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◆ローマ法王の謝罪
ローマ法王ベネディアクト16世の発言がイスラム諸国の反発を呼び、数日後に謝罪をする事態になった。
批判の対象になったのは、12日にドイツ南部の大学で行った講演での発言。「暴力は神の本質と両立しない」という言葉や、14−15世紀のビザンチン皇帝の発言を引いたムハンマドに対する言及が、イスラム諸国でジハード(イスラム教の聖戦)への批判やムハンマドへの冒涜と受け止められた。イスラム各国では激しい抗議行動が広がり、宗教の専門家などは謝罪を要求した。
事態を深刻に受け止めたバチカンは、16日に法王が遺憾の意を表明すると発表。法王は17日に、イスラム諸国で反応を引き起こしたことを「残念に思う」と述べ謝罪した。英BBCは"Pope sorry for offending Muslims"と報じている。
自らの言葉に慎重な法王の発言の真意は不明。それを弁明することもなく素早く謝罪したのは、イスラム諸国の反発や、感情のこじれを懸念し、深刻に受け止めているためだろう。
今年初めには、ムハンマドの風刺画(デンマークの新聞が掲載)を巡り、イスラム諸国で反西欧の運動が広がった。ちょっとしたきっかけで文明の衝突の火薬に火がつきかねない。そんな現在のキリスト教文明−イスラム教文明の関係を、今回の事件は改めて映し出した。
法王の謝罪は異例。欧米にとっては、宗教的にも文化的にも重要事だ。主要メディアの多くは、法王の謝罪を伝えるニュースサイトで、発言内容を紹介している。
(BBCのサイトは以下のアドレス http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/5353774.stm )
(2006.9.17)