認(14日)
・ネタニヤフ首相は、条件付きでパレスチナ国家樹立を認める方針を発表した。
・条件としてパレスチナの非武装、エルサレムのイスラエル帰属などを挙げた。
・パレスチナ難民帰還の実質拒否なども主張している。
・イスラエル首相が国家樹立を認めたのは初めて。
・背景には米国の圧力があった模様。米政府は歓迎の声明を発表した。
・ただ条件は、パレスチナにとって受け入れられるものとは言い難い。
・パレスチナ和平は、これで前進するほど情勢は単純ではない。
・ただ発言が一つの節目になる可能性はある。米関係者は「ルビコン川」と表現した。

◆BRICs首脳が初の会議(16日)
・中ロ印ブラジルの首脳がロシア中部で初の非公式首脳会議を開いた。
・声明で多極的な世界秩序支持を表明。米1極主義をけん制した。
・現地で開催した上海協力機構首脳会議に合わせて開催した。

◆EU、バローゾ委員長再任(18日)
・EUは18-19日の首脳会議で、バローゾ欧州委員長の再任を内定した。
・任期は2014年まで。
・委員長はポルトガル元首相から2004年に就任。中道右派。
・委員長は行政機関のトップとしてEUの顔を務める。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース                  
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース         
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース新大統領  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ                
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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寸評:of the Week
 

 【金融規制】 金融危機から10カ月を経て、米国と欧州の新しい金融規制案が発表された。規制強化では一致するが、それを「いかなる方法で」「どこまで」となると関係者の意見は対立する。議論の行方は曲折が予想される。

 【イラン抗議活動の読み方】 イランで改革派市民らの抗議活動が続いている。大統領選でのアハマディネジャド大統領当選との発表に対し、市民らが連日デモを展開。その規模は数十万人から百万人と大規模。場所も首都テヘランのみならず各主要都市に及び、国民の不満の鬱積をうかがわせるに十分だ。
 最高指導者ハメネイ師は19日になって選挙の正当性と抗議活動中止を求める声明を発表。抗議を力で押さえつける姿勢を鮮明にした。これで当面の活動は終息する可能性もあるが、潜在的な問題解決にはほど遠い。
 抗議活動の背後には改革派だけでなく、前回の大統領選で敗北したラフサンジャニ元大統領ら穏健保守派も存在すると指摘される。革命から20年を経て、支配階級内でも利害対立が大きくなっている。
 20年前の宗教革命以降、イランから伝わってくる情報は、political correct(宗教的に正しいこと)ならぬreligious correct(宗教的に正しいこと)な建前と、本音の乖離が著しい。ハメネイ師ら宗教指導者が何を考えているか、政治の奥の院で何が起きているかなど、不明なことは多い。
 12日の大統領選は高投票率で、国民の政治への関心の高さを垣間見させた。それに続く抗議活動のうねりは、不満の鬱積と変化への期待を反映している。
 少なくとも、次の変化へのマグマが蓄積しているのは間違いないだろう。

 
◎今週の注目: 2009年6月21−27日
 

・イラン情勢はどんな変化があってもおかしくない。予断なく見守りたい。


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